ガンホー・オンライン・エンターテイメントが配信中のiOS/Android用アプリ「サモンズボード」。前回に続き、本作のプロデューサーを務める荻原智氏へのインタビューを紹介します。

前回のインタビューでは開発時のエピソードなどを中心に「サモンズボード」ができるまでを紹介しましたが。今回は将来の展開について聞いています。中には、今後実装が予定されている新モンスターのイラストもあるので、気になる人はぜひチェックしてください!

まずはランキングバトルの改善に全力を尽くしたい

――配信から1ヶ月が経ちましたが、ユーザーからの反響はいかがですか?

荻原智氏
荻原智氏

荻原氏:ありがたいことに「元々ボードゲームをあまり遊んでいなかったので、新鮮で面白い」というご感想を多くいただいています。一方で、2月に開催したランキングバトルについて高ランクのユーザーさんに対する恩恵が少ないというご感想も多くいただいてしまいました。私たちとしてもこちらの点を含め、意図と異なるバランスになってしまったと考えており、現在は抜本的な見直しと改良を行っている段階です。

――そのランキングバトルも含めて、現在のところどのような遊び方をしているユーザーが多かったのですか?

荻原氏:ランキングバトルはダンジョンなどで集めたVSチケットを使用して参加するコンテンツのため、事前に集めて準備されていたユーザーさんも多かった印象です。ただ、1枚ずつしか使えなかったため、使い切るのに時間がかかってしまう側面もありました。次回のランキングバトルより、複数枚を同時に使えるようにして、一度でより多くのポイントを稼げるように修正しています。

通常のダンジョンに関しては、予想以上に遊んでいただいて、もう最後のダンジョンに到達したユーザーさんもいます。特に、私たちが序盤で一区切りつく地点だと想定していた「旅立ちの山脈」というダンジョンをクリアした人は相当数いますね。

全体的に、開発チームの想像以上に熱中してくれている方が多い印象で、だからこそ濃い意見も多くいただくことができました。

――届いた意見を元に、今後どのような修正を行っていく予定ですか?

荻原氏:例えばランキングバトルでは、マッチングをランクだけで決めるのではなく、クラスやコストなども見てユーザーさん同士がめぐり合うようにします。ランクを上げてしまったためにBPを稼ぐことが難しいという事態を無くし、安心してランクを上げてもらえるシステムを構築し、可能な限り早いタイミングで楽しんでもらえればと思っています。

また、勝った時に得られるBPが高い相手を探す作業ではなく、バトル自体を楽しんでもらえるようなマッチング方法をとり、負けても最低限のポイントがもらえるようにするつもりです。

あとは、ユーザーさんから「もっとかわいいモンスターを増やして欲しい」という要望もいただいています(笑)。かわいさ重視のモンスターに限らず、バリエーションは今後も増やしていくので、そこも期待してください。

――機能やシステム面で、改善する箇所はありますか?

荻原氏:バッテリーの減りが早いのはスマートフォンゲームでは致命的なので、最新のアップデートで省電力モードを搭載しました。省電力モードにすると、アニメーションの滑らかさは少し落ちますが、バッテリー消費は通常の半分程度に抑えられます。

また、これもユーザーさんからの意見にあったものですが「お気に入りに登録している進化素材をスムーズに使えるようにして欲しい」といった要望も、早速反映させていただきました。

――それではコンテンツという点で、今後追加予定の新しい要素はありますか?

荻原氏:もっとも大きく、そして早めに実装したいのは、ギルドを利用した新しい遊びです。イメージとしては、ギルドメンバーが集まってひとつのダンジョンに挑むもので、内容については検討段階ですが、ボスモンスターしか出現しなかったり、より高難度な内容にしたいと思っています。

ギルドに関してはまだまだ遊びを詰め込めると思っているので、フレンドとしての繋がりを強く保てる仕組みも入れられるよう頑張ります。

――現在のギルドは、いわゆる緩い繋がりに抑えられていますが、今後は拡張していくと。

荻原氏:繋がりが強くなりすぎると、ともすれば殺伐としてしまう危険性も持っていると考えています。今の持ち味は活かした状態で、「ギルドメンバーがいてよかった」と思えるシステムを目指したいです。最終的には、ユーザーさんとリアルタイムでマッチングして戦えるようにできるといいなと考えています。

加えて「数ターンの間にクリアしよう」といった条件があるテクニカルダンジョンも面白そうだと考えています。ターン制限があるので、普段とは違ったモンスターの使い方も生まれてくるのではと思います。

――テクニカルダンジョンとなると、遊び方も変わってきそうですね。

荻原氏:パズル要素も入ってきますので、純粋なモンスターの強さだけでなく、移動できる方向などもより加味したパーティ編成が重要になってきますね。こちらとしても、移動を阻む岩などを効果的に使うつもりですし、敵のAIもテクニカルダンジョンに合わせた仕様に変更するかもしれません。

――テクニカルダンジョン専用のモンスターを育てる必要もあるのではないでしょうか。

荻原氏:もちろん、それまで大切に育ててきたモンスターが無駄にならないように調整するつもりですが、使いどころが難しかったモンスターにスポットが当たるようにできれば最高ですね。

――今後開催予定のイベントについて教えてください。

荻原氏:イベントダンジョンに関しては、今後も継続して提供していきたいと考えています。ほかにも、24時間限定で登場する高難度のダンジョン、モンスターの育成に役立つロイヤルホークが多く登場する育成支援も打ち出していきたいです。

――新モンスターについても、順次追加していく予定なのでしょうか?

公式サイトにも描かれている朱雀、玄武、青龍、白虎、麒麟といった聖獣モンスターは、早いうちに実装できると思います。これとは別に、伝承竜というモンスターも、24時間ダンジョンで登場するようにします。今回はその中のひとつである、月花竜アナスタシアのラフイラストも持ってきました。

朱雀 炎帝・朱雀
玄武 玄帝・玄武
青龍 蒼帝・青龍
白虎 白帝・白虎
麒麟 黄麟・麒麟
木の伝承アナスタシア 月花竜アナスタシア(ラフ)

――24時間限定ダンジョンの大きな目標になりそうですね。

荻原氏:かなり強いと思うので、ユーザーさんは戦々恐々とするかもしれませんが(笑)。ユーザーさんのさらなるチャレンジの場にしたいと思っています。

――これ以外にも、登場を控えているモンスターはまだまだいるんですよね。

荻原氏:今回お見せした以外にももちろんいますよ。とても良い仕上がりになっているので、実装できる日を楽しみにしているところです。

――次に、コラボレーションに関しては何か予定しているのでしょうか?例えば「パズル&ドラゴンズ」などのガンホータイトルと連動するだとか。

荻原氏:社内・社外に限らず、ユーザーさんを裏切らない、そして良い意味で驚きを与えられるコラボレーションを模索しているところです。それがどのタイトルになるかはまだ分かりませんが、個人的にはぜひ実施してみたいですね。

――本作は完全新作ということで、まだタイトルを知らない人もいると思います。そのような層へ向けた施策は考えていますか?

荻原氏:今はまだゲーム内をしっかり整備することに注力している段階ですが、5月に実施予定の「ガンホーフェスティバル2014」には試遊台を設置する予定です。試遊台があれば、ユーザーさんからの生の声が聞けますし、ビクビクしつつ、今から楽しみにしています。

――これから長い期間をかけて本作の運営をすることになると思いますが、荻原さんは「サモンズボード」を、どのような作品に育てていきたいと考えていますか?

荻原氏:「サモンズボード」が、スマートフォン向けのボードゲームをリードしていけるような存在になれればいいですね。本作は唯一無二のジャンルであると自負していますが、一方で、ライバルとなるアプリが出てきて欲しい気持ちもあります。さまざまな作品と切磋琢磨して、盛り上げていきたいです。

――最後に、ユーザーへ向けたメッセージがあればお願いします。

荻原氏:たくさんのユーザーさんに遊んでいただきまして、まずは本当にありがとうございますと言いたいです。不具合やランキングバトルの問題点など、いただいた意見はすべて確認しており、それを元に日夜改善に励んでいます。今後はもっと面白くなりますので、ぜひ期待してください。

また、一見すると難しそうに見えるかもしれませんが、触ってみると手軽に楽しめる内容になっているので、まだ遊んでない方にも手にとってもらえると嬉しいです。

――ありがとうございました。

サモンズボード

ガンホー・オンライン・エンターテイメント

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  • 配信日:2014年2月17日
  • 価格:基本無料

    ※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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