セガは本日6月5日、東京・大手町ファーストスクエアカンファレンスにて、同社が2014年に展開するトレーディングカードゲームの事業発表会を開催した。
最初に、「ヒーローバンク」の制作総指揮を勤める名越稔洋氏が登壇。「ヒーローバンク」は、キッズ向けでありながら現実のお金というものをテーマにした非常にユニークな作品で、漫画雑誌「コロコロコミック」での連載やTVアニメ、ニンテンドー3DSでのゲーム化などさまざまなメディアで展開が行われている。
名越氏は「新規コンテンツの立ち上がりとしては上々で、アニメも満足のいく数字が出ている」と現状の好調さを明らかにした上で、アーケードゲーム、玩具など新たな分野での展開に触れ、一つ一つをしっかりとした作品として作っていることを強調。「キッズ向けブランドの確立に向け、セガサミーグループ一体となって、まだまだ『ヒーローバンク』を盛り上げていきます」と、今後に向けた力強いメッセージを送った。
続く「ヒーローバンク」のTCG版となる「ヒーローバンク バトルカード」の発表では、本作のプロデューサー・北岡功氏にくわえ、「ヒーローバンク」からエンター・ザ・ゴールドも駆けつける。
まず第一弾としてエンター・ザ・ゴールドとザ・ドミニオン・ダラーをモチーフにした炎と水のスターターデッキと拡張用ブースターパックが、2014年7月31日に発売されることが発表。スターターには購入してすぐに遊べる構築済みデッキに加え、ルールブックやプレイシート、ホログラム仕様となったスーパーレアカードが同梱され、ブースターでは105種類のカードの内50枚以上がアニメスタッフによる新規書き下ろしイラストという、どちらも「ヒーローバンク」ファンにはたまらない仕様となっている。さらにスターターデッキには「ヒーローバンク アーケード」、ブースターではニンテンドー3DS「ヒーローバンク」で使用できるQRコードが付属し、「バトルカード」をきっかけにしてさまざまな「ヒーローバンク」の世界を楽しめる作りになっている。
発表会では簡単なルール説明も行われた。デッキはキャラカード、ヒーロー着カード、バトルカード、イベントカードの4種のカードで構成され、3枚のキャラカードで1つのカンパニーとしてチームを組むことになる。アニメと同様に、ヒーロー着を重ねることで変身し、バトルカードを駆使して相手と戦いつつ、一定の賞金を稼いだプレイヤーが勝者となるというルールだ。
また、それぞれのカードにはボーナスポイントが設定されており、それを用いたランダム要素を含んだバトルが特徴の1つとなるという。ボーナスポイントは強いカードには低め、弱いカードには高めという設定がされているそうで、単純に強いカードを組むだけに留まらない、奥深いゲーム性が楽しめるようになっている。
その後には、3年目を迎えた「三国志大戦 トレーディングカードゲーム(以下、三国志TCG)」の第9弾「新たなる覇業」の新スターターデッキとブースターパックを、2014年7月26日に発売することが明らかに。
スターターデッキの同梱物はこれまでと同じだが、7枚だった城壁の数が8枚に増え、新たに7コストの武将が登場するという新ルールに合わせた内容にルールブックの内容も改訂されており、新規ユーザーに最適のバランスで調整されや構築済デッキとあわせ、ここから本作をはじめるのにピッタリの内容となっているそうだ。
加えて、本作を盛り上げるための様々なキャンペーンやイベントの実施も明らかにされた。第9弾の発売を記念した「新たなる覇業」予約キャンペーンは、7月25日までにブースターパックを予約すると、第9弾に収録されるプラチナレアカード5枚が、特別ホロ仕様となってランダムで1枚手に入るという超お得な内容。また6月1日から対象店舗にて展開中の、本作をすぐにはじめるための解説書や構築済デッキが同梱されたスターターキットを無料配布する「新君主参戦キャンペーン」は、既に品切れの店舗が続出しているほどに好評だという。
他に6月7日に開催される「賢将キャラバン」や5月から9月にかけて全国各地で行われる「TCGの宴」など、さまざまなレギュレーションの大会が開催される予定。今後も新規は入りやすく、だが既存のユーザーにとってはより遊びやすくなるような調整を心がけていくとのことで、これからも「三国志大戦TCG」のまずますの盛り上がりに期待がもてそうだ。
最後に、セガのキャラクタープロデュース部 部長・佐々木絵美氏が登壇。「三国志大戦 TCG」と「ヒーローバンク バトルカード」の両方がセガのTCG事業の大きな柱となることを確認した上で、2015年の発売を目指して第3弾となる新TCGが開発中であるという驚きの新発表も。今後もセガがトレーディングカードゲーム事業に力を入れていくことを明らかにしつつ、発表会を締めくくった。
発表会後には、プロデューサーの北岡氏にインタビューする機会を得ることができたため、その模様も合わせてお届けする。
プロデューサー・北岡功氏インタビュー
――本日の発表会を終えて、両作品のこれからの期待や感想についてお聞かせください。
北岡氏:「三国志大戦TCG」は3年目を迎え、「三国志」という題材の中で取り切れていない部分、今後充実させていかなければならない部分は明確に把握しておりますので、あまりお話できることはないですね(笑)。
「ヒーローバンク」に関しては、今からセガサミーグループ全体で育てていこうという作品で、カードはゲームジャンル側の一つの柱になるタイトルだと認識しております。アニメ作品のゲーム化ということでアニメコンテンツの盛り上がりに影響されることになると思うのですが、カードゲームをアニメ化したものにはない、アニメならではのキャラクター性の強いバトルが特徴なのではないかと思っております。その楽しさを最大限に伝えることを目標に開発を進めています。
――「三国志大戦TCG」に関して、何故3年目になって新規ユーザー向けにルールの調整などを行ったのでしょうか?
北岡氏:「三国志大戦TCG」は、新キャラクターをどんどん追加していくというタイプのゲームではないので、長く続けていく上でフックとなるシステムの調整が必要だとは前々から考えていました。ゲームを開発した当初から、城壁や手札の枚数でゲームシステムを調整できるようなデザインになっておりまして。3年目というよりはカードプールが1000枚を超えた今のタイミングで、カードをそれほどもっていないユーザーにも参戦できるよう、ゲームの間口を広げるための調整だと思っていただいて構いません。
――城壁の枚数やコスト7武将の登場で、ゲームのバランスは大きく変化するのでしょうか?
北岡氏:「1プレイが長くなってしまうのでは」というプレイヤーの方々からの声も把握しておりますが、実際にはプレイ感覚もほとんど変わらないです。ただコスト7の武将が登場することでパワーバランスも変わってきますので、既存のプレイヤーさん達が新しいカードを使って遊びやすくするため、ゲームのステージを1つ上げたという形ですね。
――「三国志大戦TCG」と「ヒーローバンク バトルカード」では対象の年齢層が大きく違っていると思うのですが、それによって開発で苦労された点などはありますか?
北岡氏:高年齢と低年齢の分かりやすい違いとして“ゲームの習熟度”という部分があると思うのですが、低年齢層向けに分かりやすいゲーム性というのを意識しすぎると、それがゲーム性の底の浅さに繋がってしまうことがあり、そのバランスに非常に苦労しました。
やはりセガが作る上でゲーム性というのは絶対に捨てられない部分で、それを今の子供達がどこまで理解をしてもらえるか、挑戦をしている部分はありますね。ただ、まだこれから最終調整をしている段階ではあるのですが、アニメの魅力もしっかりと伝わる、子供達に楽しんでもらえるゲームに仕上がったと思っています。
――TCG、特に男児向けは非常に競争の激しい市場だと思うのですが、「ヒーローバンク バトルカード」はどうやって他タイトルとの差別化を図っていくのでしょうか?
北岡氏:おっしゃる通り、男児向け市場は特に競争が激しいですね。ただ、基本的には「カードをアニメに」したものが多いと思うんですが、アニメが先にあるヒーローバンクの場合は少し事情が違います。カードの魅力というのはキャラクターの魅力にも繋がると私は思っていて、カードゲームそのものというよりも、このカードをきっかけに「ヒーローバンク」のヒーロー達により夢中になれる、そんなカードゲームにしていきたいと考えています。とはいいつつ、カードゲームとして十分楽しめるよう、セガならではの“考えて欲しい”要素というのは残しているつもりです。
――一方、そんな厳しい市場の中で「三国志大戦TCG」が3年目を迎えられたのはどのような要因があると考えられていますか?
北岡氏:私としては、TCGに既に夢中になっているユーザーの取り合いをするのは市場にとってもよくないと考えていて。実は「三国志TCG」は、アーケードの「三国志大戦」からのファン、ゲームはあまりやらないけど「三国志」が好きで入ってこられたという方が実は凄く多かったんです。
さきほどの「ヒーローバンク」もそうなのですが、まず「三国志」が好きな人達が3年、4年、10年とずっと残ってくれるような、作品の世界観をしっかり遊んでいただけるカードゲームを提供していくこと、これをセガのTCG事業の今後の柱にしていきたいと考えています。
――来年発売に向け開発中という“第3弾のタイトル”について、話せる限りで是非内容をお聞かせください。
北岡氏:どこまで話していいものか……怒られるかもしれませんが(笑)。まず、オリジナルタイトルで、ターゲットは中~高年齢向けです。サブカル方面も抑えられますが、かといって萌え系というわけではないです。まずは奥深い世界観をカードゲーム向けに開発して、そこからTCGに留まらないさまざまな展開ができればと思っております。
――最後に、読者の皆様に向けて一言お願い致します。
北岡氏:「ヒーローバンク」は、アニメと平行してしっかりと行いつつ、「三国志大戦TCG」に関しては、三国志が好きな人たちに向けた息の長いゲームを目指して開発していきます。そして3タイトル目ですが、ここがセガのTCG事業の真価が問われる部分になってくるかなと考えておりまして、セガのゲーム性や、ユーザーに近いところで運営ができるというのが屋台骨になってくると思うので、常にさまざまな意見を参考に試行錯誤をしながら、フレキシブルな運営を継続していくつもりです。
――ありがとうございました。
(C)SEGA (C)SEGA/ヒーローバンクプロジェクト,テレビ東京
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