スクウェア・エニックスは4月10日、アーケードゲーム「ディシディア ファイナルファンタジー」の展開を発表する「Closed Conference 2015」を実施した。ここでは、ゲストを招いて行われた第2部の模様をお届けしよう。
本作のプレゼンテーションや4月17日より行われるロケテストなど発表内容がメインとなった第1部(レポートはこちら)とは打って変わり、ゲームのより深い内容をファンに伝えることを主旨に行われた第2部では、プロデューサーの間一朗氏が進行役を務め、ゲストを交えてさまざまな話題に触れていった。
最初にゲストとして登壇したのは、「ディシディア ファイナルファンタジー」のキャラクターデザイン/クリエイティブプロデューサーである野村哲也氏。PSP版から続いてのキャラクターデザインということで、実際のキャラクターが動く姿を見た野村氏は、アクションゲームということもあり、60フレームで表現されていることについて言及。また、2月14日に初お披露目となったJAEPOの時と比べてもクオリティアップしていることも語られた。
ここで、ファンに向けたサプライズとして、「ファイナルファンタジータクティクス」よりラムザ・ベオルブが参戦することが明らかに。野村氏による出来たてホヤホヤのデザインが公開され期待が高まるところだが、ラムザの参戦については稼働開始後のアップデートにて予定しているとのこと。そのほかのデザインについても現在鋭意進めているということで、今後どのキャラクターが出てくるのかにも注目だ。
キャラクターの話が出た流れから、キャラクターに命を吹き込む声優陣より、「ファイナルファンタジーVII」クラウド・ストライフ役の櫻井孝宏さん、「ファイナルファンタジーXIV」ヤ・シュトラ役の茅野愛衣さんが登壇。JAEPOでの発表会では開発者のいない中で進行役を務めた櫻井さんは、今回は開発者もいる場ということでゲームについて興味津々の様子。一方の茅野さんはFFXIVに続いてヤ・シュトラを演じられることに喜びを露わにし、アクションの多い今作とFFXIV、それぞれでの収録の違いについて話した。
ここでさらなるゲストとして、「ファイナルファンタジーV」バッツ・クラウザー役の保志総一朗さん、そして「ロード オブ ヴァーミリオンIII」のゲーム内で、先ほど参戦が発表されたラムザを演じた立花慎之介さんが加わり、ディレクターの鯨岡武生氏を交えて間もなく行われるロケーションテスト(以下、ロケテスト)を先取りするかたちで、デモムービーを通してゲームの内容を解説することとなった。
第1部の記事で基本的なシステムは紹介しているのでここではかいつまんでお届けするが、3VS3の入り乱れてのバトルということもあり、相手プレイヤーに狙われている時はキャラクターの頭上にラインが引かれ、攻撃を受けるときには赤くなるなど、視覚的にわかりやすくなっている。また、戦闘不能になっても画面左上の勢力HPがあるうちは復活できるのだが、その際は好きな場所からリスポーンすることが可能となっているので、戦略性の高いバトルが楽しめそうだ。
また、クリスタルを破壊するなどして召喚ゲージを溜めて、3人一緒に筐体中央のボタンを押すことで強力な召喚獣を呼び出したり、キャラクター固有のものはもちろん、プレイヤーによるさまざまなカスタマイズも可能なEXスキルなど、多彩なシステムでプレイを楽しめるようになっている。
今回は筐体もあるということで、間氏、櫻井さん、保志さんの3人と、茅野さん、立花さんの2人に、開発を担当するコーエーテクモゲームスのとってもうまい人(間氏談)が加わった混成チームで、エキストラマッチを行うこととなった。
櫻井さんと茅野さんは自身の演じるキャラクター、保志さんはウォーリア・オブ・ライト、立花さんはティナ、間氏はライトニング、コーエーテクモのうまい人はオニオンナイトを選択。ちなみにキャラクター選択後に、スキルをカスタマイズしたバトルセットを設定できるのだが、ロケテストでは2種類のプリセットから選択することとなる。
間氏が早々と戦闘不能になるなど波乱含みの展開となる中、物理攻撃を繰り返すことで忍者、魔法攻撃を繰り出すことで賢者とジョブの切り替えができるオニオンナイトの特徴などを紹介。ティナの固有スキルであるトランスを使いこなした立花さんの活躍も目立ったが、制限時間以内に決着がつかず、引き分けという結果となった。
さらに、当日会場に足を運んだユーザーと開発者のチームによる対戦も行われた。どの人もPSP版からのブランクを口にはしていたものの、早速プレイに馴染んでいた様子で、最後は鯨岡氏も参加して白熱の対戦が繰り広げられていた。
その後は、鯨岡氏がロケテストに登場する6キャラクターそれぞれの能力等を紹介。バランスが取れつつも、いわゆる“タンク”的な役割も果たせるウォーリア・オブ・ライト、物理攻撃と魔王攻撃を持ち、それぞれにジョブチェンジが用意されたオニオンナイト、魔法主体のキャラクターで、攻撃しないと自動でチャージされ威力がアップするティナ、安定感が抜群で全ての攻撃が溜め押し可能なクラウド、オプティマチェンジでアタッカーとブラスターに切り替え可能なライトニング、FFXIVでの魔法攻撃後の弱体化を反映し、遠距離から封殺できるヤ・シュトラと、各キャラクターが全く違う手触りでプレイできることが説明された。
なお、バッツ、ラムザについても今作における設定づくりは着々と進んでいるようで、バッツはPSP版の「ものまね」を捨てることで1つのジョブにつき1つの技といった感じに、ラムザはLoVIIIでも“さけぶ”というアーツを持っていることから、「喉のトレーニングをしておいて」と意味深な一言を聞くことができた。
最後は声優陣からプレイした感想を交えたメッセージが、そして開発陣からはアーケードゲームへの参戦、そしてPSPの進化系としての今までで最高のディシディアを目指すとの強い意気込みが語られ、第2部は終了となった。