5月27日に発売される6thシングル「improvisation」に向けて、レコーディング真っ最中の原由実さんへのインタビューをお届けする。
2014年10月に発売された5thシングル「Crossover」以来、約7ヶ月ぶりとなる今回のシングル。表題曲「improvisation」はXbox One「ミステリートF ~探偵たちのカーテンコール~」内「ミステリート2~フェアウェル・エンカウンター~」のエンディングテーマ、カップリングにはPS Vita「白衣性愛情依存症」エンディングテーマ「キミとの未来」に加え、オリジナル楽曲も収録される。
「白衣性愛情依存症」では天藤いつき役としても出演しており、声優とアーティストの両面で活躍している原さんに、楽曲の聴きどころやレコーディングについてお話を聞くことができたので紹介しよう。
――6thシングルを発売すると聞いた時の気持ちを教えて下さい。
原さん:7ヶ月ぶりということで「ちょっと久しぶりですね」と言われるのですが、前回のリリース以降もバースデーライブなどがありずっと歌ってきましたので、「そんなに久しぶりなんだなぁ」と不思議な気持ちになりました。
――「ミステリート2~フェアウェル・エンカウンター~」のエンディングテーマだと聞いた時はいかがでしたか?
原さん:「探偵モノ・推理モノ」は初めてのタイプの作品だったので、賢そうな曲が来るのかなと考えました。今日は賢そうに見えるようにメガネを用意したんですよ(笑)。
――それでは楽曲についてお聞きします。「improvisation」はレコーディング前とのことですが、どのような楽曲でしょうか?
原さん:すごく明るくロックな感じの曲です。推理モノのエンディングテーマと聞いて、もっと大人しめで知的な感じをイメージしていたので、オープニングのような勢いのある曲で驚きました。聴き馴染みや安心感のある格好良さだなと思ったら、何度も書いていただいているJohnny.kさんだと知り納得でしたね。
――タイトルは「即興」「即席にやること」という意味がありますが、どのような意味合いでつけられたのでしょうか?
原さん:このタイトルの「improvisation」は「ジャズなどの演奏でのソロパートのアドリブ」を意味しています。人生を演奏になぞらえて、迷いやトラブルに遭遇した時に自分の能力・アドリブで実力以上の力を発揮して解決していく、というイメージになっています。歌詞には音楽用語もあり、かつ前向きな内容だったので個人的にすごく嬉しいです。
――特にお気に入りの部分はありますか?
原さん:前向きな歌詞は全体的に気に入っています。メロディではサビの走り抜けるようなスピード感が特に好きです。
――どのような感じで歌おうと思っていますか?
原さん:「笑顔感」を歌声に乗せられたらいいですね。明るい感じの曲ですし、不安や迷いを抱えている人の背中を押せるような表現が出来たらなと思っています。
――久々のシングルということで、レコーディングで新たに表現したいものはありますか?
原さん:前回のシングルもそうですし、最近はJohnny.kさんの曲を歌わせていただいているので、私の表現のレベルが一緒では良くないと思っています。いつも作ってくださるからこそ、一皮向けた表現をしたいです。
――カップリングの「キミとの未来」はどのような楽曲になっていますか?
原さん:しっとりしながらも明るい日差しの中にいるような楽曲です。「白衣性愛情依存症」は女の子同士のふわふわした、明るい日差しの白っぽいイメージなので、それを曲として形にしたらこんな感じだろうなって。
――こちらはレコーディングが終わられたとのことで、どのようなイメージで歌われましたか?
原さん:女の子同士の恋愛モノらしい、恋する楽しさやウキウキ感、切なさなどが込められていますので、演じている「いつきさん」のことを考えながら歌いました。「こんな感じでデートしたのかな?」とか。イメージしやすいように、歌詞カードの横にキャラクターの絵を置いてレコーティングしたんですよ。
――お気に入りの部分を教えて下さい。
原さん:曲自体がすごく好きなんです。声の入ったバージョンも聴いているのですが、声なしバージョンも同じぐらいの頻度で聴いていて。心が落ち着くというか、癒しの力を感じるので全体的に気に入っています。この曲はハモリがないので、オフボーカルで曲だけも堪能してもらいたいです。
――レコーディングでプロデューサーの濱田(智之)さんからリクエストはあったのでしょうか?
原さん:すごく時間をかけて録っていただき、「いい感じに出来た」「褒められるやつだ」と思ったテイクでも、濱田さんは「もうちょっといけるでしょ」と言ってくださいました。それにより、「そっか。自分では限界だと思っていたけど、まだ上があるんだ」と気づかせていただき、しかもそれが出来ると思われていると感じて頑張れました。
――3曲目(「好き。」と言われるまでの5分間)はどのような曲になっていますか?
原さん:「可愛い曲を作ろう」というコンセプトで作っています。今まで出させていただいた中で一番可愛い曲の「オレンジ色の季節」(4thシングル「Rose on the breast」に収録)よりも、表現的にわかりやすいピンク色のきゃぴきゃぴ感を出したいなと。可愛い中にも私らしさが出せたらと考えていて、そういう意味で今までにないタイプの曲になると思います。
――この楽曲は原さんも一緒に選曲したとのことですが。
原さん:そうなんです。コンペで集めていただいた曲を聴かせていただいて、私が2曲ぐらいに絞り、濱田さんがそこから選んでくださいました。自分が選んだ楽曲の仕上がりがどうなるか気になりますし、皆さんにも気に入ってもらえると嬉しいです。
――アーティスト写真やMusic Videoはどのような感じになりそうでしょうか?
原さん:撮影はまだなのですが、Music Videoは色の綺麗さを出した幻想的な格好良さの中に、モノクロのバンドシーンを挟んだメリハリのあるものになる予定です。アーティスト写真は衣装のようなパターンと私服のようなパターンを用意しているので、二面性にも注目してください。
――6月には発売記念イベントが各地で開催されます。イベントで楽しみにしていることを教えて下さい。
原さん:皆さんと近距離でお会い出来るイベントはとても好きな時間なんですよ。今回は初めて名古屋で握手会がありますので、名古屋の方と直接お話し出来るのがすごく楽しみです。お渡し会や握手会では、いつも私のお手製のプレゼントをお渡ししていて、今回は「improvisation」にかけてどのような手作りのものをお渡ししようか考えているところです。
――前回のイベントではお客さんから歌う曲のリクエストを募っていましたね。
原さん:去年初めてやったのですが、すごく好評なんですよ。その日が誕生日の方とか、その時々でランダムで決めた方に歌って欲しい曲を言っていただくので、私はドキドキですがまたやりたいなと思っています。今までで一番リクエストが多かったのは「オレンジ色の季節」だと思います。
――今後のイベントでやってみたいことはありますか?
原さん:握手会、お渡し会、ハイタッチ会以外の何かをやりたいんですが、何かありますかね……頭をなでる会とか?(笑) ずっとやりたいと思っているのは“私も食べる”ディナーショーです。みんなでお食事する会やバスツアー、果物狩り、バーベキューもやりたいです。のどかな地域に行って美味しいものを食べたいなと(笑)。
――以前、作詞・作曲をする話をしていましたが、進捗状況はいかがですか?
原さん:1月のバースデーライブで作曲した曲を歌ったんですが、なかなか生み出せなくて苦労しました。「12月末の段階で作れなければライブで披露するのをやめよう」となっていたのに作れず、ライブの1週間前でも3日前のリハでも作れていなくて……。でもどうしても何かをやりたいと思って、絞り出して鼻歌でサビだけ作ったんですね。それまで全然浮かんで来なかったのに4つぐらいガーッと浮かんできて。そのうち1つはAメロみたいだったのでAメロに使い、残りからサビを選んでアレンジしていただきました。なので、ライブではBメロがない状態で歌ったんですよ。
Bメロは「原由実の○○ラジオ」(はらまるラジオ)の中で作ろうと言っているんですけど、どうしても浮かばなくてまだ進んでいないです(苦笑)。Aメロもサビも決まっていて、その間だけを作るのが難しくて難航しています。今年の目標はBメロ作りです!(笑)
――タイトルの「improvisation」はアドリブ・即興という意味ですが、アドリブは得意ですか?
原さん:すごく苦手です。アドリブ力がなくてあわあわしちゃいます。でも、「はらまるラジオ」のオープニングで即興お芝居を2年半以上やらせていただいているので、前よりは多少アドリブ力がついたかなとは思います。業界の中ではすごいアドリブ力の持ち主もいらっしゃるので、もっと鍛えていきたいです。
――先ほどメロディが4つ浮かんだと言っていましたから、作曲もアドリブでいけるのでは?
原さん:そうですよね! そのアドリブ力を活かしてBメロ作りを頑張ります(笑)。
――最後にメッセージをお願いします。
原さん:私の好きな曲調を皆さんにお届けすることが出来てすごく嬉しいです。今回は発売記念イベントが8回もあって楽しみにしています。イベントはアットホームな空気感ですので、準備せずにのほほんと参加しても楽しめると思います。曲はもちろんですが、イベントにもぜひ遊びにきてください。よろしくお願いします!