CRI・ミドルウェアは、スマートフォンゲーム開発向けCRIWAREに、Androidアプリ開発の大きな課題である音ズレ(音声再生遅延)を解決する「Android音声再生遅延推測機能」を搭載すると発表した。

スマートフォンゲーム開発において、Android端末は音声再生が遅延することが多く、開発者の大きな課題となっている。ゲームにおける音声再生の遅延とは、映像に対してBGMがズレる、画面タッチに対して音が遅れて鳴る、などが起こることを指し、リズムやタイミングを必要とするゲームにおける問題の一つとなっている。

通常、この音と映像のズレを解消するためには、遅延時間をアプリ内にデータとして持ち、プログラムで音と映像を一致させる必要がある。Apple社1社が開発するiOS端末と違い、Android端末は各社から多種多様な機種が開発され、遅延時間も種によって異なるため、機種ごとにその遅延対応を行わなければならず、スマートフォンゲーム開発工数増大の一因になっている。

今回CRIWAREで提供される「Android音声再生遅延推測機能」は、各Android端末で生じる音声再生の遅延時間をアプリ実行時に推測・算出し、音楽とゲーム描画のズレの補正を実現する機能。本機能は、CRIWAREの統合型サウンドミドルウェア「CRI ADX2(以下、ADX2)」で使用できる。

ADX2をアプリに組み込むと、アプリ起動時にADX2がその端末の音声再生の遅延時間をリアルタイムに推測・算出。アプリではその数値に従って描画タイミングを補正する処理を行う。これによって、アプリ内で遅延推測値の算出から補正まで行えるため、あらかじめ機種ごとの遅延時間を計測しておく必要がなくなり、どんな端末にインストールされても、アプリが音ズレを自動補正する。

これにより、Android端末での音楽と描画タイミングの同期を容易に行うことができ、開発工数の大幅な削減と、ユーザーに心地良いゲームプレイの両方が実現できるという。

また、ADX2は、「Android音声再生遅延推測機能」とは別に、タッチ音や操作音といった、ユーザーの操作に対する発音タイミングの遅延をできるだけ縮める、「低レイテンシ再生機能」も備えている。これは、操作(リクエスト)に対する発音(レスポンス)の遅延を手軽に改善することができるすでに提供済みの機能で、音楽ゲームだけでなくさまざまなゲームに活用されているとのこと。

このように、CRIWAREが提供するAndroid端末の音声遅延を解決する2つの機能を活用することで、Android端末の遅延対応への負担を最小限に抑えて、リズムやタイミングが心地良いゲームが開発できる。

スマートフォン向けCRIWARE紹介ページ
http://www.cri-mw.co.jp/dev_app/index.html

開発者向けイベントで新機能を披露

国内唯一のゲーム・アプリ業界向けツール&ミドルウェア総合イベント「GTMF2015」にて、実機デモおよび講演にてCRIWAREの音声遅延対応機能をご紹介します。CRIWARE導入のご検討に、ぜひご来場ください。

GTMF(Game Tools&Middleware Forum)2015開催概要

大阪開催日時:2015年7月7日(火)10:00~18:20
会場:コングレコンベンションセンター(グランフロント大阪内)

東京開催日時:2015年7月17日(金)10:00~18:20
会場:秋葉原UDX GALLARY NEXT THEATER

参加費:無料(講演へのご参加には事前登録が必要です)
ウェブ:http://gtmf.jp/2015/index.html

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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