日本マイクロソフトが2015年9月17日に発売を予定しているXbox One用ソフト「Forza Motorsport 6」。今回は本作を一足先にプレイすることができたので、そのプレイフィールをお伝えする。
シリーズ最新作となる「Forza Motorsport 6」では、約450車種以上の車が収録される。これらすべての車両は“Forza Vista”に対応しており、車のチューニングや内装を自由に見ることが可能だ。
本作では、新たに10のサーキットが追加され、全世界26のサーキットを収録。また、従来では実装されていなかった天候が雨の“ウェットレース”と、夜が舞台のナイトレースを楽しむことができる。
体験会では、この新たに実装された2つのシチュエーションでのレースが体験できたので、「Forza Motorsport 6」にて追加された新要素をおさらいしつつその所感を紹介していこう。
高精細なグラフィックが実現したリアルなカーレース
先述した通り、本作には450台以上の車と26のサーキットが収録されており、そのすべてが1080p/60fpsの高精細なグラフィックで表現されている。さらに、“Drivatar”と呼ばれるクラウドAIによって、より人間味溢れるCPUとの白熱したレースが楽しめるようになっている。
また、本作には「Forza Horizon 2」などに搭載されていた“プライズ”機能も実装。プライズ機能は、ある一定の経験値などを獲得することでインゲームクレジットや新たな車、Modなどをスロット形式で入手することができる。ソーシャルゲームなどに見られるガチャシステムを想像してもらえれば分かりやすく、スロットのタイミングなどはある程度ユーザーで都合にあわせられるとのことだ。
プライズで入手できるModは、ゲーム内で使用可能な強化アイテムのようなもの。車のパワーなどを犠牲に獲得クレジットの倍率が上昇するものや、車のスペックを変更できるもの、ボーナスクレジットを加算するものなど、その効果は実にさまざま。Modは一度に3つまで、レースが始まる前にユーザーが任意に付けることができるので、自分のプレイスタイルや目的にあったものを都度選択することが可能だ。
さらにパッケージ関連の情報として、「Forza」シリーズの誕生10周年を記念して、特別なチューニングを施した歴代パッケージのアートワークを飾ったフィーチャーカー10台が、パッケージ版とダウンロード版に同梱される。あわせて早期購入特典や店舗別予約特典なども公開されたので、こちらにも注目だ。
ガラスに貼り付いた雨粒のリアリティに注目!2つの新シチュエーションを体験
大まかなゲーム概要を紹介したところで、いよいよ実機でのプレイフィールをお伝えしていこう。体験会では、ドライビングシートとステアリングコントローラーで本作をプレイした。
用意されたコースは、ドライ・ウェット・ナイトの3つのシチュエーションに、それぞれ24台で走るレース形式と1人で走るホットラップの計6通り。まずはホットラップによるオーソドックスなドライコースに挑戦した。
乾いた路面を走るドライコースでは、突き抜けるような青空の下、リオの街中を疾走することができた。刺すような太陽の日差しと澄み切った青色の空は本当にリアルに作られており、シートとコントローラーのおかげもあってか非常に開放的で爽快感があった。
タイヤに与える影響が少ないドライコースなので、走行時の車の挙動も実に素直。ブレーキもかかりやすく、ステアリングや加速も安定していた。また視界が広く明るいコースなので、筆者のようなレースゲーム初心者でも走りやすいステージに作られていた。
次に体験したのは、夜のサーキットを舞台としたナイトコース。名前の通りサーキット全体が夜の闇に包まれており、先ほどの開放的なドライコースとのギャップもあってか、視界が非常に狭く感じられた。
実際に走ってみると、やはり視界の狭さが気になる。頼りになるのは自車のヘッドライトとわずかばかりのサーキットの明かりのため、とにかく距離感が掴み辛い。直線だと思ってアクセルを踏み込んでいると、次の瞬間にはカーブが見えてきて減速しきれず落輪…なんてこともしばしば。
路面の状態自体はドライと変わりなく、車の挙動も素直なのだが、その視界不良さゆえにいつも以上の集中力が必要になるシチュエーションだった。
最後に体験したのは、雨によって路面が濡れた状態のウェットコース。ウェットの特徴は、何と言っても路面に発生する水溜りの存在だ。水溜りはコースの各所にあり、スピードの乗った状態でここに突っ込むと車体が大きくスリップしてしまう。
速度にもよるがまず間違いなくコースアウトは免れず、そのままスピンして外壁にぶつかってしまうことも十分にある。低速で突入すれば大きく車体が揺れることはないが、ハンドル操作が非常にシビアになるので可能なら避けて通過したいところ。路面が濡れているため、水溜り以外の場所でもいつもより滑りやすくなっているので注意しよう。
また、車体に影響を及ぼすわけではないが、フロントガラスに張り付いた雨粒にも注目だ。ガラスに降り注ぐ雨粒の一つ一つや、風圧で後方へと流れていく水滴の挙動が実にリアルに作り込まれている。ナイトコースほどではないが、こちらもやや視界が悪いので、集中力を切らさずに慎重なハンドリングを心がけたいところだ。
なお、新たなシチュエーションは、“夜のウェットコース”というよう2つの要素が混ざることはないので安心してほしい。さらに、ウェットコースの難敵である水溜りは、出現する位置がコースごとにあらかじめ定められているので、事前に位置を把握しておくと走りやすくなるだろう。
今回追加された2つのシチュエーションについては、ほぼすべてのサーキットに実装される予定とのこと。ただ、実際の気候などと同じように、雨が降らない地域のサーキットなどについては追加が見送られるという。既存のシリーズに登場していたサーキットも、2つのシチュエーションの追加によって、また新しい一面が楽しめるようになっているぞ。