千葉・幕張メッセにて9月17日から4日間にわたって開催された「東京ゲームショウ2015」。インターグローより2015年11月19日に発売されるニンテンドー3DS用タイトル「シャンティ -海賊の呪い-」のセッションとWayForwardの開発スタッフへのインタビューの模様を紹介する。

目次
  1. 紫髪の少女のシャンティが町を守るために戦う横スクロールアクション
  2. 「シャンティ」シリーズのキャラクターデザインなどについてマット・ボゾン氏にインタビュー

「シャンティ -海賊の呪い-」は、海外で絶大なる人気を誇るアクションアドベンチャーゲームのシリーズ3作目。海外では2002年にカプコンUSAからゲームボーイカラーで1作目の「シャンティ」、2010年にWayForwardからDSi Wareで2作目の「シャンティ ~リスキィ・ブーツの逆襲~」、3作目の本作が発売されているのだが、2作目と3作目は日本語ローカライズがされておらず、日本ではあまり知られていないであろうタイトルとなっている。

そんな本作だが、11月19日にインターグローよりシリーズ3作目が日本語ローカライズされて発売される。ここでは、本作のセッションと開発元のWayFowardのディレクターであるマット・ボゾン氏に本作の魅力を聞いてきたので紹介しよう。

紫髪の少女のシャンティが町を守るために戦う横スクロールアクション

本作は、横スクロールアクションだが、単純なステージクリア型のアクションゲームではなく、ダンジョンを進みならが仕掛けを解く探索要素が強い作品となっている。ゲームとしては、ファミコンで発売されている「メトロイド」や「キャッスルバニア」をイメージしてもらえればわかりやすいだろう。

主人公のシャンティは、紫髪の少女で髪を叩きつけて敵を倒したり、ベリーダンスを踊ってさまざまな効果を引き起こすことができるのが特徴だ。序盤はBボタンでジャンプ、Yボタンで敵に髪を叩きつける攻撃しかできないが、ステージに点在している古代文明の仕掛けを解いていくことで銃や海賊帽子などのアイテムが入手できる。

また、仕掛けを解くだけでなく各ステージにはボスが待ち受けている。ボスは単純に髪の毛で攻撃すれば勝てるとわけではなく、手に入れた銃や海賊などのアイテムでギミックを解くことでボスにダメージを与えることが可能だ。各ステージに隠された宝を見つけ出すといったやり込み要素などもあるので、じっくりと遊ぶことができる。

敵や仲間たちとの会話はアドベンチャー形式で進んでいく。キャラクターは日本人が好みそうな可愛らしい絵が多く、ニンテンドー3DSの3D機能を使えば、キャラクターを見ると体の一部が飛びして見える仕様になっているので、ぜひ確認して欲しい。

「シャンティ」シリーズのキャラクターデザインなどについてマット・ボゾン氏にインタビュー

――「シャンティ」シリーズの世界観について教えてください。

マット・ボゾン氏
マット・ボゾン氏

マット氏:「シャンティ」シリーズはファンタジーな世界観ですが、すごく未来の物語になっています。この世界では過去に発達した文明で開発された道具がさまざまな遺跡に眠っており、それを主人公のシャンティや敵役たちで奪い合うことになります。

主人公のシャンティは、ジーニーという種族でさまざまな不思議な力を持っているのですが、シャンティ以外は行方不明になってしまい力の使い方がわからない状態です。そんな中シャンティは自分が住んでいる町を守るために戦うことになります。

2作目の「シャンティ ~リスキィ・ブーツの逆襲~」のときに、リスキィ・ブーツによってシャンティの魔法が盗まれてしまい町を守れなくなってしまったので、本作では町を守る方法を探していくのが目的です。

リスキィ・ブーツは、本作では協力者として登場し、シャンティと手を組んで共通の敵であるパイレーツ・マスターを倒すことになります。ゲームを進めていくとリスキィ・ブーツからシャンティがさまざまな魔法を取り返していくことになります。

――「シャンティ」シリーズで日本人イラストレーターの矢部誠氏を起用している理由を教えてください。

マット氏:1作目の「シャンティ」を作りはじめたころは、妻がシャンティの構想を考えました。もともと日本のTVアニメのファンなので、自分の作品にもその雰囲気を出したいと思っていました。ですので、キャラクターデザインは日本のTVアニメ風になっています。

2作目のときに「アニメ風の絵を掛ける人を採用して絵を描いたほうがいいのではないか」と言われ、日本人のイラストレータの方にお願いすることになりました。

――日本のアニメが大好きなんですね。

マット氏:アニメだけでなく、ゲームも「ロックマン」「キャッスルバニア」「スーパーマリオブラザーズ」など日本発祥のものは大好きですね(笑)。

――「シャンティ」シリーズは、その好きなゲームから影響を受けているのですか?

マット氏:「Castlevania II: Simon's Quest」に多大な影響を受けています。ゲームボーイアドバンスが発売されるまで「キャッスルバニア」シリーズが発売されなかったので、自分たちで作ることにしたのがはじまりでした。

――ドット絵が非常に綺麗だと思ったのですが、どういったところにこだわったのでしょうか?

マット氏:カプコンやコナミの16bitのゲームが好きなのが高じて、任天堂でドット絵のゲームを10年間制作していました。「シャンティ」シリーズを制作する前にニンテンドーDSの「魂斗羅」などに携わっていました。本シリーズは私がドット絵が好きだったので、全体的にこだわって作っています。

――「シャンティ」の3作目を先に発売する理由を教えてください。

マット氏:インターグローから発売するにあたって、WayFowardで一番有名なタイトルをローカライズして出したいと思い「シャンティ」を選びました。2作目の「シャンティ ~リスキィ・ブーツの逆襲~」がDSi Wareで発売され移植が難しかったので、3作目の「シャンティ -海賊の呪い-」を先に発売することにました。プラットフォームは未定ですが、2作目の「シャンティ ~リスキィ・ブーツの逆襲~」も順番は逆になってしまいますが発売する予定です。

――ベリーダンス風のコスチュームをさまざまなキャラクターが着ていますが理由はあるのでしょうか?

マット氏:最初は踊らせたいという目的があったからです。最近ではヒーロー風のコスチュームのほうが多いですね。1作目のときは私が学生で若かったこともあり、セクシーなコスチュームが多かったのですが、今キャラクターデザインをしていたら、美少女のキャラクターにセクシーなコスチュームを着せることは昔ほどないと思います。

――「シャンティ」シリーズはベリーダンスを踊るのが定番ですが、本作でも健在ですか?

マット氏:少しですが入っていますよ。1作目を作ったときは、音楽とダンスを取り入れることを考えて制作してきたので、、ベリーダンスの要素が大きかったのですが、3作目ではアイテムなどを獲得するときの二次要素として入れています。シリーズを通してベリーダンスを踊るのと、髪の毛を使って敵を倒すのは必ず残そうと考えています。

――最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

マット氏:やっと日本のみなさんにプレイして頂けるので、非常にワクワクしています。私が任天堂、カプコン、コナミなどのゲームに感銘を受けて育ったように、日本のプレイヤーのみなさんに本作をプレイしてもらって楽しんで頂ければと思います。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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