スクウェア・エニックスが配信中のiOS/Android向けアプリ「アリスオーダー」。同作のプレイレポートをお届けします。
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スクウェア・エニックスが新たに送り出す、サイキック(超能力)とミリタリーを融合させたバトルRPG「アリスオーダー」。バトルではキャラクターをコマのように動かし、敵を攻撃していく戦術シミュレーションが楽しめます。また、ユニットごとに攻撃範囲や攻撃方法が異なるので、マス目状に区切られたフィールドの、どこに配置するかが勝利の鍵を握ります。
ミリタリーものだけに、キャラクターはどれもかわいい美少女ながら、シリアスなストーリーが展開します。スマホ向けゲームらしい手軽さと、高い戦術性、重厚なストーリー性を成立させた本作品。その魅力を、実際のプレイ体験を元にお伝えします。
ハードなストーリーに説得力を持たせる魅力的な設定の数々
まずは本作の、固有名詞が多い独特の世界観から紐解いていきましょう。近未来の2020年、未曾有の大災害が原因で急速に治安が悪化した日本は、民間軍事警備会社(PMSCs)にその対策を託します。その中の1つに、<アリス>と呼ばれる<超常能力>を持つ少女たちで編成された部隊がありました。それが、プレイヤーが指揮をとる小隊になります。
<アリス>には武器を使った戦闘能力のほかに、ESPという特殊能力があります。人間や小型兵器だけでなく、戦車やヘリといった巨大兵器とも戦うので、<アリス>たちがそれぞれ固有に持つ超能力が、戦闘の大きな助けとなるでしょう。
特殊部隊である<アリス>たちが請け負う任務は、どれも困難や悲哀に満ちています。行きすぎた医療技術が生み出した動く死体の殲滅、親を亡くし、生きるために武装した少年兵の掃討などなど……。争乱の絶えない時代ならではのシリアスなストーリーも、本作の大きな魅力の1つです。
兵種の違いを理解することが最強の部隊を作る第一歩
つぎはゲームの中身を見ていきましょう。プレイヤーは所属している<アリス>から、5人を選んで部隊を編成します。
バトルに出られるのは、「MAIN UNIT」に選んだ3人と、任務開始時に選ぶ他プレイヤーの隊長の計4人です。「SUB UNIT」に選んだ2人は、その4人が戦闘不能になると出撃する補充要員になります。最初から操作できないので注意しましょう。
部隊を編成するにあたり、<アリス>たちの特徴もつかんでおく必要があります。<アリス>はそれぞれ使用武器、攻撃範囲、使えるESP能力などが異なりますが、大きく5つの兵種に分類できます。ここでは、各兵種について解説します。
突撃兵
ブレードやマシンガンなどを使う兵種で、近接戦を得意とします。攻撃力と移動力は高いものの、射程が短く、敵に接近するまでにダメージを受けやすい欠点もあります。
重機兵
火炎放射器やガトリングなどの重火器を得意とする兵種です。攻撃範囲は広いのですが、移動力に欠けます。
支援兵
ロケットランチャーや迫撃砲を持つ、遠距離攻撃が得意な兵種です。攻撃範囲も広く、障害物を超えての攻撃も得意ですが、近い敵を攻撃する術がなく、懐に潜り込まれると弱いです。
衛生兵
味方のHPを回復できる兵種です。バトル中にHPを回復できる手段はほとんどないため、この兵種がいれば安全に戦えます。攻撃能力はほかの3兵種と比べると、大きく劣ります。
無所属
おもに合成や売却用のユニットが、どの兵種にも属さない無所属あつかいになります。部隊編成で組み込むことはできません。
部隊編成が可能な4つの兵種のうち、突撃兵、重機兵、支援兵は、それぞれ3すくみの関係にあります。任務で戦う敵は特定の兵種に片寄っていることが多いので、あらかじめ有利な兵種で部隊を編成しておけば、バトルを楽に進められます。出撃前に「INFO」で任務の情報を得ておくといいでしょう。
ユニットを動かすだけでOK!手軽ながら奥深いターン制バトル
ここからは、実際のバトルについて解説します。本作のバトルはターン制で、まずはプレイヤーが先にユニットを操作し、つぎに敵が操作、そのつぎにプレイヤーが操作……と、どちらかが全滅するまで繰り返します。
プレイヤーのターンでユニットをタップすると、移動可能範囲と攻撃範囲が表示されます。移動可能範囲は青、攻撃範囲は赤です。この攻撃範囲に、なるべく多くの敵が入るように移動させるのが基本です。
障害物があると、例え攻撃範囲内でも攻撃できないときがあります。赤色に表示されていても、赤で塗りつぶされていないマスが、その「攻撃範囲内の攻撃できない位置」になります。
支援兵の迫撃砲のような、放物線を描くタイプの攻撃なら、障害物の向こう側の敵も攻撃できます。この障害物の影響は、当然ながら敵にも適用されるので、敵の攻撃から身を隠しつつ、支援兵を使って一方的に攻撃するなど、上手くバトルに活用していきましょう。
部隊編成のところでも触れましたが、突撃兵、重機兵、支援兵は、それぞれ得意とする兵種が異なります。なるべく有利な相手を攻撃できるように配置しましょう。
衛生兵がいる場合は、味方を回復させることもできます。緑色で表示されているマスが、回復できる範囲です。
味方の配置を決めたら、あとは「ATTACK」ボタンをタップするだけで、自動的に攻撃を開始します。攻撃が終わると敵も味方と同じ行動をし、敵の攻撃が終わるとふたたびプレイヤーが操作するターンになります。
各ユニットは、決められたターンが経過すると、ESPスキルを使えるようになります。ESPスキルには敵を攻撃するもののほか、味方を回復したり、攻撃力を上げたりするものもあります。
ESPは効果範囲が赤や緑で表示され、そこに対象が入っていないと発動できません。例外的に、ユニットを呼び出すESPは、効果範囲マスに「なにもない」ことが発動条件になります。
敵を攻撃するESPは、一撃必殺の大技です。攻撃以外のESPも、強力な効果のものが多いので、戦況を変える一手として活用していきましょう。なお、ESPは通常攻撃とは別のあつかいになるため、ESPを使ったユニットもATTACK時に通常攻撃を仕掛けます。ESP使用後の再移動も可能です。
他プレイヤーとの共闘や対戦も熱い!ネットワークを利用したバトル
ネットワークを利用した、最大4人でのマルチプレイも本作の魅力の1つです。任務から「マルチプレイ」を選ぶと、専用の共闘ステージに挑戦できます。
マルチプレイのルールは、基本的にソロプレイのときと同じです。大きく異なるのは、ユニットをプレイヤーがすべて操作するのではなく、自分が担当するユニットだけを操作するところです。自分のユニット以外は、ほかの参加プレイヤーが操作して戦うのが、このマルチプレイの最大の特徴です。
マルチプレイで使用するユニットは、出撃前に選択します。最初は選択中の部隊のリーダーになっているので、ほかのプレイヤーの使用ユニットを見て、バランスを考えて変更するのもいいでしょう。
マルチプレイでは、操作時に時間制限が設けられています。万が一、通信が切れて自分のユニットを操作できなくなっても、自動的にゲームが進むようになっているので、安心して遊べます。
このマルチプレイ以外に、他プレイヤーと対戦する「アリスリーグ」というメニューもあります。
アリスリーグは、他プレイヤーが設定した防衛のステージに、プレイヤーの部隊で攻撃を仕掛けるというものです。自身と対戦相手が、どれくらいユニットを鍛え上げているか、対戦相手の設定した地形や部隊配置を、プレイヤーがどう攻略するかが勝敗のポイントになります。
対戦相手の防衛を打ち破るとトロフィーが増え、敗北するとトロフィーが減ります。所持トロフィーを増やすと所属リーグが昇格し、より強いプレイヤーとマッチングする仕組みです。
自身も他プレイヤーの挑戦を受けるため、アリスリーグは開始時に「防衛マップ」を設定することになります。ここにユニットを配置し、挑戦してきた他プレイヤーを迎え撃つというわけです。
防衛戦は負けてもトロフィーは減りませんが、防衛に成功すればトロフィーは増えます。防衛戦は自分でユニットを操作できないため、リアルタイムで観戦はできませんが、対戦履歴からリプレイを見ることができます。リプレイで対戦相手の動きを研究し、防衛マップの設定に活かすといいでしょう。
シナリオを楽しむソロプレイに、他プレイヤーと協力するマルチプレイ。さらに対人戦の「アリスリーグ」と、飽きさせない工夫がうれしいです。<アリス>たちもかわいいだけでなく、それぞれに詳細な設定もあるので、育て甲斐があります。興味を持ったら、ぜひ一度プレイしてみてください!