アメリカ・ロサンゼルスにて開催中の「E3 2016」で、多くの来場者を集めていたブースのひとつがマイクロソフトのXbox Oneブース。さまざまなタイトルがプレイアブルで出展されていることもあって、かなりの活況を呈している状況だ。本稿ではそうした数あるXbox Oneの出展作の中でもひときわ注目度が高い「Reorce」と「We happy few」を紹介する。

目次
  1. 稲船敬二氏が手掛ける斬新なアクションアドベンチャー「ReCore」
  2. 狂気的な世界が秀逸なサバイバルホラー「We happy few」

稲船敬二氏が手掛ける斬新なアクションアドベンチャー「ReCore」

「ReCore」は稲船敬二氏と「メトロイドプライム」の開発チームがタッグを組んだアクションアドベンチャーだ。プレイヤーは主人公のジュール・アダムスを操作してロボットが支配する砂漠の世界「ファー・エデン」を舞台に、「コアボット」と呼ばれるロボットたちとともに人類の滅亡を狙う敵ロボット群に立ち向かっていくことになる。

今回の試遊版は謎の建物が舞台で、その中に巣くう敵ロボットを倒しながら進んでいくというものになっていた。注目すべきは戦闘システムで、基本はガンシューティングなのだが、武器に赤、青、黄、白の4つの色の属性が設定されていて、出現した敵の色と同じ属性で攻撃すると大きなダメージを与えることができる。

最初に出現する敵は1色だけだが、ゲームを進めていくと異なる色の敵が同時に現れるようになるため、戦闘時には素早く属性を切り替えながらの攻撃が求められるのだ。もちろん、ジャンプやダッシュなどを駆使して敵の攻撃をかわす必要もあり、かなり歯応えのある内容となっている。

謎解きの要素も見逃せない。建物の内部では仕掛けを作動させなければ先に進めない場所があるのだが、そこで役に立ってくれるのが相棒のコアボットだ。

例えば、今回の試遊版ではコアボットの背に乗って次々に出現するレールに飛び移りながら先に進むという箇所があったのだが、このようにさまざまな局面でコアボットの力を借りることになるのは間違いないだろう。もちろん、戦闘時にも主人公アダムスをばっちり援護。謎解きでも戦闘でも役に立つ頼もしき仲間となっている。

ちなみに今回登場したコアボットは犬型と四足歩行型の2体だが、現在公開中のトレイラーではコアとなる腹部の球体を別の二足歩行型のロボットに移し替えるシーンが見られる。公式サイトのイメージイラストにもさまざまなタイプのコアボットが描かれていて、これらのコアボットたちの能力をどう活かすかもポイントになりそうだ。出現する敵ロボットもスタイリッシュかつ個性的で上質のアクションを楽しめる。

気になる発売日だが北米では2016年9月13日、日本では9月15日に発売予定となっている。ダウンロード版はXbox OneとWindows10の両デバイスでセーブデータを共有できる「Xbox Play Anywhere」に対応しているので、こちらもおすすめだ。

狂気的な世界が秀逸なサバイバルホラー「We happy few」

「We happy few」は「BioShock(バイオショック)」の開発者が手掛けた一人称視点のサバイバルホラー。マイクロソフトのカンファレンス「Xbox E3ブリーフィング」において、大きな話題を集めたインディー系のタイトルである。

ゲームの舞台となっているのは、人々がとある薬を飲むことで幸福感を得ているディストピア世界だ。主人公である男もそうしたひとりだったが、あるとき仕事の途中でとある新聞記事を見て記憶を揺さぶられたのをきっかけに薬を飲むことを拒否。すると、とたんに世界がゆがみだし、会社内をさまよっていると同じ会社の仲間たちがおもちゃの犬をうれしそうに棒で叩いているところに遭遇してしまう。

主人公は仲間たちにうながされるまま自分も叩いてしまうが、なぜか大量の血しぶきが。犬のおもちゃに見えたそれは、実は大きなネズミの死骸だったのである。おののく主人公にセキュリティが襲いかかり……というのが冒頭部になっている。ブリーフィングで流されたトレーラーはこの狂気に満ちた奇怪なシーンで終了だったが、今回の試遊版ではその先もプレイできるようになっていた。

主人公が目覚めた場所は地下溝で、まずは町へと出ることを目指す。ここでちょっとした謎解きがあって右往左往してしまったのだが、これは単なる筆者の英語力不足で謎自体はさほど難しいものではない。そして、ハシゴを上ってどうにか町に出るが、そこは薬に精神を侵された人々や警官が徘徊している怪しげな世界になっていて、主人公は彼らの目を逃れながら、この狂気の町からの脱出を目指していくことになる。

何より恐ろしいのが薬で幸福感を得ている人々の存在だ。いずれも顔は白塗りのピエロのような顔つきをしていて、その表情には狂気に満ちている。彼らの顔を見ただけで思わずぞっとしてしまうことだろう。薬を飲んでいるときの極彩色の非現実的な世界と薬を飲んでいないときの色あせた現実世界の落差も激しく、不気味かつ強烈な世界観となっている。

ゲームのほうは非常にスリリングで歯応えたっぷり。ちょっとしたミスで住人たちや警官に追われるハメになるため、まったく気が抜けない。何しろ主人公は非常にか弱い存在で、一応戦う力はあるものの警官たちに追われたら素手で対抗することは不可能。武器を持っていても囲まれたら多勢に無勢でアウトなので、とにかく目立たぬように慎重に行動しなければならないのだ。

ちなみに、筆者も町に出たところですぐに警官たちに追われてあっさりゲームオーバーとなってしまった。恐らくはこのように何度もトライ&エラーを繰り返しながら生き延びるためのコツをつかんでいくタイプのゲームなのだろう。日本でリリースされるかは今のところ不明だが、続きが非常に気になるだけにローカライズされることを期待してやまない。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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