古き良き時代を感じさせるオーソドックスなRPG「アストラルフロンティア」

KEMCOがAndroid向けに配信中の「アストラルフロンティア」。同作のプレイレビューをお届けします。

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世界に迫る危機を調査するシリアスな本格ストーリー
忙しい社会人にもおすすめ！　サクサク進むゲームシステム

KEMCOより配信中のAndroid向けアプリ「アストラルフロンティア」。ゲームの中身はオーソドックスなRPGで、画面だけを見るとスーパーファミコンやプレイステーション時代の作品のようです。

決して今風ではありませんが「これぞRPG」といった造りは、とくに30代以上のゲームファンにはたまらないものがあります。今回はそんなオールドゲーマーの視点から、本作の魅力に迫ります。

世界に迫る危機を調査するシリアスな本格ストーリー

RPGの人気を左右する大きな要素の1つが「ストーリー性」です。ライトユーザーの多いスマートフォン向け作品ながら、本作は重厚でシリアスなストーリーが展開します。

主人公は小さな村に住む15歳の少年。この村では、もう10年近く子供が生まれていないうえに、早死にする人も多くなっていました。同様の現象が世界中におよび、緩やかな破滅に向かっているところから物語は始まります。

主人公は村で一番若い女性であるアリナさん（32歳）との結婚が、なかば強制的に決められています。アリナさんは二児の母ですが、夫ともども早くに死別しています。15歳と32歳。いろいろな意味で犯罪です。

しかも、アリナさんは村長の娘です。当の村長は「アリナがわしの娘だから、結婚を勧めるのではないぞ」などと余計なセリフを放ちます。なんでしょう、この外堀を埋められている感。

結婚前の最後の自由を満喫するがごとく、主人公は村の北にある古い城を目指します。村の入口では、マーズという犬がお供についてきてくれます。これが最初の仲間です。

古城では、奥で若い女性が巨大な魔物と戦っていました！　もちろん助けます。いけ、マーズ！　援護は任せろ！

助けた女性、カーラの頼みで村長と引き合わせます。世界を救うために旅を続けていたカーラに、話の流れで主人公も同行することになります。カーラが仲間に加わり、これで年増女から逃れ、若い美女と冒険に出発です！

筆者の感想が混じったため、コミカルな紹介になってしまいましたが、ストーリーは非常にシリアスです。展開も早く、ゲーム自体もサクサク進むので、どんどん物語に引き込まれます。なぜ、子供が生まれないのか？　人が死にやすくなっているのか？　その謎を少しずつ解き明かしていくのも、本作の大きな魅力の1つです。

以下に物語の主要なキャラクターを紹介します。

主人公（名前は変更可能）

ジャピナの村で一番若い少年。幼少期に両親を亡くし、1ヵ月前に結婚を約束した幼なじみも失った。深い悲しみを心に秘めつつも、前向きさを失わないけなげな性格。森遊びを通じて、魔物を退治する力を身につけている。

マーズ

主人公が拾って育てた獣。オオカミと犬の中間のような、セイントウルフと呼ばれる種族。魔物を倒せるほどの鋭い騎馬を持つ。

カーラ

女性だけの神秘の種族、エル族の代表。身体能力に優れ、魔法も得意な美女。先代の女王から、世界の異変を探る命を受け、旅に出る。

忙しい社会人にもおすすめ！　サクサク進むゲームシステム

ここからは、本作のシステムを解説します。フィールド上は、画面中央下部に表示される方向キーを押すと移動できます。人との会話や宝箱、アイテムの調査は、画面右下に表示される決定ボタンです。

フィールド状で敵と遭遇すると、戦闘画面に切り替わります。画面下に表示される「攻撃」や「スキル」などの5つのコマンドから、行動を決定します。

主人公以外の仲間は、事前に設定しておけばオートで行動します。仲間のオート行動の中身は、ある程度まで指定できます。さらに、主人公も「自動」ボタンを押すと、自動で行動を決めて戦闘を進めます。

もちろん、すべての行動をプレイヤーが決めることも可能です。普段の戦闘はオートでサクサクと進め、ボス戦などの強敵との戦いでは、慎重に行動を決めるといいでしょう。

本作の大きな魅力となるのが、成長システムです。RPGによくあるレベルアップ制ではなく、戦闘終了時にランダムでパラメータがアップするシステムを採り入れています。敵との戦闘をこなすだけで、キャラクターがどんどん強くなるというわけです。敵が強く、進みづらいと感じたら、その場で戦闘を繰り返して成長させましょう。