「E3 2016」のスクウェア・エニックスブースにて試遊台が出展されていたアクションRPG「デウスエクス マンカインド・ディバイデッド」をレポートする。
本作は、サイバーパンクな世界観をベースに、RPGとFPSの要素をミックスさせた独特なゲームデザインが話題を呼び、現在においても根強い人気を持つ「デウスエクス」シリーズの最新作だ。
エグゼクティブ・ナラティブ・ディレクターのMary DeMarle氏のインタビューで語っている通り、2029年の近未来の世界を舞台とし、機械化された人と生身の肉体の人との対立や確執を描いている。
プレイヤーの行動によって幾重にも枝分かれするストーリーや、コンバット、ステルス、ハッキング、ソーシャルといった4つの要素を柱としたゲームデザイン、無料の追加ゲームモード「Breach」など、見どころとなる部分も非常に多い。Gamerでは本作のプレイレポートが掲載されるのは初となるので、試遊台で軽く触ってみたインプレッションをお届けしたい。プレイしたのは、Xbox One版となる。
筆者はデウスエクスシリーズをプレイするのが初めてだったので、まずは操作を確認することに。FPSということで、基本的な部分は既存のタイトルに準拠しており、特に操作面で引っかかることはなかった。この辺りは、FPSに慣れ親しんでいる人ならば、スムーズに入り込めるだろう。
また、遮蔽物を利用しながら敵と撃ち合い、時にヒッソリと近づきフィニッシュムーブを決める。シューターとステルスが上手い加減で混ざり合ったバトルシステムは、幅広い戦略性をプレイヤーに与えてくれる。ただし、筆者の雑感だと序盤からそれなりに敵の攻撃が激しく、油断するとゲームオーバーになってしまうことも多々。実際、何度も失敗してしまった筆者のプレイを見かねてスタッフが助言を与えてくれたこともあった。
「デウスエクス マンカインド・ディバイデッド」のアクション性をより豊かにしているのが、AUGMENTATIONSの存在だ。SMART VISIONやLEG SILENCERS、TYPHOONなど、バリエーションに富んだこれらのスキルを使うことで、戦略性はグッと広がる。
たとえば、壁の向こう側を見渡せるようになる「SMART VISION」で敵の位置を把握して、事前に戦略を立てるのもいい。さらに、小規模ながらも爆発を起こし、全方位に攻撃できるTYPHOONは、アタックの要として役立ちそうだ。スロットには4つのAUGMENTATIONSをセットできるので、ステージの特性に合わせて使い分けていくといいだろう。
時間があまり取れなかったためプレイレポートはここで終了になるが、オーソドックスなFPSに則りながらも、AUGMENTATIONSを使った戦略性の高いシステムが攻略欲を刺激する本作。時間を見つけて、ガッツリとやり込んでみたいと思わせる魅力があったのは間違いない。日本での発売日も早く決まってほしいものだ。