アソビモは、新作スマートフォン向けゲーム「GODGAMES」のメディア向け試遊会を、7月27日に開催した。今回はその模様をお届けしよう。
スマートフォンでお手軽に本格的なリアルタイムシミュレーションゲームが遊べる、アソビモの意欲作「GODGAMES」。この日に行われたイベントでは、司会の南国バカンスのアナウンスで、プロデューサーの堤章一郎氏とゴッジョブIMAI氏が登壇。実機を使用した試遊に先駆けて、ゲームについて紹介が行われた。
本作はMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)スタイルのリアルタイムストラテージゲームだ。ゲーム性としては、そのふたつの間を取ったようなシステムが採用されている。「忙しい社会人でも遊べる対戦ゲーム」をコンセプトに作られていることもあり、1試合あたりのプレイ時間は3分程度となっている。正式版では10対10の最大20人で対戦ができるほか、システム上は最大30人での対戦にも対応しているとのこと。こちらはイベント対戦などの時に利用される予定だ。
マッチングは全世界のユーザーと行われる。ちなみに現在行われているAndroid版の先行βテストでは、日本以外にも韓国や台湾、英語圏のユーザーとの対戦が行われている。
「フリーインバトルシステム」を採用していることにより、マッチングの待ち時間のようなものもほぼ発生しない。誰かがルームを作ったときに、足りないプレイヤーをNPCがまかなうようになっている。そこに他のプレイヤーが参戦すると、自動的にNPCと交代する。途中でプレイヤーが離脱した場合も、NPCがそのまま引き継ぐといった仕組みだ。20人以上のプレイヤーが参加したときは新たなルームが作られて、同様にNPCがプレイヤーの代わりで参戦するため、待ち時間が発生しないというわけだ。
勝利条件となるルールもシンプルだ。それぞれのチームにバトルポイントと呼ばれるものがあり、それが多い方が勝ちとなる。バトルポイントは4種類あり、ひとつは「戦闘」だ。敵を倒すことでもポイントは得られるが、最も稼げるのはとどめを刺すラストキルである。各マップにギミックと呼ばれるエリアや投石機などが配置されているが、それらを「占拠」することでもポイントが得られる。それ以外にも味方ユニットへの「支援」や、「特殊」なギミックを占拠したときにもポイントが得るようになっている。
個人が稼いだこれらのポイントをチームで合計することによって、勝敗が決定。こうして試合でポイントを稼いでいくことでゴッドランクを上げていき、最終的には神になることができるというわけである。
登場するユニットは、現時点で70体以上。それぞれに、「タンク」「ストライク」「アシスト」という3種類のタイプのいずれかに分類されている。本作ではステータスは攻撃力とHPの種類しかないが、「タンク」は防御力が高く初心者でも扱いやすいユニットとなっている。他のタイプの通常攻撃を唯一軽減でき、近距離で戦えるのが特徴だ。
「ストライク」は体力が低く、遠距離から攻撃しかできない。その代わり範囲攻撃ができるため、まとまっている敵に一気にダメージを与えることができる。「アシスト」は、ほかのゲームでいうところのパラディンに近く、攻守ともにバランスが取れているタイプだ。スキルのバリエーションも多く、移動速度を上げたり回復するなどサポートが得意だが、攻撃力がタンクほど高くないため器用貧乏のようなところがある。
これらのユニットは、ガチャなどで入手するわけではなく、ユニットツリーを解放していくこと手に入れることができる。これは、運要素を極力無くすことで対戦ゲームとしての公平性を保ちつつ、プレイヤーのスキルに合わせて入手できるようにしたためだ。
ちなみに正式版ではこのユニットツリーは10個に増える。条件も設定されており、「GODGAME」で勝利していくことでツリーが解放されていくようになる。ちなみに、最大1000勝することで解放されるツリーもひとつだけあるという。
各ユニットには、「POTENTIAL」と呼ばれる持っているだけで能力を発揮するスキルがある。これを採用した理由は、対戦はシンプルになっている代わりに部隊編成面で戦略の幅を持たせるためだ。初心者は「POTENTIAL」を意識せずに遊べ、上級者になっていくほどこれらを意識するようにしたかったとのこと。通常のユニットも「POTENTIAL」は持っているが、成長させていくことで新たに付加させることができるようになっている。
「POTENTIAL」を付けていくのに必要となるのが、いくつかの種類が用意されている成長素材だ。対戦で3勝すると、アークベリーと呼ばれる餌が入手できる。それを、クリキヨの庭にいるキャラクターのクリキヨに渡すことで、ランダムで成長素材がもらえるという仕組みだ。ちなみに10個まとめて渡すことで、11個の成長素材がもらえるそうだ。
「POTENTIAL」作成時に、まれに「EX」が付く場合がある。何度も同じユニットを作ったときに、たまに「EX」付きの特別なユニットが生まれるというわけだ。「EX」無しとの差は大きいわけではないが、ユーザー側からはこだわりのポイントとなっている。
シングルプレイでは、各部隊ごとに用意されたものを使用する。これはチュートリアル的な意味を持っており、いろんな種類のユニットの使い方が学べるようになっているのだ。また、クリア時にクラフトに必要なエナジーがもらえるため、ぜひともプレイしておきたいモードである。
Facebook版も準備中!スマートフォン版のユーザーとの対戦も可能
本作はスマートフォン向けに開発されているが、それ以外もパソコンで遊べるFacebook版も現在開発中だ。PCとスマートフォンのユーザーは切り離されているわけではなく、同じフィールドで遊べるというのも特徴である。また、Facebookアカウントを利用することで、PCとスマートフォンのセーブデータを共有することもできる。これにより、外出先ではスマートフォンで、自宅ではPCでという遊び方も可能となる。
PCユーザー側が有利にならないように、ショートカットなども用意せずにマウスだけで操作できるようにするなど、さまざまな調整も行われているようだ。リリースはスマートフォン版が出た後になるとのこと。こちらも楽しみである。
正式版では新マップも追加!上級者向けの新ユニットも8体登場
正式版では新たに「グレートスタンプ」というマップが追加される。他のマップでは両端から攻めていくといった物が多かったが、このマップでは中央にスタート地点があり、外側にあるエリアを制圧していくといったデザインになっている。タンクよりも、遠距離攻撃ができるストライクやアシストといったタイプが活躍できそうなマップである。
さらに、ユニットも新たに8体追加される。これまでのユニットは、歴代の戦士たちといった少し位の低いものばかりだった。だが、正式版では魔王軍と勇者軍というように、英雄クラスのようなユニットが追加される。これらのユニットは強いが、コストが高いため使い勝手がいいわけではない。使いこなすには、それなりにプレイヤーがスキルが必要となるものばかりだと思って間違いないだろう。
ユニットが追加されたことにともない、ボイスの追加情報も公開された。
正式サービス開始は、最短で7月29日の予定だ。審査の都合上多少ずれる場合もあるが、Android版もiOS版と同タイミングでの配信となる。
シンプルな操作ながらゲーム性の奥深さに感銘!
ゲームの紹介の途中、本イベントのメインでもある実機を使って実際にゲームを試遊することができた。正直な感想としては、スマートフォンのゲームでよくぞここまで作り込んだなという印象だ。PCゲームでは「League of Legends」などが世界的に人気だが、そのテイストをうまくスマートフォンのスケールに落とし込んでいる感じである。
また、操作自体もシンプルで、ユニットを出すときも一般的なタワーディフェンスゲームのように時間で貯まっていくゲージによってそのコストのユニットが選べるといった仕組みになっている。
スキルを発動するときは、ユニットを2回タップするだけ。行きたい場所をタップすれば、そこまでの最短ルートを自動的に選択して移動してくれるので細かい操作は不要である。
最初は何をやっているかわからない部分もあるが、やりこめばやりこむほどゲームの面白さに気がつくはずだ。MOBAは初めてというユーザにも、最初の1本としてオススメしたい作品である。
ちなみに、試遊会の合間にメディア対抗戦も行われた。こちらは合計3回バトルを行い、その順位の合計が一番少ないところが勝利というルールであった。筆者は本作をプレイするのはまったくの初めてであったが、それでも優勝こそ逃したものの、5位、5位、7位という順位を取ることができた。このように、初心者でもお気軽に遊べる対戦ゲームは意外と少ないので、ある意味貴重な存在といえるかもしれない。
最後に堤氏から、「初見ではわかりにくいところもあるが、1度理解すると戦略の幅が拡がり深いゲームになっている」という言葉が聞かれた。MOBAスタイルのゲームということで、リリース後にはオンラインやオフラインを問わずさまざまなイベントが予定されているという。これらの詳細については、続報を楽しみに待とう!