【TGS 2016】「EVO Japan」を日本で開催する意義と展望について実行委員たちが語ったセッションをレポート

【TGS 2016】「EVO Japan」を日本で開催する意義と展望について実行委員たちが語ったセッションをレポート

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千葉・幕張メッセにて9月15日より開催中の「東京ゲームショウ2016」。本稿では国際会議場にて行われた、対戦格闘ゲームの世界大会「EVO Japan」の実行委員会設立にともなうプレス説明会の模様をレポートする。

EVO主催のジョーイ"ミスターウィザード"クエイラー氏(右)とマーク"マークマン"フリオ氏も登場
ジョーイ氏は「日本にEVOを持ってこられてうれしい」とコメント マーク氏は「3社の力を借りて歴史に残るイベントにしたい」と意気込みを見せた

まず、「EVO」の魅力と日本開催におけるビジョンについて、ゲーム情報サイト「4Gamer」編集部の編集長でEVO Japan実行委員会の岡田和久氏が説明を行った。岡田氏は「EVO」が1995年から20年に渡って行われている世界最大規模の対戦格闘ゲーム大会であることを改めて紹介。梅原大吾選手やジャスティン・ウォン選手のようなトッププロから一般のゲーマーまで、すべてのプレイヤーが参加可能で、皆が同じ環境で争うオープンな大会であることが「EVO」の大きな特徴であると説明した。

今年の大会は7月の半ばにラスベガスで開催。世界82カ国から1万5千人を超える選手が参加し、ファイナルはアメリカの大手スポーツチャンネルのESPNで中継され194万6千ビューを記録した。さらに、ゲームのライブストリーミングサイトを運営するTwitchでも配信が行われ、こちらも約389万人が視聴したという。

そんなEVOが主に扱っている「格闘ゲーム」というジャンルは日本発祥のものであることに岡田氏は言及。現在はアメリカを筆頭とする世界が一歩も二歩も先んじているが、今回この「EVO」を招致することによって「日本の格闘ゲームのみならず、ゲーム業界全体が盛り上がる一助になれば」と岡田氏は期待を述べた。

その他の実行委員の挨拶も行われた。ハーツユナイテッドグループCOOの松本壮志氏は「この発表はジョーイ、マーク、松竹グループ、子会社であるAetasがフルスクラムの状態でなければ実現できなかった」と自賛。「Aetasの運営する『4Gamer』を通じてEVOをの普及をさらに進めることができると思っておりますし、日本の大会の成功を祈っています」とコメントした。

4Gamer編集部 編集長の岡田和久氏 ハーツユナイテッドグループの松本壮志氏

松竹ブロードキャスティングの井田寛氏は「EVO Japan」を成功に導くためには、まず1人でも多くの人にこの大会のことを知ってもらい、見て楽しんでもらう必要があるとコメント。そのために、自社の放送・配信サービスなど、あらゆるメディアを駆使すると決意を表明。日本のみならず世界に向けても発信して「EVO Japan」というものをエンターテインメントイベントとして確立し、「日本のゲーム業界活性化の一助にしたい」と意気込みを述べた。

ゲストとして松竹 常務取締役の岡崎哲也氏も登壇。岡崎氏はeスポーツやファイティングゲームというものをさまざまなところで耳にし、目にするようになってきたと語り、EVOのメンバーがこの大会を20年に渡って進化・発展させ世界的なイベントへと育て上げたことに賛辞を送った。自身も今年の大会を映像で目にしてあまりの熱気に感動したそうで、「EVO Japan」では映像配信やライブビューイング、松竹の劇場を使った開催など、「さまざまな可能性を考え、楽しみにもしている」とメッセージを送った。

松竹ブロードキャスティングの井田寛氏 松竹の岡崎哲也氏

続いて、実行委員の1人でハーツユナイテッドグループの小宮鉄平氏が「EVO Japan」の概要説明を行った。大会の正式名称は「Evolution Championship Series Japan」で「EVO Japan」は略称となる。日本で開催する意義は「日本凱旋」と「日本で迎え撃つ」ことと説明。この大会が主催者のジョーイが日本の新宿で見た小さなゲーム大会を原風景として生まれたもので、そんなEVOが「ついに日本に凱旋をするのです」とその意義を強調した。

さらに、対戦格闘の世界において日本には何人もの世界チャンピオンが存在するとアピール。彼らはこれまで世界に出て戦ってきたが、今度は彼らがホームの日本で世界を迎え撃つのだと感慨深げに語った。その上で、この大会の開催を通じて日本のゲームメーカーやゲームコミュニティ、プロゲーマーたちに目標やビジネスシーンを提供。同時にゲームは人と対戦する、人と競い合うとより楽しいのだと伝えることによって日本のゲームシーンをさらに盛り上げていきたいと抱負を語った。

ハーツユナイテッドグループの小宮鉄平氏

気になる第1回の開催時期だが、今のところ2018年1月頃を想定。具体的な日程は「EVO2017」のタイトル発表と同時に行う予定だという。また、EVOがどういう大会なのか知ってもらうため、本番の前に少し規模の小さいプレ大会を開催することも検討しているそうだ。採用タイトルは未定だが、日本のプレイヤーが求めるタイトルを中心に選考したいとのことで、狭義の格闘ゲームにとどまらない幅広い対戦ゲームの採用を考慮していると小宮氏は語った。正式な発表は2017年夏に開催されるEVO2017にて行う予定とのことなので楽しみにしておこう。

運営委員長であるゲームライターの金子紀幸氏が「EVO Japan」の戦略のポイントや大会コンセプトを語るトークセッションも行われた。金子氏が「EVO Japan」のコンセプトとして第一に挙げたのは「EVOの理念を継承する」こと。金子氏はEVOの最大の魅力は「コミュニティのための大会であること」と考えていて、この理念を継承するため「EVO Japan」では「コミュニティをひとつに」をスローガンに、ゲームを好きな人たちが一堂に会してみんなでイベントを作っていくというような風景を実現したいと語った。

ゲームライターの金子紀幸氏

そのために、国内で高い知名度を誇る2大コミュニティ「GODSGARDEN」の代表の稲葉央明氏と「TOPANGA」の代表である豊田風佑氏を運営委員に起用。両者とも金子氏の理念に賛同していて、「みんなで盛り上げていきたい」(豊田氏)、「微力ではあるが成功に寄与できるよう頑張りたい」(稲葉氏)とそれぞれ意気込みを述べた。もちろん、そのほかのコミュニティにも参加を呼び掛けていて、「今後もさまざまなところに協力をお願いして、みんなで作っていけたら」と金子氏は展望を語った。

「TOPANGA」代表の豊田風佑氏
「GODSGARDEN」代表の稲葉央明氏

また、サイドイベントも重要と考えていて大募集の実施を検討しているとのこと。初心者講習会や対戦会、トークイベント、コスプレ、自作攻略本の販売など、どんな形でもOKで、「もちろん、サイドトーナメントもどんなタイトルで行ってもらってもかまいません」とコメント。「選手として、出展者として、ボランティアスタッフとして、もちろん観客としても楽しめる。『EVO Japan』はそんなイベントを目指しています」と力強く語った。

世界トッププロゲーマーである梅原大吾氏とジャスティン・ウォン氏を招いてのトークも実施された。梅原氏は2003年の大会から参加、ウォン氏は大会がEVOの名称になる前から参加していて、その魅力について梅原氏は「初めて行ったときから今に至るまで、常にそのときの世界最大規模の大会だから」と回答。ウォン氏は「世界中の人たちがひとつの場所に集結するのが魅力で、普段は対戦できない日本やヨーロッパの人とプレイできるところ」と答えた。

「EVO Japan」がどういう大会になれば喜んでもらえるか、という問いに梅原氏は「好きなゲームを持ち寄ってプレイするというコミュニティにとってのいいイベントになることも大事だが、EVOはゲーム人生を大きく変えるチャンスの場とも考えている。そのふたつの部分を日本でも出してほしい」と成功の場であることの重要性を強調。ウォン氏は「2005年から毎年日本に来ているが、格闘ゲームで世界一なのは日本人だと思っている。ラスベガスに来られない、そうした日本のプレイヤーとプレイできることを楽しみにしている」と、日本の強豪プレイヤーが世界の人たちと対戦することの重要性を挙げていた。

EVO2004で名勝負を繰り広げた梅原大吾氏(右)とジャスティン・ウォン氏

最後にEVO Japan実行委員の小宮鉄平氏への質疑応答が行われた。それぞれの質問に対する小宮氏の回答を紹介しておこう。

――EVO2016では1万5千人の来場がありましたが、日本での開催にあたってどの程度の参加人数を想定されていますか?

小宮氏:EVO Japanは1回目なので、いきなり同じ規模とは考えておりません。ただ、ラスベガスに行けない日本の選手や中国、韓国などアジアの強豪選手を中心にして、ラスベガスとはまた違う盛り上がりを見せたいです。まずはEVO2016の半分の8千人を目標にしたいと思っています。

――アメリカのEVOは莫大な賞金が出ますが、日本では法律の関係で難しい部分があると思います。EVO Japanではどのように対応されるおつもりでしょうか?

小宮氏:もちろん、日本とアメリカは法律が違いますので、ラスベガスと同じスキームで運営するのは難しいと我々も認識しております。詳しいことはこの場では言えませんが、そういったもろもろの問題をクリアした上で開催したいと考えています。

――構想から招致実現までどのくらいの期間がかかったのでしょうか。

小宮氏:ジョーイ氏はEVO Japanをやりたいという思いがずっと強くあったそうで、いろいろな話がある中で、今回やっと実を結んで彼の思いを実現するに至りました。詳しいことはこの場ではお伝えできませんが、我々もその使命を持って全身全霊で努めたいと考えております。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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