2016年12月8日に発売・配信予定のニンテンドー3DS用ソフト「めがみめぐり」製品版のプレイレポートを一足早くお届け。交通系ICカードと連動したゲームプレイも紹介する。
箕星太朗氏の色彩豊かなキャラクターデザインや、肉声に近い音声合成での会話が楽しめる「めがみスピークエンジン」など、さまざまな特徴を持つ「めがみめぐり」。
その中でも耳目を集めたのが交通系ICカードとの連動だ。ニンテンドー3DSで交通系ICカードを読み取れることに驚いた人も多いのではないだろうか。
東京ゲームショウ2016でのプレイレポート、めがみスピークエンジンに特化したプレイレポートに続き、今回はとうとう製品版に触れることができた。交通系ICカードを使ったプレイも含め、ゲームの流れを解説していこう。
一人前のめがみを目指して
チュートリアルでツクモとの出会いを果たしたヌシ様(プレイヤー)は、ツクモが一人前の「めがみ」になる導き手として、ともに旅に出ることに。
その身近な目標が「七柱のめがみ」に認められることだ。七柱のめがみのお墨付きを得るには、彼女たちによる「神格試験」に合格しなければならない。その神格試験に至るまで、いくつかの段階を踏む必要があるのだ。
お供え物を手に入れよう
ツクモとの旅は、日本全国の電車路線を巡るすごろく形式で描かれる。まずは七柱のめがみに会うため、「お供え物」を手に入れよう。
ヌシ様はサイコロを振って移動し、「お供え物シンボル」が置かれた駅を目指す。道中、シンボルが何もない駅マスに止まると、おしゃべりが大好きなツクモとの会話イベントが発生。このイベントで言葉を教えるとツクモのパラメータがアップする。
「こんじょう」「つよさ」「かしこさ」「やさしさ」「うつくしさ」の5項目があるこのパラメータが、神格試験の合否に大きく影響する。ツクモの質問に答え、会話を楽しみながら彼女を育てていこう。
絵馬に描かれた願いを叶えよう
お供え物を手に入れたら、今度は神格試験を受けるに足ると証明しなければならない。そのために「おしごと」をこなしていこう。
めがみの仕事は、人の願いを聞いて叶えることだ。「おしごと」メニューには人々の願いが記された絵馬が寄せられており、ヌシ様とツクモはこれを叶えていく。
所定の駅に行く、指定のものを奉納する、などといったおしごとをクリアすると、ツクモのパラメータもアップ。絵馬の色によってどのパラメータが上がるかわかるので、その時のツクモのパラメータを見ながらおしごとを受けよう。
そうしてツクモの能力が一定値を超えると、アマテラスから「金の絵馬」が授けられる。この金の絵馬に書かれた願いを3つクリアすると、晴れて神格試験を受けられるようになるのだ。
パラメータの上げ方
ツクモのパラメータを上げる方法は、上記の会話やおしごとだけではない。すごろく内には、ツクモとミニゲームをしたり、もののけ退治をしたりするマスがある。このミニゲームをクリアしたり、もののけ退治で勝利を収めたりすると、ツクモが成長する。
定期的に止まっておきたいのが、食材が手に入るマスだ。食材を元に、ツクモにパラメータがアップする料理を作ってごちそうすることができる。
基本的に料理には複数の食材が必要なのだが、中には食材一つで完成する料理も。またいくつかの食材がセットになった「セット食材」や、現在いる地域にちなんだ「ご当地食材」も存在する。ご当地食材はそれだけで「ご当地料理」が作れるスグレモノだ。
すごろくで見つけたら必ず止まりたいのが「つづら」マスだ。ここではツクモの能力がアップする髪飾りやアクセサリーといった「神衣」が手に入る。
またメニュー内の「高級つづら」からも神衣が入手可能。これらをツクモに着させてあげると、彼女のパラメータは大幅にアップする。もちろん、パラメータ関係なく好みのルックスに仕立て上げる楽しみ方も大いにアリだ。
なお、高級つづらを開けるには「宝玉」か「おさい銭」が必要。宝玉はいわゆる“課金アイテム”で、おさい銭はゲーム内でも手に入るがかなりの量が必要だ。
いざ、神格試験に挑戦!
こうしてツクモを成長させ、金の絵馬の願いを3つ叶えたら、いよいよ神格試験に挑戦だ。七柱のめがみがいる「めがみ」マスに行くと、試験を受けることができる。
5つのパラメータが試される神格試験は、基本的にオートで進行する。ヌシ様は奮闘するツクモを見守ろう。一方で、ツクモが苦戦している際には「おうえん」でアシストすることができる。低いパラメータが試験項目になっている際にはおうえんしてあげよう。
晴れて基準点をクリアすると合格し、ツクモの神格がアップ! こうして2人で旅を続けながら、めがみとしての力をつけていくのだ。
ツクモとのコミュニケーションをふんだんに楽しもう
プレイしていて強く感じられたのが、ツクモと実際にコミュニケーションを取っている感覚だ。質問に自由に答えられること、またツクモの大きなリアクションと豊かな表情、そしてめがみスピークエンジンによる自然な発声が相まって、本当に会話をしている気分になる。というか、している。
例えば交通系ICカードを読み取らせると、ツクモは「○○駅には何をしに行ったのですか?」「何という会社に行ってきたのですか?」などと聞いてきてくれる。実際の生活とリンクした、会話らしい会話が楽しめるのだ。
それでいて、髪の色、目の色、服、アクセサリーなどを自由に変えられるのもあって、大げさかもしれないが“子育て”をしているような感覚に見舞われる。少しずつ言葉を覚えていく様も、その感覚を強くしているのかもしれない。「ウチの子です」と紹介したくなるのだ。
「めがみめぐり」は、生活の一部に溶け込めるような作品だ。基本無料なので、まずはダウンロードしてみて、ツクモの愛らしさに触れてほしい。きっと一緒にどこかへ出かけたくなるはずだ。
交通系ICカードを読み取らせると…?
メニュー内の「駅情報」から「ICカード」を選ぶと、交通系ICカードを読み取らせることができる。スキャン画面を表示させた状態で下画面にICカードを置くと、自動で読み取りがスタート。ヌシ様が実際に乗り降りした駅や決済履歴が読み込まれ、初めて行った駅の数、10回行った駅の数などに応じておさい銭や食材がもらえるのだ。
さらに、行った駅によってツクモとの特別な会話も発生。もちろんここでもツクモは言葉を覚え、成長してくれる。1日の終わりに、ツクモとのほっこりする会話で癒やされてみてはいかがだろう。
※ちなみに、交通系ICカードは10枚まで登録が可能。11枚目以降を登録すると、古いものから登録が削除されていく。