2017年3月16日より「スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE ~さよなら絶望学園~ 2017」の公演が、東京都のZeppブルーシアター六本木にて行われる。それに先立ち、3月15日に関係者向けの公開ゲネプロを開催されたので、その模様をお届けしよう。

目次
  1. よりブラッシュアップされた舞台のほんの一部分をチラ見せ!
  2. 個性豊かなキャラクターたちの登場人物たち
  3. 演出もより一層パワーアップ!
  4. キャスト陣からのメッセージをお届け!
  5. 公演概要

よりブラッシュアップされた舞台のほんの一部分をチラ見せ!

左から、山本タク氏(演出・脚本)、いしだ壱成さん(左右田和一役)、伊波杏樹さん(澪田唯吹役)、伊藤萌々香さん(七海千秋役)、横浜流星さん(日向創役)、鈴木拡樹さん(狛枝凪斗役)、植田圭輔さん(九頭龍冬彦役)、AKIHITO氏(振り付け)

本作は再演ということもあって、基本的なストーリーについては前回と同様、リゾート島に集められた超高校級のクラスメイトたちとのコロシアイ旅行に巻き込まれていくもので、大きな部分は変わらない。

しかし今作でまず驚いたのは、”あのキャラクター”の存在が、物語の最初から出てくるところだ。

”あのキャラクター”

このシルエットが誰なのか、シリーズのファンならば語らずともすぐにわかるだろう。もちろん、「ダンガンロンパ」シリーズに初めて触れる人でも、このシルエットの正体はやがて判明する。演出・脚本の山本タク氏が「再演なのに新作というテーマでやってきた」と語った、まさにその通りのドッキドキの展開が待っていそうなことに、否が応でも胸が高鳴る。

何せゲーム一本分のストーリーを約3時間程の上演時間にまとめているため、物語のテンポはかなりスピーディだ。しかし、全体を通して見せどころはバッチリ押さえていることが伺えた。

個性豊かなキャラクターたちの登場人物たち

個性豊かなキャラクターたちは、もちろん今作でも全員しっかりと描かれている。最早「再現度がすごい」という言葉など当たり前になりつつあるのだが、それでもあえてこの言葉を使いたい。それを感じてもらうためにも、登場キャストを一通りご覧いただきたい。

単純な目立ち具合で言えば、やはり十神が圧倒的な存在感を放っているのだが、どのキャストもあの大きさに負けることなく、際立っている。

花村輝々役の三瓶さんが”お馴染みのアレ”を見せるワンシーンもあったり、舞台前方でストーリーが展開するその背後で田中が謎のポージングを決めていたりと、全体的にシリアスなストーリーながらも、客席からどっと笑い声が起こるシーンも度々あった。

今回が初舞台だったという七海役の伊藤さんは、クライマックスでは本当に涙を零す迫真の演技を披露。最初は掴みどころがなく、最後には日向に希望を残していく七海千秋という役を、見事に演じ切ってみせた。

演出もより一層パワーアップ!

ネタバレ防止のために写真は掲載できないが、学級裁判などのシーンも初演の時よりもさらにパワーアップしている。

学級裁判シーンでは効果音などのSEも上手く使われていて、日向の「それは違うぞ!」というセリフが舞台を飛び越えて客席にまで刺さるくらいの勢いは、まさに「弾丸」そのもの。

普段モノクマやモノミの登場シーンなどに使わされているスクリーンは、学級裁判の時にはキャラクターをライブで映すようになっており、遠い席の人でも学級裁判中の緊迫感あふれる出演者たちの表情をしっかりと見ることができる。

モノクマダンサーズを使った新たなチャレンジもあり。今作ではモノクマダンサーズが舞台装置の一部になったり、前回よりも一層細やかな動きでキャラクターの心情を見せたりと、舞台では表現しにくい部分を上手くモノクマダンサーズで表現していた。

また、今作から追加された「オシオキシーン」は、裁判パートと同じくらいに気合いが入った作りになっている。各キャラクターらしい「オシオキ」が用意されており、ここでもモノクマダンサーズたちが活躍。残酷で、それでいてどこかキュートだったり、どこかポップだったり、そんなオシオキシーンは原作のゲームを踏襲していて、なのに新しいものとして舞台上で描かれている。

客席の通路を使用した演出もかなり凝っている。キャラクターたちが舞台を飛び降りて熱演する様を、目に焼き付けてほしい。

そしてもちろん、クライマックスには映像出演の”彼女”も登場するが、「再演なのに新作」という言葉がここでも甦るような新たなシーンがたくさん盛り込まれているので、前回も見たというファンも楽しみにしていてほしい。

そして最後には、「希望編」「絶望編」のアニメを見ていたファンならば、「ああ…」と思わず唸るシーンも新たに追加されている。ぜひともこの舞台ならではの「スーパーダンガンロンパ2」を、実際に劇場で体感してみてほしい。

キャスト陣からのメッセージをお届け!

前回の「スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE」から、主演の横浜流星さんを始め、鈴木拡樹さん、いしだ壱成さん、伊波杏樹さんらなど、続投キャストも多い本作品。皆が口を揃えて「再演でありながら新作」と語った、キャスト陣たちのインタビューの模様をお届けしよう。

――まず皆さん、意気込みなどをお願いします。

横浜流星さん:日向創役の横浜流星です。再演だけど再演じゃない、というのを目標にして、みんなでひとつになって力をあわせてがんばってきました。ダンガンロンパを知らない方でも世界観を楽しんでいただき、キャラクターひとりひとりも個性的なので、そこをぜひ見てほしいです。

再演ということですが、アニメでも2のキャラクターたちのより深いところまで描かれていましたし、舞台でもそちらに注目していただきたいです。日向くんの成長物語でもあるので、皆さんに支えられながらも前に進んでいく姿を見せて、一人でも多くの方に勇気と希望を与えられたらと思います。

伊藤萌々香さん:七海千秋役の伊藤萌々香です。今回私は舞台はもちろんのこと、演技のお仕事自体を初めてやらせていただくので、すごく緊張と不安でいっぱいですが、私らしい七海千秋をやらせてもらい、全力で楽しみたいと思います。アニメにもなって、日向と千秋の関係性もより深くなっていると思うので、ぜひ注目してください。

鈴木拡樹さん:狛枝凪斗役の鈴木拡樹です。僕も一年前にこの作品に出ていて、再演にも出させていただきます。再演にあたって、前回やり残したことをやろうというのをテーマにがんばってきたので、そこの部分をクリアできるようにがんばりたいです。また、前作同様ゲームでは味わえない生の迫力というものがウリだと思いますので、そこを楽しんでいただけたらと思います。

個人的には、日向くんの良き友であり、ライバルでもあるので、そういうところを描けたらと思います。

植田圭輔さん:九頭龍冬彦役の植田圭輔です。僕はこの再演から参加させていただくことになったのですが、スーパーダンガンロンパ2の初演で築き上げたチームワークや世界観がちゃんとあって、そこに上手く乗っかってやっていこうと思いました。とにかくすごく温かくて、初演から自分がいたくらいにみんなと仲良くやらせてもらっています。

簡単な作品ではないのですが、このメンバーならば簡単にやり遂げちゃんじゃないかと思えるような、すばらしいチームです。自分が呼ばれた意味を考えて、自分にしかできない九頭龍冬彦をやりたいと思っています。

伊波杏樹さん:澪田唯吹役の伊波杏樹です。私は初演にも出させていただきました。すごく元気な役どころで、みんなと一緒に楽しい学園生活を送れるのかと思いきや、この作品のテーマであるサイコトロピカルな世界観というのを初めて見る方にもお届けできたらいいなと思っています。東京を飛び出して大阪でも上演できるということで、とてもワクワクしています。

いしだ壱成さん:左右田和一役のいしだ壱成です。僕も初演から参加させていただいていまして、初演のときからとても雰囲気が良く、それでいて難しいことにもどんどん挑戦するチームです。再演にあたって、やり残したことがないようにして、新たな壁を乗り越えてみんなでダンガンロンパワールドを作り、それを一人でも多くのお客様の届けたいと思っています。東京、大阪、はたまた世界へと飛び出していけるような作品になればいいなと思っています。

――今回再演ということで、稽古などで苦労されたことはありますか?

横浜さん:僕自身、舞台の再演が初めてでして、今回台本も随分変わっているんですが、初演の時に覚えていたセリフがついつい出てきてしまったり、動きとかも反射的に初演のときと同じように動いてしまったりして、そこを修正するのにとても苦労しました。でもそれだけ今回新しいものになっているということなので、前回来てくださったファンの方にも「ここが新しくなってるんだ」と思ってほしいですし、楽しみにしていただきたいです。

――横浜さんは、初演のときと今回とでキャストの皆さんとの関わり方や心境の変化はありましたか?

横浜さん:前回は初めての単独主演で、まだ10代でちょっと気負っていて、キャストの方々とあまりコミュニケーションをとれていなかったのですが、今回20歳になって割と余裕も出てきて、お酒が飲める年にもなったので、稽古が終わったあとにみんなで楽しくコミュニケーションを取れるようになったかなと思います。

――今回再演ということで前回よりもパワーアップしたところを教えてください

横浜さん:前回はオシオキシーンがなかったですが、今回オシオキシーンが追加されているあたりです。

いしださん:細かいところですけれど、セリフ回しが違ったり。あんまり言っちゃうとネタバレになっちゃうので言えないんですけれど(笑)。

伊藤さん:見終わった時、前作と違う感じで終わるんじゃないかな、とは思いますね。

伊波さん:アニメの絶望編、希望編を見てから来てくれるファンの方には、すごく「あ、ここ!」という見どころがあったりします。

――伊藤さんは今回初舞台ということですが、稽古場で印象だったエピソードはありますか?

伊藤さん:まず台本を持つのが初めてで、普段覚えるものといえば歌の歌詞とかなので、最初は全然セリフが入ってこなくて苦労しました。今は自然と出てくるようになりましたが、とても不安でした。普段大勢の人と一気に関わるということがないので、こういう舞台でいっぺんにたくさんの方と関わってコミュニケーションをとることが、とてもいい経験になりました。

――再演なのに新作、という言葉がありましたが、狛枝の見せ方など前回から変わった部分はありますか?

鈴木さん:そうですね、狛枝の中身は前作とそう大きく変わったわけではないんですけれども、今作では前作よりも日向くんにどういう刺激や道しるべを与えられるか、ということをとても大切にしています。そういう意味で「このセリフは日向くんの印象に残せるな、成長につながるな」というシーンをピックアップして、自分の中に落とし込んでこのお芝居をさせてもらいました。

――ありがとうございました!

公演概要

公演タイトル

スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE ~さよなら絶望学園~ 2017

公演日程

東京・Zeppブルーシアター六本木:2017年3月16日(木)~3月26日(日)
大阪・森ノ宮ピロティホール:2017年3月30日(木)~4月2日(日)

スタッフ

演出・脚本:山本タク
シナリオ監修:小高和剛(スパイク・チュンソフト)
音楽:高田雅史(サウンドプレステージ)
振付:ENcounter ENgravers
原作・企画協力:スパイク・チュンソフト
制作:CORNFLAKES
後援:beachwalkers./TOKYO MX
主催:希望ヶ峰学園演劇部/Zeppブルーシアター六本木運営委員会

出演者

横浜流星:日向創役
伊藤萌々香(フェアリーズ):七海千秋役
鈴木拡樹:狛枝凪斗役
いしだ壱成:左右田和一役
井上正大:田中眼蛇夢役
植田圭輔:九頭龍冬彦役
伊波杏樹:澪田唯吹役
高橋ユウ:終里赤音役
三瓶:花村輝々役
西洋亮:十神白夜役
おにぎり(ニューロマンス):弐大猫丸役
倉持由香:罪木蜜柑役・Wキャスト
高野祐衣:罪木蜜柑役・Wキャスト
濱頭優:辺古山ペコ役
中田クルミ:ソニア・ネヴァーマインド役
水越朝弓:西園寺日寄子役
蜂谷晏海:小泉真昼役・Wキャスト
山口真季:小泉真昼役・Wキャスト
TARAKO(声の出演・モノクマ役)
貴家堂子(声の出演・モノミ役)
神田沙也加(映像出演・???)ほか

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※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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