アメリカ・ロサンゼルスで行われた「E3 2017」に初出展したGIANTY。謎に包まれた最新作「GOKEN」のストーリーやゲームシステムについて訊いた。

スマートフォンアプリ「あやかし百鬼夜行」シリーズなどを展開するゲーム開発会社・GIANTY。最新作となる「GOKEN」は、同社で初めてのPC向けタイトルとなり、Steamで今夏の配信が予定されている。イラストやトレイラーが公開されてはいるものの、ゲームの詳細については明らかになっていない本作について、E3に初出展したGIANTYブースで話を伺った。

本作の主人公は、5つの刀剣を自在に操る英雄「エッジ(Edge)」。五剣術をもって荒廃した世界を統一し英雄と呼ばれていたエッジは、5000年に一度行われる神の祭事において、最高神「オゾン」により「次の神」に任命されるはずだった。しかし、悪しき者から「神の祭事で6つ目にあたる伝説の刀剣宝具が奉納される」とそそのかされてしまい、祭事の邪魔をして、「オゾン」により岩柱「卑神峰」に封印されてしまう。

そのまま5000年もの年月が流れ、偶然、民の手によって卑神峰が崩され、開放されることとなる。そして、失った刀剣宝具探しの冒険に旅立つことになる。

このように、昔話のような興味深いストーリーが展開する本作。すでに公開された2本のトレイラーからは、日本と中国の文化が混じったような独特のファンタジー世界と、どこか懐かしいアクション要素を確認することができる。本作でプロデューサーを務める内堀建吾氏と、開発に携わる西村健司氏に気になるポイントを伺ったので紹介していこう。

本作は、昔から人気のあるアクションRPGの楽しさに現代の技術を加えた、どこか懐かしくも新しいアクションRPGだ。戦闘システムは、ボタンを押したら剣を振るって攻撃するというオーソドックスなスタイルを採用。敵を倒し、レベルをあげ、お金を手にし、強い装備を揃えていく流れは、誰もが説明なしに理解できるはずだ。武器は剣や鎌、苦無といった5つのタイプが存在し、鎌であれば範囲、苦無であれば遠距離といった特色ある攻撃を行うことができる。

また、主人公の背中にはタトゥーを彫ることができ、HPや攻撃力を強化することも可能だ。タトゥーをどのようにカスタマイズするのかによって、オリジナルの能力を生み出していける。

近年のアクションRPGというと、スキルやコンボといった複雑な操作が必要になり、操作に必死になってしまうことが多いが、本作はプレイヤーのペースで、ストーリーを楽しみながら進めていくことが可能なようだ。

マップにはオープンワールド形式を採用。従来は、ステージごとにロードすることも多かったが、本作ではダンジョンなどの一部を除けば、全てのマップをシームレスに移動することもできる。このシームレスな移り変わりには現代の技術が存分に使われており、海から山までの道のりをロードなしに進むことができるなど、実際に冒険をしているかのような感覚を味わえそうだ。

ゲーム自体のボリュームは10時間程度とのことで、内堀氏によれば、日常生活を送りながら気軽にプレイできるボリュームに仕上げたそうだ。なお、リリース時に提供されるかは明言しなかったものの、サブクエストのようなやりこみ要素も開発中とのこと。本作はSteamでのリリースということもあり、DLCのような形でのリリースも含めて検討しているのだという。気になる価格だが、フルプライスではなく、Steamで同程度のボリュームのタイトルと同じ価格帯を予定しているそうなので、比較的手頃な価格に落ち着きそうだ。

プレス向けに配布されたメディアキット付属のイラスト集
プレス向けに配布されたメディアキット付属のイラスト集

E3に初出展した同社の意図としては、JRPGの良さとGIANTYとしての取り組みを世界に届けたい想いがあったとのこと。ブースの訪問者からは、作り込まれたアートの美しさや日本ならではの丁寧な作りに良い反応が得られたそうだ。

最後にGamer読者に向けて内堀氏より「日本ではまだ未開拓のSteamという可能性のあるプラットフォームにゲームを届け続けることが日本のゲーム業界を盛り上げていくことだと思っています。発売の際には、是非プレイして古き良きアクションRPGを楽しんでください」とのメッセージを頂いた。リリースまであとわずかとなった本作だが、気になる人は続報をチェックしておこう。

左から西村健司氏、内堀建吾氏

GOKEN公式サイト
https://www.gianty.co.jp/goken/

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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