セガゲームスがサービスを行うiOS/Android向けアプリ「チェインクロニクル3」。7月22日に行われた「チェインクロニクル 4th Anniversary ユグド祭 2017」の開催後、総合ディレクターの松永純氏にショートインタビューを実施した。
――2017年7月26日に4周年を迎えること、そして今回のイベントを振り返っての率直なお気持ちをお聞かせいただけますでしょうか?
松永氏:ユーザーさんから良い反応をいただけて「よかった~」というのが今の率直な気持ちですね(笑)。今回に関しては、これまでのタイムアタックのようなユーザーさんがプレイの腕を競って楽しむといった遊び方も用意させていただきつつ、ユーザーさんのキャラクター愛というところで親愛度のランキングを発表させていただきました。
ストーリーを楽しむRPGとしてスタートはしたものの、それだけでない楽しみ方がユーザーさんの中で広がってきていると感じていて、最後に発表させていただいた通り、それぞれのユーザーさんがよりゲームを楽しめるようなかたちにしたいという目標を持って、運営チームが一丸となってアップデートの計画を立てています。それが会場のユーザーさんの反応と上手くリンクしていて、それを受け止められたのが良かったなと思います。
――そうしたユーザーさんの多様化を感じたのはいつ頃からになりますか?
松永氏:2年ぐらい経った頃にはもうそれぞれに感じるタイミングがありましたね。タイムアタックイベントも2年目ぐらいからやらせていただきましたが、1回目から盛り上がりまして。最初は声優さんにも参加いただくなど、プレイスキルを競うものではなかったのですが、プレイの熱が高まっていく中で開発メンバーの想像を超えるようなプレイが飛び出してきたあたりから、ひとつの文化として成立していると実感できるようになりました。
キャラクター愛に関しても、人気ランキングがちょうど2年目のタイミングであったのですが、その時点で400、500というキャラクターの数がいたにも関わらず、その全員に対してちゃんと票が入って、かつメッセージもついていて。Nのキャラクターで票数の少ないキャラクターでもストーリーに触れられていて、それは我々の想像を超えることでした。少ないキャラクター数のゲームと比べたら愛が薄れてしまうのは仕方ないというイメージでしたが、2年の間にユーザーさんの愛が育ったことを実感できたので、そこに対してどのような運営をやっていこうかと考えていました。
当時は第2部(「チェインクロニクル ~絆の新大陸~」)をちゃんと完結させるということや、その後の「チェインクロニクル3」をどうするのかというところにすごくカロリーがかかっていて、本当に全方位のユーザーさんに楽しんでもらうためにやっていくという余裕がありませんでした。ただ、3年目でユーザーさんの多様な楽しみ方がより伝わってくる中で、そこに応えるようなアップデートはいつかまたやっていかないとという話はずっとしていて、それがようやく進められるタイミングになったので、こうして発表させていただくことになりました。
――今回のアップデート内容を同時に発表されたところに、前もってそうした考えをもたれていたのかなという印象を受けました。
松永氏:それぞれの立ち位置のユーザーさんがいらっしゃって、ひとつだけ先に実装して、残りが後回しになってしまうと、その立ち位置に立っているユーザーさんは楽しくないよなと思うので、時間をできるだけ縮めて同じタイミングで提供できるようなかたちで進めています。
――最後に上映された、今後のストーリーに関する映像にも大きな反響がありました。
松永氏:いやー、本当に良い反応をいただけました!
――5つの物語が展開する「チェインクロニクル3」の始動からもちろんここまでの流れは意識されていたと思うのですが、こうしてユーザーさんからの反響を受けた今のお気持ちはいかがですか?
松永氏:「チェインクロニクル3」を始める時に、これぐらいのタイミングで主人公が帰ってくるというのはプランとしてあったのですが、それが本当に正しいストーリーの設計かどうかというのは、経過を追っていく時にすごくドキドキしていました。
初めてすぐの頃、第3部の主人公たちに対して愛情が高まるまでは、“主人公ロス”のような感覚はあったんだろうなと思います。ただ、今回のキャラクター人気投票で第3部の主人公たちが上位にランクインしていたように、彼らがユーザーさんの支持を得て、ストーリーに注目いただいているタイミングで彼が帰ってくるというのは第3部の主人公にとってはプレッシャーだろうなというところもあり、そのバランスを見守ること自体にドキドキしながら見ていました。
今回、ユーザーさんの反応をいただけたことは良かったですが、主人公が帰ってきたことで、第3部の主人公が脇役になるような展開だけは絶対にやってはいけないことだと思っています。そうならないようなストーリーを作り上げていくためのプロット作りなどは、年末に向けてやっていかなければいけないという話をしています。
――今回、“未来”に向けて加速していくという方針を掲げられていましたが、今後の展開に期待されているであろうユーザーに向けてメッセージをお願いします。
松永氏:「もう少しこういうものもあったほうがいいのにな」と思われていたユーザーさんの気持ちがちゃんと埋まるコンテンツが今回提供できるのだとしたら本当に嬉しいです。その上でストーリーもちゃんとした山が来るような展開をこれからも続けていくので、ぜひご期待ください。
――ありがとうございました。