千葉・幕張メッセにて9月21日より開催中の「東京ゲームショウ2017」。本稿では、アソビモブースで9月21日に行われた、「ファンタジーアース ジェネシス」発表会をレポートする。

左から内山スグル氏、木下直樹氏
左から内山スグル氏、木下直樹氏

東京ゲームショウ2017開催前の段階では「アソビモとスクウェア・エニックスによる新作タイトル」とのみアナウンスされていた今回の発表会。ステージ上にはアソビモの開発ディレクター・木下直樹氏と、スクウェア・エニックスの監修ディレクター・内山スグル氏が登場すると、早速両社の協業タイトル「ファンタジーアース ジェネシス」がPVとともに発表された。

本作は、2006年から運営中のPC向けオンラインRPG「ファンタジーアースゼロ」をベースにした、スマートフォン向けタイトルだ。内山氏は長きに渡り「ファンタジーアースゼロ」の運営に携わっているスタッフであり、同氏が登場した瞬間に、なにが発表されるのか察しがついた人もいただろう。

ベースとなった「ファンタジーアースゼロ」は、アクション要素とストラテジー要素を組み合わせたバトルシステムが醍醐味となっており、最大で50人対50人が入り乱れる大規模対戦が楽しめる。

そんな作品の説明を内山氏が終えたところで、木下氏が「なぜ「ジェネシス」というタイトルにしたか」を明かす。企画が始まったばかりのころ、アソビモからタイトル候補をいくつか出したと木下氏。その中には、「ファンタジーアース」の名前を使わない候補もあったという。しかしPC版は「FEZ(フェズ)」と呼ばれているので、似たような呼ばれ方をするタイトルにしたいと考え、「FEG(フェグ)」という略し方ができるこのタイトルに落ち着いたとか。また「ジェネシス」には創世という意味があり、初めてのスマートフォン版である本作に適していると考えたそうだ。

続けて木下氏はスマートフォン版の開発について「100人を同時に戦わせることが最大の壁だった」と振り返る。ときには「100人にこだわらなくてもいいのでは」との案も出てきたというが、それでも「大規模戦闘はマスト」と試行錯誤の上にスマートフォン版への最適化を果たしたという。もちろん「ファンタジーアース」の戦略では欠かすことのできない、建築や召喚といった要素も健在だ。

操作もまた、ショートカットキーも含めてスマートフォンに最適化。開発当初は「エイムを合わせるのが難しかった」というが、システムによるフォローも搭載され、現在では初心者でも上級者でも楽しめる仕上がりになっている。

もちろん「ファンタジーアース ジェネシス」ならではの新要素も用意されている。本作は「FEZ」の数百年前の物語が描かれており、「FEZ」の主要キャラクターは登場しない。その代わり、新たな3つの同盟「エイルザン」「アデルヴァル」「ケムダーヴ」が登場する。

3つの同名は、それぞれの拠点となる街並みも3Dモデルで再現。街の中は実際に歩けて、NPCも存在しており、MMORPGの感覚で楽しめるとのこと。NPCには「FEZ」と関連のある人物もいるとか。

この同盟だけでなく、「新要素は今後も作っていく予定」と木下氏はコメント。そのひとつとして、プレイスタイルに幅を持たせるため、装備に付加価値を付けることを検討しているという。これは比較的早い段階で実装できると目論んでいるそうで、内山氏は「アタッカー向けの装備品の防御力を上げたりと、カスタマイズ性を高めてくれます」と話す。一方で木下氏は「難しくならないように注意しています」と、初心者にも気を配ることをアピールした。また他プレイヤーとともに戦うイベントも実装予定。こちらはサービスインには間に合わないが、早い時期にアップデートをしたいと目標を語っていた。

発表会の最後には、本作が今冬サービス予定であることも明らかに。内山氏は「今年だけでなく、来年の1月、2月も含めてください!」と付け加えていた。続けて内山氏から「『FEZ』は10年続いていますが、今後も日本が世界に誇れるゲームとして、『FEG』も含めてがんばっていきます」と力強いコメントが飛び出す。木下氏も「スマートフォンでPCの要素をすべて再現しています、配信まで楽しみにお待ちください」とアピールし、発表会は幕を閉じた。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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