一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会は、パシフィコ横浜会議センターにおいて、8月22日より「CEDEC 2018」を開催する。
テーマは「Fantasy becomes Reality」に決定
CEDECは、ゲームを中心とするコンピュータエンターテインメントの開発、ビジネス、関連する技術、機器の研究開発などに携わる人々の技術力向上と知識や情報の交流を促進するための日本最大のカンファレンスです。
CEDEC 運営委員会では、このほど、CEDEC 2018のテーマを「Fantasy becomes Reality=空想は現実になる」に決定しました。CEDECは、1999年の第1回開催以来、2018年は20回という節目を迎えます。この20年の間に、コンピュータエンターテインメントを取り巻く環境は、大きな変貌を遂げました。テーマ「Fantasybecomes Reality」は、CEDEC 開催当初には、実現がほど遠い“夢”と思われていた多くが今は現実となりつつあり、そして、新たな“夢”が近未来に現実となるであろうことを表現しました。
テーマ設定の背景:CEDEC 運営委員会 委員長 中村樹之
1999年に東京ゲームショウの併催イベントで開発者向けの勉強会としてスタートしたCEDECは、2018年で20回目を迎えます。CEDECの開始当初は、メーカー各社から新しい家庭用ゲーム機が次々と発表され、タイトルの開発規模も飛躍的に拡大、そのハードウェア性能を最大限に発揮するための開発技術やゲームデザイン、そしてプロジェクトマネジメントなど、開発環境全体に大きな変化を求められた時代の始まりだったと思います。
しかし、まだまだ当時のハードウェアスペックでは、学術的に優れている技術や発想をそのまま応用する事は困難であり、映像表現、物理シミュレーション、ネットワーク、デバイスなど、リアルタイムで実現できるものは少なく、疑似表現や代替技術で工夫をする事が一般的となっていました。
フォトリアリスティック、AI、VR、AR、IoT、スマートフォンといった、20年前には空想や夢、映画や小説の中での創作だったものの多くが、今は現実となっています。そして、現在、夢物語と思い描いているものが、20年後にはさらに多く現実となっているでしょう。
CEDECもさらなる進化を求め、開発者の交流、コミュニティ形成をベースに、最先端のゲーム開発技術、さらなる知見の集約を目指していきたいと思います。
本日2月1日(木)より、セッション講演者の一般公募を開始しました。CEDECでは、コンピュータエンターテインメント開発に関連した技術やアイデア、ノウハウをはじめ、広くエンターテインメント全般および周辺技術のトピックを募集いたします。皆様の知見や経験が貴重なヒントやアイデアの種となります。お互いに刺激を受け合う絶好の機会となっておりますので、多数の応募をお待ちしております。公募締め切りは4月1日(日)、募集要項は別紙のとおりです。詳細はCEDEC公式サイト(http://cedec.cesa.or.jp/)にてご覧いただけます。
CEDEC運営委員会では、ゲーム開発にかかわるさまざまな技術における最新動向と、近い将来に活用される可能性のある技術等を編さんした「CESAゲーム開発技術ロードマップ」を2009年から毎年公開しており、このほど、「CESAゲーム開発技術ロードマップ2017年度版」を公開しました。CEDECでのセッションの傾向などから、近年のゲーム開発において重要と思われる技術テーマを選び出し、簡潔かつ判りやすく表現することで、概要をいち早く理解し、調査、研究、議論に活用できる内容となっています。詳細はCEDEC公式サイトにてご覧いただけます。(http://cedec.cesa.or.jp/2017/outline/roadmap.html)
CEDEC 2018 セッション講演者 募集要項
募集内容
CEDEC 2018では以下の各形式につきましてセッションを公募いたします。
<レギュラーセッション(60分)>
講演者が登壇し、講演して頂く形式です。
<ショートセッション(25分)>
レギュラーセッションより短い時間で講演して頂く形式です。
<パネルディスカッション(60分)>
あるテーマについて数人の討論者が討議を行う形式です。
<ラウンドテーブル(60分)>
テーブルを囲んでモデレーターと参加者が、あるテーマについて全員で討論します。
<インタラクティブセッション>
会場内に展示スペースを設け、発表内容の掲示及びデモンストレーションをして頂く形式です。
<ワークショップ>
参加者の作業する環境を整えて実施する参加型学習の形式です。
<チュートリアル>
主に入門、初心者を対象に基礎的な部分から応用までを解説し、一通りの基本的な内容を学べる形式です。
<CEDEC CHALLENGE>
決められたテーマや制限内で作成された成果物に対して、レビューやコンテストを実施する形式です。
対象技術分野
次の部門に関連した技術やアイデア、ノウハウなどエンジニアリング、プロダクション、ビジュアル・アーツ、サウンド、ゲームデザイン、ビジネス&プロデュース、アカデミック・基盤技術、ほか
応募方法
CEDEC公式サイト(http://cedec.cesa.or.jp/)上のWeb 応募フォームに、必要な項目を記入し、ご応募ください。
※記載方法等詳細は、順次CEDEC公式サイトにて公開いたします。応募受付 2018年2月1日(木)~4月1日(日)必着採択審査 応募いただいた内容をCEDEC運営委員会が審査し、講演者としての採択を決定します。
※必要に応じて、追加資料を提出いただく場合があります。採択発表 2018年4月~6月頃、CEDEC 事務局より応募者に直接ご連絡します。
特典
<講演採択者>
- CEDEC 2018受講パス無償進呈
- 講演者同士の交流を目的としたパーティへのご招待
<応募者全員>
- CEDEC 2018受講パスをCESA会員価格にてご提供
- CEDEC 2018基調講演への優先入場(要・別途受講者パス)
- CEDEC 2018ステッカー
個人情報
ご応募いただいた内容および個人情報は、CEDEC運営目的以外には使用いたしません。
「CESA ゲーム開発技術ロードマップ 2017 年度版」 概要
エンジニアリング分野
一般
最新
- 汎用ゲームエンジンを使用した開発環境の一般化
- 大規模タイトルにおいては技術的差別化を図るため、独自ゲームエンジン化が進む
- スケーラビリティのあるクロス・プラットフォーム設計技術の進展
- ブロックチェーン技術がエンターテインメントコンテンツでも応用される
数年後
- WebAssemblyの導入
- WebGL等を用いたリッチ3Dウェブコンテンツの出現
- ゲームロジックのオンラインを通じた分散化
コンピュータグラフィックス
最新
- VR/AR/MRの実用化と、インターフェース技術の進展
- 3Dスキャナ、3Dプリンタなど、Physical3D技術の応用、機械によるデータの量産
- より複雑な反射を扱えるリアルタイムグローバルイルミネーションシステムの導入
- 物理ベースレンダリング(PBR)の知識のより一般化、「シェーダだけPBR」からの脱却
- グローバルイルミネーションとPBRを前提としたアーティストワークフローツールが整備される
- HDR,4K,VRなどの登場により、より柔軟なレンダラが求められる
- レイマーチング技術の拡張(プロシージャル雲、スクリーンスペースシャドウ)
- フォトリアルに囚われない、さまざまなアートスタイルが発展
- ヘアラインやフレーク等を表現可能な、非均一NDFマテリアルの採用
数年後
- シェーダによるモデルのトポロジー操作の実現
- 機械学習の応用
- 広色域ワークフローへの移行
AI
最新
- エージェントアーキテクチャの一般化と高度化
- ゲームバランス調整へのニューラルネット、GAなどのオフライン機械学習技術の導入
- 環境認識処理のリッチ化(TacticalPointSystem、領域ベースの視覚システムなど)
- プランニング技術による意思決定
- 流体手法に基づいた膨大な群衆シミュレーション
- 感情エンジンや自然言語処理に関する実験
- 環境制作を支援するAI(町、川、人口、など)
- QAやデバッグを効率化してくれるAI(自動プレィテスト、データ解析)
- ゲームデザイン又はプロデュースを支援するAI
数年後
- ユーザレスポンスから学習するランタイム型の機械学習エンジンの一般化
- 自然言語処理のブレークスルーにより会話型インターフェースがゲームUIの要素技術として確立
アニメーション
最新
- フルボディIKの実用化、プロシージャルなアニメーション技術の普及
- キネマティクス処理とモーションAIの双方向通信による高度な連携
- ParameterBlending,MotionMatchingなどのデータベース型手法の実タイトルへの導入
- ディープラーニングのモーションAIへの応用
数年後
- 筋骨格モデルをベースとした人体物理アニメーション
シミュレーション
最新
- エフェクトレベルでの流体シミュレーションの実用化
- セットアップに頼らない破断、壊れ、変形などのリアルタイム処理
- GPUによるシェーダと一体化した物理シミュレーションの実行
- クラウドコンピューティングによる大規模シミュレーション
数年後
- 布、剛体、流体などの異なるシミュレーション対象を統一的に処理できるソルバの登場
- VR環境に向けて、接地感のある手のシミュレーション
- ShapeMatchingや粘性変形の一般化
ネットワーク
最新
- サービスで扱うデータ量が大きくなり携帯網の制約が無視できなくなったため、データ量を削減する技術が重要になってきた
- HTTP/2を意識したサービス設計が重要になってきた
- クラウドサービスが多様化、微細化し、それぞれの組み合わせと少ない実装でゲームもサービスできるようになる
- 端末間での直接通信を行う技術(NAT越えなど)をコンテンツ開発者が開発せずに、プラットフォームやミドルウェアに備わった機能で実現できるようになった
- 携帯網でネイティブIPv6が提供されるようになった
数年後
- 携帯網でパケット通信制限の緩和やキャリア固有サービスの拡充が進む
- 東京オリンピックに向けて公共Wi-Fiサービスが拡充されるなど、各方面でネットワークが増強される
- Webへの標準アクセスプロトコルがHTTPSとなる
- リアルタイム通信対戦にHTTPoverQUICが利用されるようになる
新ハードウェアへの対応
最新
- HDR,4K,VRへの対応(最適化、アンチエイリアシング)
- さまざまなIoTデバイスが登場し、生活で使用するさまざまなモノがオンラインとなり、ゲーミフィケーション、エンターテインメントが介在できる機会が増加
- 顔の表情認識
数年後
- 大規模な屋外ARによる共有型のコンテンツの実現
- さまざまなものがネットワークに繋がるようになり、それらのリアルなデータを活用した遊びやサービスが考え出される
- IoTのプラットフォームを形成し、データやインフラを社会全体で分野横断的に有効活用する
- IoTデバイスのセキュリティ問題、オープンデータによる著作権やプライバシーに関する問題が発生する
プロダクション分野
一般
最新
- プロセス管理や自動ビルドなどのプロダクションを支える技術のクラウド化
- 大規模開発やマルチプラットフォーム展開に対応可能な開発環境
数年後
- リソースの増大に伴い、大容量ファイルサイズを扱うクラウドホスティングサービスの使用例が増えはじめ、オンプレミスとのハイブリッドな利用が定着する
- VR/AR/MRコンテンツ制作のためのオーサリング環境が発展する
プロセスマネジメント
最新
- 大規模開発においてゲームエンジンや開発環境にあったより体系化されたアセットワークフローが適用される
- モバイルアプリケーション開発の大規模化・複雑化に従って、従来の職能横断型チームだけでは組織全体での開発コストが増大する。組織横断的な専門家チームの導入などプロジェクト単体での考え方から組織全体での最適化へ進む
数年後
- プロジェクトマネジメントにおいて組織横断な管理を導入する企業が増える。それによってより組織的なプロセス最適化が進み、個人のオーバーワークが激減する
プラクティス
最新
- デバッグに機械学習の利用が進む
- ゲームエンジンのプラグインによる先進技術の即時実現
- 大量のログの可視化による作業効率の改善例が増える
数年後
- アセット管理、タスク・バグ管理、CI、ChatOpsなどが1つのソリューションに統合され強固に連携されたものが現れる
- コンシューマーとモバイルで共通化した技術が多くなり、各社の強みを生かした自社製エンジンの事例が増えはじめる
- 素材作成ツールへのディープラーニングの導入ナレッジマネジメント
最新
- 自社の技術ブログや勉強会、カンファレンスなど公の場を巻き込んだナレッジマネジメント
- 現場でのインプットが最小化されアウトプットがより重視される。組織外でインプット活動を積極的に行う開発者が増える
数年後
- チーム力が問われる大規模なプロジェクトにおいて、個人に対して評価する従来の評価制度がミスマッチとなり、違った評価システムを導入する企業が増える
ビジュアル・アーツ分野
グラフィックスデザイントレンド、課題
最新
- スマートフォンサイズ~大型ディスプレイまでさまざまな画面サイズ、タッチデバイス上でのデザイン表現の課題
- デザインアセットのCI
- 3Dプリンタを活用したコンテンツ製作
- HDRディスプレイに最適なリソース作成、表現
数年後
- VR/AR/MR向けに、人間の目をシミュレーションしたレンダリング
- 人間工学を活用したユーザーインターフェイス、入力デバイス
- あらゆるデータのプロシージャル化、非ビットマップ材質表現
- 低解像度ディテールからの高解像度化
グラフィックス、アニメーション
最新
- プロシージャルアニメーションのテクスチャ化
- モデルデータ、テクスチャ、広大なフィールドモデルのプロシージャル作成
- レイトレース法、高度な物理、流体シミュレーション、サブディビジョンサーフェースなど既存
ソフトウェアレンダラ技術のリアルタイム実装 - リアルタイム・リターゲット、ダイナミクスを考慮したポーズ変形
- PBRをベースとしたスタイライズドレンダリング
数年後
- 大量のキーポーズを統計モデルでリアルタイム自動補間するアニメーション技術の実装
- AIによる、作家性を模倣したシェーダ
- 筋肉、骨格、皮膚の滑り等を考慮したリアルタイムアニメーション
- キャプチャー3Dデータから筋肉、骨格等内部構造の自動再構成
パイプライン、ワークフロー
最新
- マルチプラットフォームを考慮したアセットパイプライン
- 大規模アウトソーシングの為のワークフロー、パイプラインの最適化とアセット作成業務の標準化
- クラウドを活用した環境や場所を超えたアセットパイプライン
数年後
- 映像のスタイライズ(手書き調、NPRなど)の多様化とワークフローの開発
- AIを活用したデータ作成・管理ワークフローオーサリング
最新
- ミドルウェア、ゲームエンジン間の高度なインテグレーション
- ゲームエンジンを用いたリアルタイムキャプチャー映像コンテンツ制作
- モデル、アニメーションアセット、レイアウトの相互リアルタイムオーサリング実用化
- 映像制作とゲーム制作間での共通オーサリングシステム
数年後
- あらゆる物理現象をリアルタイムにキャプチャーしデータ化
- PBRやNPRにも通用する動画補間技術による中間動作の自動化
- 2Dアニメーションからの3Dアセット自動生成
サウンド分野
音響効果(音楽・効果音・音声・ミキシング等の技術・知識を用いた演出表現)
最新
- アニメーションに連動した自動化による効率的な発音制御
- ゲーム進行に合わせた動的なミキシング(スナップショット型のインタラクティブ/ダイナミックミキシング、HDRAudio)
- インタラクティブミュージックの定着と手法の細分化(複雑なイベント分岐、MIDI併用、ゲーム仕様との連動)
数年後
- AIエンジンの発音制御への応用
- 周波数ドメイン制御が考慮されたリアルタイムミキシングの活用
- ゲームと連動したジェネレーティブな楽曲演出
信号処理技術(音響表現の向上と開発効率化を両立させるためのDSP/シンセサイズ・波形生成・合成・解析など)
最新
- プロシージャルオーディオの部分的な実装(グラニューラ、モーフィングによる音声生成、音声解析による再合成など)
- ノードベースでのリアルタイム信号処理
- 音声合成エンジンによる発声利用や、サーバーサイド音声解析による自然言語入力の実用化段階
- 音階抽出・テンポ同期・ラウドネスなどオーディオ解析情報のゲーム利用および制作ワークフローの短縮化
数年後
- 機械学習を応用した波形解析や自動生成や再合成など
- 音声認識時の感情や表現の検出、音声演技の幅を持つ表現技術の導入開発ツール・オーサリング環境
空間音響処理技術(音の伝搬、3Dオーディオなど)
最新
- 空間音響を活用した音の伝搬表現(音の回折を考慮した仮想音源の配置、レイトレーシングによる残響表現など)
- 3Dオーディオ技術の活用(HRTF、Ambisonicsを活用したヘッドフォンおよび天井スピーカでの空間音響表現。VR実装技術の充実化。ミドルウェアへの標準搭載)
数年後
- 音響工学や建築音響などをベースとした、空間音響シミュレーションのリアルタイム化(音源のリアルタイム再配置、遮蔽・残響情報のリアルタイム反映など)
- ユーザーの環境、嗜好への対応(HRTFのカスタマイズ・パーソナライズ、より高次の
開発ツール・オーサリング環境
最新
- オーサリングツールとDAW連携強化によりサウンドデータ制作のプロセスが効率化
数年後
- ゲームエンジンとの連携強化により音源配置や残響設定の効率化・自動化が進む
- 音情報の統計・ビジュアライズ化・学習などにより実装・デバッグがより効率化される
ゲームデザイン分野
ゲームシステム
アイデアの出し方、元になる要素、操作しやすいインターフェースの活かし方
最新
- VRインターフェースの多様化
- eスポーツでの展開を前提とした企画
- AIが出したアイデアを元に企画を自動構築するシステム
数年後
- クロスモーダルを前提としたゲームデザイン
- IoTを利用した生活に密着したゲームデザイン
- AIによる自動継続的なレベルデザイン
生産性と品質の向上
アイデアを活かすために生産性をあげる技術
最新
- ゲームデザインやクオリティーチェックへのAIの導入
- ゲームエンジンの拡張性と複数のツールとの連動
数年後
- VR機器の軽量化と小型化
- 次世代移動通信の技術とそれを活かしたハードウェアの発展
- 現実との違和感を感じさせないAR技術
気にしなければいけない周辺技術
最新
- 個人識別情報の多様化
- ドローンなどの自律移動型ロボットの進化と安全対策
- 世界的なガチャ規制に向けた流れと新しいビジネスモデル
数年後
- 足など他の人体機能を活かした補助腕の技術
- 脳活動測定を利用したレベルデザインへのフィードバック
- 超高精細ディスプレイの進化と普及
- 触覚ディスプレイや味覚ディスプレイなど出力機器の多様化
※画面は開発中のものです。
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