「式神の城」原作の須田直樹氏、芝村裕吏氏が当時のエピソードを語ったステージをレポート!Switch版「式神の城III」の実機プレイも【TGS2025】

東京ゲームショウ2025
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千葉・幕張メッセにて9月25日~9月28日にかけて開催の「東京ゲームショウ2025」。コナミデジタルエンタテインメントブースで9月26日に行われた、「式神の城」シリーズ原作・移植開発者座談会の模様をお届けする。

「式神の城」原作の須田直樹氏、芝村裕吏氏が当時のエピソードを語ったステージをレポート!Switch版「式神の城III」の実機プレイも【TGS2025】の画像

コスモマキアーからNintendo Switch版「式神の城III」が発売されることを記念して、森一申氏(コスモマキアー代表)、永木映彦氏(移植版開発ディレクター)、須田直樹氏(原作アルファシステム開発部長)、芝村裕吏氏(原作シナリオ担当)と、原作および移植の開発者が集まって行われた今回のステージ。今だから語れるエピソードが盛りだくさんとなっていた。

(左から)森一申氏、永木映彦氏、須田直樹氏、芝村裕吏氏
(左から)森一申氏、永木映彦氏、須田直樹氏、芝村裕吏氏

元々シューティングゲームが好きだったという須田氏。アルファ・システム入社後に「幻世虚構 精霊機導弾 ELEMENTAL GEARBOLT」を手掛けることとなったが、当時からストーリーを考えるのが苦手だったという(同作もシナリオは芝村氏が担当)。

その後、満を持してアーケードゲームの企画として「式神の城」を立ち上げることになるのだが、当時のシューティングゲームはいわゆる弾幕系が主流だったことから、キャラクターと世界観を大事にしたいと考えたそうで、その過程で芝村氏に参加してもらったそうだ。

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一方の芝村氏だが、当初はストーリーをゲーム中に盛り込むことに実は反対の気持ちを持っていたそうだが、実際にゲームが完成したものを見た段階で納得したよう。これはゲームの完成形が須田氏の頭の中にあり、ほかのスタッフには伝わっていなかったようで、須田氏自身も一作目に関しては一人で独善的にやったからこその結果だったと振り返っていた。

そんな中でキャラクター作りに関して芝村氏にオーダーしたところ、当初の主人公は玖珂光太郎ではなく、定年間近の刑事のおじさんが最初に出てきたとか。さすがに若い男の子にしようということで生まれたキャラクターであることが明かされていた(ちなみに当初の設定は恐らくプロフィールに活かされている模様 ※http://www.alfasystem.net/game/shiki/kuga.html )。

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また、シューティングゲームとしてどう面白くするかにも苦慮があったそうで、テストプレイ時にはさまざまな調整を重ねながら、結果的にハイリスク・ハイリターンの仕組みに行き着いたことにも触れていた。

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1作目の成功を経て制作された「式神の城II」は、スコアを作るゲームとして最高の開発度であり、開発自体も一番楽しかったと両氏ともに振り返る。2年ほどの期間でリリースされた背景として、1作目のロケテスト後には開発が進行していたことに言及していた。

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ちなみに、芝村氏は当初から3作目までのストーリーはすでに作っていたそう。「式神の城III」は結果的にリリースされたものとは異なる部分もあるそうだが、開発自体も環境が変わったこと、社内の開発ラインが空かなかったことでほかの会社と取り組んだことなど、シリーズを継続していくことの難しさを感じさせるエピソードが語られた。

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そうした当時の思い出話を経て、「式神の城III」の開発についても話が及ぶ。元々が20年ほど前のタイトルということもあり、永木氏ら移植版の開発メンバーは32bitを64bitに持っていくためにプログラムに手を入れたり、今の描画エンジンに移し替えたことなどに触れる。

その後も「式神の城III」で楽しめる全55シナリオはすべて芝村氏が書いていたことなど当時のエピソードを随所に挟みつつ、2026年4月末に発売予定のNintendo Switch版で永木氏が実機プレイを披露。須田氏と芝村氏は、ぬるぬると動く様子に感動した様子だった。

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須田氏と芝村氏が揃って話をするのはおそらく初めてということで、とても貴重な機会となった今回のステージ。その最後に森氏から、まだ移植されていなかった「式神の城」1作目のSwitch移植版の開発がアナウンスされた。全作を収録したパッケージなども含め、CAMPFIREで第二弾プロジェクトも実施されているので、こちらもぜひ注目しておこう。

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CAMPFIREプロジェクトページ
https://camp-fire.jp/projects/875273/view

配信アーカイブ
https://www.youtube.com/watch?v=DHX5AMDIR90

2011年イクセル入社後、Gamerをはじめとした媒体の運営に携わる。好きなジャンルはRPG、パズル、リズム、アドベンチャー(ほぼギャルゲー)。実はゲームよりもアニメが大好きです。

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2025-11-12 10:15:40