もはや「恒例」といえるアナログゲームイベント「ゲームマーケット」が、この秋も開催。熱気を見せる「ゲームマーケット2025秋」会場で見つけた、「これは!」という魅力を持った作品を紹介する。
「ゲームマーケット2025秋」は、その名の通り、アナログゲームのイベント。アナログゲームとは、ボードゲームやカードゲーム、テーブルトークRPG、シミュレーションゲームといった「電源を使用しないゲーム」のこと。「ゲームマーケット」はアナログゲームイベントとして国内最大の規模を誇っており、企業・個人によるアナログゲーム販売以外に、周辺グッズや美味しそうなフードといったものの販売が行われるほか、ブースによっては無料でゲームの試遊まで行える。アナログゲームの魅力を隅々まで体験できるイベントだ。
今回の「ゲームマーケット2025秋」が行われたのは、2025年11月22日(土)、2025年11月23日(日)。筆者が取材を行った11月22日(土)は晴天に恵まれ、冷え込む日の続く中で珍しく暖かい日だった。もしかすると、会場の盛り上がりが気候に影響を与えたのかもしれない!今回は、そんな熱気を見せた会場の中で筆者が見つけた、魅力的なボードゲームたちを紹介したい。

弁護士制作!ゲームプレイで離婚の基礎知識が身につく!?「離婚するから金をくれ」
まず最初に紹介したいゲームが、ブース名「WILD CARDS」のカードゲーム「離婚するから金をくれ」。このゲーム、なんと制作者が弁護士だという。

プレイヤーの目的は、他のプレイヤーよりも多くの財産を築くこと。そのための手段が、なんと離婚!ある家庭の配偶者となり、離婚することで財産分与を獲得するのだ。そのためには、円満な家庭を装いつつ、離婚事由を集めたり証拠を集めたりするなど、自分の立場が有利になるよう行動しなければならない。楽しいだけじゃなく、離婚の基礎知識まで身につくという、なんともユニークなゲームだ。
勉強だってゲームになる!?紙ペンゲーム「勉強」

勉強になるという意味では、ブース名「TANSANFABRIK」の紙ペンゲーム「勉強」もユニークなゲームだった。学生時代、誰しもが行ったテスト勉強。テストに備えて少しでも覚えようともがくあの感覚、そして、時計の音と鉛筆の音だけが淡々と響くテストの緊張感…。このゲームでは、そんな感覚を再現している。

このゲームで問われるのは、「覚える」こと。プレイヤーは国語・英語・数学・理科・社会という5教科に対し、それぞれ3分ずつの勉強タイムで「覚える」。すると、いよいよ15分の「テスト」がスタート!緊張感の中に懐かしさと楽しさが込められた、独特な魅力を持つ一作だ。
プレイしたらそこはもうレストラン!「オリジナリテ」
「ユニーク」という点ではゲームのみならず、ブースのつくりについても、非常に凝ったものが今回は多かった。その中でもとりわけ特徴的だったのが、ブース名「Azb.Studio」!見ての通り、フレンチ・レストラン!なんとこの外見で、フード販売ブースではないのだ。

もちろん、販売していたゲーム「オリジナリテ」も、料理をテーマにしたもの。料理カードを組み合わせて最強フュージョン料理を作り対決するという、料理対決パーティゲーム。プレイヤーはお題に沿った料理を作り、審査員を唸らせて料理対決の勝利を目指す。ワインを飲みながらワイワイプレイしたら、さらに面白くなりそうな作品だ。
コミュニケーションの楽しさが詰まった一作!「解くまで飲めないナゾトキブリューイング」
「お酒」という点では、「クラフトビール」をテーマにした楽しそうなゲームも発見した。ブース名「ナゾグラ by ClaGla」のグルメ系謎解き「解くまで飲めないナゾトキブリューイング」がそんな一作。

いわゆる謎解きゲームとして作られており、プレイヤーは謎に満ちたビアバーで、最高の一杯にたどり着くための謎解きへと挑む。もちろん、ゲームだけを純粋にプレイするだけでも面白いと思うが、ゲームと同じ条件…すなわち、「謎を解いたらビールが飲める」という条件でプレイするのがアツそうだ。謎を解いて飲むビールの味は、それはそれは格別の美味さとなるに違いない!
遊ぶたびにルールが変わる!?ゴーアウト×ローグライト「王様のいない森」
続いて、ルール面で魅力を感じたのがブース名「ふつかめのだいまじん」の「王様のいない森」。本作は、いちはやく手札ゼロを目指すゴーアウトゲームに、ローグライク要素を加えたカードゲームだ。

基本的なルールは、場に出ているカードより強いカードを出すというシンプルなもの。しかし、特徴的な要素として「森の掟」カードが存在。「森の掟」はラウンドごとに追加されていくカードで、たとえば「全員が左隣のプレイヤーに手札の好きなカード3枚を選んで渡す」、「カードを出せる場合は必ずカードを出さなければならない(戦略的パス禁止)」といった追加ルールが書かれている。つまり、ローグライクゲームのように、プレイの度に刻々と状況が変化し、最適な立ち回りも変わっていくのだ。高いレベルの知的興奮が味わえる一作だと感じた。
リバーシ的なルールに激アツの駆け引き要素を加えたカードゲーム「メクリアン」
知的興奮という点では、ブース名「シラフゲームズ」の「メクリアン」にも強い魅力を感じた。「メクリアン」は、コマで相手のコマを挟んでひっくり返す「リバーシ」的なルールをベースに、トラップや有利エリアといった駆け引き要素を加えたカードゲーム。

プレイヤーはそれぞれ、縦4マス×横4マス=合計16マスのプレイエリア内にカードを置いていく。このとき、相手のカードを挟み込むように配置し、挟んだカードをひっくり返す。ただし、カードによっては裏に効果が書かれている。カード裏に描かれた矢印の位置にあるカードをひっくり返したり、ひっくり返しているのに色が変わらなかったり…といった効果が発動!自分のカードをどう配置するか?ひっくり返していいのはどのカードか?なんともアツい読み合いが味わえるゲームなのだ。
怪獣を解体し秘密を解明しよう!「怪獣解体 SCRAP OR ESCAPE」
最後に紹介するのは、モチーフの「アツさ」が心に響いたブース名「HLKT工房」の、「怪獣解体 SCRAP OR ESCAPE」。モチーフとなっているのは、タイトル通り、巨大な怪獣の解体!怪獣といえば「戦って倒すもの」というのが定番だが、最近は映画やマンガなどで「倒した怪獣の後処理としての解体」が描かれることも少なくない。本作はそんな、「怪獣の解体」をモチーフにしたゲームなのだ。

本作の基本ルールはシンプルで、タイルをめくって資源を集めるというもの。ただし、怪獣の体内にはガスや寄生虫などの危険が存在し、どこの部位を狙うかで成功率が変化する。解体によって、怪獣の秘密へと迫っていくロマンが詰まったゲームルール…これはアツい!
次回はさらに盛り上がる?明るい未来を感じた「ゲームマーケット2025秋」

今回の「ゲームマーケット」では、企業ブースのみならず、一般参加のブースについても凝った設営のブースが多く、参加者の気合いとともに、アナログゲームイベントの進化と成熟を感じた。さらに、「アナログゲームを作りたい」というクリエイター志望者へのガイドをまとめたブースなども用意されており、アナログゲームというジャンルの盛り上がりを一時的なものとして終わらせないという意気込みをも感じた。
アナログゲームを遊ぶプレイヤーという立場で参加しても楽しいし、もちろんアナログゲームを制作・販売するクリエイター側で参加しても楽しい。そして、アナログゲームを作ったことがないけど、作ってみたい…と考えるクリエイターの卵という立場でも、参加して楽しいイベントになっていきそうだと思う。となると、次回はさらなる盛り上がりが期待できそうだ。残念ながら今回参加できなかった人も、ぜひ次回、参加してみてほしい。
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