原田勝弘氏がSNK支援による新スタジオ「VS Studio SNK」を設立!“伝統に挑み、極限を創る”ゲーム作りへの意欲が語られた合同インタビュー

インタビュー
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対戦格闘ゲーム「鉄拳」シリーズなどで知られる原田勝弘氏がSNK支援のもとで新スタジオ「VS Studio SNK」を設立することが明らかになった。その発表に際して、メディア向けに行われた合同インタビューの模様をお届けする。

インタビューには新スタジオの代表取締役CEOを務める原田氏に加え、サポート役として新スタジオのCCOに就任し、原田氏とともに多数の作品を送り出してきた米盛祐一氏、そして出資元のSNKよりプロデューサーの小田泰之氏が参加した。

(写真左から)米盛祐一氏、原田勝弘氏、小田泰之氏
(写真左から)米盛祐一氏、原田勝弘氏、小田泰之氏

――今回、SNKのもとで活動されることになった経緯、きっかけを教えてください。また、SNKに対してどのような印象をお持ちでしたか?

原田氏:前職を辞めて、どうしようかなと思っていたところで、ありがたいことにいろんなオファーはもちろんあったんですけど、その中でもSNKさんのグループから今回のような話を一緒にできないかというのがありました。

小田さんとはそれ以前にも親交がありましたし、仕事上でも実は絡みもありました。世代的にもほぼ一緒ということもあり、今回の話とは別でずっといろんな話をしていた中で、将来何か一緒にできたら面白いねという漠然とした話を元々してたのもあってご縁があったのと、SNKの出資元のビジョンをいろいろお聞かせていただいた時にも、僕が思っているビジョンと合致するなということでやりたいです、という風になりました。

SNKの印象としては僕がこの業界に入る前、大学生の時にNEOGEOがドーンと出てきて、その頃から個人的に(SNKの)いろんなIPとかタイトルのファンでしたし、NEOGEOの印象はこの業界に入ってもやっぱり強くて、前職でも実はコラボをさせていただいたりしていました。そういう意味ではNEOGEOとかSNKのIPが好きな一人のファンという感覚ですね。

原田勝弘氏がSNK支援による新スタジオ「VS Studio SNK」を設立!“伝統に挑み、極限を創る”ゲーム作りへの意欲が語られた合同インタビューの画像

――新スタジオの体制や環境についてお話しいただける範囲でお聞かせください。また、原田さんご自身はどのくらいの関わり方でプロジェクトを進められる予定でしょうか。

原田氏:新スタジオ自体はSNKの東京オフィス(リバーオフィス)と同じビルにワンフロア構えるかたちになります。契約は締結しているものの、今話している段階ではすべての手続きが終わっていないので、環境作りはまだまだこれからというところですね。現時点で本当に出来立てほやほやみたいな状態ではあるので規模感とか細かいことは言えないものの、私が実現したいことができるくらいの規模にはなると思います。

僕の関わり方としては、立場上は代表取締役というかたちではあるんですけど、20代、30代の頃ぐらいの原点に帰るような感じでクリエイティブにもしっかりと足を踏み入れて、一緒に作っていくということをもう一度ちゃんとやりたいなと思っています。

スタジオの正式名称はVS Studio SNK、通称VSスタジオですね。VSって聞くとみなさんもうバーサスだって考えると思いますし、もちろんそうとってもらってもいいんですけど、例えば僕と米盛は元々開発者としてのルーツがVS開発部というところで、本当はビデオゲームソフト開発部の省略だったんですよね。

そこで生まれたのが僕らの前職のタイトルである「ソウルキャリバー」「太鼓の達人」、もっと遡ると「ゼビウス」とかのクラシックなタイトルです。そういった伝統的な部署のルーツでVSをつけた面もありますし、そのほかにも例えばヴァンガードスピリットや開発者の方ならお馴染みのビジュアルスタジオに読めちゃうなど、省略系でいろんな良い言葉があるんですよ。いろんな意味を込めてつけたのがVSスタジオという名前です。

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――SNKの中にあるチームではなく、傘下のスタジオのひとつという感じなのでしょうか?

原田氏:細かいディテールまでは言えないんですけど、ざっくり言うと、SNKさんの部署とは違う完全に独立したスタジオで、100%子会社なのかというとそうでもない、ある意味独立性を保った状態でSNKさんの傘下にあるという感じです。ただ、同じビルにオフィスを構えるということからも分かるように、協力関係にはあります。

――SNKだからこそできること、SNKというブランドの強みをどう分析されていますか? 「餓狼伝説」「THE KING OF FIGHTERS」「SAMURAI SPIRITS」など既存IPへの関与も含め、新スタジオとしてどう差別化、活用していくお考えでしょうか?

原田氏:まだどういうものを作るか、どう絡むかというところまでお話できる段階ではもちろんないのですが、僕のキャリアからするとSNKさんのタイトルと相性が良いと思っていますし、僕自身も個人的にはSNKさんのIPでいっぱい好きなのがあるので、個人的にはあれいいなこれいいなはあるんですけど、かと言って別にそれを今すぐ作りますというわけでも今はありません。(実際の取組みについて)どこかのタイミングで言える日は来ると思うんですけど、僕自身は面白いことができるんじゃないかなという風に思っています。

また、小田さんともお話する中で、お互いに似たジャンルを作ってきたように見えて、実はナレッジ(知見)は全然違っています。自分の培ってきたナレッジや経験を良い意味で交換したり、シナジーとして活かせるんじゃないかというのはゲーム開発という意味では僕自身は期待しているし、多分小田さんも期待してくださってると思うので、そこをちょっとうまく世の中に押し出していけるようになると面白いなとは思ってます。

新しいスタジオということで環境はゼロからになるので、例えば開発環境の基礎とかを最初から貸してもらったり、逆に僕らも別の作り方のナレッジを持っていますので、例えば小田さんのスタッフに出向いただいて、僕らはSNKさんのナレッジを知って、逆に僕らが提供できるナレッジもあると思うので、それを持ち帰ってもらうという交流もできるかなと。開発環境的な意味で、全部をゼロから足し算していくのではなく、最初からお互いにシナジーを出せるよね、という話は小田さんとよくしています。

――これまで培われた経験を新スタジオではどう活かしていきたいですか?

原田氏:経験やナレッジはすごく重要なんですけど、今までの成功体験と経験にとらわれちゃうと、この業界では新しいテクノロジーなどぱっと出てきたものに対してすぐに対応できないし、学習もできなくなっちゃうので、もう価値観を変えるところはどんどん変えていこう、アップデートしていこうっていうことですかね。

開発はもともとテクノロジーなわけですから、そこの進化に合わせて僕らの価値観もある程度アップデートしながらやるというのはとても重要だと思っているので、今までの経験はベースとしては役立てたいと思ってるんですけど、ちょっとまた新たに勉強したいなっていう方が大きいですね。

新しい勉強と探求をしたくて、だから新しい環境でやるということなので、今まで通りのやり方と作り方じゃなくて、これからはどういう作り方と、あと新しいユーザーに対してどういうものを求められてるかっていうのをもう1回ちゃんと見直して作りたいという気持ちでいます。

――今後どんなゲームをどんな環境で作っていきたいですか?

原田氏:僕はこれまでにVRをやったり、プロデュースという意味ではいろんなジャンルのゲームを実はやってるんです。ただ、やっぱり得手不得手はありますし、世の中の市場から期待されることや、SNKさんから期待されるものみたいなものは必ずあると思います。

そういう意味で言うと、僕は人と対戦するものとか、アクションですとか、そういうところはやっぱり外せないかなというのと、自分自身もまだそれを追求したいという想いがすごくあります。必ずしもジャンルをぎゅっと1個に絞るというわけじゃないかもしれないにしても、やっぱりそれを追い求めたいので、まずそういう体制を作りたいなと思います。

――開発スタッフも優秀な方が集まりつつあるのでしょうか?

原田氏:例えばここにいる米盛氏は知っている人は知っていると思うのですが、90年代ぐらいから20年ぐらい一緒にやってきて、途中で別の道に行ったのですが、また一緒に組めることになりました。ありがたいことに、僕がどこにも属さない状況になった時には先輩後輩関わらず次どうするのか、一緒にやるかというかたちでお声がけもしてもらいましたし、ずっと連絡は来続けている状態なので、そういう仲間を集められたらという風に思っています。

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――実際に人材を募集する中でこういう人が集まってきたら嬉しいというものはありますか?

原田氏:それで言うと、メディアの方とかの視点は開発において良い意味で有効活用できると思っています。自分がやってきたやり方って、ゲームセンターでがっつりとゲームやってる人とか、ハイスコアラーの人とかを一本釣りとかでスカウトしてきているんですが、ゲームに対する好奇心と情熱、この2つがすごく重要なんです。スキルももちろん必要だと思っていますが、スキル以上に年齢関係なくそれが衰えていない場合はすごく有効だと。いろんなゲームを遊んでいて知識があって、いろんな開発者とお話している人って、実は開発者として向いているんじゃないのと思っているくらいです。

もちろん若いクリエイターの人も一緒に参加して作ってもらいたいと思いは強くあります。その一方で、逆にこの業界で長くやっていてよくわかってきたんですけど、今の45歳以上のシニアと呼ばれるような世代の開発者はすごい宝だと思っているので、下手したら本当にもう今年や来年に定年を迎えちゃうような人も含めて、そういうすごいベテランの人をもう一度僕の元に集めて、ベテランパワーと若い人との組み合わせで良いものができたらという構想ではいます。

――展開されるタイトルを世界でヒットさせるためにどう戦っていきたいですか?

原田氏:世界という話であまり偉そうなことは言えないのですが、例えば僕や小田さんが開発者としてやり始めたのが90年代で、ポリゴンという技術が出てきたりした時代なんですけど、その頃は本当に良いゲームを作れば売れるというピュアな時代でもあり、いろいろ面白かったんです。

ただ、今ではゲームのワールドワイドの売れ方というのは、単に良いゲームだけじゃなくて、届け方とか、よく言われるマーケティングだとかプロモーションみたいなところの上手さみたいなものでも差はつきますし、一概にこうやれば絶対売れるんだというのはもう言えない、いろんな複合要素でしか売れなくなってきているという意味で言うと、かなり難しい時代になってるなとは思います。

ただ、芯が通ってないと売れないことも間違いないので、物作りとしては、90年代の頃とはまた違う、ネットワーク時代の新しいゲームを0から作り始めるならどうすればいいだろうっていう再構築を、みんなでちょっとずつ知恵を出していき、新しい体験ができるようなゲームにできたらなというくらいでしか今は考えてないですね。

自分一人の力で今までもやってこれたわけじゃないですし、自分たちのノウハウだけで売れるというわけじゃないと思うので、新しい売り方とかはむしろSNKさんと一緒に模索していければなという風に思ってます。

――SNSでのストリーマーの皆様との交流や個人発信など、コミュニティとの関わりは今後も続けていかれるのでしょうか?

原田氏:はい。市場にいる一般のユーザーの方の温度感というのは、間接的に誰かからデータでもらうとか、レポートで見てればいいというものじゃないと個人的には思っています。数字面やバズり方の曲線とかだけ見て物事を判断するってのはちょっと性には合わないので、その温度感を感じつつ、いわゆるマジョリティの意見だけじゃなくて、マイノリティ的な意見もたまにやっぱ心に刺さったりすると、意外と物作るときの使用のヒントになったり、もしくはアイデアの元になることがたまにあります。

手厳しい言葉も含めて刺激されて、だったらもうちょっとやってやろうじゃないかっていう気持ちになれるところはやっぱりあるので、前ほどの頻度かはわからないですが、なんらかそういう形でコミュニティとは接触していきたいなという風には思っています。

――昨今のeスポーツ界や格闘ゲームシーンについて、どのようにご覧になっていますでしょうか?

原田氏:eスポーツシーンというのは業界がシステマチックに生み出したものではなくて、僕らが作ってきたタイトルにファンがついて、世界各国でファンが自発的に行ってきた小さい大会がどんどん大きくなって、うねりのようになっていったという背景があると思っています。

もちろん公式の大会やトーナメントも大きくやってますけど、20年前じゃ考えられないぐらいの規模に拡大し続けてるので、そこにチャンスはいっぱいあるし、僕自身は今のeスポーツ界はここまで来たかという気持ちでも見ています。

ただ、課題とかももちろんいっぱいあって、それはコミュニティ側の課題というよりは、ゲームを作ってる側、メーカー側の責任として、どういう風にコミュニティをサポートしていくかというのは単に金銭面だけじゃないので、どういうアプローチができるのかなというのは、今後の課題だと僕自身は思っています。

そこも含めて、僕から見ると今のeスポーツの業界というよりは、コミュニティが大きくなったっていう風に見えてるので、そのコミュニティの人たちとできるだけ、どんなゲームを作るにしても協力関係は構築していきたいなという風に見ています。

――SNKとして今後も日本のスタジオへの投資が行われる予定はありますか? その場合、規模や判断基準がどのようなものになるのでしょうか?

小田氏:投資というとちょっと大層にはなりますが、規模とケースバイケースかなとは思ってます。

今回、原田さんがスタジオを立ち上げるに至って、そこにSNKが協力させていただくというのが特例ではあるとは思うんですけれども、この規模のものが今後ポンポン続くかというと、それはないとは思います。

ですが、今SNKの中だけでもかなりたくさんのプロジェクトが進んでいまして、それぞれの案件でかなり多くのスタジオと協力させていただいてますので、そういう形で今後も継続したプロジェクトの進め方というのはやっていきたいと思っています。

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――「サムライスピリッツ」のアクションRPGや「龍虎の拳」シリーズの新作も含め、現在発売中や立ち上げ中のプロジェクトに今後原田さんが関わっていくことはあるのでしょうか?

原田氏:僕の個人的な思いで言うと、あれやってみたい、これやってみたいはあるんですけど、SNKさんのものなのであまり勝手なことは言えないですね。

小田氏:素晴らしいキャリアの方なので、さまざまなとこからおそらくいろんな要望が今までも来てたと思いますし、これからも来ると思いますが、全部聞くわけには当然いきませんから、うまく整理していくサポートはSNKの方でできたらいいなとは思ってます。

原田氏:今これが90年代だったら結構気軽に色々手を出してたんでしょうけど、開発始めると皆さんご存じの通り、平気で4年、5年は当たり前のようにかかるみたいな時代なので、なかなか簡単には言えないですね。

――「餓狼伝説 City of the Wolves」では注目コラボレーションが続々と実現していますが、原田さんの感想はいかがでしょうか?

原田氏:僕と同じような世代の方はご存じだと思うんですけど、実は格闘ゲームで、いわゆる全く自社とかグループじゃないIPをゲストとして最初に迎えた格闘ゲームって、僕が作っていた某格闘ゲームなんです。

90年代のプレステーションの時にそれをやって、当時はなぜだという声も多かったんですけど、今となってはああいうコラボって当たり前というか、その後も僕は結構いろんなシリーズタイトル含めて、格闘ジャンルとは違う全然関係ない他社さんのタイトルとかをゲストで入れるっていうことを、まさにやってきました。

僕的には「餓狼伝説 City of the Wolves」のゲストというのは、ようやくみんなもこういうことをやり出したという安心感がありますし、そういう意味で正直に言うと、次に何が出るかというのを予想できない、というのはかなり面白いことだと僕は思っています。みなさんの中にはいろんな心理的抵抗があると思いますけど、だんだん慣れてくると、みんな次は何が出るんだろうというワクワク感に変わってきてるような気がすごいしてるので。

僕自身も次がどうなのかはまだ知らないですし、正直前回のケンシロウも相当びっくりして、よく冗談で言っていた時もあったので、ほんとにやっちゃうんだ、みたいな感じでいちファンとして面白いなと思って見ています。

――SNKに関わるようになって驚いたことやエピソードがあればお聞かせください。

原田氏:実は(取材会場の)ここのフロアも初めて来たくらいなのですが、SNKさんに関してはその会社にその歴史ありなので、切り取る年代で全然見え方が違うと思うんですよね。それはみなさんも多分一緒だと思うんですけど。

僕はずっとNEOGEOのイメージだったんですけど、今はどちらかというと第二の創業みたいな感じですよね。SNKっていう名前自体は伝統があるんですけど、新しいSNKになろうとしてるんだなというのは傍から見ててもそう思っていましたし、少し関わるようになってからも、良い意味で今からもう1回SNKを始めるんだっていう感じで見てます。

僕もご一緒したいなと思った理由にはそこもありました。新たに見ているものが刹那的じゃなく、ものすごく先のことまでしっかり見据えてるというのは確信できたので。僕はそういうビジョンや理念は大切だと思ってるので、ちゃんとゲームど真ん中で、ゲームを真正面に捉えて、ビデオゲームをやっていくんだっていうのを感じています。

――バンダイナムコエンターテインメントの退職の契機となった開発者として残された時間への想い、クリエイターとしての最終目標は何でしょうか?

原田氏:リセットしたかったとかやり直したかったというわけでは全くないです。やっぱり積み重ねでしかできないことってたくさんあるとは思うんですけど、逆に言うと、積み重ねたことによって、社会人としてのポジションだったり、責任感だったり、といった周りからの見え方含めて、積み上げられていくとひとつの形が出来上がって、それを50過ぎた年齢になって、ちょっと1回仕切り直したいって言ったところで、それは通じないですよね、普通は。

日本人男性の平均寿命って80歳ぐらいですよね(編注:厚生労働省のデータでは2023年時点で81.09歳)。それで考えると、今までの人生の折り返しを過ぎていて、自分が今まで生きてきた時間以上をもう生きれないって考えた時に、しかも健康寿命で考えると、手も頭も動くって考えるとすごい短いんで、その時にいろいろ考えました。

精神的にも肉体的にもまだまだやれるという残りの時間を逆算すると、残された時間はそんなにないなと気づいた時に、実は最後にこれだけはやりたいんだよな、こういうことを実現したいんだよなっていう想いをどうやったら実現できるかというところで今の結果があるというような状態です。

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――「鉄拳」を世界一へと導いた経緯がSNKでどのようなシナジーを産むと予測されてますでしょうか?

原田氏:やっている当時はそういうものを背負ってやっていたので、自分がチームを率いていやっているんだぐらいの感じを出してましたけど、実際言うとすごいたくさんの人にお世話になって、その結果に繋がっています。僕一人が来てこうやればうまくいきますよなんておこがましい話があるかというのは、一人になって客観的に見るとそう思えるので、別に僕一人はどうのこうのと言うことではないのかなと思います。

ただ、良い意味での成功体験みたいなところに対してのセオリーとか法則は見えないんですけど、勘どころとしてここはこうだよなということは少しは自分の心の中の宝としてあるとは思うので、そういうところはもちろん一緒に共有していきたいですし、逆に僕は小田さんたちからこれからいろんな話を聞きたいと思っています。

元々雑談レベルで一緒にやるんだったら、こんなことになったら面白いよねと話していましたが、それはノウハウやナレッジというよりも、好奇心とかこうなったら面白いよねという気持ちの方が重要だったりするんですよね。

そこのワクワク感ってやはりこの年齢になるとなかな出てこないじゃないですか。これが今ワクワクしてるというのがとても重要で、そっちの方がなんか意味合いとしては大きいかなと思っています。

――手がけるタイトルの規模感について特定の指針はありますか?

原田氏:僕らの会社の理念が“Beyond tradition, crafted to perfection.(伝統に挑み、極限を創る)”なので、要はできるだけ良いもの作ろうぜ、というところでそれは規模に関わらず、どちらかというと、作るものの中身に集中してやりたいなと思ってます。

お金をかければAAAなのかとか、インディーズでもすごくメジャーな賞を貰ったりというタイトルも出ているとか、そういうのを見るとAAAとかインディーズとかって切り分けではなく、どれだけ作っている人が本当に好きで、やる気でやっているかどうかというのが伝わる時代なのかなと思ってるので、そこで勝負したいなと思っています。

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