バンダイナムコエンターテインメントが、本日9月9日にPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)用ソフト「CODE VEIN II」向けに配信する拡張DLC「Mask of Idris」。ここでは無料アップデートVer.2.0と合わせた、先行プレイの模様をお届けする。

※編集部注:本稿では本編を含む一部ネタバレなどストーリーについての言及もあるため、これから本編を遊ぶ予定の人やDLCをまっさらな気持ちでプレイしたい人は注意してほしい。
「CODE VEIN II」は相棒キャラクター「バディ」と立ち向かう強大な敵とのバトル、「吸血鬼」をモチーフとした壮大でドラマチックな歴史改変ストーリー、現在と過去を行き来しながら行える広大なフィールド探索、武器やスキルの多彩な育成&カスタマイズ、アニメ調のビジュアルを軸としたバリエーション豊かなキャラクターメイクなどを特徴とした「ドラマティック探索アクションRPG」だ。
2019年にリリースされた「CODE VEIN」は、確かに「高難易度アクション」と評される手応えのタイトルだったと思う。バディという頼れる相棒や豊富なカスタマイズで難所を打破する術はあったものの、わずかな油断やミスで全てを失いかねない緊張感と、絶望しかない強敵とのバトルに何度も心が折れそうになった記憶は未だに脳裏に焼き付いているほどだ。
一方「CODE VEIN II」にも当然、全てを失いかねないシチュエーションや強敵が登場する。しかしフィールドやダンジョンを自由気ままに探索しつつ、十分な育成や対策を整えてから挑めるため、適度な緊張感を保ちつつ奥深いストーリーを満喫しやすい作りになっている。
利便性の高いファストトラベルや充実した育成要素のおかげで、倒れても「またやり直しか……」という悲壮感は薄く、前向きに「少し気分転換しながらリカバリーしよう!」と気持ちを切り替えやすい。カスタマイズ要素も前作以上に多彩で、例えばあの手この手で耐久力に特化させ、頼れるバディのサポートも駆使すれば難所もしっかり突破できる。
さらにアップデートVer.2.0では、難易度を緩和する「ストーリー重視モード」が追加された。手応えのあるアクション要素はそのままに、よりドラマチックな物語へ没頭しやすくなっている。決して大衆向けのカジュアルなゲームではないが、ハードルは確実に下がったといえるだろう。魅力的なストーリーやキャラクター、自由度の高いキャラメイクに惹かれたなら、ぜひ一度プレイしてみてほしい。
ここからは「Mask of Idris」をはじめ、アップデートVer.2.0の追加コンテンツ「融和の時代」「追憶の試練」などに触れていく。プレイの前提条件を踏まえ、本編のエンディング「融和の月」と「縁という奇跡」までの内容にも若干触れているため、それぞれネタバレには注意してほしい。
また「Mask of Idris」のプレイにはゲーム本編の他「デラックスコンテンツセット(「Deluxe Edition」「Ultimate Edition」)」を含む製品が必要だ。通常版のみではプレイできないので、所有している製品のバージョンをよく確認しよう。
謎多き「廃棄世界」で紡ぐ、新たなバディたちとの物語
「Mask of Idris」は、ヴァレンティンからの依頼を起点に始まる。大英雄イドリスによる過去干渉で生まれた「時空の狭間」の調査を頼まれ、現代では封印殻の爆発で消失してしまった「静謐の島」へ向かうことになる。


そこで出会うのが、ヴァレンティンの異母妹「リヴ・ヴォーダ(CV:悠木碧)」だ。「時空の狭間」の正規の監視担当者であるが、退屈を嫌い辺境域を離れていたらしい。好戦的な性格で、調査に訪れた主人公を賊とみなし一方的に襲い掛かってくる。
しかしリヴと渡り合う実力を示したところ異常に気に入られてしまい、死闘を繰り広げた直後とは思えないほどストレートな愛情表現をぶつけてくる。回りくどいのは好みではない、かなり直情的なタイプのようだ。同じヴォーダ家といっても、ヴァレンティンやラヴィニアとは真逆といってもいい。
ちなみにリヴは、ヴァレンティンのことを「ヴァル兄様」と呼び、兄として慕っている様子だ。そのヴァレンティンが一目置く存在というのもリヴから好意を向けられた要因のひとつだったので、兄妹仲は良好(?)らしい。バディたちは皆、主人公に強い信頼を向けてくれているが、とくにジョゼなどにとっては強大なライバル登場といったところ。


こうしてリヴと共に「廃棄世界」へ向かうことになる主人公だったが、本来の力を発揮できなくなってしまう。異なる歴史を辿って生まれた「悪食のイモージェン」と激突する中、謎の存在「情念の仮面」によって力を取り戻す主人公。同様に、情念として留まる「ルゥ・マグメル(CV:石見舞菜香)」とも出会い、この世界を閉じるための協力関係を結ぶ。
倒すべき「廃棄世界の王」の居場所は切り離されていて、辿り着く手段がない。そこで「情念の仮面」が提案した、この世界に点在する情念の主を倒し、そのエネルギーを使って橋を架ける……という計画を進めていくことになる。




ここから訪れることになるのは「酸の谷」のように酸の沼が広がる「悪食の谷」、「水没都市」の面影はあるが闇に閉ざされた「暗闇の街」、「屍人の森」に似ているが霧が濃く方向感覚を狂わせる「邪眼の森」、「監獄島」の構造に近いが不安定な足場の多い「腐った監獄」といった領域だ。いずれも、この地に縁のある人物が辿った悲劇によって生まれている。過酷な悲劇を乗り越えて「現在」を手にした主人公/プレイヤーにとって、この世界の示す“あり得た可能性”は、決して他人事だと切り捨てられるものではない。
だが、リヴはどこまでも冷徹だ。ここにいるのは同じ顔、同じ名前であっても、無関係の赤の他人であると言い切る。多くのこうした世界を見てきたであろう彼女の言い分は、間違いなく正論だ。それを前に、主人公に対して複雑な感情を抱くルゥの胸中は、あまりにも切ない。やがて対峙する「廃棄世界の王」の真実と、交錯する彼女たちの想い。この結末は、ぜひプレイして見届けてほしい。


一癖ある危険地帯の探索&ビルドの広がりを体感
続いて、実際の探索のプレイ感をお伝えしよう。なお個人的にプレイしていたセーブデータをベースとしているため、黄金の果蜜/血涙は最大まで強化済み、クエストもほぼ全てクリア済み、ブラッドコードや武器術式/ブースターも数多く入手済み、メイン使用している武器/ジェイルは最大強化済み、レベルは160前後(推奨は144以上)でスタートしている。
まず「廃棄世界」に到着すると最大HPが半減するため、最初のエリア「悪食の谷」を越えるまでは常に緊張感が漂う。想定よりレベルは高めで挑んだはずだが、それでも苦戦する強敵がいきなり出現。そんな時は、酸の沼へ突っ込んででも回避する割り切りも必要だ。遠距離から酸の雨を降らせる敵も登場し、じわじわと削られるのも忌々しい。


ここから続くエリアも、一筋縄ではいかない。「暗闇の街」は視界の悪さと死角の多さで追い詰められ、「邪眼の森」は方向感覚を失い思うように進めないジレンマに陥る。「腐った監獄」に至っては、敵そのものよりも足場の悪さによる滑落のほうが脅威だった。とはいえ、ここに辿り着いたのは幾つもの死線を越えてきたプレイヤーだ。落ち着いて対処すれば、さしたる問題はないだろう。
当然、新たな強敵も登場する。「スケープブラッド」や「造血の秘宝」、ブースターに「術式効果延長」「イコル吸血量増加」など定番の耐久ビルドに加えて戦略を少しずつ変えながら倒したが、個人的には「融和の月」のボスよりもやや手強く感じた相手もいた。さらなる強敵を待ち望んでいたプレイヤーには、絶好の相手となるだろう。


ここで選べるバディは、リヴとルゥの2人。リヴは斧槍で近接攻撃を仕掛ける好戦的なタイプで、果敢に攻めてくれる。筆者は銃剣を使い中距離で戦うことが多いスタイルのため、どんどん前に出てくれるリヴは非常に助かるパートナーだった。吸血攻撃の頻度もそこそこ高く感じられたので、イコルの維持にもうってつけだ。操作を放置すると、主人公に向かってハートを作ってくれるのがとても可愛いかったのでぜひ見てほしい。

廃棄世界のルゥは、これまでと同様に片手剣で戦う。従来のルゥにはスロウでの補助やイコルの維持に期待していたが、こちらは攻撃時にHPを回復できる術式を駆使し、継戦能力を強化してくれる。探索中、複数の敵に囲まれた際も頼りになるし、耐久を高めてじっくり強敵と戦う場合も心強い。アクションが得意であればリヴ、安全にいきたいならルゥと、自身のプレイスタイルに応じて切り替えていこう。

新たな武器と術式、ブラッドコードなども登場し、ビルドの幅も大きく広がる。なかでも気になったのは、特定のステータスを入れ替えるジェイルのアナザーバージョンだ。過剰負荷の調整にうまく活用できそうで、色々と試したくなる。


ストーリーをクリアすると解放される、アナザーカラーのバディキャラクターも見どころのひとつ。一部のバディは、特定のタイミングでのみストーリーで共闘できたスタイルにも変更できる。「廃棄世界」はクリア後も「追憶」といった形で再度訪れることが可能なので、まずは一度クリアを目指し、後でじっくり探索するのもいいだろう。

短編エピソードにボス連戦、フォトモード拡張も!アプデで広がるクリア後の楽しみ
アップデートVer.2.0で追加される「融和の時代」は、エンディング「縁という奇跡」クリア後、現代の「マグメル」に出現する縁から遷移できる。2周目以降をプレイしていて、今すぐ遊びたい場合は「マグメル」に出現した特殊な縁を利用すると「融和の時代」がプレイ可能な状態までスキップ可能だ(※物語をスキップした場合、その周回プレイ中にスキップした分のストーリーなどのやり直しや再開は不可)。

主人公とルゥが目覚めたのは、西暦2282年。分散封印の実現によってリンネの脅威は去り、人間と吸血鬼は新たな時代を迎えることとなった。仲間たちも次なる目標を得て、日々を忙しく過ごしている。キャラクター毎に追加された短編エピソードでは、彼らが抱いた未来への想いを垣間見ることができるようだ。どことなくバディ同士の交流のようなものも感じられ、やっと手に入れた平穏な日々が微笑ましい。
この時代では化け物の脅威が減少し、人間や吸血鬼が少しずつ行動範囲を広げているようだ。街道が安全になったためか「水没都市」の「東の関所跡」は、そのままバイクで通り抜けられる変化も見られた。名もなきキャラクターたちも前に進んでいる様子が伺え、生き生きとした姿には胸が熱くなる。
一方、吸血鬼ハンターによる武装集団「ゴッボー商会」という新たな脅威も。散策中に遭遇して交戦したが、化け物に比べてはるかに手強かったので油断せずに対処しよう。


この他、かつて戦ったボスやエネミーとの5連戦に挑む「追憶の試練」も登場。これまでのようにボスへ全力で挑むのではなく、いかに戦力を削らず先に進むか、どのアイテムを持ち込むのかなど配分も重要となる。3戦目でHPや再生力などが回復するため、これも計算に入れながら戦おう。
連戦は主要バディごとにテーマが分かれていて、「Mask of Idris」クリア後はこちらも専用のテーマで挑めるようになる。一度倒した強敵との再戦はなかなか難しかったので、以前よりも気軽に挑めるようになるのは嬉しいところ。


見事に勝利すると、大量のイコルと「因果の写し」というアイテムが手に入る。ボスやエネミーをモチーフとした特徴的なカスタマイズパーツをはじめ、さまざまなアイテムに交換可能だ。「フォトモード」もアップデートされているので、多彩なパーツを手に入れて思いのままにスクリーンショットを撮影するのもいいだろう。


「因果の写し」は、1戦のみでも勝利すれば手に入る。ついに召喚可能となったヤドヴィガを連れて、腕試しするのもよさそうだ。これまでのボス戦のように1度だけ全力で戦うもよし、とにかく早くパーツが欲しければ難易度を一旦「ストーリー重視モード」にしてサクサク周回するのもよし。ちなみに「ストーリー重視モード」は被ダメージが劇的に変わった感じはしなかったが、与ダメージは目に見えて増えている印象だ。
手応えあるアクション、ドラマチックなストーリー、そしてバディたちとの新たな旅路。「Mask of Idris」とアップデートVer.2.0はより奥深くなったビルドの広がり、手応えある連戦モードにカスタマイズ要素など、あらゆる面で進化を遂げている。「ストーリー重視モード」の搭載でより手に取りやすく、遊びやすくなった「CODE VEIN II」を、ぜひこの機会に体験してみてほしい。かつて過酷な世界を戦い抜いた人はもちろん、これから数百年に及ぶ歴史を辿るプレイヤーにとっても、間違いなく記憶に残るタイトルとなるはずだ。
CODE VEIN(TM)II & (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
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