エレクトロニック・アーツは、6月21日東京・港区「麻布十番 WAREHOUSE702」において、PS3/Xbox 360「シャドウ オブ ザ ダムド」について、報道関係者向けにジャパンプレミアを開催した。
目次
「シャドウ オブ ザ ダムド」ジャパンプレミア
「シャドウ オブ ザ ダムド」は、エグゼクティブディレクター「須田 剛一」氏のシナリオにより創造された世界に、クリエイティブプロデューサー「三上 真司」氏が得意とするシューティングアクション要素とサウンドディレクター「山岡 晃」氏による200以上もの楽曲を融合したロードムービースタイルのアクションアドベンチャー。
本作は「光」と「闇」という謎解き要素がゲームシステムの根幹を形成しており、スリルと臨場感を高めており、「光」と「闇」によるこのシステムは、プレイヤーがゲームを進めていく際の様々な局面を切り抜ける道具やギミックとなって表現されている。
今回開催されたジャパンプレミアでは、北米版の発売に合わせ、日本での発売日が2011年9月22日に決定したことを発表。さらに制作に参加した「須田 剛一」氏、「三上 真司」氏、「山岡 晃」氏、主人公「ガルシア・ホットスパー」の相棒「ジョンソン」のCVを担当する「我修院 達也」氏も登壇し、トークショウを繰り広げた。
また、当日はメディア側からの個別質問を集め、簡単な質疑応答も実施された。さらにサプライズとしてガルシア役の浅野忠信さんとポーラ役の栗山千明さんからのビデオメッセージも公開された。
登壇者
エレクトロニック・アーツ株式会社 代表取締役社長「ロバート・キム」氏
「シャドウ オブ ザ ダムド」エグゼクティブディレクター「須田 剛一」氏
「シャドウ オブ ザ ダムド」クリエイティブプロデューサー「三上 真司」氏
「シャドウ オブ ザ ダムド」サウンドディレクター「山岡 晃」氏
「シャドウ オブ ザ ダムド」ジョンソン(主人公の相棒)CV「我修院 達也」氏
トークショウ
――今日の衣装はかなりスペシャルですね。
須田:気付きました(笑)?主人公「ガルシア・ホットスパー」と同じ衣装を着てきました。これは「TORNADO MART」さんとコラボレーションした衣装で、上から下までブーツや指輪も特製なんです。ベルトには「KILL ME」というメッセージもデザインされています。
三上:僕の着ているこのTシャツはガルシアのタトゥーと同じデザインなんです。
須田:さっそく控室で予約していましたよね(笑)。
――本日は海外版の発売日なんですよね?
須田:いよいよですね。最初に三上さんとEAに交渉に行ってから約3年半くらいですかね?EAという船に乗った長い旅と言ったところでした。
三上:豪華客船ですね(笑)。やはり安心感はありました。
――国内版について
須田:ぜひ日本のユーザーは国内版の発売を待ってほしいです。発売日は来週…ではなくて2011年9月22日に決定しました。東京ゲームショウでもなにか面白いことがあるかもしれないです。
三上:満を持してみなさんにお届けします。
――開発については紆余曲折があったとか?
須田:約3年半くらいですからね、いろいろありました。
三上:最終的には須田さんらしいユニークな作品に仕上がったと感じましたね。
須田:最初はガルシアの武器は銃ではなかったですよね。
三上:ええ。一番最初は「パンチ」でした。
――逆に、一貫して変わっていないことは?
三上:闇と光の要素ですね。
須田:闇と光の要素とアクションを組みこむのは苦労しましたね。今となってはいい思い出です。
三上:よく現場のスタッフがついてきてくれたな、と。感謝してます。
――闇と光の要素とは?
三上:ガルシアは銃で悪魔を覆う闇のベールを剥ぎとって攻撃するシステムが、うまくこのゲームの雰囲気にマッチして面白いです。しかも闇に長いこと滞在するとダメージを受けます。
須田:ただ単純に「敵を倒す」アクションだけではなく、パズルのような思考性も絡んで面白いですよ。
――海外の評価も高いですよね?
須田:海外のメディアはうち(グラスホッパー)のタイトルには結構辛口なんですけど、ちょっと自慢したいくらい本作の評価は高いんですよ。ビックリしました(笑)。
――ストーリーについて
三上:須田さんにラブストーリーが書けるの?と心配しました(笑)。
須田:電車の中でポーラが「私を助けに来て」というシーンがあったんですが…。ちょっと下ネタが多いシナリオなのでここでは言えません。
――キャラクターについて
三上:序盤のポーラがほとんど裸のシーンが好きですね。さすがにその後は下着を着けますけど…。
須田:それだと発売できなくなってしまいますから(笑)。ポーラは熱い女性です。かなり怖いというか、愛と狂気は表裏一体です。むき出しの愛を楽しんでください。ガルシアとポーラのラブストーリーがどのようなエンディングを迎えるのかを特に楽しみにしていてください。
――脚本について
須田:原案は日本語でライティングしています。オリジナルはやはり国内版ということになります。
三上:声優さんなどもいい意味で国内版は「違ったもの」になっています。
須田:実は海外版と日本版のロゴは違うデザインになっています。若いユーザーも楽しめるようにスマートなデザインに変更しました。
――サウンドについて
山岡:僕はゲーム業界で結構長く仕事をしているんですが、このゲームではボイス以外の音楽については自分1人で担当しています。
須田:喧嘩や注文などもまったくなかったですね。サウンドだけでも十分楽しめるゲームに仕上がっています。
山岡:普段ももちろん手を抜くことはしないんですが、本作に関してはいつも以上に力を入れており、本作を「唯一無二」の作品にしたいと思いながら作りました。
――曲数は200以上ということですが?
山岡:本作はゲームというインタラクティブな作品なので、2周目を遊ぶ人や、たくさん倒される人など、やり直す人が多いと思うので、その時の状況によってサウンドも変化します。
須田:えっ?そんな作業してたんですか??
三上:僕も知らなかった…。
山岡:はい、事後報告ですね(笑)。ゲームってある意味サービス業なので、ユーザーが楽しめるものを組みこみました。
須田:ローディング中のサウンドもありますよ。
山岡:先に海外版が発売になりましたが、実は「日本人が作っている、自分にしかできない」というモノづくりは絶対にゆずれないと思い、和風のエッセンスも盛り込んでいます。
――パンク以外もしっとりした曲やラテン系などありますよね。
須田:海外でメディア向けのライブなどやるんですが(山岡さんは)ほんとカッコイイですよ!
山岡:東京ゲームショウでバンドやります。
――「The Damned」のコラボについて
山岡:このタイトルを須田さんから聞いたときに、自分もパンクが好きなので、すぐに「あのThe Damnedですね」という話になりました。コラボに関しては、やりましょう!とThe DamnedのドラムのPinch氏からメールを頂き、アルバムを頂きました。でもゲームのサウンドを作っており、ただThe Damnedの曲を使うのは普通っぽかったので、「僕をThe Damnedのメンバーに入れてくれ」とお願いしました。最初はもちろん難航しましたが、最終的には快く受け入れてくれ、レコーディングを一緒に行いました。
――キャスティングについて
我修院:今日は一番地味な服装で来ました(笑)。
須田:国内版もただ単にローカライズすることではなくて、スペシャルな作品にしたいと思い、今回の俳優中心のキャスティングをしました。
我修院:(キャスティングを聞いて)僕は武器ですけど嬉しかったです。僕はどちらかというと怪優なので…。演じるキャラクターもだいたい「アオガエル」とか「火の悪魔」とか人間じゃないですから。
須田:我修院さんは決め打ちですね。我修院さんしかいないな!と。ガルシアが硬派で無骨なのでそれをリードしていくような存在をと。
――ガルシア役の浅野忠信さんとは?
我修院:以前映画で何作かご一緒しました。本作の収録ではお会いしてませんね。
山岡:ガルシアの性格だったり、発する声の質感など浅野さんや我修院さんは本当にハマり役でしたね。
三上:浅野さんのガルシアと我修院さんのジョンソンのコントラストが絶妙でした。ホラーなのにどこか楽しいところがあり、とにかく新鮮でした。
須田:声の演技で引っ張ってもらった場面も多いですね。キャスティングもいろんな人の話を聞いて決めたわけではなく、このキャラはこの人!って感じで決めました。もうちょっと地獄にいたいなと思いますよ(笑)。
我修院:「我修院スタッカート」や「我修院テヌート」など特徴的なボクの声がゲーム内に収録されています(笑)。
山岡:本当に収録は楽しかったです。休憩時間もいろいろな話をしました。即興で歌を歌うこともありましたよね。
我修院:きょうあの歌詞持ってきてます(笑)。(ラップを歌い出す我修院氏)「♪ジョンソンラップでワンツースリー、ホネホネラップで上機嫌、暗闇なんてクソくらえ、なんだよジジイかバケモノか、かかってこいよフレミング、俺の名前はジョンソンだ、泣く子もだまるジョンソンだ、YEAH!」
山岡:これもゲームの中に収録されています!
――浅野さんはゲームの声優が本作が初めて?
須田:ええ。はじめてです。ガルシアの声は違和感なく演じてくれました。特に絶叫の部分のセリフはさすが俳優さんといったところです。
山岡:普通数時間収録したら休憩をはさむんですが、浅野さんはまったく休憩を取らず、役になりきってくれました。話によると収録の当日はガルシアのようなライダースジャケットを着てくるつもりだったということです。
――最後に意気込みをお願いします。
我修院:みなさん、本作は本当にスタイリッシュなゲームなのでよろしくお願いします!イェーイ!
山岡:国内版は声優さんが豪華で、今までのビデオゲームにはないような作品になっています。ぜひ期待していてください。
三上:3年半制作にたずさわり、しっかりと楽しめる作品になっています。絶対に損はしません!よろしくお願いします!
須田:スゴいゲームを作ろうと開発をはじめ、費やした時間だけではなく、EAという世界最大のパブリッシャーとともに、キャスティングを含め最高の作品に仕上がったと思います。世界に没入して楽しめるものになっており、「地獄」というものを愛してもらえる作品になったことを自負しています。こうやってジャパンプレミアという舞台で発表できたことも嬉しく思っています。
――ありがとうございました。
Story
地獄を舞台に繰り広げられる、男と女のSexy&Bloody Story。
“デーモンハンター”を生業とする主人公、ガルシア・ホットスパーは地獄の帝王を仕留める。だがその代償は大きく、最愛の女性、ポーラが地獄へと連れ去られてしまう。
ガルシアは、悪魔に連れさられた恋人ポーラを救出するため、全ての邪悪が集う地獄へと向かうことになる。彼が頼りにできるのは、歴戦を共にした様々な姿に変形する奇妙な相棒ドクロのジョンソンと「闇」を退ける「光」のみ。
ポーラを救い出すその時までガルシアは戦い続けなくてはならない。果たしてガルシアは愛する女性を地獄から救い出すことができるのか?
Key Features
最強の3人が描く珠玉のSexyガンアクション「須田剛一×三上真司×山岡晃」
須田剛一が創り出す超現実的なロードムービースタイルのストーリーは、パンクでスタイリッシュな世界観やキャラクターによって描き出される。三上真司氏が得意とするシューティングアクション要素満載のゲームシステムは必見。山岡晃による200曲以上の楽曲がスムースに挿入されるカットシーンやイベントでプレイヤーの没入感を高める。
Character
ガルシア・ホットスパー
「デーモンハンター」を生業とする男。地獄へ連れ去られた恋人、ポーラを救うために地獄へと足を踏み入れる。
ポーラ
ガルシアの恋人。悪魔の呪いによって、永遠に続く苦しみを与えられる。
ジョンソン
歴戦を共にした様々な姿に変形する奇妙な相棒。元は悪魔。
悪魔
地獄でガルシアに襲い来る悪魔と呼ばれる異形のものたち。
Game System
「シャドウ オブ ザ ダムド」では、「光」と「闇」のギミックを解くというシステムにより、プレイヤーがゲームを進めていく際の様々な局面を切り抜けるアイテムや謎解き要素が表現されている。
特に地獄での悪魔との戦闘においては、「光」と「闇」をコントロールすることが重要な要素となる。闇のベールに包まれた悪魔は「光」に弱く、「闇」が増幅することでその狂暴性を増す。
プレイヤーは相棒のドクロが変形した武器、トーチと3種類のガンを使い分け、バリア的な効果を発揮する悪魔を覆う闇のベールを剥ぎ取り、トーチやガン攻撃で闇に葬り去ることになる。
Weapon&Item
主人公ガルシアが隣人との戦闘で使用できる武器は、相棒のドクロが変形することで使い分けることができるトーチと3種類のガンが基本となる。
トーチ:「闇」を照らす明かりとしての役割他、打撃攻撃により悪魔を覆う闇のバリア「ダークフォーム」剥がし、ガン攻撃がヒットする状態「ベアフォーム」にすることが可能。
ガン:3種類のガンには、それぞれのショットに特徴がある。またそれぞれのガンはグレードアップ可能な他、様々な性能アップを図ることができる。
Stage Area
ガルシアが恋人ポーラを救い出す為に飛び込む現実世界のすぐ隣にある地獄には20にも及ぶエリアが存在する。各エリアでは様々な苦難がガルシアの前に立ちはだかる。
シティ:20世紀東欧の街を彷彿とさせる古いレンガと石造りの建物が、暗く危険な迷路のように入り組んでいる。ガルシアが飛び込む地獄の最初のエリア。
レイク:廃屋や腐った沼が点在する邪悪に満ちた暗き森が続く郊外のエリア。
And more…
Others
浅野忠信、栗山千明、我修院達也ほか個性溢れる豪華ボイスキャスト
ガルシア/浅野忠信
ポーラ/栗山千明
ジョンソン(ドクロ)/我修院達也
フレミング/吉田鋼太郎
他、田口トモロヲ、廣田行生、嶋田久作
ゲームエンジン:アンリアル・エンジン3を採用。
テーマ曲:Shadows of The Damned/The Damned