アメリカ・ロサンゼルスのLAコンベンションセンターにて6月5日~7日まで開催された「Electronic Entertainment Expo(E3) 2012」。プレスカンファレンス電撃発表となったQuantic Dream社の新作「BEYOND:Two Souls」のプレス向け説明会が実施されたのでその模様をお届けしよう。

Quantic Dream「David Cage」氏
Quantic Dream「David Cage」氏

「ヘビーレイン -心の軋むとき-」を手がけたQuantic Dreamの次回作として、6月4日に制作が発表された「BEYOND:Two Souls」。ゲーム内では「ジョディ・ホームズ」という女性の15年間の話が描かれ、彼女を「守る」存在らしき「Aiden」の2人を操作してゲームを進めていく。

会期中、プレス関係者に向けてカンファレンスとは違ったバージョンのムービーやプレイデモが披露され、よりわかりやすくゲーム概要を教えてもらう機会を得たので紹介していこう。ちなみに今回の発表内容はあくまで北米での展開となるので、日本での発売については続編を待っていただきたい。

プレゼンテーションで公開された映像では、列車の中で疲れて寝てしまっているジョディに警官が迫っているシーンから始まる。視点は彼女の「守護霊」のような不思議な存在「Aiden」。Aiden操作時は建物や空間の干渉を受けず自由に移動することができる。人間のオーラを見分け、アクションを起こせる対象物も光でわかるようになっている。

激しい雨の中、列車はある駅に到着、大勢の警官が乗り込んでくる、Aidenに危険を教えられたジョディは列車内を見つからないように逃げる。基本的にジョディはAidenの村内を霊的なものとして認識しているらしく、会話などはない。だがAidenが物を動かしたり不自然な行動「いたずら」をすることでジョディがさまざまな行動をするのだ。そうしてストーリーは展開していく。

狭い車内で警官に見つかってしまうジョディ。QTEも存在し、ところどころにキー操作のインフォメーションが出現する。列車の上に出るとさらに警官から逃げることに。本作ではムービーのようなクオリティーでそのままプレイヤーが操作できるのが特徴。歩いたり走ったりという人間の基本的な動きもかなりリアルに再現され、つまずいたり、よろめいたり、両手両足、振り向く頭の挙動などの細かい動きは必見だ。

追い詰められたジョディは列車から飛び降りるが、このような危険な行動の際にはAidenが特殊なバリアのようなもので彼女を守る。そして森を抜けると街に着く。なぜか多数の警官が配置に付いている。ここでもジョディが逃げるようにその状況の中でいろいろなものを利用して状況を打破するのが目的となる。

Aidenは「物」だけでなく実は「人間」も操ることができる。パトカーで待機している警官の意識を乗っ取り暴走させたり、銃を構える人を操りそのまま狙撃をする、などとにかく自由に行動できるのでいろいろ試そう。行動によって展開も変わっていく。

本作はアクション性だけでなく、ジョディとAidenのドラマも重視して制作されており、「ヘビーレイン -心の軋むとき-」開発時より、肌の質感なども改良、フェイシャルモーションなどの女優をモデルに作っているとのこと。ジョディはストーリーを追うごとに大人に成長していく。その時Aidenとの関係はどうなっているのだろうか?

また、プレイする人によってはAidenにジョディを守らせない選択をすることも可能。今回紹介された列車内の展開もジョディが「捕まってしまう」といった展開も用意されているらしい。プレゼンテーションはここで終了となったが、本作の映像を見ただけで鳥肌を超えた衝撃が走ったのは事実。もちろん技術の素晴らしさもあるのだが、激しく降りしきる雨の描写や、胸をグッと掴まれたような感情を、プレイヤーに伝えてくるジョディの表情、そしてAidenが彼女を守るために、自由に行動できるアクション、まさに今後の展開に目を離せない本作の続報を楽しみにしていてほしい。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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