タッチスクリーン操作がストレスなくゲームプレイに組み込まれたPS Vita「イース セルセタの樹海」プレイレポート

プレイレビュー
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日本ファルコムより2012年9月27日に発売された「イース セルセタの樹海」は、同社の代表作である「イース」シリーズ25周年を記念した初のPS Vita用タイトルだ。ここでは、ゲーム序盤のプレイレポートをお届けする。

「イース セルセタの樹海」は、同社の人気RPG「イース」シリーズの生誕25周年を記念して制作されたタイトル。これまでのシリーズで培われてきた魅力はそのままに、ハイスピードな戦略的パーティーアクション、極限回避、必殺反撃といった手に汗握るバトル、タッチ操作によるフォーメーション指示、樹海探索など、魅力的な要素がふんだんに盛り込まれている。

本作では、数多くの仲間と共に広大な未開の地域「セルセタの樹海」を冒険し、その軌跡とともに、アドルが失った記憶、そして物語の舞台となるセルセタ地方に秘められた古代文明の謎が徐々に解き明かされていくのだ。

本作のプレイレポートをお届けする前に、まずはプロローグと冒険の舞台、登場キャラクターを紹介しておこう。

プロローグ

ゴールドラッシュに沸くロムン辺境の街キャスナン──

赤毛の青年が、鉱員や人足が行き交う中を彷徨っていた。
その肩が荒くれ者の鉱員にぶつかり、
因縁をつけられて、したたかに殴りつけられる。

「ここは一体どこなんだ?……僕は……誰だ?」

青年がつぶやいた、その直後のことだった。

「おい、アドル、アドルじゃないか!」

不意に声をかけてきたのは銀髪で偉丈夫と言ってもいい体躯の持ち主だった。
もちろん青年には見覚えがない。

風貌のわりに馴れ馴れしく、妙に軽薄な男は情報屋のデュレンと名乗った。
デュレンによると、どうやら自分の名前はアドル・クリスティンというらしい。

数週間前にこの街でデュレンと出会ったアドルは
地元の人間も滅多に踏み込むことのない「セルセタの樹海」へと旅立ち、
その後消息不明になっていたというのだ。

魔の領域と呼ばれる「セルセタの樹海」で一体自分に何が起こったのか?
何故自分は一切の記憶を失くしてしまったのか?

真相を確かめるため、アドルはデュレンとともに
禁断の地「セルセタの樹海」に再び挑む決意をするのだった――。

舞台紹介

セルセタの樹海

ロムン帝国領、イスパニ北東部にある広大な森林地帯。場所によっては樹木が密生していて、一度足を踏み入れると瞬く間に方角を失う。また凶暴な獣たちも数多く生息することから、無事に戻ってくる者が少なく、キャスナンの住人をはじめとするエウロペの人々からは禁忌の場所とされてきた。そのため、この地域は今も地図上の空白地帯として知られている。

辺境都市「キャスナン」

イスパニ東部にある、ロムン帝国の属州。数年前に版図を広げんとするロムン帝国と争い、その軍門に下った。属州であるために自治権・外交権は認められず、直接統治されているため、住人たちのロムンに対する反感感情は決して小さくはない。この度、新任の総督が本国から赴任することになっているが、帝国の内情から到着が遅れているようで治安維持に支障をきたしている。

樹上集落「コモド」

辺境都市キャスナンから樹海を北上した地域にある大樹の上の集落。樹海における採集や狩猟によって生計を立てており、厳しい自然に囲まれながらも平和に暮らしてきた。ここ最近住人たちが姿を消す事件が起きていて、神隠しと騒がれている。

水上集落「セルレイ」

漁によって生計を立てている集落。急流でも泳げる一角の獣「スパーダ」を飼い慣らして漁を行う習慣がある。

叡智の街「ハイランド」

小高い丘にたたずんでいる謎の街。樹海の奥深くにあるにも関わらず、近代的な街並みを見せている。

歴史を識る者の里「ダナン」

陽の届かない樹海の奥地に存在するとされる集落。集落で暮らす人々は、遥か古からとある使命を受け継いでいるというのだが……。

キャラクター紹介

アドル・クリスティン(18歳) CV:梶裕貴

後の世に百余冊に及ぶ冒険日誌を遺した稀代の冒険家。「セルセタの樹海」奥地を目指して旅立ったが記憶を失ってしまう。自分の身に何が起きたか知るため、デュレンとともに再び樹海に足を踏み入れる。

カーナ(18歳) CV:石原夏織

樹上集落コモドで暮らす、明けっ広げで快活な少女だが、樹海で生き抜くための厳しさ、容赦のなさも併せ持つ。女性ながら狩りや戦士としての腕前は一流で集落では一目置かれている。反面、長女らしく世話好きで細やかな気遣いを見せることも。

デュレン(23歳) CV:平田広明

キャスナンの情報屋だが、なりゆきでアドルと行動をともにする青年。記憶を失う前のアドルとは、キャスナンの宿酒場で知り合ったらしい。面倒くさがりで奔放な性格だが、困っている人を放っておけないタイプ。

カンリリカ(14歳) CV:小倉唯

リーザを慕う好奇心旺盛な少女。子供っぽく見えるが理路整然としていることも多く、時には周囲を黙らせてしまうことも。リーザの力になりたいと考えており、思い切った行動をする。

オズマ(20歳) CV:浪川大輔

水上集落セルレイで、聖獣スパーダを育てる一族唯一の生き残り。その真面目さと熱心さで集落の住人たちには慕われている。若く未熟ではあるが、それを自覚して行動できる冷静さを兼ね備えているが、両親や一族のことになると我を忘れてしまう一面もある。

フリーダ(23歳) CV:甲斐田裕子

ダナンの女戦士であり、語り部の役目も務める女性。人造妖精(ホムンクルス)であるニナをパートナーとし、ハルバードを操る。常に穏やかな性格で、知的な雰囲気と不思議な包容力を感じさせる。

ガディス(28歳) CV:玄田哲章

冒険の途中でアドル達が出会う、獣使いを名乗る大男。凄まじい怪力の持ち主で、とにかく言動と行動が常軌を逸して粗野な人物。

バミー(24歳) CV:日野由利加

冒険の途中でアドルたちが出会う、妖艶な姿の女魔道師。樹海に潜伏し、ガディスとともに何らかの行動を起こしているようだが……。

グリゼルダ(29歳)

ロムン帝国から赴任してきた、若き女性総督。新任ながらセルセタ周辺の交通や諸制度の整備を精力的に推し進めている。キャスナンの坑道に出現した魔物を退けたアドルの腕を見込み、セルセタの樹海の探索と地図の作成を依頼する。

レオ(39歳) CV:阪脩

ロムン帝国セルセタ駐留軍の軍団長。本国では《雷鳴のレオ》と呼ばれる、功績のある将軍だったが、なぜかセルセタ地方に左遷されてきた。性格も行動も猪突猛進タイプで、本国に返り咲くことを夢見ているが、やる気のない部下たちに振り回されて空回りする日々を送っている。自分より目立つ人間が嫌いで、ことあるごとにアドルをライバル視する。

グルーダ(22歳) CV:寺島拓篤

ロムン本国からの命を受けて、セルセタへとやってきた眼光鋭い短身の男。グリゼルダ総督の補佐としてロムン帝国正規軍の指揮を執ることになる。樹海の探索を行うアドルに対し、友好的な態度を見せているが……?

サンチョ(21歳) CV:石川英郎

レオの部下である、セルセタ駐留軍の兵士。面倒くさがりでやる気が無く、ことあるごとに任務をさぼろうとする。レオとともに樹海探索の任につき、行く先々でアドルと出会うことになる。

パンサ(19歳) CV:太田真一郎

レオの部下である、セルセタ駐留軍の兵士。臆病者で、ことあるごとに目の前の困難から逃げようとする。レオとともに樹海探索の任につき、行く先々でアドルと出会うことになる。

リーザ(16歳) CV:白鳥由里

ハイランドで暮らしている少女。普段は心優しいが、大切なものを守るためには毅然と立ち向かう意志の強さも持ち合わせている。

ニナ(不明) CV:鹿野優以

フリーダに付き従う、おしゃべりでおせっかいな人造妖精。おしゃべりが過ぎて、フリーダに釘を刺されることもしばしば。フリーダの言葉には逆らえないように造られているらしい。

アサド(40歳)

樹上集落コモドの戦士であり、住人を束ねる村長。カーナとレムノスの父親にあたる人物。

レムノス(18歳) CV:野島健児

工芸品作りや竪琴を奏でることを好む、カーナの双子の弟。趣味の詩作りが転じて、セルセタの伝承に詳しく独自に研究をしている。

エルディール(年齢不詳) CV:田中秀幸

≪始原の地≫にそびえ立つ塔の屋上で一人暮らしをしている有翼人。アドルは≪セルセタの樹海≫で記憶を失う前にどうやら彼に会っているようなのだが……。

バンジョー(92歳)

歴史を識る者の里・ダナンの長を務める人物。実年齢92歳だが、何故か外見上はそれ程歳をとっているようには見えない。かつて存在した王朝や樹海などセルセタ地方に関する数多くの知識を有している。

レファンス(?歳) CV:桐本琢也

かつてセルセタ地方で繁栄を築いたといわれるセルセタ王国の建国者。卓越した見識と落ち着きがあり、まさに王として相応しい人物だったと言われている。

ピッカード

肉が極上(?)の味であることから世界各地で飼われている、まるまるっとした動物。非常に大人しい性格のため、子供でも飼育することができる。

みっしぃ

「みししっ」と鳴く不思議な生き物。どうやらセルセタ地方に出没しているらしい。

PS Vitaならではの操作がゲームシステムとマッチ

「イース」シリーズについて、全てではないものの数タイトルはプレイしている筆者が「イース」シリーズの特徴だと思う点が、シンプルかつ奥深い戦闘アクション、マップ・ダンジョンでの多数のギミックだ。本作でもその要素は健在だが、ここでまず強調したいのが、PS Vitaになることで実装されたタッチスクリーンでの操作だ。

操作の基本としては○△×□ボタンとL・Rボタンに、アナログスティック(もしくは十字キー)を使うのだが、画面右下からメニュー画面とアイテム一覧画面、ステータスバーの右から魔法具の選択画面、画面右上のマップからマップの全体図をそれぞれ出すことができるようになっている。

これにより、いちいちスタートボタンでメニューを出さなくともスクリーンをタッチするだけで各画面を呼び出せるので、マップ探索や戦闘の際に効率良くプレイできる。

なお、□ボタンでキャラクターを切り替え、「斬撃」「打撃」「射撃」などの攻撃特性を意識して戦うなど、戦闘システムのベースは「イース7」を踏襲したものとなっている。

しかし、新たにギミック攻略に非常に大切となる各キャラクター特有の能力「パーソナルアクション」や、特定のメンバーの組み合わせで特殊効果が発生する「パーティーアビリティ」など多数の新要素が追加されているので、「7」をプレイした人にとっても新たなプレイの楽しみが得られることだろう。

そのほか、戦闘中にスキルを覚える「ひらめき」や戦闘時にボーナスが発生する「スキルフィニッシュ」「エクセレントキル」「エアリアルコンボ」など、戦闘が単調にならないたくさんの仕掛けが用意されているのが嬉しいところだ。

失ったアドルの記憶の謎とパーティーとの出会いが楽しめるストーリー

本作では、アドルがセルセタの樹海で失った記憶を取り戻すべく、再び樹海へと足を踏み入れることになるわけだが、そこではさまざまな場所でのキャラクターたちとの出会いが待っている。

例えば、ゲーム中でまず立ち寄ることになるコモドでは、なぜか住人たちから襲われかけることとなるが、そこで登場したカーナに記憶を失ったことを説明、アドルが以前この集落に立ち寄ったことを知ることとなる。

このように、キャラクターたちとの出会いはアドルにとって記憶を取り戻すきっかけとして大きく影響する。プレイヤーはアドルの視点に立って物語を深く理解していくとともに、個性豊かなキャラクターたちとの出会いが楽しめるのだ。

ゲームでは、冒険を始める前のアドルの姿も描かれる。

ストレスなくガッツリと遊べる作品に

これまで紹介してきた要素を通して、筆者が感じた本作の魅力として、ハードがPS Vitaになったことによるユーザーインターフェースの強化、そしてより流れるように表現されるアクション、それらがストレスなくゲームシステムに組み込まれていることによるストーリーへの没入感が挙げられる。

ここでは触れなかったが、各キャラクターのEXTRAスキルもカッコいいのでぜひチェックしよう!

シリーズおなじみの難易度設定も「EASY」「NORMAL」「HARD」「NIGHTMARE」の4段階が用意されており、アクションRPGに慣れていない人は「EASY」を、物足りないという人は「HARD」や「NIGHTMARE」をそれぞれプレイできるため、本作への間口は広い。現在、全国約700店舗で体験試遊台が設置されているということなので、ぜひ一度プレイしてその感触を直に楽しんでほしい。


※画面は開発中のものです。

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