マーベラスAQLよりいよいよ2月28日に発売されるPS Vita用ソフト『閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明-』。本作の生みの親である爆乳プロデューサー・高木謙一郎氏へのがっつりインタビューをお届け!
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これまでに、ゲーム内容のおさらいや、ネットワーク対戦モードを用いた対戦企画を行なってきたが、いよいよ発売が間近に迫った今回は、『閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明-(以下、閃乱カグラSV)』の生みの親である“爆乳プロデューサー”こと高木謙一郎氏へのインタビューをお届けする。
『閃乱カグラSV』の開発の経緯やより面白くするための工夫の数々、現在放送中のTVアニメへの思いなどなど、多岐にわたって聞いた大ボリュームの内容となっているので、ぜひチェックしてほしい。
『Burst』と同時並行で進めた開発
――まず、PS Vitaで発売することになった部分を含め、本作の開発の経緯についてお聞かせください。
高木氏:元々はニンテンドー3DSでスタートした『閃乱カグラ』ですが、1作目の段階で思っていた以上に好評で、いろいろと可能性が見えました。自分のオリジナルとして始めた企画で、当然この先も続けたいなというところで「じゃあ、どうしようか?」というのを考えている時に、PS Vitaという話をいただいたので、単純に新しいハードでも違った切り口でカグラを作れたらいいなと思ったのが最初になります。
――その後、実際に開発を始めたのはいつ頃からでしたか?
高木氏:『閃乱カグラBurst(以下、Burst)』をやると決めて走り始めて、その後少ししてから企画を作り始めたので、『Burst』とほぼ同時進行で進めてきました。2012年の頭くらいからなので、1年くらいの期間での開発になります。
――『Burst』と並行していたということですが、開発はスムーズに進んだのでしょうか?
高木氏:いやー、大変でしたよ(笑)。結果としては、新しいハードの1作目としてはいいかたちで作品としても落とせて、発売日も守れたのでよかったですが。
――発売日は、昨年9月のSCEJプレスカンファレンスですでに発表されていましたよね。
高木氏:あの時は、正直できていなかったですね(笑)。スクリーンショットひとつとっても比較してもらえれば、劇的に変わっているのがわかるくらいにまだまだな状態だったのですが、一緒にやっているタムソフトさんはじめ『閃乱カグラ』スタッフは非常に優秀なので、そこに懸けるしかないなと。アニメの展開も合わせて準備していたので、「その日に出す!」というのは強く思っていました。ちょっとドキドキはしていたのですが(笑)。
――御社としても初のPS Vitaでのパッケージタイトルということで、PS Vita上での開発で苦労された点はありましたか?
高木氏:どのハードでもそうですが、ある程度数字上のスペックが見えていても、実際にどこまで絵が出るのか、パフォーマンスが出るのかということは作ってみないとわからない部分も結構あるので、そこは毎度のことながら大変でした。
「こういう感じかな?」と思って仕様を切ってみても、実際思うようにいかなかったりすることもありましたが、そんなに大きな問題はありませんでした。
――逆に、PS Vitaだからこそ作りやすかった部分や、アイデアがマッチした部分はありましたか?
高木氏:やはり、マルチタッチできるところは面白いなと純粋に思いました。
新キャラクターを生み出す上での苦労とこだわり
――今回、新たに登場する死塾月閃女学館(以下、月閃)、秘立蛇女子学園(以下、蛇女)のキャラクターたちの特徴、魅力についてお聞かせください。
高木氏:今までいた10人は、あえてシンプルなわかりやすいデザインというのを意識して作っていたんですが、新キャラ10人に関しては、PS Vitaになるということで、デザイン的にも少しゴテゴテした、大分エッジの立ったキャラを増やしています。
和風の忍者ゲームというのを自分なりの切り口でやってはいたものの、あまりにも和風の要素が少なすぎるだろうというのは自分でもわかってはいたので、月閃のキャラは着物にしたり、季節にちなんだ名前をつけたり、とにかく和風というところを意識しました。
また、他の学校ではキャラクターに関連性を持たせているのですが、蛇女に関してはあえてバラバラな、ひとつのチームとしてまとまっていない感じがあってもいいかなと思い、そこが魅力になるようにやっています。だから不思議な5人の、不思議な組み合わせになっています。
――過去2作と違って、ユーザーの中でもシリーズに対してある程度のイメージが定着している中で、今回新キャラクターを10人追加するということでの苦労はありましたか?
高木氏:最初の企画の時点で、10人から新キャラが3名増えました、5名増えましたということはよくあることじゃないですか。これだとつまんないなと思って人数を多めに増やしたのですが、正直大変でした(笑)。どういうキャラがいいかなということは、初期の段階で時間をかけて、開発の現場がハードをいじっている間に、唸りながら考えていました。
――特に難産だったキャラクターはいらっしゃいましたか?
高木氏:四季のデザインは、八重樫さん(キャラクターデザインの八重樫南氏)と一緒に一時期うろうろしていましたが、あとは割とすんなりいって、イメージが固まってからはそんなに大きなボツもなかったですね。
ある程度の要素を固めて八重樫さんに投げて、あとは八重樫さんのセンスにお任せするというスタイルは前から変わらず、上がってきたものに合わせて逆に設定をいじったりしています。
遊んだ感覚を2Dに近づけた3Dアクションに
――過去作の横スクロールアクションではなく、今回は3Dフィールドでのアクションとなりますが、開発の際に注力した点があればお聞かせください。
高木氏:3Dにすることでパッと見の映像や画面は派手になるのですが、ゲームとしてはちょっと難しくなりがちなので、シンプルに遊ぶ上では横スクロールアクションが最高だと思っています。
今作では、2Dの良さを3Dにどこまで持ってこれるかということで、見た目は派手になったけどやりづらい、爽快感が減ったというのを感じさせないように、アクション部分の作りとして、遊んだ感覚を2Dにより近づけるという点は意識しました。
もう一点、見た目の問題でキャラクターの方向視点となり、「“爆乳ハイパーバトル”なのにケツと背中を見ることが多くなるじゃん」ということで、時々カットインが入るだけでなく、なるべく通常のアクションの中で前を向く機会を増やそうとしました。
敵をロックオンした時に、従来であれば画面の中心にキャラクターを置くスタイルが多いのですが、今作では少し変わっていて、ロックするとカメラがある程度プレイヤーを中心におかず、敵を映すようになっています。
そうすることで、プレイヤーがキャラを動かしてもカメラがキャラの背中に回っていかないので、正面を向きながら攻撃するなどのアクションが自然に入ってくるようになっています。
あと、モーションも回転攻撃などで前を向く機会を増やしています。例えば、両奈だと変な銃の撃ち方になっていて、普通に撃つだけじゃなくて、後ろに向かって撃ったり、正面に胸を向けながら撃ったりと、キャラ特性に合わせて、なるべく画面側にも胸が映るようにというのは、いろんなキャラでやっています。
――20人のキャラクターそれぞれに攻撃の特徴があると思いますが、その差別化のために意識した点があればお聞かせください。
高木氏:そこは昔から変わらず、武器、見た目などを含めたキャラクターのキーワードをわりと強烈に出しておくようにしています。“雪女”“中二病の女”“般若”“お菓子大好きお子様”みたいなわかりやすいキーワードを作ることによって、スタッフが演出に迷わないよう、くどくど説明しなくても伝わるようにしています。
そこで生み出されたものは、現場のスタッフのアイデアと努力の結晶です。キーワードを出した後は、各モーションや絵作りのプロたちがどこまで引き伸ばしてくれるか、というところで進めています。
3Dの美少女を柔らかく表現することを意識
――本作ではとにかくおっぱいが揺れまくっていますが、PS Vitaで動かす上でのこだわりや苦労があればお聞かせください。
高木氏:これも1作目からそうなんですが、3Dの美少女をいかに柔らかく作れるかということは大きなテーマとしてもっていて、それは胸に限らず、髪の毛だったり、ちょっとした衣装の揺れ全体で、女の子の柔らかさ、可愛さを出そうとしています。あまり増やすとスペックを使いすぎてしまうのですが、なるべく触れる部分を増やすなど、動きと合わせてかなりこだわりが入っています。
――それぞれのキャラクターの体型に合わせて動きを調整しているそうですが、相当苦労されたのではないですか?
高木氏:めちゃめちゃ大変でしたね(笑)。処理の面もありましたし、大きいなら大きいなりの動かし方もありますし、今回は衣装なども全員着回せるようになっているので。そうすると全キャラ分チェックしなければいけないなど、地味な部分で大変でしたし、時間もかかりました。
――今作ではアクセサリーの装着位置を細かく設定できるようになっていますが、そのようにした理由はあるのでしょうか。
高木氏:“SHINOVI VERSUS”というサブタイトルをつけているのは、PS Vita版は対戦部分もストーリーの本編と合わせて強化していきたいと思ったからで、当然コスチュームを増やすことによって、対戦でいろいろな格好でみんなで集まって戦えると楽しいのではないかと考えていました。
そこにもうひとつ、より個々のオリジナリティを出すために、アクセサリーなどで想像力をかきたてて、できることをいろいろと準備したいと思って、そこは頑張ってやってもらいました。
――自分で着飾るのもそうですが、相手に見せびらかすのも楽しそうですね。
高木氏:ネットワークがあると見せる機会が増えますし、あとは天狗の面も準備しておいたので、とりあえずあの場所に置いてみて「なるほど」と思ってもらって、その後で綺麗に着飾ってもらえればと思います(笑)。
――更衣室の自由度も大幅に上がっていますが、前作までは実装できなかったもので、今作で実装できた要素はあるのでしょうか。
高木氏:更衣室で服を脱がせるというのは今までになかったので、一番大きかったのはそこじゃないですかね。1作目の時に、本編だけでも大変なのに、衣装を変更するだけのモードになるべく面白い、変なことをちょっとだけでも入れていこうということで実装したのが更衣室でした。我々が思っていた以上にユーザーさんの中では「あそこが重要だ!」という話になっていたので、今回は鑑賞モードとしてもいろいろと楽しめるようになっていますし、引き続き、パワーアップできたらいいなと思います。
命駆やネットワーク対戦のアイデアはどうやって生まれたのか
――個人的にも1月の発表会で衝撃を受けた命駆の発動方法ですが、そのアイデアが生まれた経緯をお聞かせください。
高木氏:元々システム自体はニンテンドー3DS版からあったのですが、正直登場の時しか選べなくしてしまったことが僕の中で引っかかっていました。登場してすぐにL・Rボタンを押せと書いてあったら、「命駆」がどういうものなのかまだ知らない人は押してしまって、忍転身できずに難易度の高い状態でプレイしてしまうという、分かりづらさがあると思っていました。
PS Vita版では考え方を変えたいというのもあり、制服であるうちはいつでも忍転身、もしくは命駆を選べるようにするのはすぐ決めたのですが、だからといって、Lで忍転身、Rで命駆みたいな感じにしても面白くないなと。
それをPS Vitaならではの、あまりガチなアクションになりすぎず、『閃乱カグラ』ならではのバカバカしい要素をなるべく自然に入れたいなというところで考えて、こういうの面白いんじゃないかなと浮かんだのが今の形になります。
――アイデアが出てきた時は、どういう感覚でしたか?
高木氏:出てきた瞬間、「これだ!」と思いましたし、最終的にいい演出になったと思います。
――個人的にも前作までの服が左右に破れる感じが表現されていて、面白いなと(笑)。
高木氏:ああいうバカバカしいことをやるメーカーは、今はあまりないと思いますね(笑)。ある意味直感的ですし、「おおっ!」ってなってもらえればと思います。
――公開した時のユーザーさんの反応はいかがだったでしょうか?
高木氏:発表会の会場では、みんな「うぉー!」って感じで盛り上がってくれたので、よかったと思います。
――命駆をはじめ、発表会でどんな要素を出していくかは悩まれましたか?
高木氏:いろいろ見せたいと思っていた要素はあったんですが、そんなに長い時間ではないので、どうやって出していこうか考えながらやっていました。発表の場としては、ちょうどいいタイミングだったと思います。
――今作ではストーリーモードのほかに、各キャラクターにフォーカスしたアーケードモードが相当なボリュームで入っていますが、新たにそちらの要素を入れようと思った理由をお聞かせください。
高木氏:本作がキャラクター中心のゲームであることは間違いないのですが、本編だけだとキャラ同士が絡まなかったり、ストーリーの進行上なかなか難しいことが多かったんです。アーケードのスタイルも入れることで、前後の脈絡を無視しながら、いろんなキャラクターが絡んで、ちょっとした掛け合いが楽しめますし、新たな一面が見られて楽しいだろうなと考えました。基本、楽しいだろうなと思ったことはできる限り実装する! というのが『閃乱カグラ』なので(笑)。
あと、バトル中にもキャラ同士で掛け合いもやっているので、あのへんも注目してもらえればと。聴いてみると割とくだらないことでワイワイやっているので(笑)。そういう意味でも悪ノリというか、ぶっ飛んだ内容になっているので、本編の後にやってもらったほうがいいかもしれないですね。
――ネットワーク対戦を盛り込む際に、今回の3つの対戦モードを採用するに至った理由をお聞かせください。
高木氏:対戦するといっても、昔からある、いわゆる格ゲーみたいなものではなく、ワイワイ気楽に集まってみんなで大騒ぎして終われるような対戦にしなきゃいけないという思いがありました。
体力がなくなったら脱落というのではなく、倒されてもある程度は復活できて、ドサクサでも何でも最終的にポイントを稼いだほうが勝ちにしようということで「ポイント争奪戦」と、コスチューム破壊が売りのゲームでもあるのでそこだけを狙う「脱がし合い戦」、あとはもう少し変わったものが欲しいなというところで、パンツが空を舞い散ったら面白いんじゃないかと思い、集めるのもよし、奪うのもよしという「パンツ争奪戦」と、いろんな人がいろんなスタイルで、ドサクサでも勝てることがままあるものにしました。
爆乳ハイパーバトル的にはブラでやるべきだったんですが、ブラではどうにも重く見えて面白くないんですよ。フワフワ、ヒラヒラしているものを集めたほうがいいということで、あえてパンツにしています(笑)。
シリーズ全体で計画されたさまざまな展開
――そのほか、発売を迎えるまでに苦労した点があればお聞かせください。
高木氏:どのタイトルでもゲーム作るのは大変ですが、『閃乱カグラ』で目指したのはゲーム単体の展開ではなく、コミック、アニメ、グッズなどを最良のタイミングで展開するために、全体で計画するということでした。
ゲームとアニメをセットでやることは難しいのですが、『閃乱カグラ』では絶対にやろうと決めていたので、アニメが放送中のタイミングで新作のゲームを出せるように合わせることが一番大変でしたね。
アニメも1年以上前からミーティングでいろいろと内容をすり合わせてやっていたので、去年はゲーム業界に入って一番働いた年だったかもしれないですね。
――先ほどのお話以外にも、ソーシャルゲーム、コラボなど『閃乱カグラ』関連では本当にいろいろと展開していましたよね。
高木氏:でも、最近は昔のことを覚えてないんですよ。終わったことはどんどん忘れていくので(笑)。
――先着者購入特典の表紙イラストをキャラクター総選挙で決めるという試みもありましたが、その経緯についてもお聞かせいただけますでしょうか。
高木氏:僕らだけのアイデアだけではなくて、期待しているユーザーさんを含めたいいゲームの作り方として、一回出して、フィードバックをもらって、改良していくという作り方をなるべくしたいと思っていて、以前作った『勇者30』では体験版を配信して、ユーザーの意見を製品版で取り入れるという試みを他よりも早い段階でやってみました。
そういう意味合いとして、こちらから「このイラストいいでしょ?」と出すだけじゃなく、ユーザーさんから意見をもらうというかたちで、先着者購入特典の表紙イラストを決めることになりました。
――票数を見るとかなりの数が集まっていましたが、ユーザーの反応はいかがでしたか?
高木氏:基本的には楽しんでもらえていると思いますが、表紙になるのは1人だけだったので、ファン同士は少しピリピリっとする時もあるんだろうなと思います(笑)。結果的に、PS Vita版の顔として作ったキャラクターの雪泉が1位になったので、ある意味安心はしました。
――限定版のボリュームもすごいことになっていますが、その内容はどのように決められたのでしょうか?
高木氏:限定版をやりたいなとは純粋に考えていて、「閃乱カグラグッズを増やしたい!」ということで、フィギュアとドラマCDとサントラをつけました。『閃乱カグラ』を好きになってくれた人もたくさんいますが、ゲーム単体として、グッズはまだそこまで数が出ていなかったので、何を増やそうかと考えた上で、自分が1番欲しかったのがフィギュアだったので(笑)。
限定版というと、クリーナーとかケースのような実用的なものもありますが、ただ絵柄をプリントしただけのものは入れたくなかったので、ドラマCDやサントラも相当なボリュームがあります。
――そもそも、特典でフィギュアが5体も入っているということがないですよね。
高木氏:例えば飛鳥だけだったり、雪泉だけを入れるとキャラクターごとにファンがいますし、やっぱり揃っていないと嬉しくないので、頑張って用意しました。価格も10,810円ということで、おっぱいの語呂になっています。
――(少し間が空いて)…ああ!
高木氏:本当は12,000円、13,000円ぐらいにしたいんですが、そこも含めて遊びなので、10,810円は超えないようにしました。
――本来難しい価格の部分で遊びを入れているというのは、本当に驚きました。
高木氏:フィギュアとかも単純な話、製造する数が少なければ単価が上がってしまうので、一気に赤字になるわけですよ。一定数量ちゃんとユーザーさんに予約してもらえるよう、こだわって作りました。
――その甲斐もあって、限定版の予約も好調のようですね。
高木氏:おかげさまでほぼ完売と聞いています!
TVアニメ制作やコラボのきっかけも!
――現在、TVアニメが放送されていますが、放送に至るまでに印象に残っている出来事があればお聞かせください。
高木氏:やはりTVアニメのお話を最初にいただいたタイミングですね。1作目の初報を出す前に、まずはコミックという風に考えていて、いろんな雑誌社さんに提案したものの、よくわからないということで断られ続けていたんです。そんな中で発表して世間で話題になったタイミングで、『一騎当千』などで一緒に仕事をさせて頂いていたアニメのプロデューサーに「やらせてくださいよ!」と声をかけられたのが最初でした。
そこから、我々ゲームのプロデューサー陣が現場でもんで、会社に提案するまでは少し時間がかかりましたが、水面下ではずっとTVアニメ化の話はしていました。あそこで作品の流れが一気に変わったので、すごく印象的な出来事でした。
――そうしてスタートしたアニメ企画がいよいよ放送までいったということで、感慨深いのではないでしょうか。
高木氏:僕は元々ゲームの世界の人間で、ゲームを作って、未だにスタッフロールに名前が載ると感動しますが、TVアニメみたいに自分が今まで作ってこなかったもので、スタッフロールに名前が載っているのを見てじわっと来ました。
――アニメの後半の展開に向けての見どころがあればお聞かせください。
高木氏:ゲームをプレイした人が見てくれる中で、いくら内容が面白かったとしても全く同じ話を見せられたらつまらないと思うのでゲームと同じことはしたくなかったですし、個々のキャラクターの掘り下げはアニメーションでしかできないところだったので、しっかりと補完しています。
キャッキャウフフの部分も忘れないけど、『閃乱カグラ』ならではの熱い忍の戦いも描かれつつアニメ独自のラストに向かって進むので、期待してもらっていいと思います。
――GREEで配信中の『閃乱カグラ NewWave』に、今後本作の新キャラクターが登場するということはあるのでしょうか。
高木氏:今のところ雪泉だけですが、可能性はあると思います。『閃乱カグラ NewWave』もまた別の『閃乱カグラ』ワールドなので、どこかで上手く合流するかもしれないですね。今回、特典で雪泉のカードも入っていますので、まずはそちらで楽しんでもらえればと思います。
――「秋葉原 爆乳ハイパーら~めんバトル」はかなり珍しい試みだと思うのですが、このアイデアはどこから生まれたのでしょうか?
高木氏:なぜか飲食と絡むことが多いのですが、あまりやってないことをやってみるのも面白いかなと思って実施することになりました。ら~めん好きですし! 勢力別のメニューがありますが、こちらから「こんな感じのメニューで!」という要望は一切せず各店舗さんのインスピレーションにおまかせしました。結果、どの店舗さんもすごく拘って作っていただいて、うれしかったですね。
本作もそうなんですが、ちょっと買うの恥ずかしかったり、口に出して言うの恥ずかしかったりすることって、あるじゃないですか。それをどういう風に入手しようかとか考えるのも僕は遊びだと思っていて、今回のコラボも「にゅうにゅうラーメンお待ち!」とか言われたら恥ずかしいと思うんですよ。だが、そこがいい!
最近、喜怒哀楽を感じるタイミングって減ってきたかなというのもあるので、感情を何らかのかたちで揺さぶれるようなことをしたいなと思っているので、今回の企画もその一環です。
――食べには行かれたんですか?
高木氏:行きましたよ。両隣の人たちも食べてくれていましたし、お店の人も僕のことを知らない人が多いので「これ、閃乱カグラのなんですよ」と言われても「あー、そうなんですか」と答えたり(笑)。飲食屋で『閃乱カグラ』のポスターが貼ってある中で食べてるっていうのは不思議な感じでした。
――店内で高木さんだと気づかれた方はいましたか?
高木氏:どうなんでしょうね、わからないです。気づかれたら気づかれたで恥ずかしいですし(笑)。
高木氏が生で見てみたい衣装とは!?
――今作では多数の衣装やアクセサリーのバリエーションがありますが、ぜひオススメしたい衣装があればお聞かせください。
高木氏:いろいろあるんですが、僕は割とそのへんの思考はシンプルで制服が好きなので、制服の種類は多いです。下着と合わせて変えると割とリアルに来る感じになると思います(笑)。
――イロモノな質問になるのですが、高木さんが実際に着ているのを見てみたい衣装があればお聞かせください。
高木氏:生葛城は見たいですよね(笑)。突拍子もない衣装で、現実的なんだけど胸元ぶっとんでるみたいな感じで。いつもコミケとかがある度に「いないかなー?」って思ってるんですけど。写真じゃなくて生で見てみたいですね。
――私の手元のメモに“着てみたい衣装は?”というのがあるのですが、いかがでしょうか…?(笑)
高木氏:とりあえずブルマでも履いておきますか(笑)。
――みんなで着れば怖くない的な感じですかね?
高木氏:いや、怖いですよ。捕まるんで止めておきましょう(笑)。
――最後に、発売を心待ちにしているユーザーにメッセージをお願いいたします。
高木氏:PS Vitaで新しいシリーズとして生まれ変わって、今までとは違った良さがたくさん入っていると思うので、まずは遊んでみてください。あとはみなさんの声でこちらもシリーズ化したいな(チラッ)みたいな感じですので、末永く楽しんでもらえればと思います。
――ありがとうございました。
閃乱カグラ SHINOVI VERSUS -少女達の証明- にゅうにゅうDX
マーベラスAQL- 発売日:2013年2月28日
- 17歳以上対象
- 先着購入特典「少女達のまる裸ファイル ~ ビジュアルブック&サントラ・ドラマCDセット ~」