情報の中にこそヒントが隠されている？いよいよ発売を迎えるPS3「アルノサージュ ～生まれいずる星へ祈る詩～」の世界観とキャラクターをチェック！

「アルノサージュ ～生まれいずる星へ祈る詩～」は、土屋暁氏がディレクターを務める「サージュ・コンチェルト」シリーズの第2弾となる7次元RPG。詩が魔法の力になる世界を舞台に、強く儚い生命たちの存亡を懸けた愛と絆の物語が展開する。

発売に至るまでにさまざまな情報が明かされてきた本作ではあるが、発売を控えた今なお、謎は深まるばかりだと思う。ここでは、これまでに公開されてきた世界観やキャラクターをおさらいすることで、改めて「アルノサージュ」の持つ独特の世界に触れてもらえればと思う。

ゲーム中に登場する舞台

フェリオン

天文中央司令塔所属居住区「フェリオン」は、天統姫と呼ばれる姫の治める人間の街。複雑にジオフロント化した超ハイテク都市であり、立ち並ぶ地上40階相当の高層ビル群はそれぞれ通路で連絡している。その外観やビルの壁を彩るさまざまなネオンは、科学的な装いを持つこの街の中では異質なオリエンタルな光を放つ。

現在は人間の住む街になっている「フェリオン」だが、元々はコールドスリープポッドの集団収容施設であった。天統姫が数千年の眠りから目覚めた際、フェリオンの入口を塞ぐ大隔壁の外に人々が暮らしていることを知り、街として開放したことで、現在のようなオリエンタルな装いを持つようになる。

人々の憩いの場を兼ねた露店広場セレスガーデンを中心とした数少ない施設を大人数でも問題なく運用できる理由は、ひとえに街の人間達の結束による所が大きい。

内部には惑星時代のコールドスリープから目覚めた“古代種”と、代替わりをしながら数千年の時を生き続けてきた“現代人”という2種類の人間がいるものの、シャールという共通の敵がいること、そして古代種の扱う“詩魔法”への尊敬と畏怖の念が現代人達にあることから、関係は友好的である。

また、常にシャールの脅威に晒されているこの街は“神々の盾”と呼ばれる大隔壁で閉じられているが、隔壁の外側を取り囲むように暮らしている現代人達はいまだに多い。

PLASMA

フェリオンを守る天統姫直属の精鋭組織。そのほとんどは、惑星時代のコールドスリープから目覚めた“古代種”で構成されている。主な任務はシャール襲撃に際して隔壁の外の人々を守ることであり、彼らの活躍によって被害は最小限に抑えられていると言っても過言ではない。

また、PLASMA 内には詩魔法を操る女性と、その女性を守る男性の二人一組で構成される特殊戦略チーム“ジェノメス”も存在する。“古代種”の中でも選りすぐりのメンバーのみで構成されたこのチームは、対シャール戦の最前線で戦う少数精鋭部隊だ。

クオンターヴ

謎の生命体「シャール」を崇める集団、ジェノミライ教団の大司教が治める街。シャールと人間が共存し、廃棄されたと思われる巨大ジェットエンジンの内部に作られたこの街は、その名残として今もカラカラと回転するシャフトやタービン、コンプレッサといったスチームパンク的な外観と、放置された下層から延びる自然の植物などが混じり合い、独特の街並みを形成している。

ジェノミライ教団

謎の生命体「シャール」を崇める人々の集団。入信することでシャールに襲われなくなると言われ、実際にその触れ込みの効果で多くの人が教団の拠点となるクオンターヴに集まった。

信者は常に自らの魂を磨くことを義務づけられており、日夜を問わず精神の鍛錬に勤しんでいる。時折、信者には大司教より試練が与えられるが、その度に少なくない人数の人々が、街から知らぬ間に姿を消すという。

ジェノミライ大聖堂

説法や儀式が執り行われる際に、ジェノミライ教団の人々が集まる祭場。特に、大司教が自ら信者の下に姿を晒すときには、この場所に多くの人々が集まる。

シャラノイア

多彩な緑が大地を覆う世界。多くの植物や動物が育まれる美しい場所だが、なぜか非常に不安定で、新しい大地が生まれたり、それまであった大地が突然消えたりといった奇妙な挙動を繰り返している。

天領沙羅

シャラノイアにある街。高層の建物がひな壇のように積み上げられた立体的な景観を持つ。

シェスティネ

シェスティネの内部には、シャラノワールの森と呼ばれる深く美しい樹海がある。森の中心には「ダイアンサスの木」と呼ばれる大樹があり、そこには神々が住むと言われている。

ダイアンサスの木

シャラノワールの森にそびえ立つ大樹。辺りを金色の野原が囲むこの巨木の麓は神々の食卓と呼ばれ、この惑星の神が集う場所とされている。

ソル・シエール

アルトネリコタワー

ソル・シエールにそびえ立つ、蒼穹を貫かんばかりの巨塔。この塔を中心に人々は街や施設を作り、塔に寄り添うように生活している。

クルト・フェーナ

宝石を組み込んだような不思議な建物と、深い木々とが入り組んだ不思議な外観が特徴の街。長きに亘り森と共存を続ける美しい都市だ。

ほのかの

シャールたちの暮らす村。その中央の高台には巨大な真空管が祀られるように刺さっている。

イオンの世界

周りを「世界の壁」と呼ばれる巨壁が囲む閉鎖空間。内部にはイオンの家と雑貨屋「ねりこ」くらいしか目立ったものがない。その造形もまか不思議である。

「シェルノサージュ」、「アルノサージュ」、そして「アルトネリコ」と繋がる歴史

ひとつの惑星から続く、ひとつの永い歴史。美しさを失った惑星から航宇宙船で飛び立った人々は、遙か長い眠りから目覚め、新たな歴史を刻み始める。

「アルノサージュ」で記された新しい歴史は、「シェルノサージュ ～失われた星へ捧ぐ詩～」の記録をより鮮明にし、やがて「アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女」をはじめとする「アルトネリコ」3部作（発売元：バンダイナムコゲームス）の歴史の礎となる。

「アルトネリコ」との繋がり

バンダイナムコゲームスとの共同開発により、累計出荷本数40万本（Best版を含む）を超えるヒットを記録した「アルトネリコ」シリーズ3部作。その1作目として、2006年にPS2で発売されたのが「アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女」だ。

舞台となるのは、古代文明の遺産と言われる1本の塔「アル・トネリコ」と、ひとつの小さな浮遊大陸しか存在しない世界、「ソル・シエール」。そこには、詩魔法という魔法を操る「レーヴァテイル」が存在している。

世界は、あるひとりのレーヴァテイルの復活により、危機的状況を迎える。そんなレーヴァテイルたちのオリジン（起源）である少女・シュレリアの存在が、すべての始まりだった。

「アルノサージュ」では……

シャールの襲撃事件をきっかけに、平穏だった世界に異変が起きた。世界を救うための手掛かりを求め、世紀の大移動を経てたどり着いた先には、1本の塔の管理者が立っていた。

そして、主人公たちと出会った塔の管理者、シュレリアをとりまく物語は「アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女」へと繋がっていくのだ。

「シェルノサージュ」との繋がり

「シェルノサージュ ～失われた星へ捧ぐ詩～」は、サージュ・コンチェルトの第1弾として、2012年に発売されたPS Vita用ソフト。現在、累計出荷本数は7万本を越える。

本作の舞台は、太陽の膨張により飲み込まれようとしている惑星。この地では、「天文」と「地文」というふたつの組織が争っていた。そんななか、この世界を治める皇帝の世代交代が行われることになり、天文と地文はそれぞれ皇帝候補を擁立した。

その渦中、街角にたたずむひとりの少女・イオン。天文の皇帝候補だったはずのイオンは、すべての記憶を失っていた。彼女はいったい、何者なのか……？

「アルノサージュ」では……

小さな部屋とそのごく近くの場所が記憶を失くしていたイオンの世界のすべてだった。失った記憶を修復し、かつて自分が皇帝候補であった事実と世界の広さを知ったイオン。彼女はやがて、小さな世界の外を目指す。

外の世界に広がる光景。それは、シャールが人間をさらうという信じがたい世界だった。自分が記憶を失くした真相。世界の真実。それらを求めて、イオンは協力者・アーシェスとともに歩き出す。

それぞれの思いを胸に行動するキャラクターたち

本作の物語は、シャールをめぐるおもな3つの勢力の動きによって展開する。天統姫が治め、デルタとキャスティが住むフェリオン。ジルが大司教を務めるジェノミライ教団。そして、単独で行動するアーシェスとイオン。それぞれがシャールに異なる想いを抱き、それぞれが自ら想い描く世界を構築するために動いていく。