東京ミッドタウンでは5月16日から18日にかけて、朝日新聞社主催によるサッカー日本代表戦応援イベントが開催中だ。本稿では、17日に行われた名波浩さんのトークショーや、コナミスタイル六本木店の様子を紹介する。
本イベントでは、特製グッズがもれなく当たるスタンプラリーや、1993年から2014年までのサッカー日本代表を振り返る報道写真展、歴代の日本代表選手によるトークセッションなど、さまざまな企画が行われ、会場は多くのサッカーファンでにぎわっていた。
会場となっている東京ミッドタウンにあるコナミスタイル六本木店では、イベントに合わせて店内がサッカー関連タイトルの試遊台が設置されていた。中でも5月22日に発売が予定されている「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2014 蒼き侍の挑戦」の試遊台には、普段ゲームをプレイしない人も集まり、リアルに再現された日本代表選手のグラフィックに感嘆の声をあげていた。また、日本代表はもちろん、Jリーグのチームを使って実際に対戦を楽しむファンの姿も多く見受けられた。
そのほかにも店内には、「ワールドサッカー ウイニングイレブン アーケードチャンピオンシップ 2014」や、「アルティメットストライカー」といったアーケード向けのゲームも設置。さらにKONAMIのサッカーゲームのアンバサダーに就任した本田圭佑選手のサイン入りスパイクなど、貴重なグッズも展示されている。サッカーファンには、こちらもぜひ注目してもらいたい。
元日本代表・名波浩さんが考える、世界との戦い方とは
ここからは、元日本代表・名波浩さんが登壇したトークセッション「世界と戦うために」の模様を紹介していこう。まず話題は、5月12日に発表された日本代表のメンバー23人について。名波さんはメンバーの選出を「予想通り」と語った。ザッケローニ監督が、守るのではなく最後まで攻め切るスタンスを崩していないと感じたそうだ。
フォーメーションに関しては、ザッケローニ監督が主に使っている4-2-3-1が基本としながらも、名波さんはワントップに誰を置くかがポイントになるという持論を展開した。2列目に入る本田選手、香川選手、岡崎選手といった個性豊かな面々を活かすためには、ワントップの活躍が不可欠と考えているとのこと。
この話を踏まえた上で名波さんは「動き出しの速さ」「分かりやすさ」が重要なため大迫選手がワントップに適任だと語る。同じくワントップを争う柿谷選手は、所属するセレッソ大阪で周囲に気を使う動きが目立つため、今の日本代表では活きないのではと予想していた。
また、どうしても1点がほしい状況では、サプライズ選出された大久保選手を攻撃陣に加えることも考えられると名波さんは語る。その場合は、大久保選手と相性の良い香川選手をトップ下に起き、ボランチに本田選手を入れるという攻撃的な布陣も可能性としてあり得ると話した。ただし、「ザッケローニ監督はボランチの本田は想定していない」とも名波さんは口にしており、このフォーメーションが実現するかは未知数のようだ。
続いての話題はボランチ。日本代表では現在長谷部選手と遠藤選手がボランチの役割を担っているが、長谷部選手は怪我から復帰したばかりであり、不安が残る部分もある。そこで名波さんは、山口選手をスタメンで起用する可能性も大いにあると話し、「山口選手は危険察知能力がずば抜けて高く、さらに最近は奪ったあとに自ら前に出ていくこともできる」と、その能力を高く評価していた。
ここで、「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2014 蒼き侍の挑戦」を使用して、名波さんが理想と語るメンバーとブラジル代表によるシミュレーションマッチがスタート。昨年のコンフェデレーションズカップではブラジル相手に大敗を喫したが、そうならないためにも序盤から積極的に仕掛けるべきだと述べる名波さん。ゲームでも名波さんの言葉通りに、臆することなく攻める日本代表の選手たちが印象的だった。
それでも前半終了間際、フッキ選手に一瞬の隙を突かれてゴールを奪われてしまい、これには会場にいた観客からも落胆の声が起きる。しかし後半、岡崎選手が絶妙なスルーパスに反応してフリーになると、そのままゴールを決めて1対1の同点に持ち込み、会場からは大きな拍手と歓声が沸き起こっていた。
最後に名波さんは「予選リーグは1勝2分の2位で通過します」と大胆な宣言を繰り出す。さらに決勝トーナメントではイタリアと対戦すると予想し、「昨年負けたリベンジをしてほしいです」との期待を述べて、トークショーは幕を閉じた。
このイベントは5月18日にも開催予定で、当日は元日本代表・宮本恒靖さんのトークショーも行われる。冒頭でも軽く触れたスタンプラリーや写真展も楽しめるので、気になる人はぜひ訪れてみよう。