日本ファルコムより2014年9月25日に発売されるPS3/PS Vita用ソフト「英雄伝説 閃の軌跡II」。その発売に向けてさまざまな角度から本作を紐解いていきます。第1回は今作で気になる軌跡シリーズならではのキーワードをチェック!

目次
  1. 《身喰らう蛇(ウロボロス)》
  2. 《赤い星座》と《西風の旅団》
  3. 貴族派と革新派の対立
  4. トヴァル・ランドナー

衝撃の結末を迎えた「英雄伝説 閃の軌跡」の発売後、多くの軌跡シリーズファンから望まれていたに違いない続編タイトル「英雄伝説 閃の軌跡II」の発売まで残り2ヶ月を切りました。

前作から多くの謎が今作に持ち越されましたが、特に前作で初めて軌跡シリーズをプレイした人には気にかかるポイントが多いはず。また、「閃の軌跡II」に限らず、細かく練りこまれた設定の数々は軌跡シリーズの大きな魅力としてファンを魅了し続けています。

ここでは、発売前に改めて「閃の軌跡II」をプレイする楽しみを感じてもらいたく、「空の軌跡FC」からの軌跡シリーズプレイヤーである筆者がさまざまな角度からシリーズの魅力に触れていきたいと思います。

第1回は、「閃の軌跡II」をプレイする上で知っておきたい軌跡シリーズならではのキーワードを紹介。特に「閃の軌跡」からプレイしている人は、これらのキーワードを意識してプレイするとより楽しめるかと思いますので、ぜひチェックしてみてください。そして、もしよろしければ該当する作品を遊んでみるとより理解が深まるかと思います!

《身喰らう蛇(ウロボロス)》

シリーズを通して主人公たちの前に立ちはだかるのが、謎の結社として大陸各地で暗躍する《身喰らう蛇(ウロボロス)》です。事件の影に潜むケースもあれば、事件の黒幕として目的を持って行動を起こすケースもあるなどその立ち位置は作品によってバラバラですが、いずれのタイトルにも何らかのかたちで関わっています。

その組織構造は、最高権力者である《盟主(マスター)》を筆頭に、最高幹部である《蛇の使徒(アンギス)》、そして実動部隊となる《執行者(レギオン)》といったピラミッド型となっています(ただし、《蛇の使徒》と《執行者》の関係は対等です)。

例えば、「空の軌跡FC・SC」の黒幕だったゲオルグ・ワイスマンは《白面》の異名で《蛇の使徒》の第三柱に座っていましたし、同じく「空の軌跡」三部作のメインキャラクターの1人、ヨシュアは過去に《漆黒の牙》の異名を持つ執行者No.XIIIとして組織に在籍していました。

ゲオルグ・ワイスマン(「空の軌跡SC」) ヨシュア・アストレイ(「空の軌跡SC」)

前作「閃の軌跡」では時折その存在が仄めかされていたものの大きな行動は見せていませんでしたが、終盤にかけてトリスタ放送のパーソナリティ「ミスティ」としても活動していた歌姫、ヴィータ・クロチルダが《蒼の深淵》の異名を持つ《蛇の使徒》の第二柱、ラインフォルト家のメイドであるシャロン・クルーガーが《死線》の異名を持つ執行者No.IXであることが明らかにされます。

ヴィータ・クロチルダ シャロン・クルーガー

加えて今作では、《却炎》の異名を持つ執行者No.Iのマクバーン、《蛇の使徒》の第七柱である《鋼の聖女》アリアンロード直属の戦闘部隊《鉄機隊》の筆頭隊士であるデュバリィ、そして前作でもリィンたちに謎解きゲームを仕掛けた執行者No.Xの《怪盗紳士》ブルブランといった面々が登場します。彼らが関わるということは、何かしらの思惑が働いていることにほかなりませんので、リィンたち《VII組》との関係にも注目です。

マクバーン デュバリィ
ブルブラン

《赤い星座》と《西風の旅団》

《VII組》のメンバーの1人、フィーがかつて所属していた猟兵団《西風の旅団》。前作では、フィーとラウラの確執の種にもなったほか、フィー自身の過去にまつわるエピソードとしても、その存在がクローズアップされていました。

実はクロスベルを舞台とした「碧の軌跡」でも、ゼムリア大陸西部において最強と謳われる猟兵団《赤い星座》と双璧をなす存在としてその名前は登場します。ちなみに、「零・碧の軌跡」で登場するメインキャラクターの1人、ランディ・オルランドは《赤い星座》の団長の息子です。

《猟兵王》と呼ばれる団長のもと、戦闘力に秀でた多数の猟兵を擁していた《西風の旅団》でしたが、《猟兵王》が宿敵である《赤い星座》の団長《闘神バルデル・オルランド》との一騎打ちの末に相討ちとなったことで、状況は一変し、《西風の旅団》は解散状態となります。

その後の行方はフィー自身も分からない状況でしたが、前作でも《四大名門》のカイエン公に雇われている姿を確認できた元メンバー、ゼノとレオニダスが今作でフィーたちの前に姿を現すことになります。

《赤い星座》のメンバーたちは「碧の軌跡」ではさまざまなクライアントからの依頼を受けるかたちで主人公・ロイドたちの前に立ちはだかりましたが、彼らが《VII組》メンバーたちの前でどのような立ち回りを見せるのかにも期待したいところです。

ゼノ レオニダス

貴族派と革新派の対立

これまでの軌跡シリーズでも、エレボニア帝国が「鉄血宰相」の異名で知られている帝国政府代表、ギリアス・オズボーンによって改革が進められていること、そしてその裏に隠された目論見を打破すべく、「空の軌跡」から登場するエレボニア帝国の皇子、“オリビエ・レンハイム”ことオリヴァルト・ライゼ・アルノールが力をつけようとしていることが語られてきました。そんな中、「閃の軌跡」で大きくその存在が取り上げられたのが、オズボーンら革新派に対抗する存在である貴族派です。

ギリアス・オズボーン オリヴァルト・ライゼ・アルノール

そもそも、エレボニア帝国はその名前の通り帝政を敷いており、その中で貴族階級には絶大な権力が与えられています。しかしながら、オズボーンの台頭によって徐々に彼らの既得権益は損なわれつつあり、その政策に反発するかたちで貴族連合である貴族派を組織していきます。

その中心となるのが、エレボニア帝国において最も家格の高いとされる四大貴族、五爵位の内、最上級の公爵位を持つ「カイエン」「アルバレア」、侯爵位を持つ「ログナー」「ハイアームズ」の四家で構成された通称「四大名門」です。

帝国の地方部において絶大な権力を有している彼らは各地の貴族に働きかけてその地盤を固めようとしていましたが、ラウラの父でもあるヴィクター・S・アルゼイド子爵は中立の立場としてオリヴァルト皇子につくなど、「閃の軌跡」を見る限りは一枚岩とは言いがたい状態でしたが、帝国解放戦線リーダー《C》によるオズボーンへの狙撃をきっかけとして、一気に攻勢へと転ずることとなります。

今作では、貴族連合軍というかたちで四大名門の筆頭であるカイエン公爵が陣頭に立ち、アルバレア家の長子、ルーファス・アルバレアとともにエレボニア帝国全土の掌握に動き出します。貴族連合軍と帝国正規軍による内戦の行方をリィンたちの行動を通して見届けることも、今作における重要なポイントのひとつになることでしょう。

カイエン公爵 ルーファス・アルバレア

トヴァル・ランドナー

「閃の軌跡」で遊撃士協会エレボニア支部に所属する正遊撃士として、時にリィンたちの助けとなったトヴァル・ランドナーが今作ではパーティキャラクターとしていよいよ参戦します。

「英雄伝説 空の軌跡 the 3rd」から「英雄伝説 零の軌跡」をつなぐストーリーとしてコミックやドラマCDで展開した「英雄伝説 零の軌跡 プレストーリー -審判の指環-」でオリジナルキャラクターとして登場するなど、軌跡シリーズを隅から隅まで追っている人にとっては印象深いキャラクターの1人ではないでしょうか?

実は彼、作中小説である「カーネリア」のモデルになっているなど軌跡シリーズファンにはたまらない要素たっぷりで、彼を主人公にしたゲームを作れてしまうのではないかというほどの魅力を持っています。正直私自身も追いきれていないところがあるのですが、今作では活躍の場面も多いであろう彼が、どのような立ち回りを見せてくれるのかにも注目してもらえればと思います。

英雄伝説 閃の軌跡II

日本ファルコム

PS3パッケージ

  • 発売日:2014年9月25日
  • 12歳以上対象
英雄伝説 閃の軌跡II

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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