出演者それぞれに感じられた新たな表現の可能性―「アイドルマスター ミリオンライブ！」LTH03＆04発売記念イベント

本イベントは、9月24日に発売された「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY 03／クレシェンドブルー」「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY 04／エターナルハーモニー」の購入者を対象に、抽選で選ばれた各回400名、計800名を招待して行われたもの。

今回の出演者は、クレシェンドブルーより麻倉ももさん（箱崎星梨花役）、雨宮天さん（北沢志保役）、平山笑美さん（北上麗花役）、エターナルハーモニーより諏訪彩花さん（徳川まつり役）、郁原ゆうさん（エミリー スチュアート役）、末柄里恵さん（豊川風花役）の6人。当日は台風が猛威をふるったにも関わらず、多くのファンが詰めかけたイベント1回目の模様をお届けしよう。

麻倉さんの「電車できたのかねー？」発言など、全体的にゆるゆるとした空気で進みかけたところで、郁原さんがキビキビと進行するという、当日の縮図とも思えるようなスタートを見せた本イベント。トークコーナーで行われたのは前回に続き、キーワードボックスから選ばれたお題に対する答えを揃える「ハーモニーシアター」のコーナー。今回はそれぞれのユニットで3人ずつということで、2人揃ったら10シアターポイント、3人揃ったら20シアターポイントという対決形式。勝ったユニットにはご褒美がプレゼントされる。

雨宮さんが引いた第1問目のお題は「夏祭りの縁日での屋台といえば？」。いくつか連想されるお店はあるかとは思うが、クレシェンドブルーチームは“焼きそば”、エターナルハーモニーチームは“りんごあめ”で回答を揃えて、両チームともに20ポイントを獲得。

続く、末柄さんが引いた第2問目のお題「自分たちのユニットがもっと成長するために必要なこと」では、抽象的なお題ということもありクレシェンドブルーチームが回答を揃えられない中、エターナルハーモニーチームは諏訪さんと末柄さんが「魂」（ちなみに郁原さんは「反骨精神」。ちょっと惜しい）で揃え、見事ポイントを獲得。ご褒美であるエミリーの好きな抹茶の生チョコをゲットした。

和やかな雰囲気から一転して盛り上がったライブパートは、全てのソロ曲が初披露ということもあったのだが、出演者ごとに異なるパフォーマンスに正直驚かされた。

冒頭に登場した諏訪さんは夏祭りをイメージした「カーニヴァル・ジャパネスク」を披露。間奏で見ることのできた、盆踊りの動きを取り入れたダンスに当日の浴衣の衣装がマッチしており雰囲気が出ていたのだが、全体的に早いテンポで畳み掛けるような曲にも関わらず観客とのコール＆レスポンスもガツガツ入れており、ライブパートの最初を切るに相応しいと言える内容だった。

平山さんが歌った「サマ☆トリ～Summer trip～」は、パーティーチューンにも感じられるような清涼感のある楽曲で、高音の伸びと可愛らしいダンスの振りが印象的。パフォーマンス自体も初めてとは思えないほどに洗練されており、すでに季節は移り変わっているが、まさしく夏にトリップしてしまう曲となっていた。

麻倉さんは、汽車が走るかのような振り付けなどが印象的な「夢色トレイン」を披露。全体的にテンポ感と歌声が気持ちいい曲だったが、特に最後の英語アナウンスはその語感も相まって鮮烈な印象の残るキュートさで、LTPの「トキメキの音符になって」とはまた違った魅力を引き出すパフォーマンスとなっていた。

続く末柄さんの「bitter sweet」は、普段は言えない風花のいじらしいところが表現されているという切ない歌詞が印象的な楽曲。自身にとっては初の披露となったが、高音のややかすれ気味な声に大人の女性らしさを感じさせ、しっとりと聴かせてくれた。

郁原さんが歌った「君だけの欠片」も同じくスローテンポのバラードとなっていたが、こちらが印象的だったのが優しさのある上品な声色。曲の構成もグッと来るものがあったが、細かい振り付けも曲とリンクしており、郁原さん自身も「エミリーにしか歌えない曲だと思っている」と大切に歌っている様子が見てとれた。

そしてソロ曲の最後を締めたのは、こちらも王道なバラードとなる雨宮さんの「絵本」。イントロのギターに合わせた手の振りから惹きこまれた独特の世界観、感情の起伏を丁寧に編み出した抑揚のある声色、そしてサビでの胸に手を当ててそこから前に出すフリが印象的で、雨宮さん自身も披露した後に「大事に歌いたいと思っていた」と、その気持ちの入れようを語っていた。

コメントの後、最後を締めたのはもちろん全員による「Welcome!!」。LTH01＆02発売記念イベントの時にユニットメンバー全員の「Welcome!!」を聴けたことに対する喜びを記事中に忍ばせたような気もするが、やっぱりここでしか聴けない「Welcome!!」も最高だよね、と思い直したことに触れておきたい。何より、出演者それぞれの新しいパフォーマンスの可能性が見れたことが個人的にも嬉しく感じたイベントだった。