アメリカ・ロサンゼルスのLAコンベンションセンターにて開催された「Electronic Entertainment Expo(E3) 2015」。ここでは、PS4/PS3用ソフト「Destiny」の拡張コンテンツIII 「降り立ちし邪神」のプレイレポートとミニインタビューの模様を紹介する。
拡張コンテンツI「地下の暗黒」、拡張コンテンツII「ハウス・オブ・ウルブズ」と、発売以来ゲームの幅を着々と広げてきたPS4/PS3「Destiny」に、新たな拡張コンテンツ「降り立ちし邪神」が発表された。
「降り立ちし邪神」では、DLC1でガーディアンに倒されたクロタの親「オリックス」が新たに出現。オリックスは新たな敵「Taken」を引き連れ、ガーディアンに復讐を挑んでくる。そのほか新たなロケーション、ストライクミッション、クルーシブのマップに、レイドはもちろん、数々の武器、アーマー、アイテム、そしてキャラクタークラスに待望の新サブクラスが追加される。
新サブクラス
ハンタ― サブクラス「ナイトストーカー」
属性:ボイド
スーパースキル:シャドウショット
敵の群れをボイドアンカーで縛りつけ、動きを鈍らせて抑圧する。
ボイドウォールグレネード
グレネードの爆発で燃えるようなボイドライトの壁を作り出す。
煙玉
煙玉の煙で敵を巻き、困惑させて動きを鈍らせることができる。
影足
ダメージを受けないように回避ができる。
タイタン サブクラス「サンブレーカー」
属性:ソーラー
スーパースキル:サンハンマー
燃えるハンマーを召喚して敵を破壊する。
テルミットグレネード
グレネードの爆発時に炎が標的に向かってほとばしる。
サンストライク
ソーラーの大打撃で敵を燃やし尽くす。
炎の番人
サンスポットの付近に立っていると、サンハンマーの効果持続時間が長くなり、シールドが増える。
ウォーロック サブクラス「ストームコーラー」
属性:アーク
スーパースキル:ストームトランス
アーク雷電が手から放出される。
ストームグレネード
その場に雷雨を呼び起こすグレネード。
サンダーストライク
広範囲に電撃性の近接攻撃を浴びせる。
永久チャージ
グレネードでキルを達成すると近接がチャージされる。近接でキルを達成するとグレネードがチャージされる。
今回はE3会場で新たな1ミッションに挑戦することができた。どのクラスも魅力的であったが、ここは一番操作性を好んでいるウォーロックを選択。死にまくりヒーロータイムなサンシンガーに甘えられない…それだけで「クルーシブに慈悲はない」と言われている気分だが、当然のことながら「ストームコーラー」でプレイすることに。
ステータスについては、ウォーロックらしく生命力と敏捷が控え目で奥ゆかしく、回復が重視されている模様。とはいっても、全てのスキルが開放されていたわけではないので、ビルドについては発売後に追求していくのがいいだろう。
まだまだいくストームコーラーの特徴は、雷雨を呼び起こすストームグレネード、広範囲に電撃性の近接攻撃を浴びせるサンダーストライクと魅力的な内容だ。しかし、普段ヘッドセットを付けない人間が、演出×エフェクト盛りだくさんの物凄い緊張感を強いられる新ミッションを立体音響で体験してしまったので、デモ用に結構なレベル差がありながらも、効果についてはほとんど覚えていない。
つまるところ、それくらい気合の入ったステージなのである。
ちなみにスーパースキル「ストームトランス」は、発動後にTPS視点になり、L2/R2ボタンを押し続けることで、一定時間、両腕からアーク属性のエネルギーを放射することが可能。放射のリーチは一定距離までだが、範囲内にいる敵は全て攻撃対象となル。また入力が押しっぱなしでいい都合上、エイムのラグなく攻撃できるのも嬉しいポイント。
しかし、逆にいえば近接距離で体を晒し続けることに近しいので、使うポイントはきっちり見定めておく必要がある。
ステージの内容についてはこれ以上言及しないが、最初のミッションの時点で濃厚に新たな始まりを体験することができるので、現時点の最前線にいる人も、DLCを導入していないという人も、興味を持って望んでみてはいかがだろう。
なお、今回はバンジー コミュニティーマネージャー・David Dague氏に話を伺ってみたので、今回の導入にあたっての制作チームの意気込みを感じ取りたい人は、ぜひ目を通してほしい。
※「降り立ちし邪神」をプレイするには、「Destiny」本編、拡張コンテンツ「地下の暗黒」「ハウス・オブ・ウルブズ」が必要になります。
David Dague氏へのインタビュー
――今回の新要素について教えて下さい。
Dague氏:今回の「降り立ちし邪神」は、「Destiny」の2年目をキックオフする重要な大型拡張となっています。ストーリーではオリックス(英名:The Taken King)が中心となるのですが、ガーディアン(プレイヤー)に対して非常に怒っています。というのも、ガーディアンは拡張コンテンツI「地下の暗黒」で彼の息子であるクロタを倒してしまったからです。
それぞれのガーディアンには新サブクラスが追加され、ハンターでは「ナイトストーカー」、タイタンでは「サンブレイカー」、ウォーロックでは「ストームコーラー」が使用可能です。また、ユーザーさんが気になっているだろう武器についても、DLC1、DLC2に比べて、非常に多く実装しています。
もちろん行き先もすごく増えているので、「降り立ちし邪神」に注目してください。
――今回の拡張で大きく変わるポイントは何ですか?
Dague氏:これが一番突出しているという見方はできません。例えばアートチームでいうと新しい世界観を出すために色々特進している様子でした。レベルデザインチームだとオリックスの巨大戦艦「ドレッドノート」を作り、ユーザーさんが新たに探索できる場所を増やしました。
他のチームもキャラクタースキルだったり、新しい戦い方であったりを考え、ユーザーさんからの関心が非常に高い武器の制作チームは、「どういった武器があれば楽しいか?」にフォーカスしつつ、たくさんの武器を用意してくれました。
あとはストーリーですね。今回は大型の拡張となりますので、ユーザーさんが非常に楽しめる物語にしたかったのです。また、今回はプレイしてくれているユーザーさんに自然な流れで遊んでもらえるよう工夫しています。
エンドコンテンツのレイドも、昔の「Destiny」ですと「レベル20になって…どうしよう?」という放りっぱなしのタイミングもありましたので、今回はエンドゲームの部分に関しても、ユーザーさんがストーリーからナチュラルに、そのエンドゲームに入ってくることが自然な流れになるようにと、意識して制作しました。
バンジーは色々なチームが一斉に動いていますので、多角的に動ける点は強みでもあります。
――今回ユーザーが話題にするポイントは何だと思いますか?
Dague氏:対戦が好きなユーザーさんは当然クルーシブになりますし、クルーシブにも新しいモード、マップ、要素などが追加されています。当然ストーリーについてもガラリと変わっていますしで、まあ武器については大概のユーザーさんが喜んでくれるポイントであると思います。
バンジーのゲームはこれまで「あの要素が好きなユーザーさん」「この要素が好きなユーザーさん」が織り交ざることは全然なかったのですが、「Destiny」については「クルーシブで強い武器が欲しいからレイドに行こう」とか、「レイドに行くための仲間がいなかったので見つけよう」とか、色々な要素を超えて違うゲームを遊ぶといった仕組みが入っています。
その点がうまく作用できていて、そこをさらに新しくできたのが今回の「降り立ちし邪神」となります。
――日本のユーザーに一言お願いします。
Dague氏:歴史的にいうと、元々バンジーはアメリカに向けてゲームを作っていました。ただ、「Destiny」がグローバルでウケているのを見て、日本のユーザーさんが動画を上げてくれているだとか、ユーザーさんが東京ゲームショウで非常に楽しそうにプレイしてくれたりと、そういう場面を見れただけでも非常に嬉しく思います。
ユーザーさんが楽しんでくれないと私たちも楽しくないですし、面白い人たちが楽しんでいるからこそゲームも面白いと思っています。「Destiny」を愛してくれている日本のファンの皆さんに向けて、これからも色々と振り絞って頑張っていきますので、引き続きよろしくお願いします。