バンダイナムコエンターテインメントが本日開催した「ゴッドイーターフェス2015」内でのフェンリルカップ決勝大会。ここでは、全国6ヶ所から集まった神機使いたちによる激闘の様子をレポートしていく。

目次
  1. 決勝大会 準決勝
  2. 決勝大会 決勝戦
  3. 最後はサプライズでアニメのオープニングも披露!

「ゴッドイーターフェス2015」では、実に5年振りとなる、全国の神機使いの頂点を決める公式大会「フェンリルカップ」の決勝大会が開かれた。会場に集まったのは、西は九州、北は北海道まで、熾烈な予選を勝ち抜いた全国6ヶ所からの凄腕神機使い。参加チームは2人ペアとなり、指定されたミッションに挑戦し、そのクリアタイムを競うことになる。

装備は決勝大会用レギュレーションのアセットから選択するため、自身の得意な構成、もしくは構成にあわせたスタイルを確立するなど、各々が大会に向けて調整しているかも見所の1つ。果たして優勝ペアに贈られる特製盾と、ゲームでもお馴染みの神機使いの証「腕輪」はどのペアに委ねられるのか? 本稿では、本大会の模様を紹介していくぞ。

檀上中央、バンダイナムコエンターテインメント プロデューサー・富澤雄介
檀上右側、バンダイナムコスタジオ 総合ディレクター・吉村広氏

まずは決勝大会に向けて、関東エリア予選の授賞式が執り行われた。シングル部門は3位 ひろろんさん、2位 サエシイさん、そして1分3秒を記録したゼロさんが1位という結果に。ゼロさんは本タイムが自己ベストになるとのことで、本番で出せた最もいい成績で1位を獲得した、その喜びを語ってくれていた。

続いて、決勝大会に勝ちあがるチームが決まるペア部門の発表。こちらは3位がチーム「KNATK」と「AW」(同タイム2ペア)、2位がチーム「co2338126」、1位がチーム「Samuser」となった。特に1位のSamuserは大会最速記録となる44秒をマークしての登壇で、俄然注目も集まる。

檀上中央、ゼロさん 檀上中央、Samuser

決勝大会 準決勝

ここで決勝大会参加チームが出揃ったことにより、いよいよフェンリルカップ決勝大会が開幕。参加するのは、中国四国エリア代表「なぁーると」、北海道エリア代表「\アッカリーン/」、九州エリア代表「さつまいもfeaturingくまモン」、関西エリア代表「SDS」、中国エリア代表「舞帝」、そして関東エリア代表「Samuser」を加えた6チームだ。

決勝大会 準決勝では、ダウンロードコンテンツ「ホリデーパック」内に収録されているミッション「黒のジッグラト」に挑戦。討伐対象アラガミはディアウス・ピター&ハンニバル<侵喰種>の2体。ここは2人がマップの両端に分かれて出撃し、そこに1体づつアラガミが出現する。

個人技と共に、いかに戦闘不能に陥らないかがポイントのミッション。どちらかが落ちてしまうとリンクエイド(仲間の復活)の必要に迫られ、結果的に2体のアラガミが合流し、混戦を巻き起こす可能性が生まれてしまう。

この準決勝ではクリアタイムの上位3チームが、決勝戦へと駒を進められる。

各地で大会を重ねるごとに、トッププレイヤーたちの研鑚が共有され、全体のタイムが縮まっていったという今回の大会。攻略情報が広まりつつも、そこに一味のアクセントが加えられ、多様性が広がってきたという。これについて壇上のバンダイナムコスタジオ「ゴッドイーター2 レイジバースト」ディレクター・依田優一氏は「最速を目指す人や、使いなれた装備で楽しみながら参加してくれた人など、さまざまなプレイヤーがいて大変嬉しかったです」と語っていた。

そして抽選により決定した挑戦順は、「さつまいもfeaturingくまモン」「Samuser」「SDS」「舞帝」「なぁーると」「\アッカリーン/」の順。壇上では2組同時でタイムアタックが行われる。

ステージでは各々が自前のPS Vitaを持ち込み、装備周りの変更、細かなコンフィグ設定の反映、誰かがまだ設定していると見るや否や、ヘアスタイルや衣装を思い思いに変えたり、エモートでユニークな挙動を魅せつけるなど、盤外戦にも発展。しかし、ここで「さつまいもfeaturingくまモン」側の機材トラブルにより、最初は急遽「Samuser」のみでの挑戦となった。

「最小の内は練習していたが、大会近くになるほど練習量が減っていました」と語る「Samuser」の2人。大会最速タイムを叩き出した2人に自己ベストを尋ねたところ、なんと大会最速をさらに6秒も上回る、38秒を記録しているとか。

なお、あらかじめ言っておくと、準決勝では殆どのチームが同じ戦術を選択している。喚起率75%開始のホスト側はバスターブレード、ブラッドアーツはジャンプ△攻撃を強化する「脳天破壊斬り」。喚起率55%開始のゲスト側の殆どがチャージスピアである。

彼らが辿り着いた最適解は、ミッション開始直後+2分経過直後にバースト化するリンクサポート「フルバースト 0.2」を切らさず、ミッション開始30秒後に全アラガミをホールド状態にする「ホールド付与 0.5」を見逃さず、ホールド直後に誓約を開始。ここで大火力の条件をこなして、短時間で勝負を決めるというものであった。

しかも、誓約にはレア誓約「英雄達の決意」を前提にするチームが多く、2人のHPが99%ダウンの厳しい条件の中、攻撃倍率の確保を目指していく。壇上のレベルでは到底語れないが、本シリーズのプレイヤーには心当たりが強いであろう、「あと一撃で倒されるなら、倒される前に倒す」という、神機使いならではのハイスピードな姿勢を体現する作戦だ。

当然、紙一重の戦略のため、リスク/リターンの幅がとてつもなく大きい。ただでさえ敵のアクションが読み辛く、展開が荒波のように変化するゲームだけに、常にミスの源が降りかかってくる。また、誓約を達成 or 未達成がそのまま“1分か、3分か”という天秤に直結してしまうので、後は大会特有の魔物が暴れてしまわないこと祈るばかり。

しかし、「Samuser」も上記の流れをこなそうと動いたが、ハンニバル<侵喰種>に場を荒らされ、誓約の未達成&ホストが倒れてしまう、最も手痛い状況に陥ってしまった。

だが、ゲスト側のスピアが華麗な回避からのリンクエイドを敢行。2体合流の窮地にも関わらず、スタイリッシュ過ぎる空中機動に、ハンニバルのファイアストームを全てジャンプだけで避けるなど、会場中を「まじで!?」と大きくどよめかせるスーパープレイの数々を魅せつける。

状況の厳しさから、タイムは奮わずの3分47秒となってしまったが、そのプレイの洗練された様子に、件の実力について疑う来場者は1人もいなかったのではないだろうか。

続いては九州エリア予選の会場にて、その場の即席で作った2人が組み、スーパータイムを叩き出し、決勝の場まで登りつめた「さつまいもfeaturingくまモン」。「もう即席ペアとは言わせません」という強い意気込みを持ってミッションに臨む。

その言には違いなく、完璧なラインをなぞるかのようなプレイで進行。高火力の誓約を見事こなし、スムーズに相手の弱点に叩き込み、タイムは圧巻の57秒を記録。壇上特有の緊張を吹き飛ばす、ハートの強さを見せつけた。

次からは機材復旧に伴い、「SDS」と「舞帝」の同時進行。両者も同等の戦術で挑むが、「舞帝」のホストが倒れてしまうと、さらに「SDS」側は2人同時落ちの手痛いミス。誓約「英雄たちの決意」により“撫でられたら戦闘不能”な状態にいるだけに、単純な操作だけでなく、最速タイムの狙い+敵の行動の想定+誓約の達成と、それらの全てを内包したリカバリー手段が成否を握る。

そして、いち早く立て直した「SDS」はきっちりと攻めきり3分23秒。「舞帝」もそれに続き5分51秒という結果を出した。普段なら素知らぬ顔で達成するはずの記録があまり遠い、大会ゆえの大波乱が押し寄せている。

最後は「なぁーると」と「\アッカリーン/」の挑戦。ここでは「なぁーると」が素晴らしい進行であっという間に2体を撃破。タイムも1分3秒と暫定2位を記録し、早くも決勝戦に躍り出る。

一方「\アッカリーン/」は大会の魔物に足を掴まれたか、ゲスト側が戦闘不能となり、ロスを計上してしまう。荒れた展開に苦しむものの、粘り強いリカバリーをみせてタイムは3分20秒。「SDS」の記録を3秒上回り、決勝3位通過をもぎとった。

決勝大会 決勝戦

決勝戦の出場チーム「さつまいもfeaturingくまモン」「なぁーると」「\アッカリーン/」が出揃ったところで、まずは決勝戦の対象ミッションとなる、「ホリデーパック」収録のミッション「燃え落ちるメギド」を紹介しておこう。

討伐対象アラガミはマガツキュウビ&ハンニバル<神速種>の2体。本ミッションは大会では初の披露となるため、参加者、来場者、運営に至っても、どのような戦法で挑まれるのかは誰もが未知数。マップは障害物のない円形の「エイジス」で、最初に出現するハンニバル<神速種>の体力を50%削ることで、マガツキュウビが乱入してくる。

ハンニバルはいわずもがなだが、マガツキュウビも体力・攻撃力が折り紙つきの強力な一体。そのモーションも独特なので、苦手なプレイヤーも多いのでは? 筆者は大の苦手だ。

決勝戦は1組ずつ、3位から順に挑むこととなり、まずは「\アッカリーン/」が登場。ホストがバスター、ゲストがロングを選択。お題がお題なだけに、準決勝用ミッションよりも完璧な進行をつかむのが難しいこのミッション。途中乱入という性質から、誓約の発動タイミングもより考えなければいけなくなる。

そんな小難しいことを考えている間に、バスターが攻撃倍率900にも及ぶ誓約を打ち立て、会場をどよめかせる。頭部ダメージ&部位破壊と普段は避けたいものを満載に、ロングによるハンニバル<神速種>のダウンを確認してから、誓約を開始。絶妙なタイミングをしっかりつかみ取り、60,000超ダメージを計上する脳天破壊斬りでハンニバルを瞬殺。マガツキュウビの合流を防いだ。

しかし、マガツキュウビには攻めの機先を制されたか、苦しい戦いが続く。ここがタイムに直結してしまい記録は4分26秒。続くチームのタイムが気になる立場だ。

次は準決勝2位の「なぁーると」の出番。構成はホストがバスター、ゲストがブーストハンマーと隠し技を期待させられる。しかし、こちらは最初の誓約の不発からハンニバル<神速種>との真っ向勝負に突入し、直にマガツキュウビが乱入。狭く逃げ場所もないエイジスでは体勢を立て直し辛く、歯噛みの2人落ちでロスを加算してしまうことに。

そこからリカバリーのきっかけを掴めないまま、高難易度ミッションの流れにズルズル引き摺りこまれていたものの、ハンニバルを処理してからは本日の大一番。“ここぞ”を捉えたハンマーが誓約達成+ブーストラッシュにより、まだまだ体力を余らせていたはずのマガツキュウビをいとも容易く屠ってしまう。この華々しい戦略の披露には、来場者も大きな声で称えていた。

しかし記録は惜しくも5分47秒。悔しさがこちらにも伝わってくるような全力勝負であった。「ゴッドイーター」はタイムアタックに挑もうとすると概して展開が荒れやすいので、“達成するためのきっかけ”を引き寄せる力も必要になるのだろう。

そして、準決勝では唯一1分の大台を切った「さつまいもfeaturingくまモン」がラストを飾る。構成はホストがバスター、ゲストがスピアとなり、決勝戦は全チームが異なる装備で挑むことに。こちらもバスターが最初の誓約をハンニバル<神速種>に潰される展開となってしまったが、マガツキュウビ合流時にハンニバルを倒しきり、ベストな形を引き戻す。

ハンニバルで手こずったのが後を引いたが、バスター&スピアで安定の誓約を取り、攻勢の機会をつかむ。誓約を無駄に膨らまさないのが実にクレバーで、勝利への意気込みを感じられた。そしてタイムは4分48秒を記録。

ここで、終始粘り強さをみせた「\アッカリーン/」の優勝が決定した。

優勝した北海道エリア代表「\アッカリーン/」には、特製盾と腕輪が贈呈。また、紙一重の戦術をもって、紙一重で優勝を逃した全チームにも、「ゴッドイーター リザレクション」のサイン入りブレミアムポスターが贈られることに。

今回の優勝について「\アッカリーン/」は、「優勝はしましたが、プレイではミスを続けてしまったのが悔しいです。全国は魔境でした」とコメント。また、そのほかのチームも最適解をなぞれなかったことに相当の悔しさを感じていた様子で、よりハイスピードな勝利に向けた、今後の研鑚を感じさせてくれた。

今回、全挑戦を通して行われた最速狙いの戦術は、GEプレイヤーには痛いほど分かる、むしろ怖くてやりたくないほどにピーキーな内容だ。完遂させるのはおろか、このような場で挑むの自体が恐ろし過ぎる。本作だけに言えることではないが、タイムアタックでは相対する敵のアクションの“どれを引くか”で結果が激変してしまう。

もしもハンニバルが延々とファイアストームをねじ込んでくれば、それだけで攻撃のしようは無くなるし、マガツキュウビがスタン爆発を行ってくるだけで、プレイヤーは硬直気味の対応しかできなくなる。

嫌な選択肢への対応をいかに確立するか、さらに運という一言では済ませたくない「嫌な行動が来ないことを祈る力」も、とても必要だ。その上で、望んだ状況を引き寄せる選択肢の幅が広いからこそ、檀上者たちのプレイは光っている。

最後はサプライズでアニメのオープニングも披露!

そして最後は富澤氏より「これまでの5年間は本当にありがとうございました。これからは『ゴッドイーター』の10周年目指して必死に走っていきます!」の挨拶と、好例の「エリック!」「上だ!」のコール&レスポンスにより「ゴッドイーターフェス2015」はお開きとなった。

…はずであったが、ここでニコ生配信終了と同時に、まさかのサプライズ展開。なんと会場限定でTVアニメのオープニングが急遽披露されることに。これには来場者一同、大きな歓声で応える。

肝心の映像については会場限定となるので多くは語れないが、前のステージイベントで語られたこだわりがしっかりと形にされており、一目で「確かに、これまでにない絵だ」と感じられる、素晴らしい出来であった。気になる人は、その目で確認できる日を楽しみに待っていてほしい。

ということで、フェンリルカップ決勝大会ならびに、「ゴッドイーターフェス2015」レポートはこれにて終了。Gamerではイベントオープニングステージ、本日配信の「ゴッドイーター2 レイジバースト」アップデートVer.1.30情報、フェンリル広報部スペシャルステージに「ゴッドイーター リザレクション」の発表記事と、今日一日でGE関連のさまざまな記事が掲載されているので、併せてチェックしてほしい。

※イベントオープニングステージ&「GE2RB」Ver.1.30の記事はこちら
※アニメ&新作情報も満載のフェンリル広報部ステージの記事はこちら
※「ゴッドイーター リザレクション」の発表記事はこちら

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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