カプコンが、2016年1月21日に発売を予定しているPS4/PS3/Xbox One/Xbox 360/PC用ソフト「バイオハザード0 HDリマスター」。グラフィックが鮮明になり、日本語音声も追加されたTGS版のプレイインプレッションをお届けする。
「バイオハザード0 HDリマスター」は、初代「バイオハザード」の前日譚を描いたニンテンドーゲームキューブ版「バイオハザード0」をHDリマスター化した作品。グラフィックの高精細化、ワイド画面への対応、アレンジ操作の追加など、現在のプレイ環境にあった調整が施されている。
本作のストーリーは、アメリカ合衆国中西部にあるラクーンシティ郊外で多発している猟奇殺人事件を調査するべく、S.T.A.R.S.のブラヴォーチームが派遣されたところからはじまる。新人隊員のレベッカ・チェンバースたちを乗せて調査対象地域に向かっていたブラヴォーチームだったが、ヘリがエンジントラブルを起こし、森のなかへ不時着してしまう。森から脱出するために周辺の捜索を開始したレベッカは、停車した列車内を調査中に元軍人の死刑囚であるビリー・コーエンと出会う。
本作は、このレベッカとビリーが主人公。この2人を切り替えながら謎を解いていく“パートナーザッピング”が、本作の大きな特徴だ。
主人公2人の特徴を紹介
まずは、本作を知らない人のために主人公のレベッカとビリーを紹介しよう。レベッカとビリーはそれぞれに特性があり、プレイヤーは2人を切り替えながらさまざまな仕掛けを解いていく。
レベッカ・チェンバース
S.T.A.R.S.のブラヴォーチームに所属している新米隊員で、18歳で大学の学士課程を卒業している、薬品の精製と調合に関するスペシャリスト。
敵の攻撃に対する防御力は低いが化学の知識がずば抜けており、ハーブの調合や化学薬品の精製などを行うことが可能だ。また、小柄なのでビリーでは入れない狭いところに進入できる場合がある。
ビリー・コーエン
元アメリカの海兵隊少尉。作戦中に一般人を虐殺し、第一級殺人罪で死刑宣告を受けている。移送中の車が事故を起こし自由の身になるが、列車に偶然乗ってしまったことで、さまざまな脅威と戦うことになる。
ビリーは戦闘のスペシャリストで、武器を構えてから撃つまでの動作が非常に早い。またハンドガンでの攻撃がクリティカルヒットするのはビリーだけだ。さらにレベッカよりも力が強いため、重い物を動かすことができる。
日本語音声でキャラクターたちの会話を楽しもう
本作では、R1で武器を構えて○ボタンで攻撃、□ボタンでメニューを開き、△ボタンでキャラクターを切り替え、R2ボタンでパートナーを待機させる(設定は変更可能)。これらが基本的な操作方法だ。
また移動は、アナログスティックで入力した方向に進むアレンジ操作、方向キーで旋回・前進するオリジナル操作の2つがある。ゲーム中は両方とも使用できるので、普段はアナログスティックで操作し、慎重に動きたいときに方向キーで操作するのがオススメだ。
今回プレイしたTGS版ではE3で出展されたバージョンに日本語音声が追加されており、同じシーンでも新鮮な気持ちで体験することができた。
「『バイオハザード』で日本語音声はちょっと……」と思う人もいるかもしれないが、英語音声と字幕では感じづらかったキャラクターの感情がわかりやすく表現され、ストーリーが理解しやすくなっているので、ぜひ聴いてみてもらいたい。
また本作のカットシーンでは、その直前に操作していたキャラクターがカットシーンの中心人物となってストーリーが展開されていく。まったく同じシーンでもレベッカとビリーどちらでカットシーンを見るかによって、若干だがストーリーの見えかたが変わってくるので、何回でも楽しむことが可能だ。
アイテムの管理も重要
使う道具と使わない道具を分けるといった「バイオハザード」シリーズお馴染みのリソースコントロールは本作でも健在。各キャラクターごとに6マスのアイテム収納スペースがあり、最大6個のアイテムを持つことができる。
アイテム1個につき収納スペースを1マス消費するが、ショットガンなどの大型の武器は2マス分消費するので、入手した際にアイテム枠がいっぱいで取れないこともある。そんなときも本作では、アイテムボックスまで帰らなくても地面に置いて、ほかのキャラクターに取らせることもできる。
基本的にレベッカにハーブを集めて、調合してビリーに渡すといった手順を踏むことになるが、2人は常に一緒にいるわけではない。ビリーがハーブを手に入れたときはどうするのか、プレイヤーの判断が求められる。
本作にはゾンビ以外にも、象徴する敵であるヒルや、虫や動物がクリーチャー化した敵が多数登場する。それらのグラフィックがHDリマスター化されて鮮明になったことで、オリジナル版よりもおぞましい感覚を味わえた。オリジナル版をプレイした人も、新たに本作に触れる人も、さらなる恐怖を体験してみてほしい。