KLabが近日配信予定のiOS/Android用アプリ「Age of Empires World Domination」の新バージョン「1.3」。今回は第9の文明として参戦する「朝鮮(韓国)」の情報などを、正式配信に先駆けて紹介していく。
先日、KLab本社にて執り行われた「Age of Empires: World Domination(AoEWD)」の新バージョンに関するメディア向け先行体験会。
ここでは近日配信予定とされるバージョン1.3の内容として、新たに参戦する文明「朝鮮(韓国)」をはじめ、先日配信されたオンライン対戦体験版に関するユーザーフィードバックを踏まえての改修状況、さらにゴールデンウィークに向けたキャンペーン情報などを開発陣に伺うことができた。
新文明「朝鮮(韓国)」とは
9番目となる文明「朝鮮(韓国)」の主な特徴は、【兵器の射程の増加】【新しい兵器(戦車)の追加】【固有の兵士(花郎/ファラン)の追加】の3点。
原作「Age of Empires」シリーズにおけるチームボーナスの特色を踏襲したとのことで、固有のテクノロジーも含めて、守りの固い文明になっている。
まず新兵器「戦車」は、高耐久を特徴とするユニット。もう一方の弓兵「花郎」は、通常の弓兵よりも移動速度と攻撃力に秀でている。
ディフェンシブな性能を活かして、相手のユニットに持久戦を仕掛けつつ、遠距離火力で相手ユニットを一方的に溶かしていくなど、新たな戦術の要となるユニークユニットたちだ。
もちろん、朝鮮の追加に伴い新たな英雄として、朝鮮水軍を率いて日本軍と戦った「李舜臣(り しゅんしん)」、高句麗末期の宰相・将軍「淵蓋蘇文(えん がいそぶん)」など、10人以上にも及ぶ英雄も随時投入されていく。戦術の足しにしたり、文明の色を出していきたいときに使用したい。
プレミアム登用追加英雄
好太王 ★5
得意兵科:剣兵系
暴食 Lv.3積極的な対外征服活動を展開し、当時高句麗に執拗な攻撃を繰り返していた百済と倭国を撃退した。また周辺異民族を次々と討伐して領土を拡大し、さらに中国の後燕と契丹を征伐することで韓国史上初めて中国大陸まで領土を広げることに成功した。これらの功績から、国土を広げたという意味を持つ「広開土王」の名でも呼ばれており、高句麗最強の王として称えられている。
長寿王 ★4
得意兵科:槍兵系
スキル:兵站の指揮 Lv.3好太王の長男であり、高句麗の第20代国王。広開土王と同じく、南下政策を遂行し、百済の首都を陥落させた。その後、新羅へも侵攻。朝鮮半島の大半を占めるほどまでに高句麗の勢力を拡大し、高句麗最大領土の時代を創りあげた。また、中国との巧みな外交政策により、高句麗の保全を図るなど、柔剛のバランスが取れた治世を行った。高句麗歴代の王の中でも最も有名な英雄の一人として知られている。
阿莘王 ★3
得意兵科:剣兵系
スキル:猛攻の士気 Lv.2朝鮮三国時代、不屈の精神で朝鮮半島の覇権を得ようと戦った百済の第17代国王。高句麗侵攻において何度も敗戦を重ね、人質を取られ、服属を迫られるも、一貫して信念を曲げずに最期まで戦うことを貫き通した。
武烈王 ★4
得意兵科:騎兵系
スキル:補給線の構築新羅の第29代国王。外交の手腕に長けており、高句麗、百済、新羅の三国が争う朝鮮三国時代において、唐から救援を得ることに成功した。唐・新羅連合の圧倒的な軍事力を背景に百済を滅ぼし、さらに高句麗をも征討しようと軍を進めたが、その途上で病没した。三国統一の基盤を築き上げた功績により、韓国史上で初めて廟号を贈られ「太宗武烈王」とも称せられる。
淵蓋蘇文 ★3
得意兵科:槍兵系
スキル:妨害の一計Lv.2高句麗末期に活躍した将軍で、反対派貴族を排斥し宝蔵王を推戴することで権力を握り、自ら行政と軍事権を司る大莫離支に就任した。朝鮮半島の覇権をめぐる争いのなかで百済と結んで新羅を攻撃し、積極的に領土拡大を目指して戦った。さらに新羅を救援するべく介入してきた唐の援軍を、優れた軍略で防ぎ続けた。
曹敏修 ★2
得意兵科:槍兵系
スキル:篭絡 Lv.1高麗末期の武官。紅巾賊撃退や倭寇討伐の戦いにおいて優れた功績を残す。明の領土である遼東征伐に赴いた際、その政策に反対する李成桂が起こした高麗王朝に対するクーデターに参加し、李氏朝鮮の建国において重要な役割を果たすこととなる。しかしその後、王位継承問題で李成桂一派と対立することとなり、幽閉されたのち殺害された。
趙英珪 ★1
得意兵科:剣兵系
スキル:応急処置 Lv.1李成桂の部下として、倭寇討伐において大きな戦功を立てた。李成桂が勢力を拡大し権力を握る過程においても大きく貢献しており、李氏朝鮮建国の功臣とされている。李氏朝鮮建国後も、後の第三代国王太宗の腹心の一人となり、国家の最盛期を築き上げるさまざまな場面で大きく貢献した。
李之蘭 ★1
得意兵科:騎兵系
スキル:鬨の声 Lv.1元々は、女真族の豪族であったが、当時女真族を率いた李成桂の父が高麗に降った際、配下を率いて高麗王朝の支配下にはいった。弓術に秀でており、それがきっかけで李成桂と義兄弟の契りを交わすことになった。李成桂の朝鮮立国時の貢献度も高く、開国功臣一等に冊録された。
李舜臣 ★5
得意兵科:弓兵系
スキル:天下無双の軍勢 Lv.2李氏朝鮮の危機を救った武将。武科挙を経て全羅道の軍官となり、豊臣秀吉の朝鮮侵略に際して水軍の武将として大抜擢された。日本水軍の圧倒的な攻勢に対して数に劣る自船団を自在に操り、さまざまな策を駆使して数々の勝利を挙げた。最後は海戦中に壮絶な戦死を遂げた彼に対して、その救国の功績を称えて「忠武功」の称号が贈られた。
今回朝鮮が導入されるに至ったわけをディレクターに尋ねたところ、その背景には“韓国のユーザーの盛況”があったという。AoEWDは全世界のさまざまな地域で反響を得ているタイトルで、サービス開始時からトルコ、ペルシア、ザンビアなどから「自国の文明を実装してほしい!」との声が多く寄せられてきたらしい。ただ、朝鮮がその中でもひときわ大きな声援を受けていたことを踏まえた結果、9番目の文明の座を射止めたのだとか。
さらに裏話によれば、朝鮮の導入が決まってからは「朝鮮はどのような国だったのか?」を歴史に明るい人に監修してもらうため、さまざまな試行錯誤があったとのこと。最初はディレクターの大学時代の友人(理工学の助教授)からはじまり、友人の友人の友人の…‥とフローチャートのようにツテを辿り、ようやく教授クラスへのアプローチに繋がったというのだから、SLG/RTS好きには“テクノロジーの一覧”的なイメージ図が頭に浮かぶことだろう。
AoEWDはプレイング面での“RTSのフェアさ”を意識しつつも、スマートフォンゲームらしく“プレイの積み重ね”も要求される。そのため、今回の朝鮮が導入されることはこれまでのシリーズにおける「新しい文明でゲームがプレイできる!」だけに留まらず、ユーザーにとっては新たな固有兵科・テクノロジーを積み立てていく強化のチャンスともなっている。
戦車や花郎を交えた新たな兵科の編成は、オンライン対戦に新たな戦略をもたらすだろうことは言うまでもない。
オンライン対戦の今後は?
先日より配信されているAoEWDのオンライン対戦(体験版)。現在は各々のマッチング帯でのランダムマッチングをプレイすることができ、参加すると後日、何らかの特典がプレゼントされることが約束されている。しかし、これまでのAoEWDは対CPU戦を想定していたゲームデザインであったために、やはりというかさまざまな問題が浮上してきたという。
もちろん、開発陣も当初からあらかじめ想定していた課題ではあったようだが、体験版を配信後はユーザーから「マッチング幅が広い」「ある兵科/戦術がやたら強い」など、さまざまな意見を受けたとのこと。特に海外ユーザーから多くの指摘を受けたとされる「剣兵ラッシュ」なる戦術はゲームバランスを崩しかねないため、それらを解消するために、本バージョンアップでは同時にバランス調整も適用されることが決定している。
ただし、バランス調整といえども「強いものを弱く、弱いものを強く」ではなく、例えば剣兵であれば「兵器への攻撃が強く、建物への攻撃が弱く」など、テクノロジーのかみ合いを踏まえながら、尖らせるところは尖らせ、窪ませるところは窪ませと、より戦術が際立つような調整を目指している最中だとか。これらの対戦バランスに関しては今後も適宜アップデートを予定しているというので、サポートには期待していてよさそうだ。
ちなみにオンライン対戦の今後の展望は、“全世界のユーザーと気兼ねなくオンライン対戦ができる環境”を構築した後、その次の段階として、レーティング形式のランキング戦、ランキングに応じた報酬の付与(上位ランカー特典~参加特典まで想定)、消費リソースなしで戦える同盟員とのバトルの実装が予定されている。
これらはすべて近日予定されているバージョン1.3を配信後、オンライン対戦の正式版を搭載するメジャーアップデートと同時、もしくはそれ以降に順次対応していくようなので、プレイしながら今しばらく待っておきたい。
4月29日からGWキャンペーンが実施予定
今年のゴールデンウィークを飾る催しとして、4月29日からはGWキャンペーンが予定されており、合計500GEMがプレゼントされる「GW特別ログインボーナス」、朝鮮の英雄の獲得確率が上昇する「朝鮮英雄確率アップ!」、朝鮮と英雄の強化、さらにこの機会にゲームをはじめる人にも最適な「文明&英雄経験値アップ!」が実施される。
また、今後は“兵科をフィーチャーしたガチャ”なども予定しているのだとか。本作では「~~文明の英雄」は戦術の構築に一役買うものだが、良し悪し抜きの極論でいえば「どの英雄でも、それほど変わらない」ともいえる。なので、ユーザー的にもバトルの主軸である兵科に着目している人が多いという。根っからの骨太なゲーマーにとっては、よっぽど得するガチャなのかもしれない。
最後に本作のディレクターより、「本作は『Age of Empires』シリーズの魅力をスマートフォンで遊べるアプリです。ライトな入り口で、スマートフォンならではの手軽さで遊べるゲームとして、プレイの積み上げ+プレイングの面白さを目指しています。今後はオンライン対戦の環境を整えつつ、ユーザーコミュニティの活性化、リプレイ機能などゲームに深く切り込むコンテンツの導入も考えていきますので、引き続きよろしくお願いします」と締めの挨拶が語られた。
余談ではあるが、現場ではこれでもかというほどの“コアなAoE話”に華を咲かせていた、本作の開発に関わるKLabの人たち。原作シリーズの大ファンであるからこそ、スマートフォン向けAoEとして最適化するビジョンを持ちえたのだろうと、しみじみ分かる機会でもあった。
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※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。
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