セガ・インタラクティブが2018年夏に稼働予定のアーケード用音楽ゲーム「オンゲキ」。maimai・CHUNITHM制作チームによる最新作を、千葉・幕張メッセで開催中の「ジャパン アミューズメント エキスポ 2018(JAEPO 2018)」の同社ブースで試遊してきた。
“セガの音ゲー”の人気を確固たるものにしてきた「maimai」と「CHUNITHM」。その制作チームが新たに開発を進めているのが、本作「オンゲキ」だ。“キャラクターを操作する新感覚音ゲー”と銘打っており、ゲーム前面に設置された「レバーデバイス」を使ってキャラクターを操作し、リズムに合わせてボタンを叩いて遊ぶ、新しいスタイルの音楽ゲームとなっている。
…と、額面通りの説明をしても、実際のところどう遊ぶのかはイメージしづらいところ。今回、JAEPO 2018のセガ・インタラクティブブースにて出展されていた試遊台でプレイすることができたので、筆者のインプレッションをお伝えしていこうと思う。
まるでSTGをプレイしているかのようなレバー操作は感覚的に楽しめる
最初に本作の操作系についてだが、本作は中央に存在感を放つレバーがあり、その左右にボタンが3つずつ、そしてサイドボタンとしてL-SIDEボタン、R-SIDEボタンが左右にそれぞれ備わっている。
楽曲のプレイ中に用いるのはこれらのみだが、ひとつ気をつけてほしいのが、ボタンに対応したノーツの種類は3つであること。ボタンがレバーの左右にそれぞれ配置されているのは、それぞれの利き手に対応するためで、ボタン配置を考えても片手を使えば十分に対応できるボタン配置となっている。
この前提に触れた上で、ひとまずはボタンとレバー、それぞれのより具体的な操作感を紹介する。まとめて紹介しようとすると各要素が伝わりづらいため、一通り説明し終えたところで、改めて全体的な面白さに触れていければと思う。
ボタンについては画面上に登場するノーツに対応していくことが基本となる。3つのボタンとサイドボタン、合計5つのボタンをタップ、もしくはホールドのいずれかで操作していく。昨今の音楽ゲームとしてはかなりシンプルな構成で、サイドボタンも柔らかい押し込みになっていたので、すぐに慣れていくことだろう。
一方のレバー、一見すると何に使うのかよくわからないかと思うが、これも操作はシンプルで、画面下に表示されているキャラクターを動かすために用いていく。キャラクターがなぜ存在するのか、それは本作のゲーム進行が楽曲をクリアすることではなく、画面の奥側に出現する対戦相手に勝利することを目的としているからだ。
そのため、自分と敵にはそれぞれライフが設定されており、自分のライフが0になると楽曲が終了、逆に敵ボスのライフを0にするとクリアということになる。レバー操作で求められるのはフリック、そして敵の攻撃(赤色の球体)を避けつつ、ライフを回復させるBELL(黄色の球体)を効果的に入手していくことだ。
Bellは曲の流れに沿って配置されているため、そのタイミングに合わせてキャラクターを動かせるようになってくると、より気持ちの良いプレイングが可能になるはず。ここだけを切り取ると、まるでシューティングゲームを触っているかのような感覚だが、レバーもしっかりと止まってくれるので、イメージした通りの動きができるだろう。
キャラクターの位置にはもう一つだけ大きな意味がある。それは、青色の枠で表示された有効フィールド内に収めることだ。この範囲に収まっていない場合、たとえノーツを押せてもミス扱いになってしまう。最初はボタン配置に慣れることが必要で忙しいプレイに感じてしまうかもしれないが、それぞれを独立した要素として一度捉えてみると、操作が馴染んでくるのではないだろうか。
今回筆者がプレイした所感は、一見取っ付きにくく見えるインターフェースが、実はそれぞれしっかりと計算された意味を持ち、融合されているということだ。
ボタンとレバーが揃ったとき、曲をしっかりと感じながらアーケードゲームならではの独自の体験ができるはず。曲もオリジナルはもちろん、「ようこそジャパリパーク」「This game」といった人気曲もあり、プレイヤーを楽しませてくれるだろう。
「カードメイカー」でプリントしたカードを活用!友達に貸すこともできる
ここまで実際のゲームプレイについて触れてきたが、ゲームを楽しむ上でもう一つだけ触れておきたいことがある。それはプレイヤーが操作するキャラクターについてだ。
本作では曲をプレイする際、3人のキャラクターを設定することができる。そこで用いるのが、Aimeカードとは別に用意されたキャラクターのカード。筐体の画面前にはカードスロットが3つあるので、そこに排出されたカードを挿すことでそのキャラクターがゲーム内に反映される。
実はAimeカードだけでもゲームデータは記録されているため、デジタルカードのみを使うことはできる。ただ、実物のカードにすることでレベル上限が10から50にアップするほか、そのカードを友達などに貸すことでゲスト的な扱いになり、強化された状態でデッキに組み込めるなどの恩恵があるので、積極的にカード化しておくといいだろう。
本作におけるカード化は、同時に稼働する新筐体「カードメイカー」を用いて行う。1回目は手に入れたカードそのままの排出となるが、2回目以降は表示する項目を別途設定可能で、デザインも含めたコレクションとしても楽しめるというわけだ。
なおカードのステータスはゲームの結果にも影響してくるのでデッキを構築していく必要はあるが、プレイ時にはオートデッキ機能によって難しいデッキ構築を考えずに遊ぶことができるようになっている。高レアリティのカードはその絵柄もより映えるものになっているので、有り体に言えば、カードを通じてキャラクターを愛でるのも楽しみの一つになっていくだろう。
今回の試遊では開発者の方のプレイも見せてもらったが、全ての要素がかみ合った時に流れるようにプレイしている様に驚きつつ、上述のようにひとつひとつの要素を理解し、その上で自身のプレイに落とし込めればすぐに上達できる、懐の深さも感じることができた。難易度もBASICからMASTERまで4段階用意されており、低難度のものであれば失敗するなようなことはほぼないので、JAEPO会場での試遊でプレイする際には、気軽に独特の操作感を味わってみてほしい。