「これぞ!」という女性向けコンテンツについて語っていく連載企画「おとめげ!」。第14回ではPSVita用ソフト「VitaminX Destination」についてお届けします!

目次
  1. 「VitaminX Destination」ここがポイント!
  2. 「VitaminX」とは?
  3. 伝説の女教師、再び聖帝学園へ!
  4. 一介の教師から、突然理事長代理に?!
  5. 大人になったB6との恋の“その先”は…?!

「おとめげ!」は、イケメンと可愛い女の子をこよなく愛するライターが、さまざまな乙女コンテンツをご紹介する連載企画です。今回はディースリー・パブリッシャーから2018年2月22日に発売されたPSVita用ソフト「VitaminX Destination」についてお届けします!

「VitaminX Destination」ここがポイント!

  • 女性教師とかつての教え子との一筋縄ではいかない、はちゃめちゃラブストーリー
  • 大人になったイケメン攻略キャラクターたちの成長ぶり!
  • 恋人関係だけで終わらない、しっかりと“その先”まで描かれた2人の未来

「VitaminX」とは?

2007年にシリーズ1作目となるPS2ソフト「VitaminX」が登場。私立聖帝学園を舞台に、プレイヤーは女性教師として見た目はイケメン揃いの超問題児集団「B6(ビーロク)」を更生・卒業へと導くこととなる。

メイン攻略キャラクターは真壁翼(CV:鈴木達央)、草薙一(CV:小野大輔)、七瀬瞬(CV:鳥海浩輔)、仙道清春(CV:吉野裕行)、風門寺悟郎(CV:岸尾だいすけ)、斑目瑞希(CV:菅沼久義)。キャラクターデザインは前田浩孝氏が担当している。

このほか、プレイヤーの同僚となる教師陣「T6」の葛城銀児(CV:杉田智和)、鳳晃司(CV:井上和彦)、九影太郎(CV:三宅健太)、衣笠正次郎(CV:宮田幸季)、二階堂衝(CV:織田優成)、真田正輝(CV:阪口大助)のルートが追加された「VitaminX Evolution」、「VitaminX」から5年後の世界となる「VitaminZ」、スタッフは同一ながら異なる学園での物語を描いている「VitaminR」なども発売。2018年4月15日には発売を記念したイベント「VitaminX いくぜっ! 無敵(ミラクル)★デスティネーション」を開催する。

伝説の女教師、再び聖帝学園へ!

2017年3月、発売から10周年を迎えた「VitaminX」。アニバーサリーイヤーとなる昨年はさまざまなイベントやグッズ販売などを展開し、ますます盛り上がりを見せています。そしていよいよ2018年、最新作となるファンディスク「VitaminX Destination」が発売となりました!私を含め年季の入った乙女ゲーム好きなら確実に通ったであろう「Vitamin」シリーズですが、すでに発売から10年…ということで、まずは初めて本作を知った方にざっくり魅力をご紹介します。

「VitaminX」の舞台は、ミッション系のブルジョワ名門校「聖帝学園」。プレイヤーとなる新任女教師・南悠里は、外見はイケメンだけど超問題児生徒「B6(※馬鹿6人の略)」のいる通称「ClassX」を受け持つことに。

彼女に課せられたミッションは、問題児である彼ら全員の卒業。女性教師と男子高校生の年の差恋愛のドキドキ…だけではなく、毎日何かしら起きる事件にドキドキしっぱなし!といったコミカルな空気も強い作品です。

B6のメンバーはさまざまな過去を抱えていて、それゆえ勉強する意味を見出せなかったり、大人を信用できなかったりします。そんな彼らと1年間ともに過ごし、体当たりでぶつかって信頼を勝ち取ったり、時には涙しながらも育まれた愛情にキュンとしたり…という作品です。攻略キャラクターには恋愛感情だけでなく、親心のようなものを感じてしまうのも本作の特徴でしょう。

そんな彼らも最新作「VitaminX Destination」では立派に成長し、財閥の若社長やサッカー選手、バンドのリーダー、バスケ選手、イラストレーター、天才科学者と世界で活躍する有名人に。多忙な日々を送る傍らで、特別講師として聖帝学園をサポートしています。この様子は「VitaminX」から5年後の世界となる「VitaminZ」でも垣間見ることができるので、こちらもぜひ遊んでみてくださいね。

ゲームシステムも一風変わっていて、選択肢を選んで好感度を上げるというタイプではありません。ストーリーの随所に出てくるおバカな発言に対し、教師として愛ある「ツッコミ」を入れるか、大人の余裕として「スルー」するというアクションでエンディングがPERFECT、DREAM、NORMALへ変化。どちらのアクションを取ったかによってキャラクターの反応も少し変わるので、どちらも試してみたくなりますよ。

おバカ発言も「なんでそんな言い間違いするの!」とか「言いたいことは分かるけどそうじゃなーい!」とか、思わず現実でも叫びながら指摘したくなるユニークなものばかり。何となく読んでいるだけでは意外と見過ごしてしまうので、じっくり読まなきゃ!という気持ちになります。

ちなみに「VitaminX Destination」ではもう大人になってしまったので関係ありませんが、学生時代は章の最後に「試験」が入り、本当に勉強しないと分からないようなクイズが出題されました。選択肢なので多少は勘でどうにかなりますが、これが結構難しいんですよね。こちらはアンコール収録されているので、初めての人も懐かしい人もぜひ挑戦してみましょう。私もプレイ当時は試験勉強さながらに内容を覚えて頑張りましたが、今はもうほとんど忘れてしまって散々な結果でした…。

一介の教師から、突然理事長代理に?!

それでは、主人公についてご紹介していきます!問題児であるB6を卒業させたことで一目置かれる女性教師・南悠里(変更可/名前呼びあり)さんは、世界中の学校を飛び回っている中、久しぶりに日本へ帰国。しかしB6との再会もそこそこに「聖帝学園理事長代理」という大役を担うこととなります。キャラクターによって理事長代理となるか、学年主任となるかが変わりますが、どちらにせよ急に任された大役。そこでB6のヘルプも受けつつ、慣れない仕事をこなしていく日々が始まります。

私は「VitaminZ」を遊んでいたのでB6の成長した姿、講師としての活躍も目にしてきましたが、教師として生徒に慕われる姿を初めて目にする主人公。ストーリー中には時折「高校生の頃はこんなことがあったのに、立派になったな」と思い返すシーンが入ります。ここはなんと「VitaminX」当時のスチルやイベントシーンがそのまま挿入されるので、過去にプレイしたファンにとっては懐かしいなんてもんじゃありません。主人公と一緒になって「こんな子供だったのに、今ではすっかり大人になって…!」とつい感動してしまいました。

ストーリー序盤には、B6と主人公でお酒を嗜む展開も。よく親はいつか子供とお酒を酌み交わすのが夢なんて言いますが、先生目線で“教え子とお酒を楽しむ”というのも感慨深いものがありました。これ以外にも随所に彼らが大人になったなと体感できるポイントが用意されているので、シリーズを遊んできたファンは本当にジーンとしてしまうと思いますよ。

なお、試験と同様に「VitaminX」のシーンや当時のプロフィールなどもアンコール収録されているので、後々じっくり見直してみてくださいね。私はあまりの懐かしさに思わずゲーム機を握ったまま震えてしまいました。

気になる恋愛面では、どのキャラクターも主人公に想いを告げられないまま離れ離れになってしまった…という状態。それからやっと愛しい人に再会できたわけですから、アプローチに手加減なんかできませんよね。しかも大人の魅力も引っ提げて…ですから、開始直後からかなり照れてしまうような熱い展開が待っています。

とはいえ、両想いになるのも通過点に過ぎません。2人だけの関係で完結していた恋人だけでなく“その先”の未来までしっかりと見届けることになるので、エンディングを迎えた時は「おめでとう!お幸せに!!」という気持ちで胸がいっぱいになりました。

そして何より個人的に感動したのが「悠里」という名前呼びに音声が入ったこと!B6がどんな風に主人公を名前で呼ぶのか、これも見どころです。個人的には清春に一番グッときました!!さらに個人的な主観を言うと、もちろんキャラクターにも寄りますが全体的にはPERFECTエンドがとても!とても好みです!まさに「こういうシーンを見たかった!!」なので、辿り着いた時にはニヤニヤが抑えられませんでした。また、ちょっとしたオマケ部分も見逃せません…!

大人になったB6との恋の“その先”は…?!

続いて、攻略対象キャラクターをチェック!B6のリーダー的存在だった真壁翼は大学卒業後、真壁グループの若社長として財閥をまとめていきます。学園理事の1人でもあるため、社長業だけでなく学園の仕事もこなすビジネスマンっぷりには素直に「カッコイイ…!」となりますね。これは主人公も惚れてしまいます!

一見、何もかもが順調そうに見えますが、学園内、そして真壁グループに不穏な影が。さらに父親からはお見合を勧める話も持ち上がり…!もう翼は子供ではなく多くの人の命運を背負う立場にありますから、自分一人の感情で物事を判断するわけにはいきません。翼はどんな選択をするのでしょうか…?!

世界的なサッカー選手として活躍する草薙一。主人公のサポートに加え、廃部寸前に追い込まれている聖帝学園サッカー部の監督兼コーチを引き受けます。高校時代は尖った部分もありましたが今では生徒からの信頼も厚く、優しくてちょっと可愛い青年に成長して、そんなところからも「将来、良いお父さんになりそうだな…」と思っちゃいました。

そんな中、サッカー部のある生徒をきっかけに物語は大きく動きます。一の過去をもう一度振り返り、未来にも繋がっていく展開には色々な意味で涙が出てしまいます。一は本当に強くなったなと感じられました。

音楽の才能に溢れていた七瀬瞬は、世界にも名を轟かせるロックバンド「ヴィスコンティ」のベーシスト兼リーダーとして活躍中。サポートは的確で頼りになりますが、お金を稼いでもケチ…もとい節約志向は相変わらずで、そんなところは微笑ましくてニコニコしてしまいます。

そんな有名人の瞬との恋愛はなかなか難しいところで、学園を巻き込んだトラブルに発展。さらに瞬の過去までマスコミの標的となり、なかなか苦しい状況が続きます。でも、この先の未来を一緒に生きていくために避けては通れないものだと感じる部分も大きくて、どう乗り越えていくのかかなりドキドキしました…!瞬のストーリーは最後まで見逃せませんよ。

シカゴのNBAチーム・レッドスターズのプロバスケで活躍している仙道清春。イタズラ好きは変わらずですが、それもすべて主人公への愛情に溢れたものだとすぐに分かるのが可愛いところです。もともと頭の回転も良いので、なんだかんだ仕事に慣れない主人公を的確に助けるのも格好良くてずるいです!あと髪型が「VitaminZ」よりちょっと大人っぽくなっていて、これもドキっとしました。

やがてアメリカと日本、それぞれの居場所で離れ離れになってしまうはずが、ひょんなことから事態は思わぬ方向へ。主人公のことは一番に気遣うくせに自分のことは隠しがちな清春をもどかしく思いつつ、文句を言いつつも仲が良い瞬のアシストに「友情っていいな…!」と思わされました。

人気イラストレーターとして世界に名をはせる風門寺悟郎。主人公をはじめとした世の女性が羨むキュートさは健在で、女子生徒からも絶大な信頼を寄せられています。男とか女とか抜きにした“ゴロちゃん”の可愛さには本当にドキドキだけでなく癒される気もします。

今回は思っていたより男性の姿を見ることも多く、ときめく展開もバッチリ。その裏で、ある女子生徒とその家族の問題が浮上。どうにか解決するために奔走することとなりますが、とてもB6らしいストーリーだなと思いました。

天才科学者の斑目瑞希は医師免許をはじめさまざまな資格を取得しており、そこから空きの出た養護教諭に着任。たくさんの資格を取ったのも「完璧なお婿さん」のためとのことで、いじらしくて嗚咽が漏れそうになりました。びっくりするほどストレートすぎる告白でしたが、そういう所も彼らしいなと思います。

主人公の側にいられるということで、やる気がなさそうに見えつつもしっかりサポートする瑞希。愛情も順調に育まれているかのように思えましたが2人にあるピンチが近づいていたのです…。それでも瑞希なら絶対大丈夫だと信じられました!

もちろん6人だけでなく、それぞれのルートでは懐かしい顔ぶれもちらほら。「VitaminZ」をプレイ済みであれば「あー、そういうこと!」とニヤリとしてしまうシーンもあって、「Vitamin」シリーズをたっぷり体感できる作品に仕上がっています。久しぶりという方はもちろん、初めてシリーズを知った方もぜひここから楽しんでみてください!

※画面は開発中のものです。

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