フリューは、7月1日にPS4用ソフト「Caligula Overdose/カリギュラ オーバードーズ」の予約特典イベントを開催した。ここでは本イベントのレポートをお届けするが、ゲームのクリアを前提としたイベントとなっているため未クリアの方は閲覧に注意してほしい。
目次
出演者
沢城千春さん(主人公(男)役)
武内駿輔さん(佐竹笙悟役)
高橋李依さん(篠原美笛役)
田中美海さん(神楽鈴奈役)
赤羽根健治さん(琵琶坂永至役)
長縄まりあさん(天本彩声役)
新田恵海さん(スイートP役)
中村繪里子さん(ミレイ役)
斉藤壮馬さん(イケP役)
大坪由佳さん(ソーン役)
茜屋日海夏さん(梔子役)
仲村宗悟さん(Stork役)
上田麗奈さん(μ役)
下田麻美さん(アリア役)
山中拓也氏(企画/シナリオ原案/プロデューサー)
帰宅部&楽士が居酒屋で鉢合わせ!主人公=Lucidの取った行動は…?
イベント前には彩声が「このイベントは男子禁制!!」と声高に叫び、梔子がフォローするという諸注意アナウンスも。さらにステージへ上田さんが登場して「メビウスへようこそ!」という歓迎の言葉をファンに伝え、会場全体でアリアのセリフ「Go Liiiiiiive!!」と叫んで本イベントがスタートする。
続いて、出演者全員が登場する生アフレコドラマを展開。男性嫌いの彩声に対し、帰宅部の男子メンバーは人畜無害だとフォローする美笛・鈴奈。鼓太郎は子どもっぽいけど良い人、維弦は不器用なだけで怖くない、笙悟はぶっきらぼうだけど優しい、部長は気配りができると褒めるが、鍵介は宮比温泉物語や彩声のエピソードなどからも分かる通り、良くも悪くも健全な男子のため言葉に詰まってしまう。
話題は琵琶坂へ移るが、こちらでも「琵琶坂は卑怯」「フェアじゃない」と彩声への返答に窮する2人。さらに彩声が日常会話での言動も普通じゃないと言い出し、彼の口調を真似し始めて3人は大盛り上がり。そんな中で琵琶坂本人と笙悟が戻り、本家本元の「おやおや、どうしたんだい君たち」が響き渡って部室の空気が凍り付いてしまう。しかし気まずい空気の中でも美笛は「すぐにキレる」、鈴奈は「急に大声を出すとびっくりする」、彩声は「女の子にすぐ暴力を振る」と“お前が言うのか”と言いたくなるような言葉で琵琶坂をバッサリ。そこへアリアと部長も帰還し、今日はさまざまな事情でメンバーが揃わないため部活動は中止と宣言。新メンバーを交えた親睦会を行うことになったが、時を同じくして部長にソーンの呼び出しがかかる。
人気急上昇中の楽士であり、楽曲再生回数が伸びて臨時収入を得たらしいLucidとしてソーンとμの下へ現れる主人公。Lucidの歓迎会を開くというのだが、今まさに帰宅部との先約ができてしまったと断ろうとする。面倒くさいと思いつつ苦労をして日程調整をしたというソーン、楽士の仲間が嫌いになったのかというμのテレビアニメ6話を思い起こさせる泣き落としに迫られ参加を決意するLucid。急に帰宅部の親睦会をずらしては怪しまれるかもしれないと懸念を抱いたソーンは、ある秘策を思いつく。
場面は居酒屋へと移り、Lucid、ソーン、μ、スイートP、ミレイ、イケP、梔子、Storkが集合。高校時代を繰り返すメビウスのため本来ご法度のアルコールがμの力で振る舞われ、梔子を除いたメンバーが次々と酔っぱらっていく。現実の辛い経験を思い出して涙し、内心“めっちゃ痛い奴”と思っていた相手へ本音をぶつけて友情(?)を深めるイケPとStork。一方、隣の部屋には親睦会を開いている帰宅部の姿が。ソーンの策略とは楽士と帰宅部を同じ居酒屋の隣同士に配し、主人公とLucidが同時に参加できるようにするというものだったのだ。
笙悟はアルコールのないメビウスのはずなのにある鍋パーティで何かを飲んだ記憶を思い出し、琵琶坂と彩声が悔しさを滲ませたところで帰宅部側へ戻る主人公。しかし今度はスイートPとミレイが現実世界の姿を原因に大騒ぎを始めたり、梔子に対し「RePLiCA」加入時の礼儀がなってないと文句を言いだしたりしたため、部長として文句を言ってくると再び立ち去ることになる。楽士たちをなだめるLucidの姿を見ながら満足そうな様子のソーンだったが、隣の部屋に乱入して窓から飛び降り笙悟のトラウマを抉りたいなどと言い出すためLucidの気は休まらない。梔子の説得により落ち着きを取り戻した楽士だったが、そこに琵琶坂の高笑いが響き渡り、梔子が一気に錯乱状態に陥ってしまう。
太陽神殿でのイベントを思わせる琵琶坂の狂乱っぷりを止めようとする主人公だったが、ますます喉が心配になるレベルの絶叫を繰り返されてしまう。ここに酔っぱらった笙悟も加わり、アルコールを用意するのはμにしかできないはずだとアリアが気付くも主人公がここ一番の大絶叫で「μはここにいない!」と否定。そんな主人公の不可思議な様子を琵琶坂が訝しんで絡み始めるが、ついに彩声が限界を迎えて周囲に電撃を繰り出す。そんなカオスな状況にひっそりとソーンが顔を出して笙悟がパニックに陥り、大混乱の中で主人公はうっかりLucidの姿にならずに楽士の部屋へ戻ってしまう。あわや楽士と帰宅部が全面対決…となったが、μが全員の記憶を消したことで事態は収拾。なお、ここで沢城さんはLucidを演じる際に帽子を被り、Lucidらしさを視覚でもアピールしていた。
沢城さんMCで大波乱の帰宅部トーク
改めてステージに山中氏と声優陣が集合し、公式とはそこそこ関連性があるほうの4コママンガ「メビウスのあるきかた(作:ふぁっ熊)」の生アテレココーナーへ。ここでは既存のキャラクターのほか、クソヘッドを長縄さん、ドラゴンを赤羽根さん、ミレイの肩にいるライオンを茜屋さんが熱演し、仲村さんがStork役としてステージに上がるもまったく喋らないまま終了するという場面もあった。
帰宅部メンバーでのトークコーナーでは山中氏と沢城さんがMCを担当し、武内さん・高橋さん・田中さん・長縄さん・赤羽根さん・下田さんが登場。生アフレコドラマで会場が笑いに包まれたことに赤羽根さんがほっとした様子を見せつつ、ユーザーからの質問も交えたトークテーマへ。「収録の思い出を語ろう」では楽士ルートで裏切りが発覚した際のシーンが思い出深い様子の武内さんに対し、山中氏もその際の声優陣の演技を絶賛。下田さんもユーザーが期待する“やりすぎ”の期待通り、アリアも以前のままでは絶対にないような状況で演技できたことが嬉しかったと話す。
全員への「自分の演じたキャラで好きなセリフは何ですか?」という質問では、さっそく質問者が好きだという琵琶坂のバトルのセリフを赤羽根さんが生で披露。武内さんも琵琶坂のセリフを続け、長縄さんはストークと対峙した時の彩声の心の叫び、高橋さんは個別エピソードをすべて終えた上で裏切られた場合のセリフ、田中さんも楽士ルートで裏切られた際のセリフ、下田さんはアリア渾身の「カタルシスエフェクト・オーバードーズ」を叫び、山中氏のディレクションについてもコメントする。
個別の質問に移り、最も好きなエクストリーム帰宅部の回を聞かれた武内さんは、やはりその後のさまざまな扱いを決定づけたような第1話の笙悟登場シーンが印象的だと話す。なお、アニメ最終回に入った“足グキ”ネタにはアドリブを入れたものの、カットされてしまったと明かした。
ゲーム内でフラワープリンセスなどに激昂するシーンではどのような感情で演じていたか聞かれた高橋さんは、演技の際は美笛とまったく同じ気持ちでいるとコメント。田中さんは「ゲーム内のキャラになれるとしたら誰がいいですか?」という質問に対し、抱えているものが壮絶すぎると悩みつつ強いて言うならミレイだと答える。長縄さんは自身が思う「最高に可愛いと思う物や言葉のフレーズ」を聞かれると、大好きな家族に対して非常に可愛いらしい受け答えになることを明かした。彩声を演じた際はあまり演じたことのないタイプだったので非常に楽しく、ブースにいる際は彩声同様に男性が嫌いな気持ちになったそうだ。赤羽根さんは琵琶坂のいい所を聞かれ「高学歴/高収入」「オシャレ」のほか、最終的に田中さんの「顔が良い」という意見に落ち着く。
下田さんは裏切られたあとの演技について聞かれるとキャラクターどおりの気持ちであり、人間のもつドロドロとした部分を叫ぶような機会はそうないので全力で演じたと話した。主人公以外で演じてみたいキャラを聞かれた沢城さんは「もっとワード数のあるキャラクター」と切実な想いを語る。沢城さんの個性が炸裂しつつ、出演者を壮絶に巻き込むMCぶりが際立つコーナーとなった。
収録時の裏話も聞けた楽士トーク
ゲーム本編とまったく関係なかったはずなのにアニメへ逆輸入されることも多かった公式4コママンガ「エクストリーム帰宅部(作・大川ぶくぶ)」の生アテレココーナーを挟み、楽士のトークコーナーがスタート。ここではMCを山中氏が担当し、中村さん・新田さん・大坪さん・斎藤さん、茜屋さん・仲村さん・上田さんがステージへ登場する。
冒頭の生アフレコドラマでは、茜屋さんはファンの前で演じるのが初であり、ゲーム内でもあまり絡みのなかったキャラクターと接するのがとても面白かったとコメント。仲村さんは「メビウスのあるきかた」のアテレコで一言もしゃべれなかったことを振り返る。
一つ目のトークテーマは「収録の思い出を語ろう」。収録の際、まずは自身が考えたStork像で演じたという仲村さん。山中氏のイメージとはまったく違っていたものの、そのまま変えることなく演じさせてもらえたそうだ。「自分の演じたキャラクターで好きなセリフは?」というテーマでは、まず斎藤さんが美容院での一コマと「デスティニー!!」をシャウト。ここで紹介されたコミカルなものだけでなく、イケPは漢気あるセリフも多いと山中氏もコメントする。
一方、可愛らしい外見ながら現実での立場を踏まえてか、常識的な言動の多いスイートP。新田さんは個別エピソードでスイートP自身が前に進んでいく決意を固めたセリフを挙げつつ、宮比温泉物語のイベントで浴室から出てきた際のセリフが好きだと答えた。中村さんはミレイのエピソードで、歳三への愛情が感じられる“ツンデレ”な一言が印象的だったと話す。本作屈指の複雑なキャラクターであるソーンを演じた大坪さんは、個別エピソードでのお風呂シーンがとても気持ち悪かったと笑顔で答える。なお、このイベントはPS Vita版の予約特典イベントで大坪さんが考えたソーン像が元になっているそうだ。
茜屋さんは口数の多くない梔子が時折見せる年相応の少女らしいセリフにも触れながら、個別エピソード終盤のセリフに感動したと振り返る。仲村さんはStorkのコミカルな部分が全面に押し出されたセリフを選び、上田さんは楽士ルートでアリアのように振る舞えたことや、ニュアンスを変えながら「check it out!」というセリフをたくさん録ったのが印象的だったそう。ここで上田さんがイベント限定の「check it out!」も披露してくれた。
個別の質問に移り「絶叫の場面で何を考えているのか?」と聞かれた新田さんは、可愛らしい声とキャラクターの現実の姿が混ざり合いながらも楽しく演じたとコメント。中村さんは「もしメビウスが高校ではない時代を繰り返すとしたらどの時代がいいか?」という質問に対し、戻りたい時代はないと回答。やっていないことには挑戦しようと思えるが、同じことを繰り返すのは難しいという思いからだそうだ。
斎藤さんはイケPを演じるにあたって気をつけていることに「大きい声を出す」と答え、とくにセルフカバーコレクション「ostinato」でのコメントCDの頃からイケPの演技が濃くなってきたと感じ、本編でも台本の中の「!」が非常に増えたと思いながらも全力で走り抜けたそうだ。ここで大坪さんが、新たに加わった楽士のセルフカバーが聞きたいと提案。ファンの声の大きさ次第で実現するかもしれないので、EXIT TUNESへ要望を送ってみよう。
収録時の裏話を聞かれた大坪さんは、ソーンが昔の思い出に浸ったシーンでキャラクターの差について頑張ったとコメント。ここで山中氏から、シナリオ変更の裏話についてもいずれ何らかの形で明かすことが付け加えられた。続いて「デレた梔子が見たいので男性陣のイケボでデレさせてほしい」という質問では斎藤さんと仲村さんがちょっと変化球で梔子を口説いたため、結局デレたシーンは見ることができないまま終了。storkと通じる部分があったか聞かれた仲村さんは、お尻の可愛い黄色い犬のマスコットが好きだと挙げ、こうしたフェチの部分が似ているかもしれないと語る。楽士を家族に例えるならと聞かれた上田さんは、ミレイを継母、その連れ子が梔子(妹)、スイートPを幼馴染、ソーンを隣の家のお姉さん、イケPは生まれたばかりの犬、storkは置物からせめて生き物…ということで観葉植物となり、結果上田さんが誰とも直接血のつながりがない図が完成した。
沢城さん&上田さんの回答を予想!凄まじい難易度となった対決コーナー
グッズ情報やコラボカフェ情報を挟み、帰宅部VS楽士の対決コーナーへ突入。あるお題に対して帰宅部リーダーの沢城さん、楽士リーダーの上田さんが考えた答えを残りのメンバーが当てていく。
1問目「カリギュラで好きなキャラクターは?」では、帰宅部は主人公(女)やμという回答が多く出るが沢城さんは「(水口)茉莉絵」と回答して正解者はゼロ。客観的に見てアニメの印象としては分からなくもないが、沢城さん自身が語るヒントがまったく機能していないことが判明する。一方、上田さんは「μといえば」というヒントを出し、上手く「みんな大好き」という同じ答えを引き出して一歩リードした。
2問目「自分のチームの中で気が合うと思う人」では、楽士チームはあえて答えをバラけさせるという相談もありつつ上田さんの「みんな大好き」をしっかり当てて正解者を増やしていく。帰宅部チームも答えはバラけたが、沢城さんがそこを華麗に外して正解者は再びゼロとなる。もちろん沢城さんなりの理由があったのだが、あまりの難易度の高さに帰宅部チームから疲れが見え始めた。
3問目を前に帰宅部チームはゼロ、楽士チームは6ポイントと大きく差が開いてしまう。ここで「私の一番の魅力」という問いに対し、帰宅部は「声」などを回答するが、沢城さんは「弟キャラ」と今回も正解者はゼロ。楽士チームも茜屋さんの珍解答を交えつつ、上田さんの的確なヒントから近いものも導き出されたが「μ役であること」とは少し違っていたためこちらも正解者はゼロとなった。
4問目を前に帰宅部チームから難しすぎると物言いがつけられ、帰宅部チームは当てればポイントが3倍、さらに楽士チームも沢城さんの回答を当てることに。「カリギュラの魅力とは?」というシンプルな質問に対し、帰宅部チームは3問目の回答を踏まえ「主人公(女)」の存在を多く挙げ、楽士チームもバラエティに富んだ回答を挙げていく。しかし、沢城さんの答えは「楽しい」という究極的にシンプルなもので、なんとまったく違うと思われた仲村さんの「わなげより楽しい」がニアミスするという予想外の展開が待っていた。おそらく誰も想像つかないであろう沢城さんの回答群に、会場は凄まじい笑いの渦に包まれる。正解はやはりゼロとなり、沢城さん以外のメンバーは心を一つにしながらコーナーは終了。負けた帰宅部チームは、相手チームを15秒間(沢城さんのみ30秒間)褒め称えるという罰ゲームをこなすこととなった。
最後に出演者からさまざまな想いのこもった挨拶がファンに届けられ、笑いの絶えなかったイベントは沢城さんの一本締めで幕を閉じた。なお、早々に売り切れてしまったイベント限定グッズは後日別の形で販売するとアナウンスされている。目当てのグッズを買うことができなかったファンは続報を待っていよう。