千葉・幕張メッセにて開催された「東京ゲームショウ2018」。1ホールのイベントステージにて9月23日に行われた、「東京クロノス」制作共犯者ミーティングをレポートする。
ステージには、メインパーソナリティの桃野夕役の木戸衣吹さん、「東京クロノス」総合プロデューサーの岸上健人氏が、そしてゲストには、監督の柏倉晴樹氏、プロデューサーの三木一馬氏、二階堂華怜役の石川由依さんが登壇した。
「東京クロノス」は、誰もいない渋谷に閉じ込められた8人の高校生が、1人ずつ消失していくストーリー。VRでミステリーアドベンチャーに挑戦するという画期的な作品で、実際にゲームの世界の中に入れるような体験ができるものを目指して作られている。
監督はOVA「楽園追放 -Expelled From Paradise-」でモーション監督を務めた柏倉晴樹氏、シナリオは「今夜、君に殺されたとしても」などの代表作を持つ瀬川コウ氏、プロデューサーの三木一馬氏は「ソードアート・オンライン」プロデューサーを務めるなど、実力派なスタッフが揃っている。
キャラクターの声優陣も、本日ゲストに訪れている石川由依さんやMCの木戸衣吹さんをはじめ、梶裕貴さん、植田圭輔さん、朴璐美さん、上村祐翔さん、柚木尚子さん、桜あずさんと、豪華メンバーが揃っている。
石川さんは、自身の役である二階堂華怜をイメージして、私物のリボンをつけてきた、と、かわいらしい編み込みに赤いリボンをつけた姿を披露した。
また、東京クロノスはクラウドファンディングでの資金集めも話題になり、国内外の約1,700人から約1,800万円もの支援を受けた。岸上氏は、クラウドファンディングは1,000万円くらいを目指していたというが、想定外にたくさん集まったと、その喜びを露わにした。
1,800万円までになったのは、VRという未来的なテクノロジーでオリジナルのIPを作る、というのがまだ世の中にあまりないからではないか、と岸上氏は分析。
現状のVRは、既にあるコンテンツのサポートをするようなデバイスになっているものが多く、例えば既にある人気コンテンツのキャラクターをVRで見られるだとか、そういったものが大半を占める。VR自身が起点となるゲームを作りたいということに、ゲームファンが賛同してくれたのではないか、と述べた。
ステージでは、石川さんが実際に開発中である「東京クロノス」のゲームをプレイすることに。スクリーンには、実際に石川さんが見ているシーンが映し出されたが、あまりにリアルな渋谷の映像に、石川さんはもちろん、会場に集まったファンからも驚愕の声が漏れた。
石川さんは、「あそこに私がいる!」と華怜にむかって手を振ってみせたり、夕のCGモデリングをじっくりと眺めていたりと、しばしの時間「東京クロノス」の世界を楽しんでいた。
なお、このゲームはアドベンチャーのため、メインとなる舞台の背景はこのようにハイクオリティで作っているが、リアルな渋谷を歩き回れる、というわけではない。場面転換をして違うロケーションになったら、その場所はその場所でまたこの渋谷と同じようなリアリティを追求して作成しているとのこと。
石川さんも、プレイを終えた後、「本当に渋谷にいるみたいだった」と感想を述べた。
そして、「東京クロノス」では、クラウドファンディングに続く新たなユーザー参加型企画として、「渋谷にあたなのデザインした看板が!?VR渋谷をみんなでつくろうキャンペーン」を開催決定。
募集期間は2018年9月23日~10月23日まで。サイズはフリーで、テーマは「あたなが渋谷に設置したい看板」。応募者の中から選ばれた2名の方の看板を、「東京クロノス」ゲーム内渋谷街中に設置するという。
なお、その看板はしっかりと制作したものでも、手書きのイラスト(ラフ)でも構わないということで、ラフならば投稿してもらった素材をベースにデザイナーが仕上げるというので、絵に自信がない人でも応募することが出来る。
その他、応募の詳細は公式サイトを確認してほしい。
ステージでは実際に本日の登壇者たちが、「自分が実装してほしい看板」を描いてみることに。テーマは「4月の渋谷」。会場の拍手の大きさで優勝者を決め、優勝者の看板は実際にゲーム中に実装することに。
木戸さんは「東京散ダイレクト」、三木氏は某猫型ロボットのパロディとで、それぞれ笑いを取る形に走った中、石川さんは「20XX年4月 石川由依 木戸衣吹 衝撃デビュー」という架空ユニット「ゆいぶき」を結成させる看板を作成し、この石川さんの案が会場のファンの多くの支持を集めて採用となった。
三木氏は「一応、こういうパロディはやめてね、というのを身を挺して示したんですよ!応募作品はオリジナルでお願いしますね」と、会場を笑わせた。
最後に、石川さんは「あっという間でした。収録もいい感じに進んでいますので、これからもよろしくお願いします」と、三木氏は「シナリオはほぼゴールが見えています。期待していて来年を待っていてほしいです」と、柏倉氏は「皆さんに楽しんでもらえるものを提供できるように頑張っていますので、応援をよろしくお願いします」と、岸上氏は「試遊にもステージにも、こんなにたくさんの方が集まってくださってありがとうございました」と、そして木戸さんは「沢山のひとに支えられてこのゲームは成り立っています。まだ収録も残っているので、引き続きがんばりたいです」と述べて、ステージは幕を下ろした。