「マジック:ザ・ギャザリング」の世界観に基づくリアルタイム戦略対戦ゲーム「マジック:マナストライク」を事前レビュー。プレインズウォーカーを中心とした戦略性の魅力に迫る。
目次
「マジック:マナストライク」は、ネットマーブルが配信予定のリアルタイム戦略対戦ゲーム。「マジック」というタイトルが示す通り、本作は世界初のTCG(トレーディング・カード・ゲーム)として知られるウィザーズ・オブ・ザ・コースト社「マジック:ザ・ギャザリング(MtG)」の世界観に基づく作品。もちろん、「MtG」のカードやキャラクター達が登場する。「MtG」ファンはもちろんのこと、戦略ゲームファン、対戦ゲームファンの誰もが期待せずにはいられない……。今回はそんな本作を事前プレイできる機会に恵まれた。そこで、この記事で本作の詳しい内容をお伝えしたい。
ユニットを召喚! 相手ガーディアンの破壊を目指せ
プレインズウォーカーとの戦争で敗北した世界の暴君ニコル・ボーラスは、自分だけの並行世界を創造。プレインズウォーカーの弱点を暴きだそうとする。プレイヤーはこの目論見に協力し、バトルを行うことでニコル・ボーラスへと戦闘データを提供していく……というのが本作の背景だ。
ストーリーから紹介したものの、「MtG」がそうであるように、本作ももちろん、ストーリーを追うのがメインというゲームではない。メインはあくまで対戦と戦略だ。
ゲームシステムの基本部分はRTSだ。勝利条件は、相手フィールド上のガーディアンを破壊すること。逆に自分のガーディアンが破壊されると敗北となる。
ガーディアンを破壊するためには、カードからユニットを召喚する。カードにはそれぞれ召喚に必要なマナが設定されており、召喚することでマナを消費。消費したマナは時間経過とともに蓄積する。
敵フィールドへのルートは上下に2本あり、それぞれにサブガーディアンが存在。まずはこのサブガーディアンを破壊することを目指すことになる。……と、ここまではスマホの対戦型RTSで一般的な形。もちろん、ここに本作ならではの要素が乗っかってくる。それこそが、ほかならぬプレインズウォーカーだ。
戦略の中心! プレインズウォーカー
本作のカードには4つのタイプがある。ひとつめのタイプはクリーチャー。一般ユニット的なカードで、使用するとフィールドへクリーチャーを召喚。召喚されたクリーチャーは、自動的に敵と戦ってくれる。
ふたつめのタイプは呪文。フィールドに使用すると呪文が発動。敵にダメージを与えたり、ユニットの能力を高めたりといった効果を得ることが可能だ。
そして、みっつめのタイプがプレインズウォーカーだ。使用するとフィールドにプレインズウォーカーが召喚される。カードの効果的にはクリーチャー同様だが、もちろんプレインズウォーカーの方が強力。
プレインズウォーカーは能力的にも高いが、さらにプレインズウォーカーの周囲がクリーチャー召喚エリアになるという特徴を持っている。この特徴を活かすことが、本作の戦況を大きく左右する。
たとえば、攻めてきた相手クリーチャーを自分のクリーチャーが打ち破った直後にプレインズウォーカーを召喚! こうすることで、プレインズウォーカーをクリーチャーに守らせながら前線へ送り込むことができる。相手ガーディアンの元へプレインズウォーカーが見事がたどり着いたなら、相手ガーディアンの目の前に無傷のクリーチャーを大量召喚! 電撃的なガーディアン破壊が行える。
……いやもちろん、そう簡単な話じゃない。何せ本作は1v1の対人対戦ゲーム。相手プレイヤーだってこちらのブレインウォーカーを警戒している。そこで切り札となるのがカードの4つめのタイプ、スキルだ。
スキルは内容的には呪文カードとほぼ同様だが、プレインズウォーカーが保有するという形になっている。このため、プレインズウォーカーを召喚しないと使うことができない。
たとえば「アジャニ」の持つスキル「守りの陣」は、周囲の味方を守り陣状態にし、受けるダメージを減少してくれる。クリーチャーに護衛させつつプレインズウォーカーを前線へ送り込む際に使うと非常に効果的。
こんな風に、プレインズウォーカーを中心としつつ、クリーチャー、呪文、スキルというカードをどう組み合わせて使用するか? このリアルタイムの駆け引きが、本作ならではの戦略性を作り出している。自分の戦略が上手く行くかどうかというハラハラドキドキ感、そして上手く行った時の達成感は非常に高い。
クリーチャーをどう組み合わせる? デッキ構築の楽しさ
ここまでプレインズウォーカーを中心としたリアルタイムの戦略性を紹介してきたが、「MtG」を原点とする本作、もちろん、デッキ構築の楽しさも備えている。
デッキは、プレインズウォーカー1体と、クリーチャーカード、呪文カードを組み合わせて構築する。デッキ構築の際に中心となるのは、クリーチャーカードの組み合わせだろう。
クリーチャーカードによって、1つのカードで召喚可能なユニット数、移動タイプ、攻撃力、攻撃対象などのパラメータが異なる。これによって、有利なクリーチャー/不利なクリーチャーといった相性が存在。
たとえば、「吠えたけるゴーレム」は、高い攻撃力とHPを持つ強力なユニットだが、建物にしか攻撃ができない。このためガーディアンには強力な一方、攻撃力は低いが3体同時に召喚される「面晶体偵察機」のようなユニットに囲まれると、あっという間に倒されてしまう。
そこで、「吠えたけるゴーレム」を使うなら、範囲攻撃可能な「静電気式打撃体」のようなクリーチャーもセットでデッキに入れていくことになる。ただ、「静電気式打撃体」が攻撃できるのは地上クリーチャーのみなので、空中クリーチャー中心の相手には歯が立たない。そうなると、他にどんなカードを入れれば……と、本作でもカード選択に悩む楽しさがたっぷり味わえるのだ。
「MtG」譲りのビジュアルも魅力! 興味アリなら事前登録しておこう
ここまで本作のゲーム性を中心に紹介してきたが、「MtG」といえばカードに描かれたアートワークの美しさも魅力のひとつ。この魅力は、ゲーム性の異なる本作においても十分に発揮されている。カードに描かれた各アートワークが美しいのはもちろんのこと、3DCGで表現されたユニットのクオリティも高い。「MtG」の世界観にたっぷり浸ることができる。
今回筆者がプレイしたのは、リリース前のバージョンであるため、リリース時のバージョンとは若干仕様が異なる部分もあるとのこと。しかし、筆者は少なくとも現バージョンで、プレインズウォーカーやスキルを活かした駆け引きの楽しさを十分味わうことができた。リリース版にも大いに期待できそうだ。
本作は現在、App StoreおよびGoogle Playストアで事前登録を実施中。事前登録し、ゲーム配信後にゲームチュートリアルを完了すると、ゲーム内通貨であるゴールドや宝石、プレイヤーアイコン、「プレインズウォーカー」をテーマにした5つのスタンプといったアイテムがプレゼントされる。少しでも興味を持ったなら、事前登録しておくのがオススメだ。