一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会は、日経BP、電通と共催して「東京ゲームショウ2020(TGS2020)」を、2020年9月24日から27日までの4日間、幕張メッセ(千葉市美浜区)にて開催することを決定し、本日2月21日より出展申込の受付を開始した。

「東京ゲームショウ」は1996年に誕生し、今年で30回目の開催となるコンピューターエンタテイメントの総合展示会。第1回目の出展社数は87社、来場者数は109,649人だったが、そこから、BtoBとBtoCの両要素を併せ持つゲームイベントとして進化を続け、600を超える企業・団体が2016年から4年連続で出展し(海外出展社は4年連続で300社超)、来場者数も2013年から7年連続で25万人以上を記録。世界最大級のゲームイベントとして拡大を続けている。

TGS2020の開催概要を紹介する前に、まずは昨年実施されたTGS2019の開催結果について簡単に触れておこう。昨年は主に以下の4つのポイントに注力してイベントが開催された。

1つ目の開催規模について、過去最多の出展小間数となり、出展社数は歴代2番目を記録、来場者数も26万人を超えた。出展タイトル数は、歴代3位となる1522タイトルの出展があり、プラットフォーム別の内訳は、コンソールが23%、スマートフォンが27%、PCが21%となっていた。

2つ目の「エントリー層の来場促進・啓蒙」については、中学生以下とその同伴保護者だけが入場できるファミリーゲームパークが初めて入場無料に。それに伴いファミリーゲームパークの会場も、イベントホール全面使用へ拡大された。その他、大きなトピックスとなっているeスポーツについても、中学生以下を対象とした大会を拡充。ファミリーゲームパーク内のステージでは、有名選手やユーチューバーをゲストに、「ぷよぷよeスポーツ」「実況パワフルプロ野球」「釣りスピリッツ」の予選大会、決勝大会が実施された。

3つ目の「eスポーツの充実」については、日本eスポーツ連合(JeSU)と連携して、大型ステージ企画「e-Sports X」を実施。ビジネスディには「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI」の組み合わせ抽選会や講演プログラムのほか、人気タイトルの日本代表決定戦やエキシビジョンマッチなどを開催。また、初めての試みとして、e-SportsXに限り、ビジネスディでも一般来場者が無料で観戦できるようなっていた。

そして4つ目の「動画配信の強化」について、動画配信のプラットフォームを増やし、国内外への情報発信が強化された。昨年は、日本語はYouTubeやTwitterを中心に6つのプラットフォーム、英語は4つのプラットフォームを使用。動画視聴数は、合計で1651万回を記録した。

なお、アンケート結果は以下のようになっている。

続いて、TGS2020の開催内容を紹介していこう。会期は、9月24日から27日まで。例年同様、幕張メッセで開催される。前半2日間がビジネスデイ、後半2日間が一般公開日だ。開催規模は、来場予定者数を25万人以上、小間数を2千小間以上が見込まれている。

今回の開催発表に際し、TGS2020のテーマが、「未来は、まずゲームにやって来る。」に決定。このテーマには、未来を拓くテクノロジーをいち早く、かつ最も身近に体感できるゲームに触れることで、ワクワクできる未来がすぐそこまで来ていることを実感して欲しい、という思いが込められている。

続いてTGS2020で注力される4つのポイントを紹介していこう。今年のポイントは以下の4つとなっている。それぞれ詳しく解説していこう。

まず「進化するゲームプラットフォームにフォーカス」について。2020年は次世代ゲーム機の発売が控えている他、クラウドゲーミングの本格化や5Gのサービス開始などゲームを取り巻く環境が進化する大きなターニングポイントとなる。そこでTGS2020では、新たな環境にフォーカスして、これまでにないゲーム体験を提供するという。

2つ目の「ゲームの枠を超え、幅広く楽しめる場を用意」については、教育・ファッション・アート等の産業とゲームをクロスオーバーさせ、ゲームの「新たな可能性」を体感できる場が創出される。こちらについては後ほど詳しく紹介していく。

3つ目の「世界を視野に入れたビジネスチャンスを拡大」は、毎年海外から多くの出展社や来場者が参加することを受け、TGS2020ではビジネスマッチングシステムの利便性がさらに向上する。商談目的をタグ化し、レコメンド機能と連携することで、商談相手となる候補をより精度高く抽出できるようになるという。商談場所も、これまではビジネスミーティングエリアしか指定できなったが、今年は各出展社ブースでの商談も設定可能になる。

4つ目の「未来のゲームファンを獲得」について、TGS2020ではゲームファン以外にもゲームの魅力やゲームを始めるきっかけを多く提供。世の中に大きな影響力を及ぼすインフルエンサーによる動画やSNSを活用し、ゲームの素晴らしさや東京ゲームショウの楽しさをPRしていく。

続いて、会場計画や出展募集コーナーについて紹介していこう。会場は、今年も幕張メッセの1ホールから11ホール、イベントホール、国際会議場を含む全館の使用が予定されている。各コーナーの配置は以下の通りだ。配置は今後の申込状況等によって変更の可能性もあるとのこと。

出展募集コーナーは以下の通りだ。今回新たに「クラウドゲーミングコーナー」と「ゲーム×ファッションコーナー」が追加となる。また、今年から出展コーナーによって問い合わせが異なるので注意が必要だ。

日経BPが担当する新規出展コーナー「クラウドゲーミングコーナー」では、GoogleのStadiaやApple Arcadeなどのクラウド分野のほか、サブスクリプションも範囲とし、プラットフォーマーだけでなく、通信・コントローラー・GPUや、データセンター事業主なども対象として、BtoB、BtoCともに出展を誘致していく。

電通が担当するエリアは、空間も、主催者コンテンツも、「ゲームの枠を超え、幅広く楽しめる場」として提供される。まずは1ホールのイベントステージでは、ゲーム・コンピュータエンターテインメントの文脈はもちろん、それ以外の文脈でも、世の中に興味深く受け取ってもらえるよう、様々な産業や分野をクロスオーバーさせたステージコンテンツが実施される。

続いてe-Sportsコーナー、VR/ARコーナー、コスプレコーナーでは、ゲームの可能性を発信する場として、各ゾーンでより多くの人に足を運んでもらえるような主催者コンテンツが用意される。例えばコスプレコーナーであれば、「ゲーム×ファッション」という形に昇華した進化を、VR/ARコーナーでは、ゲームをプレイしなくても楽しめる鑑賞型コンテンツなどを実施し、アート体験にもつながるような試みが予定されている。

eSportsコーナーについては、「より楽しめる空間づくり」を意識し、またより多くの人に視聴されるような配信強化などの進化が感じられるコーナーになるという。さらに東京ゲームショウならではのeスポーツの楽しみ方も発信、提供できるようなステージコンテンツも実施予定だ。

ファミリーゲームパークでは、今年もイベントホールに、中学生以下とその同伴保護者が入場できる無料エリアが用意される。将来なりたい職業にeスポーツプレイヤーがランクインしたり、小学校でもプログラミング教育が必修化されたり、と単なる娯楽以上のものになりつつあるゲーム分野。TGS2020では、試遊に加えて、東京ゲームショウならではの「学び」「体験」の場が提供される。

連携イベントとして、CESAが主催するイベントに日本ゲーム大賞とCEDECがある。日本ゲーム大賞は東京ゲームショウのイベントステージ内で授賞式などが行われるが、そのスケジュールが公開された。そしてCEDECについては、研究結果などを実際に触れることができる「インタラクティブ展示」がTGS会場内に設置される。

出展について、出展料金は昨年と同様になっている。詳しくは以下の通りだ。そのほか、ビジネスデイ2日目の9月25日に、自社の技術やサービス、商品などをプレゼンできる、「TGSフォーラム スポンサーシップセッション」が開催。また、出展規定については、現状を鑑みて新たなガイドラインが制定されることも発表された。これらの詳細は本日オープンしたTGS2020公式サイトをチェックしよう。なお、東京ゲームショウに関する話題をTwitterやInstagramに投稿する際、ハッシュタグ「#TGS2020」をつけて投稿すると事務局がピックアップして公式サイトに表示させるとのことだ。

TGS2020公式サイト
https://expo.nikkeibp.co.jp/tgs/2020/

「東京ゲームショウ2020」開催概要

名称:東京ゲームショウ2020(TOKYO GAME SHOW 2020)
主催:一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)
共催:日経BP、電通
後援:経済産業省(予定)
会場:幕張メッセ(千葉市美浜区)
展示ホール1~11、イベントホール、国際会議場
来場予定者数:25万人以上
募集小間数:2,000小間
会期:
2020年9月24日(木)ビジネスデイ 10:00~17:00
2020年9月25日(金)ビジネスデイ 10:00~17:00
2020年9月26日(土)一般公開日10:00~17:00
2020年9月27日(日)一般公開日10:00~17:00

※ビジネスデイは、ビジネス関係者およびプレス関係者のみがご入場いただけます。
※一般公開日は、状況により9:30に開場する場合があります。

出展社募集スケジュール

出展申込締切日:2020年5月29日(金)
小間位置選定会:2020年6月18日(木)…40小間以上(隣接小間がない形状)の出展社
2020年6月30日(火)…40小間未満(隣接小間がある形状)の出展社
出展社説明 会:2020年6月30日(火)

展示コーナー

「一般展示」(ホール 1-8)

ゲームソフトを中心としたデジタル・エンターテインメント関連製品やサービスを紹介するコーナーです。

※「4日間出展」するコーナーです。

「スマートフォンゲームコーナー」(ホール 1-8)

iOS、Androidなどのスマートフォンや各種タブレットなどのスマートデバイス向けゲームと、携帯端末やPCブラウザなどで楽しめるソーシャルゲームにフォーカスした展示コーナーです。

※「4日間出展」するコーナーです。

★NEW「クラウドゲーミングコーナー」(ホール 1-8)

ゲームのストリーミング配信サービスや、それらの周辺機器及びそれらのサービスを提供するインフラなどを展示するコーナーです。

※「4日間出展」するコーナーです。

「ゲームスクールコーナー」(ホール 9-11)

未来のクリエイターのために、ゲームスクールを紹介するコーナーです。

※「4日間出展」するコーナーです。

「インディーゲームコーナー」(ホール 9-11)

独立系(インディー)開発者を出展対象とする、あらゆるプラットフォーム向けの完全オリジナルゲームを展示するコーナーです。

※「4日間出展」するコーナーです。

「e-Sportsコーナー」(ホール 9-11)

eスポーツとして展開しているゲームタイトル(家庭用ゲーム、スマートフォンゲーム、PCゲーム)や、ハードウエア、デバイスなどを展示するコーナーです。コーナー内には大型ステージも設置します。

※「4日間出展」するコーナーです。

「VR/ARコーナー」(ホール 9-11)

VR(Virtual Reality:仮想現実)、AR(AugmentedReality:拡張現実)、MR(Mixed Reality:複合現実)関連ゲームソフトやハードウエア、関連サービスなどを展示するコーナーです。

※「4日間出展」するコーナーです。

「物販コーナー」(ホール 9-11)

ゲーム関連グッズの販売を目的とした専用コーナーです。

※「4日間出展」と「一般公開日のみ出展」するブースがあります。

★NEW「ゲーム×ファッションコーナー」(ホール 9-11)

ゲームの世界観やキャラクターを活用し、ファッションをテーマにしたコンテンツを展示するコーナーです。

※「4日間出展」するコーナーです。

「ファミリーゲームパーク」(イベントホール)

「ゲームを通じた新しい学び」をテーマに、子供のさまざまな可能性をひらく体験ができ、家族で楽しめるゲームソフトやゲーム関連製品も紹介するコーナーです。

※「一般公開日のみ出展」するコーナーです。

BtoB向け展示コーナー

「ビジネスソリューションコーナー」(ホール 1-8)

ゲーム関連のB to B企業を対象とする展示コーナーです。オプション(有料)としてTGSフォーラムスポンサーシップセッションもご用意しています。

※「4日間出展」と「ビジネスデイのみ出展」するブースがあります。

「ニュースターズコーナー(アジア/東欧/ラテン)」(ホール 9-11)

海外の企業を対象に、各地域で有望なゲームベンチャーや開発スタジオ、サービスなど、ゲーム業界の新星となる企業を集め、日本のゲーム業界へ紹介するコーナーです。アジア、東欧、中南米にフォーカスし、優秀な企業を紹介します。

  • アジアニュースターズコーナー
    東南アジア・南アジアおよび中東地域を中心に、現地で有望なゲームベンチャー企業、開発スタジオ、ソリューションベンダーなどを紹介します。
  • 東欧ニュースターズコーナー
    ゲームエンジニアを育成する工科大学が充実している東欧各国(ポーランド・クロアチア・チェコ・ルーマニアなど)からゲームベンチャー企業を紹介します。
  • ラテンニュースターズコーナー
    新興著しい中南米各国(ブラジル・アルゼンチン・チリ・コロンビア・コスタリカ・メキシコなど)からゲームベンチャー企業を紹介します。

※「4日間出展」と「ビジネスデイのみ出展」するブースがあります。

「ビジネスミーティングエリア」(国際会議場)

ビジネスデイに落ち着いた環境で充実した商談を実現するミーティングスペースです。出展社とビジネスデイ来場者、もしくは出展社同士をマッチングするシステムを無料でご利用いただけます。

※「ビジネスデイのみ出展」するコーナーです。

ビジネスデイに実施する企画

「TGSフォーラム 基調講演」

イベントステージにて実施する、今年のゲーム業界で最もホットなトピックを扱うセッションです。昨年は5G環境を整備する通信キャリアや端末メーカー、5Gを利用するコンテンツメーカーが集まり、来るべき5G時代の「ゲーム」の将来像のついて話し合いました。

「SOWN(SENSE OF WONDER NIGHT)2020」

インディーゲームの登竜門として、はっと驚くようなアイデアを開発者自らがプレゼンテーションする国際的な祭典です。全世界から広くアイデアを募集し、優秀な作品を表彰します。

「TGSフォーラム 専門セッション」

ゲーム業界関係者に対しゲーム産業の最新技術動向やビジネス動向にフォーカスしたカンファレンスを開催します。

「インターナショナルパーティー」

ビジネスデイ2日目(9月25日)夕方より、海外の来場者・出展社と、国内出展社および報道関係者のビジネス交流を目的としたネットワーキングパーティーを開催します。

そのほか

「休憩エリア」

イベントホール2-3階と、屋外エリアの一部をフードコート/休憩エリアとします。イベントホールはスタンドの約5000席を開放し、お食事のほか休憩エリアとしてもご利用いただけます

※上記は、2020年2月21日時点で予定している内容です。今後の準備状況、出展申込状況により、内容や設置ホールを変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

コメントを投稿する

この記事に関する意見や疑問などコメントを投稿してください。コメントポリシー

関連ワード
  • エンタメ
  • TGS2020