スクウェア・エニックスより2020年に発売予定のNintendo Switch用ソフト「ブレイブリーデフォルトII」。その先行体験版が昨日3月26日に突如として配信された。ここでは、一足先にプレイしてみての感想をお届けする。

目次
  1. シリーズ初のSwitchで表現されるグラフィックに注目
  2. シリーズならではの特徴的なシステムを紹介
  3. 歯ごたえのあるボスバトル、そしてその先には…

「ブレイブリー」シリーズの完全新作として2019年末に発表された「ブレイブリーデフォルトII」。「ブレイブリーデフォルト」に続いてRevo(Sound Horizon/Linked Horizon)氏が音楽を担当することなどがティザートレーラーにて明らかになっていたが、突如として先行体験版が配信されることになった。

その配信に併せて、一足先に本体験版をプレイする機会を得た。基本となるゲームの要素を短時間で遊べるように編集した特別バージョンになっているということだが、わずかな時間の中でもシリーズ最新作としての遊びを確認できる内容になっていた。実際の楽しみを損なわない範囲でプレイの所感をお届けしよう。

なお、筆者は「ブレイブリー」シリーズをプレイするのは今回が初めてということもあり、「ブレイブ&デフォルト」などシリーズの特徴的な要素についてもここでは説明する。これまでのシリーズをプレイしている人はもちろん、今回の体験版配信で興味を持った人も参考にしてもらえればと思う。

シリーズ初のSwitchで表現されるグラフィックに注目

体験版では、主人公である船乗りの青年セス、亡国最後の王女グローリア、魔導書を解明するために旅をする学者エルヴィス、そのエルヴィスに雇われた傭兵アデルの4人が最初から仲間になっているところでスタート。

ここで描かれるのは体験版オリジナルのストーリーになっているということだが、挿入される会話イベントやパーティチャットから4人の関係性が垣間見えてくる。一部イベントではキャラクターボイスも入っているため、本作の雰囲気がいち早く味わえることだろう。

マップのグラフィックはどこか色彩画を思わせる味わいになっていて、これまでニンテンドー3DSでリリースされていた過去作と比べると、格段に表現の幅が広がっているように感じる。時間の流れも表現されており、一度訪れた場所でも、日中か夜かでその印象は変わってくるはずだ。

本体験版では、“!”が出ている人に話しかけるとストーリーが進行する。次の目的地は常にマップ上に表示され、Rボタンで町全体を見渡すこともできるため、迷わずにプレイできるだろう。また、メインのストーリーのほかにもサブクエストが用意されており、達成することで報酬が入手できる。

このように、クラシックなRPGスタイルでありながらも、随所にショートカットの要素が盛り込まれていて、行動にストレスを感じさせない作りになっているように感じた。ストーリーに直接関係のないキャラクターにも話しかけることができるので、マップを移動するだけでも本作の世界観に触れられる。

至るところに宝箱も置かれているので、くまなく探索しよう。

シリーズならではの特徴的なシステムを紹介

本体験版では“熱砂の遺跡”というダンジョンを攻略するのが目的となるのだが、そのためにはあらゆる準備が必要になる。攻略する上でのポイントについては筆者の体験をもとに紹介したいと思うのだが、その前にシリーズの特徴的なシステムについて説明しておこう。

まずはシリーズの代名詞とも言えるシステム「ブレイブ&デフォルト」について。これはブレイブとデフォルトという2つのコマンドを指すもので、ブレイブはBP(ブレイブポイント)を消費することによって1ターンに複数回(※最大4回)行動できるようになり、デフォルトは次のターンまで防御状態になる代わりにBPを溜めることができる。

このシステムで特徴的なのは、BPを溜めずとも“前借り”することができる点だ。ここぞという時にBPを前借りして複数回行動できるメリットと引き換えに、BPがマイナスで表示されるようになり、前借りしたBPの分だけ行動不能になってしまう。このシステムは敵側も同様に行うことができるため、BPの管理はバトルにおいて大きなカギを握っていると言えるだろう。

もう一つ重要になってくるのが、「ファイナルファンタジー」シリーズなどでもおなじみのジョブチェンジシステム。今回の体験版ではデフォルトのすっぴんのほか、ヴァンガード、モンク、白魔道士、黒魔道士の5つのジョブが選択できるようになっていて、メインジョブ、サブジョブとしてそれぞれ設定可能だ。

メインジョブ、サブジョブともに設定することで固有コマンドを使用できる点は変わらないのだが、メインジョブのみジョブ特性が反映されるほか、プレイヤーレベルと同様、経験値を得ることでジョブレベルが上がってさまざまなアビリティを習得していく。アビリティの中には設定することでさまざまな効果が得られるサポートアビリティも用意されており、それらを駆使することでバトルを有利に進めていくことができる。

相手の状況に応じて行動回数を切り替えつつ、ジョブによる多彩なコマンドを駆使する。これがバトルにおける基本戦術になってくる。従来のシリーズファンにとっても馴染み深いシステムだとは思うが、今回初めて体験してみて、思考を巡らせながら戦うコマンドバトルならではの楽しさを味わうことができた。

歯ごたえのあるボスバトル、そしてその先には…

本体験版はこれまでに紹介したジョブとアビリティの組み合わせやブレイブ&デフォルトを活用してもらうため、難易度を高めにチューニングしているという。筆者も実際にプレイしてみた印象として、町を出てすぐにエンカウントする敵ですら少し気を抜くと全滅するリスクがあり、終始歯ごたえのあるバトルを楽しめた。

かなりヤバい状況。この後ひたすら攻撃を受け続けて全滅しました。

ジョブの組み合わせやブレイブ&デフォルトの活用の仕方など、攻略のバリエーションはプレイヤー自身で試行錯誤してこそだと思うのだが、基本的な部分としてキャラクター自身のレベルとジョブのレベルを上げておくこと、そして宝箱やショップでより強力な装備を手に入れることが攻略への近道になるのは間違いない。特にダンジョン内はセーブポイントでのみセーブができず、そこまでは回復手段がアイテムや回復魔法に限られてしまうので、ピンチになったら迷わず町まで戻るぐらいでもいいだろう。

装備にはジョブごとの適性や重量が設定されている。
重量をオーバーすると逆にステータスがダウンしてしまうので注意が必要だ。
セーブポイントではHP・MPが全回復。ダンジョン内における行動の拠点にしてもいいだろう。

そして、これらの要素の集大成となるのがダンジョンの奥で待ち受けるボスキャラクターだ。シーフのアスタリスク所有者であるバーナードは、ある程度育成した状態であっても苦戦必至。この局面で活用したいのが、本体験版ではセスのみが使用できる必殺技だ。

必殺技はジョブに紐づくかたちでそれぞれ用意されており、特定の条件を満たすことで発動できるように。大ダメージを与えられるだけでなく、味方への追加効果が発生するというメリットも。ただし、追加効果の発動時間は必殺技ごとに用意されたBGMが流れている時間だけとなっており、ここでブレイブを畳み掛けるかなどの判断も含め、リアルタイムでの駆け引きが求められそうだ。

駆け足気味に体験版でプレイできる要素を紹介していったが、キャラクターの育成含め、プレイボリュームはかなりのものになっており、異なるジョブの組み合わせを試してみるなど、遊べば遊ぶほどに味わい尽くせる内容になっていた。

ちなみに、バーナードを倒した後でも本体験版は引き続きプレイできるようになっている。どういった要素を楽しめるかはぜひ自身で確かめてみてもらえればと思う。

※画面は開発中のものです。

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