スクウェア・エニックスが2020年夏に配信を予定しているiOS/Android向けアプリ「ドラゴンクエストタクト」。クローズドβテストのフィードバックを受け、より遊びやすくなった本作のプレイインプレッションをお届けする。
「ドラゴンクエストタクト」は、「ドラゴンクエスト」に登場するおなじみのモンスターたちを指揮して戦う、シリーズ初のタクティカルRPGだ。戦闘は「ドラゴンクエスト」ならではのターン制のコマンドバトルの要素を踏襲しつつ、マス目で区切られたバトルマップ上で、3Dで描かれたモンスターたちが白熱のバトルを繰り広げる。簡単なのに奥深いバトルシステムが特徴だ。
本作は2月27日から3月5日までクローズドβテストを実施。こちらの終了時には約85%以上のプレイヤーから高評価を得たという。また、そこで寄せられたフィードバックにも対応し、さらに遊びやすく進化した。ここでは、そんな「ドラゴンクエストタクト」の魅力を紹介すると共に、クローズドβテストから変化したポイントなどを紹介していこう。
モンスターたちを生き生きと描く「ドラゴンクエストタクト」
それでは、改めて「ドラゴンクエストタクト」のゲーム概要を紹介していこう。本作の物語は、ふしぎな声に導かれた主人公(プレイヤー)が、見知らぬ世界「オルクステラ」にやってくるところからストーリーが始まる。そして、手には見たこともないふしぎなタクト。プレイヤーはここで出会ったモナンというピンクモーモンと一緒に、自分がこの世界にきた理由を探して冒険に出発する。
本作のストーリーは、王道展開ながら、お馴染みのモンスターたちのコミカルな会話と共に展開していくため、肩ひじ張らずに楽しめる。テンポも非常によく、例えば次の町へ向かおうとする際、タクトに「ルーラの石」がついていることが判明。一気に次の目的地へ移動、なんてことも。多少強引にみえるかもしれないが、プレイヤーを取り巻くモンスターたちが、グイグイ物語を引っ張ってくれるので、気持ち良く楽しんでいける。
本作のバトルは、シリーズ初となるタクティカルRPGとなっている。とはいっても、操作方法は非常にシンプル。マス目状のマップで1ターン毎にそれぞれのモンスターを行動させ、目標を達成する流れになっている。モンスターには1ターンに最大で何マス移動できるかを示す「いどう力」が設定されており、その範囲内を移動して敵を攻撃する。攻撃方法も「ドラゴンクエスト」らしく様々な「呪文」や「とくぎ」が登場。複数の敵を攻撃できるとくぎや遠距離から攻撃できる呪文など、モンスター毎の特性を生かしたバトルは戦略性抜群だ。
本作をプレイしていて一番楽しかったのがモンスターの収集・育成だ。本作では、スカウト(ガチャ)以外にもバトル終了時に敵として登場していたモンスターがおきあがり仲間になることがある。さらに、所持しているモンスターが再度仲間になると、そのモンスターの覚醒ランクがアップ。ステータスが上がり、特定ランクになると覚醒スキルを習得する。
その他にもアイテムを使って呪文やとくぎの効果を上げたり、手に入れた武器を装備させてモンスターを強化するなど、多彩な育成方法があるのだが、筆者が一番気に入っているのがニックネーム機能。本作では、仲間になったモンスターに名前を付けてあげることができるのだ。この機能のおかげで仲間のモンスターたちがグッと身近な存在になり、愛着を持って育成することができた。
バトル周りはテンポよく改善!
続いて以前実施されたクローズドβテストのフィードバックを受けて、本作の改善されたポイントを紹介していこう。CBTから変わっているポイントはシステム周りからUIまで多岐にわたっているのだが、一番大きく変化したと感じたのがバトルの部分。
まずバトル開始前の準備画面で、ステージに出現する敵の情報が見れるようになっている。敵の弱点属性も表示されるようになっているので、ステージを開始してから「この属性じゃダメだった!」ということが無くなりスムーズに攻略ができた。また、準備画面のスキップON/OFF設定も可能になっており、配置し直す必要が無いステージをプレイするときに無駄なステップを踏まずにすむ。総じてゲームプレイのテンポが改善された印象だ。
バトル中は、敵の行動範囲や攻撃範囲が見られるようになっている。これまでは、敵の範囲をみることができなかったので、ある程度予想して自分のモンスターたちに指示を出す必要はあったが、これによって敵の攻撃範囲外ギリギリを攻めたりと、より戦略的にプレイすることができるようになった。この画面では敵の弱点や、倒した後に仲間になってくれるかが分かるので、初めてプレイするステージは一度確認しておくといいだろう。
また、周回機能も強化されている。本作ではモンスターを強化するのに同じモンスターを獲得して覚醒ランクを上げる必要があり、特定ステージを周回するタイミングがでてくるので、いかにストレス無く周回ができるかは重要な要素だ。
一番大きいのはスキップチケットが追加されたことだろう。ステージミッションを全て達成したステージに限るが、スキップチケットを使うことで、一瞬でステージをクリアできる。複数枚を一度に使うこともできるので、かなり便利だ。もちろん本作にもオート機能があるので、併用していくとかなり楽にプレイすることができるだろう。
「ドラゴンクエスト」のゲームの中でもモンスターにスポットを当て、タクティカルRPGが楽しめる本作。特にモンスターの育成には、随所に拘りが見え、愛着をもって育てられる部分は非常に好印象だった。実は、本作ではクローズドβテスト時のフィードバックを受けて、上記以外にも様々な改善が行われており、以前より遊びやすくなっている。事前登録も開始し、いよいよサービスイン間近の本作。本作が遊べるようになる日を待ちつつ、まずは事前登録を済ませておこう。