インテンスからリリースされたスマートフォン向け対戦アクションRPG「少女キャリバー.io」についてレビュー。ゆるさと戦略性が同居する対戦の魅力や、キャラクターの魅力などを紹介する。

目次
  1. リソースを獲得して強化!敵を倒す「.io」系ゲーム
  2. 「.io」系とアクションRPGの魅力をミックス
  3. ハクスラRPG的な魅力を持ったバトル・育成・収集要素

「少女キャリバー.io」は、他プレイヤーとリアルタイムに戦うオンライン対戦型アクションRPG。タイトルに「.io」とある通り、「.io系」と呼ばれるタイプの作品だ。「.io系」といえば比較的シンプルな世界観の作品が多い中、エクスカリバーやグングニルといった伝説の武器を美少女化したキャラクター「武姫」を押し出した作りが本作の特徴といえる。

リソースを獲得して強化!敵を倒す「.io」系ゲーム

「.io系」とは、オンライン対戦ゲームの1ジャンル。様々な作品がリリースされているが、概ね共通する特徴として、数名でのマルチプレイ対戦、マップ内のリソースを集めたり他プレイヤーを倒したりして自キャラを強化する、得点によって順位付けはされるものの明確な勝利条件はないといった点が挙げられる。マップ内のリソースを集めて自キャラを強化しつつ他プレイヤーとバトル、他プレイヤーに倒されるまでひたすら得点アップを続ける…というのが主なプレイスタイルだ。

オンライン対戦を前提としたゲームジャンルには、FPSやMOBAなど、勝敗をシビアに競うものが多い。そんな中で勝利条件がゆるやかな「.io系」は、比較的ゆる~くプレイできる点が特徴だろう。もちろん、プレイヤースキルが要求される部分もないわけではない。ただ、誰かが勝って終わりというルールではなく、死ぬまでに何点取れるかというゲーム性なので、勝っても負けてもそれなりに楽しくプレイできるのだ。

「.io」系とアクションRPGの魅力をミックス

本作も基本的にはこの「.io系」のルールを踏襲している。マップ内にある「マナ」を回収したり、他プレイヤーを倒したりすることでことで経験値をゲット。一定経験値まで貯まるとクラスアップし、HPや攻撃力といったパラメーターが強化される。獲得したマナや他プレイヤーの撃破状況が得点となり、得点によって順位が確定。1位になったらクリアというわけではなく、他プレイヤーに倒されるまでゲームが継続するという形だ。

本作独自のルールが、通常攻撃とスキル、そしてバトル外での育成要素だろう。通常攻撃は、ボタンタップによって行う。一般的なアクションRPGの通常攻撃と同様、武器の種類によって通常攻撃の内容が異なる。

スキルも、基本的には一般的なアクションRPGのスキルと一緒だ。スキルボタンをタップすることで、遠距離攻撃や回復など、装備スキルに応じた様々な効果が発動する。一度発動すると、クールタイムが発生。クールタイムが経過すれば再度発動できるという仕組みだ。スキルは、3つまで装備できる。

最後のバトル外の育成というのは、バトルパートの外部での育成要素のこと。バトル中は、マナの回収によって「クラス」をアップできるが、バトルパートの外部では、バトルの結果獲得した経験値によって「レベル」をアップできる。「クラス」はバトルに負ける度リセットされるが、「レベル」はリセットされることがない。なので、バトル中「クラス」が同じだとしても、「レベル」が違えば強さは異なる。

さらに「レベル」以外でキャラクターの能力を左右するものとして、「アビリティ」「スキルのレベル」「ジェム」が存在している。「アビリティ」というのは、キャラクターの攻撃力や速度を底上げする要素。レベルアップ時に獲得したAP(アビリティポイント)を消費することでアンロックできる。

「スキルのレベル」というのは、バトル中使用する「スキル」のレベルのこと。ゴールドを消費することでレベルアップでき、レベルアップすることで、「スキル」の効果を強化できる。

「ジェム」は、「アビリティ」同様キャラクターの攻撃力や速度を底上げする要素だが、アビリティと違ってアンロックするものではなく、「スキル」のように付け替えることが可能だ。また、ジェムは「改造」によってサブアビリティを持つことができる。これによって、たとえば攻撃力アップの効果を持つジェムに、移動力アップの効果も持たせることができ、より強力なキャラクターを生み出せるわけだ。

通常攻撃、スキル、バトル外での育成という本作ならではの3つの要素は、いずれもアクションRPGでよく見られるもの。つまり本作は、「.io系」の基本ルールに、アクションRPGの要素を融合させた作品といえる。その試みは成功しているかというと、筆者的には成功していると感じた。「.io系」の持つゆる~い対戦の楽しさと、キャラクター育成の楽しさがマッチしているのだ。

ハクスラRPG的な魅力を持ったバトル・育成・収集要素

通常攻撃とスキルを活かして相手プレイヤーと戦うというゲーム性こそ確かにアクションRPGだが、勝利条件が「.io系」に由来するなだけあって、本作は対戦ゲームといっても、全プレイヤーの中で腕前を競うような作品ではない。では何が楽しいかというと、自分のキャラクターを育成していく点だ。この点は、キュートな「武姫」たちを育てていくという本作のコンセプトと合っている。

本作の「武姫」たちは皆、かわいい。ゲーム開始時、最初の持ちキャラクターとなる一体を決めるのだが、正直迷ってしまった。迷った結果、エクスカリバーにしたが、雷上動とどちらにしようか、最後まで悩んだ。それぐらいかわいいからこそ、育成が楽しい。

育成のおもしろい部分は、ズバリ「ジェム」のカスタマイズ。改造の結果手に入るサブアビリティはランダムなのだが、強力なサブアビリティがついた時の喜びは、筆舌に尽くしがたい。筆者のオススメは、移動速度アップと獲得経験値アップ。バトルで強さの最も基準となるのは、クラスの高さ。なので、他のプレイヤーよりスピーディーに動いてマナを次々獲得できればそれだけ有利だ。さらに、獲得経験値アップの効果があれば、さらにクラスアップ効率が高まる。

また、強さには影響を与えないが外見を変えられる着せ替え用アイテム、アクセサリも個人的には評価が高い。ディフォルメキャラクターのかわいらしさを何倍にも高めるキュートさなのだ。

「ジェム」「スキル」、「ゴールド」などのアイテム類は、すべてバトルで獲得する。バトルで相手プレイヤーを倒すことでポイントが貯まって入手できるという形だ。アイテム類は、直接手に入る場合もあるが、「ハコ」という形で手に入ることもある。「ハコ」は複数のアイテム類がランダムに詰まった、いわゆる「チェスト」的な要素。手に入れた後一定時間経過することでアンロックできる。

ゆる~いバトルと育成、アイテム収集などのバランスによって本作は、気軽にバトルへ挑み、育成・収集を楽しむことができる。このプレイ感は、対戦ゲームよりもむしろ、ハクスラ系のRPGに近いと感じた。強力なアイテムを夢見て自キャラが死ぬまでとにかく敵を倒し続け、強力アイテムが手に入ったらその効果を確認するためにまたバトルへ挑む…という充実した周回プレイが楽しめる。なかなか中毒性が高い。なので、対戦やアクションが苦手という人も、本作のキャラクターを見て興味が湧いたなら、臆せず手を出してみてほしい。

もし、ハクスラ的にプレイできると聞いたから手を出したのに、すぐ負けてしまう…という場合、「敵を倒すこと」ではなく、「強い敵から逃げること」を意識してみよう。「敵を倒すこと」を意識すると、つい他のプレイヤーめがけて突っ込むような立ち回りになってしまう。すると、相手プレイヤーの反撃によってダメージを受け、HPが減少。こうしたことが積み重なると、クラス8以上に育ったキャラクターでさえ、クラス1のキャラクターに倒されてしまう。ジャイアントキリングというやつだ。

だからこそ、「強い敵から逃げること」を意識する。戦いを避け、目指すは「マナ」獲得によるクラスアップ。攻撃は、自分よりクラスが下で、しかもHPが残り少ないキャラクターが相手の時だけに制限しよう。卑怯に狩るのではなく、とにかく生存を大事にするのだ。こうしたプレイを続けると、得点を稼ぐことができ、アイテム類を多くゲットできる。その結果、バトル外の育成でキャラクター強化が行えるはずだ。立ち回りに困っているなら、ぜひ試してみてほしい。

少女キャリバー.io

インテンス

iOSアプリiOS

  • 配信日:2021年2月2日
  • 価格:基本無料

    少女キャリバー.io

    インテンス

    AndroidアプリAndroid

    • 配信日:2021年2月2日
    • 価格:基本無料

      ※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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