「ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!!」東京公演DAY1レポート えい、えい、むん！と初出走メンバーも躍動！

「ウマ娘 プリティーダービー」（以下、「ウマ娘」）は、ゲーム、アニメ、漫画などさまざま展開しているメディアミックスコンテンツ。先日2月24日にはゲームリリース1周年を迎え、新シナリオ「Make a new track!!～クライマックス開幕～」がスタートするなどますます盛り上がりをみせている。

今回の4thイベント東京公演は、感染症対策をしっかり施した上での現地有観客に加えて、両日ともABEMA PPVでのオンライン配信を実施。配信には専用の演出があったほか、マルチアングル（メインアングル、サブアングル1～3）を利用した映像も楽しむことができた。DAY1の配信チケット販売は2022年3月12日（土）20:00まで、アーカイブ視聴は同3月12日（土）23:59までとなっている。

4th EVENT 配信情報ページ
https://umamusume.jp/event/sd4th/broadcast/

今回のステージセットはゲーム内1st Anniversary ストーリーにて獲得できる楽曲「We are DREAMERS!!」のライブステージを再現。出走（開演）時間となり、両サイドに設置された実況席・解説席のうち下手の解説席に登場したのは、ナビゲーターを務める乙名史悦子役の陶山さんだ。乙名史悦子はゲーム内で月刊「トゥインクル」の記者をしており、新シナリオでも重要な役割を担っているお馴染みの人物。このようなステージは慣れていない陶山さんは少し緊張の面持ちだったが、乙名史記者の口癖「素晴らしいですっ！！」も飛び出して、トレーナー（「ウマ娘」ファンの呼称）たちから拍手で迎え入れられていた。

そして、陶山さんから注意事項などのアナウンスがあり、いよいよ4thイベント東京公演DAY1が出走！

ファンファーレが鳴り響き、ダンサーがウイニングライブの幕開けを華々しく彩ると、ステージ上段に新衣装「ニュースターズ・ロゼ」を身にまとったメンバーの姿が。実況席の明坂さんの紹介から、スタートダッシュを決めるよう「We are DREAMERS!!」で軽快に走り出す。DAY1はナンバリングイベント初出走のメンバーも多かったが、目の前にいるトレーナーや配信で見ているトレーナーに力をもらい、手を突き上げたりジャンプしたりクルッと回ったりしながら、素敵な笑顔で駆け抜けていく。

曲後は1人ずつ挨拶があり、新衣装をアピールするべくみんな満足の“ぐるぐるタイム” （Machicoさん命名）を実施。初出走メンバーを代表して、遠野さんは「GIRLS' LEGEND U」の冒頭のフレーズである〈やっとみんな会えたね〉ような感じだと嬉しさをにじませていた。ちなみに、白と赤を基調とした腰のリボンも印象的なこの衣装は、ゲームでユーザー全員に配布されているので、ぜひゲットしよう。

2曲目は、和氣さん、高野さん、Machicoさんによる「Fanfare for Future!」。コンテンツ発表の時からともに走り続けてきた3人が歌うこの曲は、最初のCDシリーズ「STARTING GATE 01」の1曲目に収録されており、未来に向かってファンファーレを響かせてきた。そんな思い出の詰まった楽曲を3人が元気さと明るさいっぱいで歌い、みんなを盛り上げていく。後のMCで話していたが、実はこの3人だけで歌う曲はこれだけというのはちょっと意外だ。

続いては、ゲームの育成シナリオ「アオハル杯～輝け、チームの絆～」のウイニングライブで披露された楽曲「WINnin' 5 -ウイニング☆ファイヴ-」を、橋本さん、近藤さん、優木さん、新田さん、久保田さんが披露。スクリーンには青空が流れ、〈ひとりじゃなかったから、強くなれた〉という絆と青春の思いを胸に、5人は空に駆け抜けるようにハーモニーを響かせる。トレーナーたちも手拍子で一緒に盛り上がると、間奏でのスーパークリーク（優木さん）やビワハヤヒデ（近藤さん）のセリフや、歓喜のジャンプもみせていた。

チーム＜スピカ＞で時にライバルとして熱く、時にチームを賑やかに盛り上げている上田さん、大橋さん、木村さんはトロッコでアリーナを移動しながらで「ぼくらのブルーバードデイズ」を披露。Bメロでの歌の裏でセリフが流れるパートも印象的で、相手に対する気持ちや絆が凝縮されていた。〈それでも 一緒にいよう！〉〈これからも ずっと！〉のフレーズは彼女たちの関係性を思うと胸が熱くなる。

ソロ曲のトップバッターは新田さん。スクリーンに招き猫やだるまが踊る中、「Lucky Comes True!」でみんなにハッピー、ラッキー、スマイル、大吉を届けていく。曲中には、解説席からマチカネタンホイザ（遠野さん）が彼女らしい言葉で応援して、新田さんはさらにパワーアップ。とても早い曲調の楽曲をわちゃわちゃと賑やかに、汗びっしょりとなりながらステージを走り抜けた。

続いては、頂点を目指す者たちの楽曲「NEXT FRONTIER」を藤野さん、優木さん、日原さんが熱唱。ステージには炎が吹き上がり、彼女たちの情熱と闘志がひしひしと伝わってくるほどの力強い歌声と気合のパフォーマンスをみせた。このメンバーは天皇賞（秋）を制した者たちであり、そんな彼女たちの実力を知ってなのか、解説で登場したナイスネイチャ（前田さん）からはちょっぴりネガティブな発言があったのも面白い。

そして、Machicoさん、近藤さん、渡部さん、香坂さん、会沢さんが、アニメ第2期でのトウカイテイオーのステージも想い出深い、三冠ウマ娘を目指す楽曲「winning the soul」を披露。会場がペンライト（ウマブレード）で真っ赤に染まる中、スタンドマイクを使ったパワフルな歌声で激アツのステージをみせる。炸裂したキックアクションや、両手の親指と小指同士を合わせて頭上に掲げるポーズも印象的だった

怒涛の序盤戦が終了し、MCパートに。乙名史記者がウマ娘たちを取材する形で、「ウマ娘」での思い出や、先日公開された1st Anniversary Special Animationの感想、多数のTV番組に出演したこと、ゲーム2年目はどんなことをしたいかの意気込みが語られる。4thイベントに向けた映像にも登場していたトレーナー役の沖野晃司さんの話題や、自身が演じているウマ娘の実装を待ち望んでいる、といった正直な言葉も飛び出していた。

そして、再びライブパートの出走となり、ファンファーレから今度は初出走のウマ娘たち（橋本さん、藤野さん、香坂さん、優木さん、鈴木さん、久保田さん、遠野さん、会沢さん、日原さん、吉咲さん）が集結して、「GIRLS' LEGEND U」を披露。勝ちたい気持ちを込めた楽曲は“脳汁”が出るほど熱く激しく気合満点で、みんな初出走とは思えない抜群の歌やダンスで躍動していた。

この曲はゲームのタイトル画面で流れる楽曲で、最初の挨拶でも触れていた冒頭の〈やっとみんな会えたね〉のフレーズは、発表当時からインパクトがあった。しかも、ゲームリリースに対する〈やっとみんな会えたね〉、約3年ぶりの開催となった前回の3rdイベントでは1曲目で歌った際のもの、そして今回、初出走メンバーによるものと、それぞれの意味合いがあってどれも心に来る。

曲中には、代表してマチカネタンホイザ（遠野さん）から意気込みの生「えい、えい、むん！」があり、トレーナーたちを喜ばせていた。余談ではあるが、現在ゲーム内ではキタサンブラックとマチカネタンホイザがピックアップされたガチャを開催中。マチカネタンホイザをホーム画面にすると「えい、えい、むん！」と言おうとして上手く言えずに……といった可愛いセリフも聞けるので、ぜひ聞いてみて欲しい。「えい、えい、むん！」自体は、ゲーム内「ウマ娘名鑑」のトレーナーノートで聞くことが出来る。

ステージにピアノの音色が流れてくると、佐伯さんが「Exercise the Right」を披露。表情も歌声も気持ちがこもり、突き上げる声から〈私はわたしらしく〉というキングヘイローの強さと誇りが伝わってくる。その場にしゃがんで気持ちをさらに込めて歌うシーンも惹き込まれるほどの没入感を生み出していた。

そして、高柳さん、会沢さん、日原さんが「UNLIMITED IMPACT」で抜群の格好良さをみせつける。オリジナルの歌唱メンバーである高柳さんは、これまで何度もこの曲を歌ってきたが、今まで以上の気合と格好良さがその表情や目線、歌声にみなぎっており、圧巻のステージング。その強さに、会沢さんと日原さんも負けていない格好良さでインパクトを残す。途中にはオグリキャップ、イナリワンともに“平成三強”と呼ばれたスーパークリーク（優木さん）が解説席に登場し、ラストはさらにギアを上げてみんなを釘付けに。

すると今度はステージに炎がバシバシ吹き上がり、新シナリオで登場した新曲「BLOW my GALE」を和氣さん、高野さん、木村さん、Lynnさん、藤野さんが熱唱。パフォーマンスはゲームでのライブ映像もイメージしたとのことで、決意を感じさせる強さで熱さ全開に歌う5人。揺らめく炎越しに見える表情も格好いい。高野さんからソロを繋いでいくパートは特に気合がすごく、指を突き上げてグッと握るポーズも格好良かった。

続いて、ステージ上段にMachicoさん、上田さん、近藤さん、渡部さん、鈴木さん、遠野さんが登場すると、そのままステージが4階席（この会場はアリーナ、3階席、4階席で構成）近くまでせり上がり、「Never Looking Back」を披露。スタンドマイクを使い、ライティングが格好良く飛び交う中、キレのある振り付けもビシッと決めていく。MCでは、ダンスの先生に帽子を格好良く見せるポーズを研究したとの話もしていた。

熱いライブを一度クールダウンさせるべく、ここではオンライン配信で見ることのできるマルチアングルのカメラを使い、チーム対抗戦を実施。チームゴールドシップ（上田さん、高柳さん、鈴木さん、会沢さん、吉咲さん、高野さん）とチームマルゼンスキー（Lynnさん、木村さん、前田さん、新田さん、久保田さん、遠野さん）がアピール対決をする。制限時間内にカメラに向かってウインクや投げキッス、ハートマークなどさまざまなポーズを取ってトレーナーたちへアピールする両チーム。会場の判定は甲乙つけがたいところだったが、明坂さんの判定により、チームマルゼンスキーの勝利となった。

レースは後半戦に突入。まずは、トロッコに分散して乗った橋本さん、香坂さん、優木さん、佐伯さん、日原さん、吉咲さんによる「グロウアップ・シャイン！」。会場には拍手が鳴り響き、トレーナーたちに手を振りながらみんな満面の笑顔を浮かべる。間奏では各トロッコ（キングトロッコ＆ムテキトロッコ）による応援合戦もあり、この瞬間を目一杯楽しむメンバーたち。そのままトロッコを使い、今度は日本ダービーを制したウマ娘たち（和氣さん、Machicoさん、渡部さん、藤野さん）が「Enjoy and Join」を披露。初めてトロッコに乗ったメンバーは、トレーナーさんとの距離の近さにも驚いていたようだ。

ここで明坂さんから、少し早めの“ファン感謝祭”……とのナレーションが。するとゴールドシップ（上田さん）とトーセンジョーダン（鈴木さん）の寸劇が始まり、唐突に「クイズ！この音はなんでしょう？」がスタート。謎の音が流れ、それが何の音なのか三択から選ぶクイズなのだが、三択は「1. うなぎを触った時の音」「2. わかめの鳴き声」「3. なめこが坂を滑る音」といった不思議なものばかり。見事に正解していくものの、3問目に納得のいかないゴールドシップはおもむろに“木魚”を取り出し、そのままステージ中央へ。1日限りの伝説木魚ライブが幕を開けるのだった……。

木魚を打ち鳴らしパッションを荒ぶらせるゴールドシップ。一緒にバンドやろうぜ！ と誘われたウイニングチケット（渡部さん）とマチカネフクキタル（新田さん）とともに、掛け声も楽しいステージを繰り広げる。その横でのトーセンジョーダンの冷めた目や無になった表情がシュールだ。

そうして歌え踊れやの木魚ライブが繰り広げられると、お祝いごとは多い方がいいと、この日（3月5日）が誕生日である遠野さんがステージに連れて来られる。このサプライズに目をうるませて驚きの表情を浮かべる遠野さん。みんなのおめでとうの拍手や演出に、こんな贅沢な誕生日は人生で初めてだと大喜びだった。この木魚ライブは本当にこの日限りらしい。気になる方は配信で伝説を目撃せよ！

そんな木魚ライブから一転、久保田さんはソロ曲「Just a little bit」で柔らかな歌声を響かせる。ソロ曲をやると決まってから、かなり緊張していたそうだが、胸に手を当てて思いを込めて歌う姿や清楚感のある歌声は素敵で、みんなをうっとりとさせていた。

そして、高野さんと新田さんはメインストーリー第5章で獲得できる「transforming」を披露。ゲームのライブ映像と同じように背後のスクリーンには水面のような演出があり、デジタルポップでオシャレな世界観が広がっていく。2人の歌声も元気さや格好良さのある楽曲とはまた違った魅力で、世界に入っていくのが上手な高野さんは吸い込まれるような雰囲気を醸し出し、新田さんはマチカネタンホイザの新たな一面をのぞかてドキッとさせてくれた。

高柳さん、前田さん、佐伯さん、遠野さん、会沢さんはステージの階段に腰掛けて「Ring Ring ダイアリー」を歌い上げる。この曲はアニメ「うまよん」の8月主題歌であり、その時の歌唱メンバーが1人もいないのは新鮮で、曲中のセリフや目をぎゅっとするしぐさも可愛い。歌唱メンバーであったMachicoさんの紹介から始まったのも粋な計らいだ。

さらに、スクリーンに桜の花びらが舞い、大橋さん、木村さん、橋本さん、久保田さん、吉咲さんが「彩 Phantasia」を披露。会場のペンライトはピンクに染まり、爽やかな疾走感のある歌声が心を駆け抜けていった。吉咲さんは、決めポーズがなく棒立ちだったハッピーミークを映えさせるため、ダンスの先生とエレガントなポーズを考えたのだとか。

MCでここまで披露してきた楽曲を振り返ると、レースはいよいよラストスパート。次は私たちが、とナイスネイチャがトウカイテイオーに呼びかけ、TVアニメ第2期「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」オープニングテーマ「ユメヲカケル！」をMachicoさん、近藤さん、前田さんがテンション高く歌い始める。映像のクオリティでも話題となった、アニメ最終話（第13話）のウイニングライブのメンバー（有馬記念の1着〜3着）での披露が嬉しいところ。

2番になると、この3人とともに有馬記念を走ったメンバーであるウイニングチケット（渡部さん）とマチカネタンホイザ（遠野さん）が加わり、一緒に盛り上げていく。〈トモダチ以上〉〈仲間でライバル〉のフレーズをBNWとして競い合ったビワハヤヒデ（近藤さん）とウイニングチケット（渡部さん）が歌って腕を突き合わせるところや、TVアニメでのナイスネイチャが指で四角を作ってカメラにウインクするシーンが完璧に再現していたのも胸アツだった。

続けて、TVアニメ第1期「ウマ娘 プリティーダービー」オープニングテーマ「Make debut!」をLynnさん、橋本さん、香坂さん、優木さん、鈴木さん、遠野さん、吉咲さんが披露。センターのマルゼンスキー（Lynnさん）以外はTVアニメ未登場のメンバーという、新鮮な組み合わせだ。ナンバリングイベント初出走のメンバーもみんな楽しそうな表情で、動きは軽快。特に吉咲さんのこれまでの経験を活かした弾むようなダンスは目を見張るものだった。

さらに、和氣さん、高野さん、高柳さんが柔らかなメロディに乗せて「Find My Only Way」を歌い上げる。ライトが星空のように輝き、3人の透き通る歌声はとても綺麗で心に染み入る。〈約束の彼方に〉向けた小指やラストの表情も印象的で、3人の後ろには星がきらめいていた。

本編ラストは全員で「大好きのタカラバコ」。ウマ娘たちのユニゾンは重なりがすごく綺麗で胸にジーンとくる。間奏には、スペシャルウィーク（和氣さん）からトレーナーたちに感謝の言葉があり、テンポがあがった曲後半はさらに未来に向けて心がときめく瞬間となった。

アンコールでは、ステージとトロッコを両方使い全員で「走れウマ娘」を元気いっぱいに披露。ステージにいるメンバーは駆け回ったりして楽しさいっぱいだ。スペシャルウィーク（和氣さん）、サイレンススズカ（高野さん）、トウカイテイオー（Machicoさん）の間奏でのやり取りも楽しく、疾走するメンバーを紹介する明坂さんの実況もさすがのひと言。

メンバーを代表して、高柳さん、高野さん、和氣さんから今回のイベントの感想や感謝を述べられる。和氣さんが挨拶の中で言った“（「ウマ娘」は）誰がメインとか、主役とかない作品”との言葉は、今回のイベントでのそれぞれの輝きを見ても強く感じられるものだった。そして最後はやっぱりこの曲。「うまぴょい伝説」で最後の最後までみんな一緒になって盛り上がり、熱い4thイベントDAY1を締めくくった。