Electronic ArtsとRespawn Entertainmentが2022年5月18日(日本時間)に配信予定のiOS/Android向けアプリ「Apex Legends Mobile」の先行プレイレポートをお届けする。
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「Apex Legends Mobile」は、タッチスクリーンに最適化されたゲーム操作と各種機能によって、PC/コンソール版「Apex Legends」の要素を忠実に再現したバトルロイヤルゲーム。スマートフォン向けに一から制作されており、最適化されたUIや操作性でスピード感あふれる戦いが体験可能だ。
配信日時も発表され、いよいよモバイルでも開幕となるApexゲーム。今回、配信に先がけてゲームを体験することができたので、そこで感じたゲームの魅力やPC/コンシューマー版との違いについて紹介していく。
そもそも「Apex Legends」って?
まずは本作から初めて「Apex Legends」に触れるという人に向けて、改めてタイトルの概要についておさらいしていこう。
「Apex Legends」は、「タイタンフォール」の世界を舞台にした、基本プレイ無料のバトルロイヤルゲームだ。チームベースのバトルロイヤルとなっており、プレイヤーは2人の仲間と一緒に、徐々に縮小していくバトルステージの中を探索し武器やアイテムを探しながら、他チームと戦いチャンピオンを目指す。
「Apex Legends」が、国内外でこれほどまでに大きなヒット作となった要因は、何といってもキャラクターの個性を強調したヒーローシューターであることだろう。敵の直近の活動をマップ上で確認できる追跡担当のブラッドハウンドや、仲間を守ったり重体者を救ったりできる衛生兵のライフラインなど、固有のアビリティとプレイスタイルを持つ“レジェンド”たちでチームを組み、アビリティの組み合わせでより強くチームプレイを実感することができる。
また、軽快な操作性というのも本作を語る上で外せないポイントだ。FPSゲームの多くは動きながら銃を撃つと反動が大きくブレてしまい狙いを付けるのが難しいのだが、「Apex Legends」では走り回ったりジャンプしながら狙いを定めることが比較的容易だったり、壁に向かってジャンプをすると自動でよじ登ってくれたりと、アクションゲームのような感覚で遊ぶことができる。そのため、幅広い層のプレイヤーが遊びやすいタイトルとなっている。
「Apex Legends」らしさは健在!モバイルならではの要素も多数
「Apex Legends Mobile」では、「Apex Legends」の要素を忠実に再現しながら、UIや操作性はスマートフォン向けに一から制作されている。操作はタッチパネルの仮想ボタンによって行うのだが、「Apex Legends」には様々なアビリティやアイテムが登場し、それらをボタン操作に割り当ててあることから、ぱっと見での情報量は多く感じてしまうだろう。
しかし、実際に触ってみるとサプライボックスや扉は近づけば自動で開くようになっていたり、アップグレードできるアイテムやアモ(弾)は触れるだけで取得してくれたりと、ユーザビリティ溢れる作りになっていた。
ダッシュからのスライディングやジャンプなどもしっかりと再現されており、想像以上に直観的にプレイできるという印象だ。
今回のプレイで筆者が最も気になっていたのは、プレイ中の視点についてだ。本作には、三人称のTPP(Third Person Perspective)モードと一人称のFPP(First Person Perspective)モードが用意されており、PC/コンシューマー版で採用されていた一人称に加えて、三人称でプレイすることも可能になっている。
一人称には没入感が高いというメリットはあるものの、一般的なシューターでは視界の広さという面で三人称のメリットが大きい。そのため、本作ではTPPモードとFPPモードのマッチングは分かれており、同じ条件のプレイヤー同士で戦うことになる。設定はマッチング画面で切り替えることができ、対戦中はFPPモードからTPPモードに切り替えることはできず、TPPモード時のみ対戦中の切り替えが可能となっている。これによって、公平な条件で対戦を楽しむことが可能となっていた。
PC/コンシューマー版との違いについてもう一つ紹介しておきたいのが、本作で新たに加わった「ロードアウト」システム。「Apex Legends」では、スキンなどの見た目を除いてレジェンドの性能は一律であったが、本作では選択式のパークを付け替えることで、同じレジェンドでも異なる性能を持たせることが可能になっている。
ブラッドハウンドであれば、敵をノックダウンしたときに戦術アビリティのクールダウンがリセットされる「空腹」、追跡のシグナルを送信するとカラスが痕跡を残した部隊に向かって飛んでいく「狩猟本能」、痕跡を調べると敵についての情報がさらに多く表示される「大地の記憶」などだ。
特筆すべきは、ダウン中の敵に止めを刺す「フィニッシャー」にもロードアウトが存在する点。アルティメットアビリティのクールダウンを短縮したり、使用している武器のアモが回復したりといった恩恵を受けることができるので、本作では積極的にフィニッシャーを活用していくのが良さそうだ。
モバイル限定の新レジェンド「フェード」がサプライズ参戦!
「Apex Legends Mobile」にはローンチ時点で、バンガロール、ブラッドハウンド、コースティック、ジブラルタル、ライフライン、ミラージュ、オクタン、パスファインダー、レイスといったPC/コンシューマー版でお馴染みの9人のレジェンドに加え、モバイル限定の新レジェンドとして「フェード」が参戦する。ここではフェードの性能についても紹介していこう。
パッシブアビリティは「スリップストリーム」。スライディングアクションを行うと一時的に移動速度が上昇するというものだ。クールタイムは10秒で連続での使用はできないが、使用に際してデメリットも特段無く、非常に使いやすい性能となっている。詰めにも逃げにも使える、フェードの機動力を支える大事なアビリティだ。
戦術アビリティの「フラッシュバック」は、アビリティ発動時の少し前にいた場所に戻るという性能。使用感としてはレイスの戦術アビリティと似ているが、あちらは発動中自由に動けるのに対して、「フラッシュバック」は少し前にいた地点に戻るだけなので、使用するタイミングにはより一層の注意が必要となる。発動前までの移動の幅が大きければ大きいほど、長距離を移動することができるので、先読みが必要になるがパッシブアビリティと組み合わせて使うと効果的だろう。
アルティメットアビリティは「フェーズチャンバー」。投擲物を投げ入れ爆発の範囲内にいる全員を強制的に虚空に送り込むというもの。虚空内にいる間は、敵味方問わずダメージを与えることも受けることも不可能となるので、基本的にはピンチの際に使うことが多くなるだろう。こちらも使用タイミングはなかなか難しいが、ファイト中に漁夫を狙われた際など、チーム全体で引きたい時に使用すると効果的だ。
フェードは、ピンチをリカバリーするアビリティを持つことから積極的にファイトを仕掛けていくことができる新レジェンドだ。使いこなすのには少々練度が必要になるが、非常に面白い性能をしており、パッシブアビリティのおかげで爽快感も抜群。モバイル限定のレジェンドなので、ぜひ使用してみてほしい。
お馴染みのゲームモードに加えてカジュアルに楽しめる「チームデスマッチ」が追加!
本作には、壮大なマップで60人のプレイヤーが生き残りをかけて戦う「バトルロイヤル」、3vs3のラウンド形式で白熱の銃撃戦が楽しめる「アリーナ」という、PC/コンシューマー版と同じゲームモードに加えて、6対6でアリーナのように限定されたマップ内で戦う「チームデスマッチ」がモバイル限定モードとして追加されている。
「チームデスマッチ」は6対6での対戦ということもあり、1人当たりの負担も少なく、かつ倒されてしまっても何度もリスポーンすることができるので、非常にカジュアルに楽しむことができた。
「アリーナ」も、バトルロイヤルでなかなか練習することができない撃ち合いを経験する場として機能していたが、1人当たりの責任が大きかったり、一度やられてしまうとラウンド中は何もできなかったりとハードルの高さがあったのも事実。「チームデスマッチ」は、そんな人にこそ遊んでもらいたいゲームモードだ。
実際に「チームデスマッチ」をプレイしてみたが、「アリーナ」とは異なり使用する武器を自由に選べたり、アビリティも通常のバトルロイヤルと同じように使用できたりと、よりカジュアルな練習の場として楽しく学ぶことができた。モバイルになって操作に不安を感じている人や、本作から初めて「Apex Legends」をプレイするという人には、こちらのモードはかなりおすすめだ。
既存プレイヤーはもちろん新規プレイヤーにもおすすめ!
いよいよサービス間近となった「Apex Legends Mobile」。既存のプレイヤーの間では、いつでもどこでも遊べる「Apex Legends」として注目している人も多いのではないだろうか。
一方で本作はチュートリアルも充実しており、PC/コンシューマー版にも登場している「射撃訓練場」に様々な機能拡張が行われているほか、特定のミッションをミニゲーム形式で楽しみながら上達できるウィークリーミッションなどの要素も追加されている。モバイル版となって環境がリセットされることからも今から始めるのは非常に良いタイミングと言えるだろう。
これまで興味はあったけど手を出してこなかったという人や、プラットフォームの関係で遊ぶ機会が無かったという人はぜひ、プレイしてみてほしい。