スクウェア・エニックスが2022年8月4日配信予定のiOS/Android向けアプリ「鋼の錬金術師 MOBILE」。いよいよ配信間近となった本作のレビューをお届けする。
なお、基本となるゲームの特徴についてはCBT時点でのインプレッションで紹介しているのでそちらを参考にしてもらいつつ、ここでは改めてプレイして感じた所感を紹介しようと思う。
※掲載画像は全て開発中のものとなります。画像、内容ともに実装時は異なる場合があります。
リリースに向けて演出を強化!サイドストーリーも充実
リリースにあたっては、CBTからのわずかな期間でメインストーリーの演出の一部調整やシーンの追加などが行われているとのこと。CBT時の記憶を全て手繰り寄せるのは難しいのだが、確かに元々のマンガタッチな演出がさらに細かなシーンに施されている印象で、ストーリーを読み進める上でも飽きさせない作りであると改めて感じられた。
また、「鋼の錬金術師」の物語を追体験できるメインストーリーに加えて、サイドストーリーでは、今回のゲームのために用意されたエピソードの数々が楽しめる。このエピソードで面白いのが、結果的にメインストーリーの空白を補完する内容になっていること。個人的にはハボックが作中で触れていた彼女の存在にまつわるエピソードなどは、20年越しにその顛末を楽しめるという意味で感慨深かった。
「鋼の錬金術師」は、多様な勢力が重なり合うことによる壮大なドラマと、先を読ませない展開の数々が魅力になっているが、「鋼の錬金術師 MOBILE」もストーリーがゲームを牽引する要素の一つであることは間違いない。
タクティカルRPGは遊べば遊ぶほどにやり込み度合いがアップ
本作ではゲームジャンルとしてタクティカルRPGを採用しており、ゲームを進めることでキャラクターの強化はもちろん、幅広い戦術を覚えていく必要がある。実際、ゲームを進めれば進めるほどに相性やスキルの特性などが勝敗を分ける大きな要素となってくる。適正レベルであっても、そのあたりをないがしろにしていると、とんだしっぺ返しを食らうことになるのだ。
そのあたりをフォローする仕組みとして用意されているのが「国家資格試験」。いわゆるチュートリアル的な役割を担うこの仕組みだが、進めていくと戦闘における高等戦術を学ぶことができるようになる。ここでは反撃されないための工夫やスキル範囲への意識などを通じて、劣勢の中でもいかにしてその局面を乗り切るかを理解できるので、プレイに行き詰まったら併せて試してほしいところ。
育成自体も素材集めが必須となっており、しっかり育てようと思うとリソース不足に悩まされそうなところではあるが、オート進行や掃討(いわゆるスキップ)も駆使しながら各種素材を集めていこう。ちなみに、オートは目的に対して必ずしも最適に動いてくれるわけではないので、クリア条件が特殊なものについてはまずは自身でクリアした上で掃討を使うといった流れになりそう。
今の時代に「鋼の錬金術師」をとことん味わい尽くせる
限られた時間の中ではあったものの、今回はCBTでの記事化時点よりも少し先まで進むことができたのだが、改めて感じられたのがこれから「鋼の錬金術師」に触れようとした時に、本作がその入口になるのではないかという期待だ。
もちろん原作コミックスやTVアニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」でも追いかけることができるが、ゲーム体験を通してストーリーを追いかけられる本作は、「鋼の錬金術師」を知らない人にもぜひ遊んでほしいタイトルとなっている。
なお、今回は環境上詳細は確認できなかったものの、アカウントレベル25でギルドが開放された。こちらもリリース後に改めて試してみたいところだが、プレイヤー間でどのようなコミュニケーションが取れるのかも楽しみだ。
いよいよリリースとなる「鋼の錬金術師 MOBILE」。ファン目線から見ても面白い仕上がりになっているので、ぜひチェックしてほしい。