コンピュータエンターテインメント協会は、「日本ゲーム大賞2022」の「アマチュア部門」について、サンバルがんばる(HAL大阪)の「はがれがしー」を大賞に選出したことを明らかにした。
「日本ゲーム大賞 アマチュア部門」は、法人、団体、個人、学生、一般を問わずアマチュアのクリエイターが制作したオリジナル作品を対象に募集するコンテストとなっている。
2月1日に作品のテーマが「感触」となることが発表され、そこからわずか4か月間という限られた応募期間の中で、計455作品もの作品が集まり、一次審査で99作品、二次審査で15作品、そして最終審査を経て10作品が受賞を果たした。本日9月17日にオンラインで発表式が実施され、大賞ほか各賞が授与されている。
なお、大賞に選ばれた「はがれがしー」の「サンバルがんばる」チームには、トロフィーと、副賞として50万円が贈られている。
「日本ゲーム大賞2022 アマチュア部門」各賞一覧(優秀賞・佳作:カナ50音順)
受賞名 | タイトル | プラットフォーム | 学校名 | 受賞者名 |
---|---|---|---|---|
大賞 | はがれがしー | PC | HAL大阪 | サンバルがんばる |
優秀賞 | ギアガチャン | PC | HAL大阪 | にゅー★じぇねれーしょんず!! |
ZiParate | PC | HAL大阪 | O.Depressa | |
スーパーコブシデナグルチャン | PC | HAL名古屋 | 虹色螺旋龍 | |
はがれがしー | PC | HAL大阪 | サンバルがんばる | |
Follow You | PC | HAL東京 | Svea | |
佳作 | Alice in WindowLand | PC | 名古屋工学院専門学校 | ダイナマイトKOYO's |
Thunder Roar | PC | HAL東京 | BAMBoooooooooooooooN | |
DragKncokFight | PC | 日本工学院専門学校 | DAN5 | |
HOW TO DIE. | PC | ECCコンピュータ専門学校 | 井戸掘り隊 | |
Procyon | PC | HAL東京 | はるうらら |
大賞作品「はがれがしー」について
マジョのいたずらで変わってしまった世界を元に戻すべく、主人公「ペリン」を操作して、ゴールを目指すアクションパズルゲーム。
シールを剥がす「感触」に着目した作品。
プレイヤーは、ステージ上の大小様々なシールを剥がしてゴールを目指します。シールの剥がし方と使い方が、ゲーム攻略の重要なポイント。ゆっくりと剝がしたり、ちょっとだけ剥がして上に乗ったり。剥がす順番を入れ替え、重なり方を変えて新たな足場を作ったり。シールの形を自在に変えながら、ステージを進みます。
時には、力をためて一気に剥がし、シールに自分を巻き込んで大ジャンプして、敵を巻き込み一気に倒します。ペリペリとシールを剥がす楽しさと、その「感触」の気持ちよさが、ふんだんに詰めこまれた完成度の高い作品です。
最終審査員からのコメント
株式会社スクウェア・エニックス 新井靖明
・「感触」という募集テーマに対して「シールをはがす」をゲーム企画のコアに据えた着眼点
・そのコアから派生する企画の面白さ(はがれ落ちる、戻る)、気持ちよさ(ジャンプ)
・それらの掛け合わせによるレベルデザイン(どれを先にはがすか/はがした後戻る力を利用して~等)
・敵エネミーも「はがす」というコアでアプローチし、バリエーションを付けている点
・他タイトルには見られなかったボス企画のレベルデザイン、難易度設計
・ワールドマップUIの作りこみ
・バグの少なさ以上の点で、ゲームとしての総合的なクオリティが非常に高いと感じました。キリンのボスに苦戦しましたが、楽しく遊ばせていただきました。次作も楽しみにしております
株式会社カプコン 一瀬泰範
「感触」というテーマを「シールを剥がす」というコンセプトで様々なアクションに昇華しペリペリとシールを剥がす楽しさ、気持ちよさがたくさん詰まった作品。
シールをペリペリ剥がす感触に、シールの前後を張り替えたりする攻略…
シールのめくれる勢いを利用して大きくジャンプしたり、滝のように上から下へと自動に剥がれるシールに、トロッコのシールを動かしたり…とパズルを解くような感覚で様々なアクションが楽しめます。
またゲーム自体の完成度も高く、ステージのボリュームや仕掛けの数々、ステージを細分化しリトライのしやすさを考慮した設計、横から剥がすのか?下から剥がすのか?など各種ザコ敵やボスの攻略も変化に富み、テーマの「シールを剥がす感触」の魅力がゲームを進行するごとに感じられます。
ラスボスを攻略後のエキストラステージやゲームクレジットまで遊びごころいっぱいの作品になっていて最後まで世界観に浸れる、制作者の方たちの愛を感じる内容となっています。
日本ゲーム大賞2022公式サイト
https://awards.cesa.or.jp/