2022年9月15日から9月18日まで幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2022。ここでは、9月15日に発表された新製品を中心とした、スティールシリーズジャパンブースの様子をレポートする。
デンマーク発のゲーミングデバイス専門ブランド「スティールシリーズ」。その新たなデバイスとして、TGS2022で日本での発売が発表されたのが、「Arctis Nova 1」「Arctis Nova 3」「Arctis Nova 7」のゲーミングヘッドセット3種と、「Apex 9 Mini」「Apex 9 TKL」のゲーミングキーボード2種だ。
手頃な価格で3Dオーディオ体験が楽しめる
今回発表された「Arctis Nova」シリーズは、お手頃な価格で購入できるのが特徴。現在発売中のハイエンドモデル「Arctis Nova Pro」は有線モデルが税込38,470円、無線モデルが税込56,070円という参考価格が提示されていたのに対し、「Arctis Nova 1」は税込9,540円、「Arctis Nova 3」が税込13,720円、「Arctis Nova 7」が税込27,250円と、かなり購入のハードルが低い価格帯となっている。
スペック的には当然「Arctis Nova Pro」が高いのは言うまでもないが、もっとも価格帯の低い「Arctis Nova 1」でも、「Arctis Nova」シリーズブランドとしてしっかりとした音質が担保されており、「Arctis Nova」シリーズの特徴である専用ソフトウェアSonarも利用できる。
個人的にとくに気に入ったのが重量で、一番軽い「Arctis Nova 1」なら236gとかなり軽量。筆者はどちらかというと、微細な音質よりは長時間プレイが負担になりにくい側圧の弱さや軽さを重視するタイプなので、価格的にもお手頃な「Arctis Nova 1」はとくに魅力的に感じた。
3つのモデル間では、ノイズキャンセルの性能面やデザイン・重量にわずかな差はあれど、「Arctis Nova 1」がイヤホンジャックでの有線接続、「Arctis Nova 3」がUSBケーブルでの有線接続、「Arctis Nova 7」が2.4GHz ロスレスワイヤレスとBluetoothのデュアルワイヤレス接続という接続方式の差が、各モデルのもっとも大きな違いとなっている。自分が一番使いやすい接続方式のモデルを選ぶのがベストだろう。
また細かなバリエーションとして、「Arctis Nova 1」と「Arctis Nova 7」シリーズにはPS5向けに最適化された「Arctis Nova 1P」と「Arctis Nova 7P」も存在。PS5がメインのゲームハードなら、こちらもチェックするといいだろう。
「Apex」シリーズ最速の応答速度を実現したキーボード
一方、「Apex 9 Mini」と「Apex 9 TKL」は、キーの反応する深さにあたるアクチュエーションポイントを1.0mmか1.5mmで選択できるのが特徴。同シリーズのハイエンドモデルである「Apex Pro Mini」及び「Apex Pro Mini Wireless」では、0.2~3.8m間で自由に設定できるようになっていたが、こちらのモデルは2種類のポイントを選択する方式に変わっている。ただ自由度の幅が狭まった廉価版モデルというわけではなく、新開発のOptiPoint光学スイッチにより、応答速度に関しては「Apex Pro」シリーズを凌駕するという。
筆者も実際にキーを操作してみたのだが、キー自体はしっかり沈み込んでいるのに押している感覚が薄く、日常的使用しているキーボードとは感覚がまったく異なる未知の領域だった。強く押す必要がない分、指にかかる負担は少なそうで、薬指や小指での操作が楽になりそうとも感じられた。
価格については「Apex Pro Mini」が税込32,420円だったのに対し、「Apex 9 Mini」が税込26,370円、「Apex 9 TKL」が税込23,620円とこちらも手を出しやすい価格帯に。なお今回はワイヤレスモデルは用意されず、「Apex 9 Mini」「Apex 9 TKL」共にUSBケーブルでの有線接続方式となっている。「アクチュエーションポイントとか言われてもよく分からん!」という人や、とにかく早い反応速度を追い求める人にとっては、今回の2モデルはかなりオススメできる。
また、TGS2022のスティールシリーズジャパンブースでは、今回発表された製品以外にもヘッドセットにキーボード、マウスといったスティールシリーズブランドのデバイスが多数展示されており、実際の触り心地や重量を確かめることができる。正直な話、ゲーミングデバイス探しに関してはどんなレビューを読むより、自分の目で見て、自分の手で実際の実物を触るのが一番なのは間違いないので、ゲーミングデバイスを探しているなら一度足を運んでみてはいかがだろうか。