世界を救う冒険譚で新曲「EPHEMERAL AЯROW」を披露！「アイドルマスター シンデレラガールズ」単独ライブ「STARLIGHT FANTASY」DAY2レポート物語は次の舞台「デレステ10周年記念ライブツアー」へ！

「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」（以下、「デレステ」）の9周年を記念した今回のライブ。タイトルに「STARLIGHT FANTASY」とあるように、今回はファンタジー世界をモチーフにしたコンセプチュアルな内容だ。DAY2では職業もひとつ増え、新たな仲間を加えた迫力満点の冒険譚でプロデューサー（「アイドルマスター」ファンの呼称）たちを楽しませてくれた。

なお、本公演は現地観覧に加えて、オンライン配信も実施。オンライン配信には、3つのカメラ映像を自由に切り替えてライブを楽しむことができる「マルチアングル配信」もあり、「通常版」「マルチアングル版」ともに配信チケットは2024年9月23日18:00まで販売。アーカイブの視聴期間は2024年9月16日18:00～9月23日23:59（予定）となっている。

オンライン配信の詳細はこちら
https://idolmaster-official.jp/live_event/cg_starlightfantasy/#streamingCol
チケット販売ページ
https://asobistage.asobistore.jp/event/cinderella_cg_sf/ticket

勇者が仲間とともに強大な悪に立ち向かう！「アイドルマスター シンデレラガールズ」単独ライブ「STARLIGHT FANTASY」DAY1レポート

幕開け 〜新たなる勇者の旅立ち〜

ファンタジー世界をテーマにこれまでにないステージを見せる今回のライブ。DAY2もDAY1と同様に、勇者と仲間たちによる世界を救う冒険譚を展開。軸となるメインストーリーは変わらないが、仲間の職業（ジョブ）が増えていたり、セットリストが変更されていたりして、新たな魅力が加わった内容となっていた。ちなみに、両日出演したメンバーの中には髪型を変えていた人もいて、どういった意図や何をイメージした髪型なのかなど、個人のSNSで説明してくれている場合もあるので、ぜひチェックしてもらいたい。

そんなDAY2の冒険譚が幕を開ける。改めてイントロダクションの説明と、DAY2でのアイドルたちの配役を紹介しよう。ちなみに、自身はみんなをサポートする“使い魔”や物語を紡ぐ“語り部”がいいというアシスタントの千川ちひろさんによると、プロデューサーはアイドルたちを導く“魔法使い”。「ライトや声援で、アイドルたちへの魔法をばっちりかけてあげてくださいね！」とみんなに呼びかけていた。

＜イントロダクション＞
争いも差別もない平和な国「スターライトキングダム」
しかし、光り輝くこの美しい国に突然不穏な空気が流れ始めた…
誰が想像しただろう
あの美しい国が、灰色に染まっていく事を…
果たして、この国に再び光は訪れるのか…
再び、この国に光を取り戻すため立ち上がった勇者がいた…

＜配役＞
◆勇者◆
神谷奈緒、久川颯、藤原肇、白雪千夜、小早川紗枝、イヴ・サンタクロース、依田芳乃
◆トレジャーハンター◆
椎名法子、棟方愛海、喜多見柚
◆踊り子◆
島村卯月、西園寺琴歌、高森藍子
◆占星術師◆
乙倉悠貴、多田李衣菜、大石泉
◆マリオネット◆
古賀小春、森久保乃々、喜多日菜子
◆悪魔◆
双葉杏、上条春菜、堀裕子、中野有香
◆天使◆
一ノ瀬志希、夢見りあむ、
◆ソルジャー◆
二宮飛鳥
◆精霊◆
ナターリア、浅利七海

オープニングを飾るのは、「Fantasia for the Girls」。勇者の7名が凛々しく降り立ち、長江さんの見事なソロ歌唱からスタートする。それぞれが剣（松井さん、関口さん）、杖（長江さん、松永さん）、扇（鈴木みのりさん、高田さん、立花さん）を手にしており、ちょっとした所作も格好いい。しかし、悪の化身の強烈な攻撃を受けて街（ステージ）には炎が吹き上がり、勇者たちは倒れてしまうのだった……。

再び映像が流れ、争いも差別もない平和な国、その名の通り光り輝く美しい場所である「スターライトキングダム」のことが語られていった。物語はここから始まる。

そのプロローグを歌うべく、まずは踊り子の安齋さんのパフォーマンスがあり、ほかのメンバーもステージイン。「Sing the Prologue♪」を鈴木絵理さん、藍原さん、青木瑠璃子さん、安齋さん、生田さん、井上さん、下地さんが披露していった。今回はDAY2のみ出演の井上さんと下地さんが加わり、また新たなハーモニーを生み出していく。2人のジョブは精霊と悪魔だったが、特に井上さんの精霊衣装は同じく精霊の生田さんとは異なる個性があって面白い。さまざまなジョブが一緒になって歌い踊る、この世界を表しているようなステージを繰り広げていった。

続いては、トレジャーハンター（武田さん、都丸さん、藤本さん）による「Teeenage☆Groovin'」だ。ステップも軽快に踊る3人はフォーメーションも細かく変えていて、見ていて楽しいし、本人たちも笑顔いっぱいでとにかく楽しそう。ステージを大冒険する時の3人のやり取りも可愛く、ポーズもバッチリ決まっていた。

序章DAY2 〜星空に響く歌声〜

ここからは活気に溢れる街の様子が、楽曲とともに表現されていった。

「神様！絶対だよ」（松永さん、安齋さん、大橋さん、金子さん）、「この恋の解を答えなさい」（長江さん、金子さん、星希さん、大木さん）は、DAY1と同じメンバー＆楽曲ではあったが、DAY1を受けて本人たちもよりこうしよう、などと思ったのだろう。さらに伸びやかで力強い歌声はもちろん、表情も輝いて躍動していた。前日より緊張はなくなったのか、今回のライブで「シンデレラガールズ」単独ライブ初登場となった松永さんが、「神様！絶対だよ」のソロパートでパワフルな歌声を響かせると、ほかのメンバーもそれに触発されてギアがあがっていく感じだ。

「この恋の解を答えなさい」は、恋に悩む乙女心を表現するようなメンバーの表情やしぐさも、アーカイブ配信でぜひ見直して欲しいポイント。こちらでは、大木さんが松永さんと同じく今回が「シンデレラガールズ」単独ライブ初登場だったが、落ち着きがありつつすごく魅力的な声の響きをしていて、ほかのメンバーと合わさった時のハーモニーも綺麗だった。

DAY1はここで夜の帳が下りていたのに対し、DAY2では「オレンジタイム」を井上さん、高田さん、長江さん、深川さん、藤本さんが披露して、夕方の様子を描いていく。会場もオレンジに染まる中、手でバツを作る振り付けなどのダンスも歌声も可愛さいっぱいに歌い上げていった。

ちなみに、この5人は身長が151cmのアイドルによるユニット「ユメミルオトメノ151's」のメンバー。「オレンジタイム」の原曲を歌っているのはユニット「142's」（輿水幸子［CV.竹達彩奈］、白坂小梅［CV.桜咲千依］、星輝子［CV.松田颯水］）であり、考察していたプロデューサーもいたように、“142にデレステ9周年の9を足すと151になる”という、粋な組み合わせだ。

そして夜が訪れ、綺麗な星空の下で、大木さん、中島さん、青木瑠璃子さん、松井さんが「スバル」を歌い上げる。DAY1のレポートでも触れたように、この4人はいずれもオリジナルメンバーだが、そのうち3人が占星術師なのも曲のイメージにマッチ。ステージ前方に1人立つ大木さんの存在感も大きく、それぞれの芯のある歌声が星の海のような会場に響き渡っていた。

ステージ上空にひときわ輝く星が現れると、今度は小森さんが古賀小春のソロ曲「アイム・ア・リトル・プリンセス 〜お星さまにお願い〜」を披露。小森さん自身、リリースイベント以外では「シンデレラガールズ」単独ライブに初登場であり、この曲もリリイベで歌って以来。大きなステージでお姫様を夢見る可愛らしさがいっぱいに広がっていく。この曲はテンポや曲調の変化も大きいが、どんな時も笑顔を浮かべる可愛さは小春そのもの。歌詞の「虹」に合わせてステージ上空は綺麗な虹色にライティングされ、最後に眠りにつくまで壮大な物語を完璧に見せてくれた。

さらに、松永さんの美しく可愛い歌声から「WINTER and WINDOW」へ。スクリーンには雪が舞い降り、白のコンサートライトが輝く。高音の綺麗さも印象的な松永さんをはじめ、安定感のある抜群の歌唱力の藍原さん、力強く伸びやかな長江さん、おしゃれさも魅力の金子さんと、それぞれの個性も発揮。ソロパートはみんなパワフルに決めつつ、リズミカルなパートでは楽しそうに披露していたのも印象的だった。

だが、その一方で、世界を灰色にしようとする悪の化身は不敵な笑いを浮かべていた。

その強大な悪に立ち向かう勇者と仲間たち。「アンデッド・ダンスロック」はDAY1のみ出演の佐倉薫さんのところに、下地さんが入る新たなパーティーメンバーで披露。魅力あふれる楽曲をノリノリに歌うと、曲の後半には悪の化身との戦闘が始まる。空手が趣味の中野有香らしい下地さんの正拳突きや、マリオネットチームのチャーム、鈴木絵理さんのサイキックなど、アイドルやジョブの特性を活かした攻撃を繰り出していくが、効いていない様子。強烈な反撃を受けて、倒されてしまうのだった……。

「ボクが相手だ！」と、そこに駆けつけたのは、頼もしいソルジャー。満を持して登場した青木志貴さんがセンターで悪に立ち向かう。そして、DAY1よりもさらに戦力アップしたメンバー（青木志貴さん、関口さん、高田さん、立花さん、松井さん）が集結して「Trust me」を熱唱。勇者4人＋ソルジャーという偏ったパーティーに見えるが、勇者は万能なのできっと大丈夫だろう。ソルジャーの衣装は鎧を彷彿とさせるパーツも格好いい。その衣装を装備した青木志貴さんはもちろん、勇者たちも気合の入った歌声やセリフで、特に関口さんの低音を効かせた一声も迫力満点だった。

松井さんの叫びで炎が吹き上がり、戦闘はさらに激しさを増していくが、まだ余裕をみせる悪の化身は、笑って飛び去ってしまうのだった……。

冒険 〜勇者と仲間たちの出会い〜

格好良さと可愛さを見せてくれた冒険譚は、ここでいったん小休止。MCパートとして、「シンデレラガールズ」単独ライブ初出演の3人（小森さん、大木さん、松永さん）の感想や、各ジョブについてのトークが展開された。

トーク中には、立花さんからツッコミを受けた松永さんが、同じ事務所の先輩である大橋さんにとある教育を受けたと冗談めかす場面もあり、仲の良さをうかがわせる。さらには、孤高のソルジャーこと青木志貴さんのひと言で、プロデューサーたちがソルジャーに強制ジョブチェンジ。ほかにも、DAY2では同じ精霊である井上さんの可愛さに、生田さんが「可愛いねぇ〜」と限界化してしまうなど、楽しいやり取りが随所でみられた。ちなみに、DAY1では太陽の精霊と月の精霊という感じだったが、DAY2の精霊は“お魚が大好きな2人（アイドル）”とのこと。

中断セーブから、冒険を再開。ここからはDAY1とは異なる楽曲が多く、曲のイントロが流れるたびにどよめきや歓声が起こっていた。

まず流れてきたのは、「クレイジークレイジー」のイントロ。これまで何度も歌われてきた人気曲だが、実は「シンデレラガールズ」のライブではすべてレイジー・レイジーの2人（藍原ことみさん、髙野麻美さん）が歌っていた。それもあって、今回の歌唱メンバー（青木瑠璃子さん、大木さん、小森さん、高橋さん、中島さん、深川さん）が登場するたびに驚きの歓声があがる。しかも、大木さんと小森さんが新鮮さに拍車をかけていて、占星術師とマリオネットの6人が美しいハーモニーを響かせていった。

続いて、行進しながら入場したユニット「パンプキンプリン」のメンバー、下地さん、鈴木絵理さん、長島さん、関口さん（「パンプキンプリン」は杜野まこさんも加えた5人ユニット）が、「HALLOWEEN GAME」を披露。先ほどのトークで、DAY2には下地さんがいるので“カボチャのプリン”を食べたくなったとか、野球をしたくなったと匂わせていた通り、楽しいハロウィンナイターが始まる。ヒップホップなパートなど曲調の変化も面白く、みんなを応援すべくプロデューサーたちの「かっ飛ばせ！」の声が響いていた。

そして、美しいメロディから、「モラトリアム」をユニット「リアンコリック」の2人（五十嵐さん、星希さん）が歌う。DAY1で初披露されたこの曲は、さらにパフォーマンスに磨きがかかっており、スクリーンを上下にわけてトランプの絵柄のように天使と悪魔の2人を映し出すのも面白い演出だ。雰囲気を出しつつも星希さんの表情からはこの瞬間が嬉しくてたまらない様子も感じられた。

しかし、そんな様子とは裏腹に、時とともに美しかった世界はどんどん灰色の世界へと変貌を遂げていく。勇者たちは王国の各地へ足を運び、新たな仲間たちと出会いながらさらに旅を続ける……。

冒険に出発といわんばかりに披露したのは「Treasure☆」だ。トレジャーハンターの3人（武田さん、都丸さん、藤本さん）が歌い出し、仲間やお宝を求めて大海原に出港するが、荒れ狂う嵐に巻き込まれてしまう。そこに「もう大丈夫」と助けに来たのは、生田さんと松永さん。合流した5人の新たな冒険は、会場に虹がかかったり、再び大荒れになったり、それぞれのシーンでの動きも楽しいパフォーマンスだった。

そんな海で出会ったのは水の精霊。可愛くステージに飛び出してきた井上さんが、浅利七海のソロ曲「にんぎょひめ練習中！」を初披露。スクリーンには海中の映像が映し出され、コンサートライトも青に染まった会場で七海の魅力をいっぱいに、歌も踊りも泳ぎも下手っぴな人魚を全身で表現していく。井上さん自身もパッと明るく浮かべるその笑顔は周りを幸せにする力があり、曲に合わせてちょっと困った表情をするところや、ラストに「ですっ♪」と顔をくしゃっとさせるのも可愛かった。

さらに、オリジナルメンバーである青木志貴さん、鈴木みのりさんに松井さんを加えた布陣で「未完成の歴史」へ。あらゆるシーンで圧巻の破壊力をみせる鈴木みのりさん、鋭く切れ込んでいく松井さん、強さと格好良さで魅了していく青木さんと、三者三様でありつつ圧倒的な歌唱力で攻め立てていく。間奏ではキレキレのダンスをみせ、プロデューサーたちも大興奮だった。

激しいメロディから、今度は大橋さん、大木さん、星希さんによる「Great Journey」。この曲はゲーム「プリンセスコネクト！Re:Dive」とのコラボで登場したもので、原曲を歌うのは同ゲームにもコラボキャラとして実装されたユニット「new generations」の3人（大橋さん、福原綾香さん、原紗友里さん）。コラボ曲なので意外な選曲ではあったが、曲自体は冒険をテーマにしているのでその意味ではぴったりだ。今回は大橋さんに、クールアイドルを演じる大木さん、パッションアイドルを演じる星希さんが加わり、疾走感たっぷりに歌い上げた。

終章 〜決戦の行方〜

意外な選曲もあって、どよめきが残る会場。しかし、世界はほとんどが灰色となり、スターライトキングダムも風前の灯火となっていた。唯一、色が残された場所、そこにやつが来る。そこでの最終決戦に挑む勇者と仲間たちだった……。

決戦前夜。美しいピアノのイントロが流れ、勇者の松井さん、長江さん、関口さんが「つぼみ」を歌い始める。3人ともDAY1以上に気持ちが入っているのか、ボリュームも自然とアップしているようで、特に関口さんの泣きそうなほど情感たっぷりな歌声と表情は印象的。そこに仲間たち（高橋さん、藤本さん、青木志貴さん、長島さん、大橋さん、中島さん）が1人、また1人と集まっていく。Dメロでの2人ずつ組み合わせてのハーモニーも美しく、ラストは勇者3人も加わり感動的な響きが広がっていった。

そして、悪の化身と対峙した勇者たち。「そうはさせない！」（長江さん）、「みんな！いくぞー！！」（松井さん）と叫び、最終決戦の火蓋が切って落とされた。ここから先は、全員が衣装「リフレイン・ファンタジア」を身に着け、いうなれば勇者にジョブチェンジして戦いに挑むのも熱い展開だ。

金子さん、青木瑠璃子さん、五十嵐さん、井上さん、鈴木絵理さん、高田さん、立花さんさんによる「生存本能ヴァルキュリア」は気合満点。間奏のギターにのせて、プロデューサーたちからも大歓声が飛ぶと、ソロパートではさらなる気合のこもった声を繋いでいく。みんな力強い中でも、ちょっと笑みを浮かべるメンバーがいたり、内なる闘志を燃やしている感じがあったりと、アイドルの個性を加味した歌声を響かせていった。

さらなる一撃を加えるべく、「ダイアモンド・アテンション」は武田さん、都丸さん、生田さん、小森さん、松永さんが熱唱。絶対に負けられない思いが強さとなり、それが歌声にもパワーを生む。このメンバーでは、小森さんの可愛さがいいアクセントになっていて、松永さんが気持ち優先で裏返ってしまいそうな勢いだったのも印象深い。その一方で生田さんなどはバランスを上手く取ってくれる魅力もあり、ここでしか聴けない「ダイアモンド・アテンション」を聴かせてくれた。

奇襲から強烈な一撃を仕掛けたのは、青木志貴さんと関口さんだ。DAY1での「Fin［e］～美しき終焉～」に続き、DAY2ではサプライズとして新曲「EPHEMERAL AЯROW」を披露して驚かせる。ヘッドセットをつけてパフォーマンスをする2人が紡ぎ出す雰囲気はみんなを虜にするもので、関口さんのパワフルな低音も、そこに重なる青木志貴さんのバチバチの格好良さも圧倒的。指先まで芯の通ったポーズやキックも格好良く決まり、それぞれが一騎当千の強さをみせいった。

さらに、一瞬の静寂から「Absolute NIne」を畳み掛けていくメンバー（藍原さん、大橋さん、下地さん、鈴木みのりさん、高橋さん、長島さん、星希さん）。センターポジションに立つ勇者・鈴木みのりさんはやはり強く、各ジョブの仲間たちとともに激しい攻撃を仕掛けていく。そんな中でも、例えば長嶋さんがメガネにスッと手を這わせるしぐさをするなど、ちょっとしたしぐさもたまらない。ツインテール姿だった天使と悪魔の藍原さんと下地さんは、きっと連携技を仕掛けていたことだろう……そんな想像も捗るパフォーマンスだ。

トドメは安齋さん、大木さん、長江さん、中島さん、深川さん、藤本さん、松井さんによる「ガールズ・イン・ザ・フロンティア」。「生存本能ヴァルキュリア」から新曲を挟みつつのこの連続攻撃はすさまじい。力の限り戦う彼女たちの背中には、プロデューサーたちが参加型企画「フラスタで寄せ書き旗を作ろう！」でメッセージを書き込んだ旗もなびく。

その力を受け、Aメロで深川さんが気合の声を響かせると、ほかのメンバーもさらにパワーアップ。気持ちのこもった表情や鋭い目線はみんな格好良く、特にフロントに立つ松井さんと長江さんのDメロでのソロパートでの魂が宿った叫びはすさまじかった。最後はメンバーが全員戦闘に加わり、力を合わせて、見事、悪の化身を打ち破るのだった。

そして物語はエンディングへ。

世界を救った勇者たち一行が、改めて「Fantasia for the Girls」を披露。冒険のエンディングを迎えて聴く「Fantasia for the Girls」は感動的で、この楽曲に新たな趣が加わった気がする。ジョブごとのパート分けや、順番に拳を突き出していくところも印象的だった。

歌い終わり、「本日はご来場いただき、ありがとうございました！」の声で本編の幕は閉じられた。

アンコール前の業務連絡（最新情報）では、次のライブとして「デレステ」10周年を記念したアニバーサリーライブツアーの開催を発表。これにはプロデューサーたちから大歓声が沸き起こった。

嬉しさと興奮が冷めやらぬ会場に、大橋さんの「Let's sing a song!」の声が響き渡り、アンコールとして「Life is HaRMONY」を全員で披露。「Life is HaRMONY」はアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ劇場 Extra Stage」のエンディング曲で、“楽”をテーマにした楽曲。まさに、今回のライブの“楽しさ”だけでなく、これからへの“楽しみ”な気持ちが会場いっぱいに広がっていく。

なにより、ひとつの区切りに向けて、大橋さんがセンターに立つ安定感を改めて感じた瞬間でもあった。いまは新しく仲間になったメンバーも含め、誰もがセンターに立つに相応しい。とはいえ、やはり大橋さんの存在は大きく、「まだまだ行くよ！」「行こうよ nest stage!」といった歌詞も、みんなの決意を表明しているようだった。

こうして大団円を迎えた「デレステ」9周年ライブ。最後に、今回ソロ曲を披露した井上さんや新曲をサプライズ披露した関口さんと青木志貴さんから挨拶があり、井上さんはプロデューサーから受け取る思いや、それをみんなに届けられた喜びを、涙ながらに語る。上手く言葉にならないところもあったが、それも彼女の気持ちの大きさゆえだろうし、みんな同じ気持ちだったろう。

最後はいつもの「お願い！シンデレラ」を歌って、「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT FANTASY」は終演。松井さんの音頭でいつもの言葉を叫び、メンバーが退場する際、今回センターを努めた松井さんと長江さんが1人ずつ抱きしめて見送っていたのも素敵な光景だった。その2人が「Pちゃーん！ここまでついてきてくれてありがとー！！」「みんなー！大好きだー！！」と叫んで、2日間に渡る冒険譚は幕を閉じた。

2024年は、先日の「UNIT LIVE TOUR ConnecTrip!」や今回の「STARLIGHT FANTASY」など、これまでにないステージをみせてくれた「シンデレラガールズ」。次の大型ライブは「デレステ」10周年を記念したライブツアーということで、王道でいくのか、また違ったものを見せてくれるのか、楽しみに待ちたい。

次回ライブ「STARLIGHT STAGE 10th ANNIIVERSARY TOUR」など「シンデレラガールズ」STARLIGHT FANTASY DAY2の発表内容を紹介！

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